第16回ガウディ賞2024授賞式*受賞結果2024年02月11日 15:59

     作品賞は「Creatura」と『ミツバチと私』と女性監督がトロフィー

 

     

 

24日、第16回ガウディ賞2024の授賞式がバルセロナの国際会議センターで開催されました。開始は4日の2200からでしたが、終了は翌日の午前1時半でした。受賞者全員が舞台に勢揃いしてお開きになりましたが、さっさと帰宅した人、夜が明けるまで粘った人もいたのでした。総合司会者はコメディアンのマリア・ロビラOye Shermanオジェ・シェルマン)とアナ・ポロOye Poloオジェ・ポロ)の二人、オーディオビジュアル界の男女不平等を訴えました。ガウディ栄誉賞2024の受賞者であるロザ・ベルジェスや作品賞(カタルーニャ語映画部門)受賞者のエレナ・マルティン監督なども性的暴行に反対するスピーチをして、今年のガウディ賞はフェミニスト色の濃いガラを印象づけました。

   

     

        (左から、総合司会者のマリア・ロビラ、アナ・ポロ)

           

              

                      (午前2時まで帰宅しなかった受賞者全員)

 

★大賞に当たる作品賞には、カタルーニャ語部門とカタルーニャ語以外と2部門あり、前者はエレナ・マルティン(監督賞を含めて6部門受賞)の「Creatura」、後者はエスティバリス・ウレソラ・ソラグレン(新人監督賞も含めて3部門受賞)の『ミツバチと私』、共に女性の手に渡りました。しかし負けず劣らず気を吐いたのがダビ・トゥルエバの「Saben aquell」で、主演男優・主演女優賞を含めて7部門受賞、従ってこの3作で全25部門の3分の2を制覇したことになります。

ノミネーションと受賞結果は以下の通りです。(印は作品紹介作品)

 

        16回ガウディ賞2024ノミネーションと受賞結果

 

作品賞(カタルーニャ語)

Saben aquell」 監督ダビ・トゥルエバ   

Els encantats」 同エレナ・トラぺ      

La imatge permanent」 同ラウラ・フェレス  

Creatura」 同エレナ・マルティン   *

     

 

         (製作者と感極まるエレナ・マルティン)

   


         (レッドカーペットに勢ぞろいしたクルー)

 

作品賞(カタルーニャ語以外)

Un amor」(『ひとつの愛』) 監督イサベル・コイシェ   

El maestro que prometió el mar」 同パトリシア・フォント

Upon entry」 同フアン・セバスティアン・バスケス、アレハンドロ・ロハス   

20.000 especies de abejas」(『ミツバチと私』) 

  同エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン  *

   

  

 

    (左から5人目が監督、右隣が製作者バレリー・デルピエール)

 

監督賞

イサベル・コイシェ 「Un amor」   

ダビ・トゥルエバ 「Saben aquell

アグスティ・ビリャロンガ 「Loli tormenta」   

エレナ・マルティン 「Creatura」 

   


 

           (監督賞に選ばれて共演のオリオル・プラと抱き合う監督)

  

新人監督賞

アレハンドロ・マリン 「Te estoy amando locamente

フアン・セバスティアン・バスケス、アレハンドロ・ロハス 「Upon entry」   

ラウラ・フェレス 「La imatge permanent」   

エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン 「20.000 especies de abejas

    

  

     

主演男優賞

エンリク・アウケル 「El maestro que prometió el mar

アルベルト・アンマン「Upon entry

オリオル・プラ 「Creatura

ダビ・ベルダゲルSaben aquell

   

           

  

                  (Saben aquell」のクルー、後列4人目が監督) 

     

主演女優賞

ブルナ・クシ 「Upon entry

ライア・コスタ 「Un amor

パトリシア・ロペス・アルナイス 「20.000 especies de abejas

カロリナ・ジュステ 「Saben aquell

   

    

    

 (左から、ペドロ・カサブランク、監督、受賞者)

     

助演男優賞

ダニエル・ブリュール 「La contadora de películas」 監督ローン・シェルフィグ

ウーゴ・シルバ 「Un amor

ペドロ・カサブランク 「Saben aquell

アレックス・ブレンデミュール 「Creatura

     

 

   

助演女優賞

アイナ・クロテト 「Els encantats

アネ・ガバライン 「20.000 especies de abejas

アナ・トレント 「Sobre todo de noche」 監督ビクトル・イリアルテ 

クララ・セグラ 「Creatura

    

     

 

