続メイド・イン・スペイン部門*サンセバスチャン映画祭2024 ⑳2024年09月11日 15:35

      アンドレア・ハウリエタの2作目Ninaはマラガの審査員特別賞受賞作品

 

★メイド・イン・スペイン部門の続編は、マラガ映画祭の銀のビスナガ批評家審査員特別賞を受賞したアンドレア・ハウリエタの「Nina」は、復讐を果たすために30年ぶりに故郷に戻ってくる女性の物語、ソニア・エスコラノベレン・ロペス・アルベルトのコメディ「Norberta」、ルイス・ベルメホとアドリアナ・オソレスが夫婦を演じる。マルク・フェレルの「Reír, cantar,tal vez llorar」は、中年からトランス女性になったトニとバルセロナに到着したばかりのモロッコ移民ラーセンの物語。セリア・リコ・クラベリーノ2作目「Los pequeños amores」は、マラガFFの審査員特別賞とアドリアナ・オソレスが助演女優賞を受賞した話題作。

 

アンドレア・ハウリエタ(パンプローナ1986)は、監督、脚本家、2018デビュー作「Ana de día / Ana by Day」が同じマラガFF のコンペティション部門にノミネート、翌年のゴヤ賞新人監督賞にノミネートされている。2作目となる「Nina」は、マラガ映画祭の銀のビスナガ批評家審査員特別賞を受賞している。脚本は監督自身とホセ・ラモン・フェルナンデスの共同執筆。撮影はバスク州ビスカヤ、スリラー・ドラマ、105

  

キャスト:パトリシア・ロペス・アルナイス(ニナ)、ダリオ・グランディネッティ(ペドロ)、アイナ・ピカロロ(十代のニナ)、イニィゴ・アランブル(ブラス)、エネコ・グティエレス(青年ブラス)、ラモン・アギーレ(エステバン)、シルビア・デ・ペ(ヌリア)、カルロス・サバラ(ニナの父)、他多数

ストーリー:ニナは散弾銃を忍ばせたバッグを携えて、ペドロへの復讐を果たすために30年ぶりに海辺の故郷に戻る決心をする。今では著名な作家となり、町は彼に名誉を捧げている。

Ana de día」の作品紹介、監督キャリア紹介は、コチラ20190108

   

   

     (帰郷したニナ役パトリシア・ロペス・アルナイス、フレームから)

   

 

 

ソニア・エスコラノ(アリカンテ1980)とベレン・ロペス・アルベルト(バルセロナ1975)の「Norberta」は、共同監督作品、脚本ソニア・エスコラノ、脚本家ベレン・ロペス・アルベルトの監督デビュー作、ファミリーシネマ、コメディ、89分。スペイン公開2024725

   

キャスト:ルイス・ベルメホ(ノルベルト)、アドリアナ・オソレス(マリア)、マリオナ・テレス(ナタリア)、マリア・ロマニーリョス(パウラ)、カルメン・バラゲ(テレ)、アデルファ・カルボ(ペパ)、他多数

ストーリー:ノルベルトはマリアと共に人生を過ごしてきた。数十年前からの隣人とつつましいバリオで暮らしている。しかし二人には皆に知られていない或る秘密があったのです。それは時々強盗を働くことでした。ノルベルになるためにはノルベルをやめなければならない。ノルベルトは生き生きとし、自由になり、自分らしくなるために、方向転換をする必要があった。ある思いがけない告白が、その後の彼の人生を危険に晒すことになるだろう。背景にLGTBiQ+が語られる。

    

       

        (ルイス・ベルメホ、アドリアナ・オソレス、フレームから)

   

       

 (女装してノルベルタになったノルベルトを配している)

 

マルク・フェレル(バルセロナ1984)は監督、脚本家、俳優。新作「Reír, cantar,tal vez llorar / To Laugh,To Sing,Perhaps To Cry」は、彼の作品の多くが上映されているDAバルセロナFF4月にプレミアされている。ジャンルはロマンチック・コメディ、ミュージカル、テーマはトランスジェンダー、移民など、75分。

代表作は「¡ Corten !」(21)でトゥールーズ・シネエスパーニャの観客賞、マドリードLGBT映画祭の観客賞を受賞、フェロス賞2022フィクション部門のフェロス感動賞にノミネートされた。

   

キャスト:トニ・バルガス(トニ)、ラーセン・ウーチャド(ラーセン)、サンドラ・ソロ、マリア・ソラ、マダム・ヒロシマ、フリア・ベルトラン、ペレ・ヴァル、アサハラ・モヤノ、エドゥアルド・ギオン、サラ・ラモス、ジョルディ・ロドリゲス(ルイス)、その他多数

ストーリー:トニは中年になってからトランス女性になった。恋人に巡り合える奇跡を教会で祈っている。そんな折も折、バルセロナに到着したばかりの若くてハンサムなモロッコ移民のラーセンが、トニの人生に出現する。二人の関係は羨望と不信に駆られた、コミュニティの隣人たちのスキャンダルとなるだろう。

    

      

      

    


(ソニア・エスコラノ、ベレン・L・アルベルト、マルク・フェレル、アンドレア・ハウリエタ)

 

セリア・リコ・クラベリーノ(セビーリャ1982)は、監督、脚本家、製作者、女優。マラガFFの審査員特別賞とアドリアナ・オソレスが助演女優賞を受賞した。オソレスはベルメホと上記の「Norberta」で共演している。新作「Los pequeños amores / Little Loves」(フランスとの合作)は長編2作目、デビュー作「Viaje al cuarto de una madre」(18)は、SSIFFニューディレクターズ部門のユース賞、審査員クチャバンク賞スペシャルメンション他を受賞している。翌年のゴヤ賞に新人監督枠でノミネートされた。新作も母親と娘の親子関係の難しさを描いている。ブエノスアイレス・インディペンデントFFに出品された。

 

キャスト:アドリアナ・オソレス(アニ)、マリア・バスケス(娘テレサ)、ミゲル・アンヘル・ゴンサレス(ラモン)、アイマル・ベガ(ホナス)、他多数

ストーリー:テレサは、犬の散歩中に転倒し車椅子になった母親を世話するため、夏休暇の計画を変更することになった。母と娘はかつてなかったような息の詰まるような夏を過ごすことになるだろう。長い年月を経て昼も夜も一緒に過ごすことは簡単なことではなかった。一人暮らしに慣れた二人にとって、日常生活の些細なことにも緊張が走ります。しかしながら、強制された同居とはいえ期待以上の変化があり、夏の夜、テレサは母親の傍にいることで明示的な瞬間を生きることになる。牧歌的な田園地帯を舞台に母娘に巻き起こる世代間の違いが浮き彫りになる。

*「Viaje al cuarto de una madre」の作品&監督キャリア紹介は、コチラ20190106   

    

            

      

     

                              (セリア・リコ・クラベリーノ)


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