新人俳優賞

アイナラ・エレハルデ 「Els encantats

アリシア・ファルコ 「Las buenas compañías 監督シルビア・ムント  

ラ・ダニ(ダニ・F.ポソ)「Te estoy amando locamente

クラウディア・マラジェラダ 「Creatura」 

    

   


      

アニメーション賞

Dispararon al pianista」 監督フェルナンド・トゥルエバ、ハビエル・マリスカル 

Hanna i els monstres」 同ロレナ・アレス   

Heavies tendres」 同ジョアン・トマス   

Robot dreams」(『ロボット・ドリームズ』) 同パブロ・ベルヘル   

     

      

            (製作者サンドラ・タピアと監督)

   

       

       (サンドラ・タピア、監督、アルフォンソ・デ・ビラリョンガ)

 

ドキュメンタリー賞

Muyeres」 監督マルタ・ラジャナ

Alteritats」 同アルバ・クロス、ノラ・ハダッド Haddad

Hermano caballo」 同マルセル・バレナ

Mientras seas tu, el aqui y el ahora」 

  同カルメ・エリアスクラウディア・ピント  

 

      

      

        (カルメ・エリアスとクラウディア・ピント)

 

オリジナル脚本賞

エレナ・マルティン「Creatura

エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン「20.000 especies de abejas

イサ・カンポ、アンドレア・ケラルト、ビクトル・イリアルテ 「Sobre todo de noche

フアン・セバスティアン・バスケスアレハンドロ・ロハス 「Upon entry

    

          

                   (左がフアン・セバスティアン・バスケス)

   

    

                  (後列2人目主演男優賞ノミネートのアルベルト・アンマン、

               隣が助演女優賞ノミネートのブルナ・クシ)

 

脚色賞

アルベルト・バル 「El maestro que prometió el mar

ダビ・トゥルエバ、アルベルト・エスピノサ 「Saben aquell

パブロ・ベルヘル 「Robot dreams

イサベル・コイシェラウラ・フェレロ 「Un amor

     

      

    (ラウラ・フェレロ欠席のため、一人で登壇したイサベル・コイシェ)

    


      

編集賞

アナ・ファフ Pfaff 「Sobre todo de noche

ベルナト・アラゴネス 「La contadora de películas

ラウル・バレラス 「20.000 especies de abejas

アリアドナ・リバス 「Creatura

    

    

 

オリジナル音楽賞

アンドレア・モティス 「Saben aquel

クララ・アギラル 「Creatura

マリア・アルナル、ノラ・ハダッド・カサデバル 「Alteritats

アルフォンソ・デ・ビラリョンガ Robot dreams

     

     

              (フェロス賞に続いての受賞)

 

撮影賞

アラナ・メヒア・ゴンサレス 「Creatura

アグネス・ピケ・コルベラ 「La imatge permanent

ベト・ロウリッヒ 「Un amor

ジナ・フェレル 20.000 especies de abejas

   

  

         

プロダクション賞

ドレス・メリーナス 「Creatura

エリサ・シルベント、パトリシア・ペレイラ 「La contadora de películas

エバ・タボアダ 「Un amor

エドゥアルド・バジェス 「Saben aquell

   

  

  

短編映画賞

Blow」 監督ネウス・バリュス

La herida luminosa」 同クリスティアン・アビレス

Tots els meus colors」 同アンナ・ソラナス、マルク・リバ

El bus」 同サンドラ・レイナ

  

     

      (左端バレリー・デルピエール、一人おいてサンドラ・レイナ監督)

 

テレビ・ムービー賞(ノミネート2作)

Miró  監督オリオル・フェレル

Quico Sabate, sense destí」 同シルビア・ケル

 

     

 

美術賞

ジョセップ・ロセル 「El maestro que prometió el mar

シルビア・ステインブレチェトSteinbrecht 「Creatura

イサスクン・ウルキホ・アリホ 「20.000 especies de abejas

マルク・ポウ Saben aquell

   

  

   

衣装デザイン賞

イシス・ベラスコ 「Te estoy amando locamente

マリア・アルメンゴル 「El maestro que prometió el mar

マルセ・パロマ 「La contadora de películas

ララ・ウエテ Saben aquell

     

     

           (受賞者欠席につき代理が受けとった

 

 

メイクアップ&ヘアー賞

ダナエ・ガテル、アレックス・サルバト 「Creatura

パトリシア・レイェス 「El maestro que prometió el mar

パトリシア・レイェス、ヘスス・マルトス 「La contadora de películas

ケイトリン・アチソンナチョ・ディアスベンハミン・ペレス 「Saben aquell

   

   

 

視覚効果賞

クリスティナ・ガルモン 「Creatura

ダビ・マルティ、モンセ・リベ 「Secaderos2022年 監督ロシオ・メサ

Wesley Barnard、ミリアム・ピケル 「Saben aquell

ベルナト・アラゴネス 「La contadora de películas

    

  

 

録音賞

アルベルト・ガイ、エンリケ・G・ベルメホ、カルロス・ヒメネス 「Un amor

エバ・バリニョ、コルド・コレリャ、シャンティ・サルバドール 

 「20.000 especies de abejas

レオ・ドルガン、オリオル・ドナト、ライア・カサノバス 「Creatura

シャビ・マスエドゥアルド・カストロヤスミナ・プラデラス 「Saben aquell

 

     

                        (ヤスミナ・プラデラス)

 

 

ヨーロッパ映画賞(5作品)

Aftersun」(『aftersun/アフターサン』)2022、英国 監督シャーロット・ウェルズ

El triángulo de la tristeza」(『逆転のトライアングル』)2022、スウェーデン 

  同リューベン・オストルンド

Las ocho montañas」(『帰れない山』)2022、イタリア 

  同フェリックス・フォン・グルーニンゲン、シャーロット・ヴァンダーメールシュ

Close」(『CLOSE/クロース』)2022、ベルギー 同ルカス・ドント

La sociedad de la nieve」(『雪山の絆』)2023、スペイン 

  同フアン・アントニオ・バヨナ  

   

   

 

            (出演者サンティ・バカ、製作者サンドラ・エルミダ、監督)

   


        

観客特別賞

El maestro que prometió el mar」 

   

         

      

                      (パトリシア・フォント監督)

     


       (左から3人目が主演男優賞ノミネートのエンリク・アウケル)

 

ミケル・プルテー栄誉賞Miquel Porter

ロザ・ベルジェスRosaRoserVergés(バルセロナ1955)、バルセロナ派女性監督のパイオニア的存在であるロサ・ベルジェスが受賞した。代表作はゴヤ賞1991新人監督賞受賞の「Boom, Boom」(90)、他にカタルーニャ自治州映画賞、フォトグラマス・デ・プラタ作品賞などを受賞、「Tic Tac」(97)でシカゴ児童映画祭作品賞、イタリアのジッフォーニ児童映画祭ゴールデン・グリフォン賞などを受賞、「Iris」ではマラガ映画祭2004正式出品、本ガウディ賞の前身でもある2002年設立のバルセロナ映画賞2005の監督・脚本賞にノミネートされている。

 

         

     

 

      

         (ゴヤ賞1991新人監督賞の「Boom, Boom」ポスター)

 

★スペインの映画賞でもカタルーニャ語映画に特化しているガウディ賞は、フォルケ賞、フェロス賞、先ほど受賞結果が発表になったゴヤ賞とはノミネーションからして異なっています。新人監督賞にノミネートされた「La imatge permanent」のラウラ・フェレスは、本賞以外どの映画賞にも名前が見当たりません。しかし作品紹介した折に、有望新人監督の一人と紹介しましたように2作目が待たれる監督です。昨年鬼籍入りしたアグスティ・ビリャロンガの遺作Loli tormenta」も監督賞候補になりました。カタルーニャ映画アカデミー会員は数も少なく賞が僅差で左右されますので、ノミネートされることに意味があります。

      

               

         (映画業界の低賃金年収12.000ユーロは国家の問題と語る、

         カタルーニャ映画アカデミー会長ジュディス・コレル) 

         


         (珍しいツーショット、フアン・アントニオ・バヨナとダビ・トゥルエバ)

        

          

          (カタルーニャ語以外の作品賞プレゼンター、

         マリサ・パレデスとエドゥアルド・フェルナンデス)

         

第11回フェロス賞2024*結果発表2024年01月30日 09:49

     映画部門『ミツバチと私』とTVシリーズ部門「Mesias」が作品賞

 

        

126日、第11回フェロス賞2024の授賞式がマドリードのパラシオ・デ・ビスタレグレで開催されました。総合司会者はコリア・カスティーリョブライス・エフェの重量級コンビが務めました。映画は「20.000 especies de abejas」(邦題『ミツバチと私』)がドラマ部門の作品賞と助演女優賞の2冠、これは想定内の受賞でしたが、「Robot Dreams」(邦題『ロボット・ドリームズ』)がコメディ部門の作品賞、オリジナル音楽賞、ポスター賞の3冠を受賞、ノミネート3個を全部ゲットして、これは少し予想外でした。セリフなしのアニメーション、その魅力的な登場人物(?)や観客の心をとらえた音楽のお蔭でしょう。

       

    

          (コリア・カスティーリョとブライス・エフェ)

    

      

           (『ミツバチと私』のキャストとクルー)

 

TVシリーズのドラマ部門は、ロス・ハビスの「La mesías」が作品・脚本・主演男優・助演男優・主演女優・助演女優賞と6冠、もらえる賞のすべてを独占しましたが、その後遺症が気になります。コメディ部門の作品賞はぺポン・モンテロの「Poquita fe」が受賞しました。

   

     

                       (「La mesías」のキャストとクルー)

 

★ビクトル・エリセの「Cerrar los ojos」(邦題『瞳をとじて』)は、ノミネーション最多の10個でしたが、結局無冠に終わりました。勿論、日本のシネマニアはフェロス賞など眼中にないから痛くも痒くもありません。イサベル・コイシェの「Un amor」(邦題『ひとつの愛』)も7個ノミネーションで無冠、オスカー賞ノミネートに踏みとどまった「La sociedad de la nieve」(邦題『雪山の絆』)のフアン・アントニオ・バヨナが監督賞、他にハリー・イートンが予告編賞を受賞しました。受賞者欠席で共演者のサンティアゴ・バカとアルフォンシナ・カロシオが代理で受けとりました。このアルゼンチン出身の若い二人は昨年のシッチェス映画祭にも監督と参加していましたから次回作に起用するのかもしれません。既に世界の100,000,000人以上が観たということですから310日のオスカー賞が待たれます。脚本賞は「Upon Entry (La llegada)」の監督と脚本を手掛けたアレハンドロ・ロハスとフアン・セバスティアン・バスケスの手に渡りました。

 

★演技部門では、管理人の予想が的中して主演女優賞に「Que nadie duerma」のマレナ・アルテリオ、主演男優賞に「Saben aquell」のダビ・ベルダゲルが受賞、助演部門では「Te estoy amando locamente」のラ・ダニ、「20.000 especies de abejas」のパトリシア・ロペス・アルナイスが受賞、彼女はゴヤ賞では主演にノミネートされています。本作の主役はベルリン映画祭2023の銀熊主演賞を受賞した当時9歳のソフィア・オテロですが、スペインでは子役はノミネートから外されることが多く、これは賢明な判断だと思います。ラ・ダニは出演映画もノーチェックでしたが、ゴヤ賞は新人男優賞にノミネートされています。

 

★過去のフェロス栄誉賞受賞者は、ホセ・サクリスタン、チチョ・イバニェス・セラドール、昨年はペドロ・アルモドバルが受賞して会場を盛り上げました。今年は女優でTV 司会者のモニカ・ランダル(ランドールとも表記)が受賞しました。受賞者は御年81歳、「昨年はペドロ・アルモドバル、今年は私が受賞しました。同じではありません、私たちの美は異なっていますから」とユーモアたっぷりのスピーチをしました。1963年デビュー、銀幕からは引退していましたが、ダビ・ベルダゲルが主演男優賞を受賞したトゥルエバの「Saben aquell」に本人役で出演しています。TV司会者、舞台は現役です。マカロニウエスタン全盛期には多くの作品で活躍した女優です。

 

   

         11回フェロス賞2024結果発表は紹介作品)

 

作品賞(ドラマ)

Un amor」(邦題『ひとつの愛』) 同イサベル・コイシェ  

Cerrar los ojos」(邦題『瞳をとじて』) 同ビクトル・エリセ 

La sociedad de la nieve」(邦題『雪山の絆』)  J. A. バヨナ 

Upon Entry (La llegada)」 同アレハンドロ・ロハス&

               フアン・セバスティアン・バスケス 

20.000 especies de abejas」(邦題『ミツバチと私』)   

製作ララ・イサギーレバレリー・デルピエール 

監督エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン 

 


         (受賞スピーチをするララ・イサギーレ)

   

  

      (真夜中の12時過ぎなのにソフィアも登壇、左が監督)

 

作品賞(コメディ)

Bajo terapia」 監督ヘラルド・エレーロ 

Las chicas están bien」 同イチャソ・アラナ

Mamacruz」 同パトリシア・オルテガ

Te estoy amando locamente」 同アレハンドロ・マリン

Robot Dreams」(アニメーション、邦題『ロボット・ドリームズ』) 

製作アンヘル・ドゥランデスイボン・コルメンサナイグナシ・エスタペ

サンドラ・タピア  監督パブロ・ベルヘル

   

      

       

     (ベルヘル監督も製作に参加、右隣が音楽エディターのユウコ夫人)

 

監督賞

イサベル・コイシェ 「Un amor

ビクトル・エリセ 「Cerrar los ojos

エレナ・マルティン・ヒメノ 「Creatura」 

エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン 「20.000 especies de abejas

J. A. バヨナ La sociedad de la nieve

   

       

         

主演女優賞

ライア・コスタ 「Un amor

キティ・マンベール「Mamacruz

マリア・バスケス 「Matria」 監督アルバロ・ガゴ

カロリナ・ジュステ 「Saben aquell」 同ダビ・トゥルエバ 

マレナ・アルテリオ 「Que nadie duerma」 監督アントニオ・メンデス・エスパルサ 

    

     

        

主演男優賞

アルベルト・アンマン 「Upon Entry (La llegada)

エンリク・アウケル 「El maestro que prometió el mar」 監督パトリシア・フォント

ホヴィク・ケウチケリアン 「Cerrar los ojos

マノロ・ソロ 「Cerrar los ojos

ダビ・ベルダゲル 「Saben aquell」 監督ダビ・トゥルエバ 

      

   

   (受賞者欠席のためダビ・トゥルエバ監督がトロフィーを受けとった)

    

   

      (ダビ・トゥルエバ監督と主演者のカロリナ・ジュステ)

 

助演女優賞

アネ・ガバライン 「20.000 especies de abejas

ルイサ・ガバサ 「El maestro que prometió el mar」 

アイタナ・サンチェス≂ヒホン 「Que nadie duerma」 

アナ・トレント 「Cerrar los ojos

パトリシア・ロペス・アルナイス 「20.000 especies de abejas

    

       

     

      (昨年のTVシリーズ『インティミダ』助演女優賞に続いての受賞)

  

助演男優賞

ルイス・ベルメホ 「Un amor

ホセ・コロナド 「Cerrar los ojos

オリオル・プラ 「Creatura

ウーゴ・シルバ 「Un amor

ラ・ダニ 「Te estoy amando locamente」 監督アレハンドロ・マリン

      

      

      

           (登壇から退場するまでエモーショナルなスピーチをした受賞者)

 

脚本賞DANA

エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン 「20.000 especies de abejas

イサベル・コイシェ、ラウラ・フェレロ 「Un amor

ビクトル・エリセ 「Cerrar los ojos

エレナ・マルティン・ヒメノ 「Creatura

フアン・セバスティアン・バスケスアレハンドロ・ロハス 「La llegada

    

   

      

   (黄色の帽子がフアン・セバスティアン・バスケス、アレハンドロ・ロハス)

 

オリジナル音楽賞

フェデリコ・フシド 「Cerrar los ojos

セルティア・モンテス 「Que nadie duerma

マイケル・ジアッキーノ 「La sociedad de la nieve

ニコ・カサル 「Te estoy amando locamente

アルフォンソ・デ・ビラリョンガ 「Robot Dreams

    

        

       (観客の心をふるわせた作曲家アルフォンソ・デ・ビラリョンガ)

  

ポスター賞

20.000 especies de abejas

Cerrar los ojos

O corno」(監督ハイオネ・カンボルダ)

Hermana Muerte」(『ブラックサン』監督パコ・プラサ)

Robot Dreams」 ホセ・ルイス・アグレダ

   

       

      

          (イラストレーター、ホセ・ルイス・アグレダ)

 

予告編賞

20.000 especies de abejas

Cerrar los ojos

Saben aquell

Te estoy amando locamente

ハリー・イートン 「La sociedad de la nieve

      

   

(受賞者欠席のため共演者サンティアゴ・バカとアルフォンシナ・カロシオが受けとった)

    

    

    (左から、サンティアゴ・バカ、バヨナ監督、アルフォンシナ・カロシオ)

 

TVシリーズ作品賞(ドラマ)

El cuerpo en llamamas」(Netflix

El hijo zurdo」(Movistar Plus+)

Rapa 2」(Movistar Plus+)

Selftape」(Filmin

La mesías」(Movistar Plus+)製作ドミンゴ・コラルフラン・アラウホ

       スサナ・エレラスハビエル・カルボハビエル・アンブロッシ

   

         

     

               (6冠制覇の受賞者たち)

 

TVシリーズ作品賞(コメディ)

Citas Barcelona」(TV3, Amazon Prime Video

Esto no es Suecia」(RTVE Play y 3Cat

El otro lado」(Movistar Plus+)

Poquita fe」(Movistar Plus+)

  製作フラン・アラウホイグナシオ・コラレスペペ・リポル

監督(クリエイター)ぺポン・モンテロフアン・マイダガン

   

      

                     (右側がぺポン・モンテロ監督)

   

 

     

TVシリーズ主演女優賞

ウルスラ・コルベロ 「El cuerpo en llamamas

マカレナ・ガルシア 「La mesías

エスペランサ・ペドレーニョ 「Poquita fe

アナ・ルハス 「La mesías

ロラ・ドゥエニャス 「La mesías

     

      

TVシリーズ主演男優賞

ハビエル・カマラ 「Rapa 2

ラウル・シマス 「Poquita fe

パトリック・クリアド 「Las noches de Tefía」(Atresplayer

キム・グティエレス 「El cuerpo en llamamas

ロジェール・カザマジョール 「La mesías」(欠席)

 

   

TVシリーズ助演女優賞

アマイア・ロメロ 「La mesías

タマラ・カセリャス 「El hijo zurdo

フリア・デ・カストロ 「Poquita fe

カルメン・マチ 「La mesías

イレネ・バルメス La mesías

    

     

     

TVシリーズ助演男優賞

アンドレウ・ブエナフエンテ 「El otro lado

チャニ・マルティン 「Poquita fe

ビエル・ロッセル・ペルフォート 「La mesías

ホセ・マヌエル・ポガ 「El cuerpo en llamamas

アルベルト・プラ 「La mesías

    

     

        (受賞者欠席のため共演者4人がトロフィーを受けとった)

 

TVシリーズ脚本賞

ラウラ・サルミエント、エドゥアルド・ソラ、カルロス・ロペス、

ホセ・ルイス・マルティン 「El cuerpo en llamamas

ラファエル・コボス 「El hijo zurdo

ベルト・ロメロ、ラファエル・バルセロ、エンリク・パルド 「El otro lado

ペポン・モンテロ、フアン・マイダガン 「Poquita fe

ハビエル・アンブロッシハビエル・カルボナチョ・ビガロンド

カルメン・ヒメネス La mesías

   

    

   (左から、カルメン・ヒメネス、ハビエル・カルボ、ハビエル・アンブロッシ)

 

フェロス感動賞(フィクション)

Sobre todo de noche」 監督ビクトル・イリアルテ、製作バレリー・デルピエール

    

    

    

     (受賞者ビクトル・イリアルテ、製作者のバレリー・デルピエール)

 

フェロス感動賞(ノンフィクション)

La Singla」 製作ナジャ・スミスパオラ・サインス・デ・バランダ 

        監督パロマ・サパタ

難聴のフラメンコダンサー、アントニア・シングラのドキュメンタリー

   

     

         (受賞スピーチするパロマ・サパタと製作者たち)

    

      

 

フェロス栄誉賞

モニカ・ランダル(女優、テレビ司会者)1942年バルセロナ生れ。マラガ映画祭2018のビスナガ・シウダ・デル・パライソ賞を受賞した折にキャリア&フィルモグラフィーの紹介をしています。

キャリア&フィルモグラフィー紹介は、コチラ20180330

    

     

     

 

★フェロス賞はスペイン映画ジャーナリスト協会AICEが主催する映画賞、マリア・ゲーラ会長の挨拶スピーチには、カルロス・ベルムトによる3人の女性へのセクハラ告発の問題も含まれていた。これに対してAICEは全面的に被害者を支援するとの表明があった。この件については詳細が分かりませんので後にアップするとして今回は触れません。3時間にも及ぶお祭り気分も吹き飛んでしまいます。

     

        

             

                    (性被害を告発するマリア・ゲーラAICE会長)

   

   

            (煌びやかなベストドレッサーたち)

   

第29回ホセ・マリア・フォルケ賞2024・結果発表2023年12月22日 10:44

       作品賞は『ミツバチと私』と「La mesías」が受賞

   

 

  

1216日(現地22:00rtve play2ホセ・マリア・フォルケ賞の授賞式が2年ぶりにマドリード(Palacio Municipal de IFEMA)に戻ってきました。総合司会はマカレナ・ゴメス & パブロ・チアペリャが務めました。音楽アーティストには、アナ・ゲーラ、アナ・メナ、フラン・ペレア、Taburete タブレテ、Viccoビッコなどが登場、会場を感動で盛り上げました。マカレナはダンスも披露、TVシリーズの長寿コメディ「La que se avecina」(200723)で共演しているパブロと乗り切りました。2000からレッドカーペットに候補者や招待客が続々登場、ガラは2200開始され2時間近い長丁場になり、宵っ張りのスペイン人も疲れたことでしょう。

     

           

     

        (総合司会者マカレナ・ゴメス、パブロ・チアペリャ)

 

★映画部門の製作者に与えられる作品賞は、エスティバリス・ウレソラ・ソラグレンのデビュー作「20.000 especies de abejas」がビクトル・エリセのCerrar los ojosとフアン・アントニオ・バヨナのLa sociedad de la nieve」を抑えて勝利しました。ダビ・トゥルエバのSaben aquell」で主演のコメディアンを演じたダビ・ベルダゲルが男優賞、20年前からアメリカで仕事をしているアントニオ・メンデス・エスパルサが、初めてスペインを舞台にして撮った「Que nadie duerma」の主役マレナ・アルテリオが女優賞、結局のところ大先輩二人は手ぶらで帰ることになりました。もっともエリセ監督は欠席のようでした。作品賞受賞作は「Premio al Cine y a la Educación en Valores」の分野も制し、このトランスジェンダーの子供時代を繊細に描いたデビュー作が、来年のゴヤ賞の本命となる可能性が出てきました。

フォルケ賞の解説とノミネーションの記事は、コチラ20231118

    

      

      (受賞スピーチをするエスティバリス・ウレソラ・ソラグレン)

    

     

        (TVシリーズ作品賞を受賞したロス・ハビスと仲間たち)

 

TV部門の作品賞は下馬評通りハビエル・アンブロッシ & ハビエル・カルボの「La mesías」が受賞、狂信的な両親によって世間から孤立した家族の痛みとトラウマを描いた作品が3賞を独占、つまりこの狂信的な母親を演じたロラ・ドゥエニャスが女優賞、人生の意味を模索する長男に扮したロジェール・カザマジョールが男優賞を受賞ということで、TV部門のすべての賞を攫ってしまいました。

   

      

   (コンチャ・ベラスコにオマージュを捧げたクリスティナ・カスターニョ)

    

★ガラ後半に主催者EGEDA会長エンリケ・セレソが登場、金のメダル受賞者プロデューサーのエドゥアルド・カンポイにトロフィーを手渡しました。またセレソ会長は去る122日に鬼籍入りしたコンチャ・ベラスコ128日明け方心停止のため46歳の若さで旅立ったイツィアル・カストロを偲びました。司会者をフォローしたクリスティナ・カスターニョは子供のときから母親に「歌えて演技も司会も何でもできるコンチャのような女優になりなさい」と言われていたと名女優を讃えた。観客賞を受賞したハビエル・フェセルの「Campeonex」が最後の出演となったイツィアル・カストロも、多分今回のガラにも出席してファンを楽しませてくれるはずだったと思います。受賞者は以下の通りです。

   

          

                      (EGEDA会長エンリケ・セレソ)

 

           

         (金のメダルを受賞したエドゥアルド・カンポイ)

 

  

       29回ホセ・マリア・フォルケ賞2024受賞結果

 

作品賞(フィクション)副賞30,000ユーロ

Cerrar los ojos」(邦題『瞳をとじて』で202429公開)

La sociedad de la nieve」(邦題『雪山の絆』でNetflix 202415日配信開始

Upon entry (La llegada)

20.000 especies de abejas」(邦題『ミツバチと私』で202415日公開)

製作:Especies de abejas, AIE / Gariza Films / Inicia Films, SL. 製作者:バレリー・デルピエールララ・イサギーレ・ガリスリエタ

プレゼンターは、ナタリア・デ・モリーナとエドゥアルド・ノリエガ

      

   

      (受賞スピーチをするバレリー・デルピエールと監督、

    出演者パトリシア・ロペス・アルナイス、 アネ・ガバラインなど)

    

     

       (監督が手にしているのが教育と価値観分野のトロフィー、フォトコール)

   


       

長編アニメーション賞

Dispararon al pianista」(公開済み)

El sueño de la sultana」(1117日公開)

Momias」(Movistar+)

Robot dreams」(『ロボット・ドリームズ』)監督:パブロ・ベルヘル

*製作:Lokis Films, AIE / Lea Films du Worso, Noodies Production / Arcadia Motion Pictures, SL.

 製作者:アンヘル・ドゥランデスイボン・コルメンサナイグナシ・エスタペ

     パブロ・ベルヘルサンドラ・タピア

 

               

   

   (パブロ・ベルヘル監督、音楽担当ハヤミ・ユウコ、製作者サンドラ・タピアなど)

   


     

長編ドキュメンタリー賞 副賞6,000ユーロ

El caso Padilla」(プライムビデオ)

Iberia Naturaleza Infinita」(未)

Samsara」(1220日公開)

Juan Mariné. Un siglo de cine」(未)監督:マリア・ルイサ・プジョール

102歳でゴヤ賞2024栄誉賞を受賞するフアン・マリネの人物像を描いている。

 

     

 

             (監督と映画講義財団のホルヘS. ボネ会長、フォトコール)

  

   

     (フアン・マリネ)

  

  

男優賞 副賞3,000ユーロ

アルベルト・アンマン Upon entry (La llegada)」(Filmin

ホヴィク・ケウチケリアン 「Un amor」(1110日公開)

マノロ・ソロ 「Cerrar los ojos」(公開済み)

ダビ・ベルダゲル 「Saben aquell」(公開済み)監督:ダビ・トゥルエバ

    

    

    

   

女優賞 副賞3,000ユーロ

ブランカ・ポルティリョ 「Teresa」(1124日公開)

ライア・コスタ 「Un amor」(1110日公開)

マリア・バスケス 「Matria」(Movistar+)

マレナ・アルテリオ 「Que nadie duerma」(1117日公開)

監督:アントニオ・メンデス・エスパルサ

    

   

    (ガザ爆撃をやめて休戦を願わざるをえないとスピーチした受賞者)

  


      

TVシリーズ賞(フィクション)副賞6,000ユーロ

30 monedas」(シーズン2)(HOB Max)ホラー・ミステリー

 脚本:アレックス・デ・ラ・イグレシア、ホルヘ・ゲリカエチェバリア

El cuerpo en llamas」(シーズン1)(Netflix『燃えさかる炎』)犯罪ドラマ

 発案:ラウラ・サルミエント・パラレス、監督:ホルヘ・トレグロサ & ラウラ・マニャ

Poquita fe」(シーズン1)(Movistar+)コメディ

 発案:フアン・マイダガン & ペポン・モンテロ

La mesías」(シーズン1)(Movistar+)

 発案:ロス・ハビス(ハビエル・アンブロッシ & ハビエル・カルボ

作品紹介は、コチラ20230719

    

        

          (ママとパパにも感謝を捧げたロス・ハビス)

    

          

 

TVシリーズ男優賞 副賞3,000ユーロ

アルベルト・プラ 「La mesías」(Movistar+)

ハビエル・カマラ 「Rapa」(Movistar+)

ラウル・シマス 「Poquita fe」(Movistar+)

ロジェール・カザマジョール 「La mesías」(Movistar+)

 

  

   (今は亡きアグスティ・ビリャロンガ監督にトロフィーを捧げた受賞者)

   


 

TVシリーズ女優賞 副賞3,000ユーロ

アナ・ルハス 「La mesías」(Movistar+) 

エスペランサ・ペドレーニョ 「Poquita fe」(Movistar+)

ウルスラ・コルベロ 「El cuerpo en llamas」(Netflix

ロラ・ドゥエニャス 「La mesías」(Movistar+)

   

    

            (両監督から祝福を受けるロラ・ドゥエニャス)

     

 

 (両監督に「幸せにしてくれてありがとう」とスピーチしたロラ・ドゥエニャス)



   

短編賞 副賞3,000ユーロ

Actos por partes

París 70

Aunque es de noche」(16分)

監督:ギジェルモ・ガルシア・ロペス

 製作者:Damien Megherbi、ダビ・カサス・リエスコ、マリナ・ガルシア・ロペス、他

マドリードにあるヨーロッパ最大のスラム「ラ・カニャーダ・レアル」では、電力の供給がない4度目の冬を迎えている。住宅問題が何であれ、ここに住んでいる人々は生きることを拒否されている。13歳のトニはナセルと友達になるが・・・。監督ほかトニを演じたアントニオ・フェルナンデスとナセル・ロクニも登壇した。

    

     

       (ラ・カニャーダ・レアルにトロフィーを捧げた)

    


 

ラテンアメリカ映画賞 副賞6,000ユーロ

La pecera」(121Filmin

Los colonos」チリ(未)監督;フェリペ・ガルベス

Puan」アルゼンチン(公開済み)

La memoria infinita」チリ(2024112日公開)

監督:マイテ・アルベルディ、製作:Micromundo Producciones / Fabula Producciones, LTDA.

    

         

        

  

 

Premio al Cine y a la Educación en Valores(教育と価値観の映画賞)

Campeonex」(公開済み)

Chinas」(公開済み)

Te estoy amando locamente」(Movistar+)

20.000 especies de abejas」(Movistar+)

監督エスティバリス・ウレソラ・ソラグレンと製作者バレリー・デルピエールララ・イサギーレ・ガリスリエタが登壇した。

  

観客賞

 「Campeonex』監督:ハビエル・フェセル

       

      

  (フェセル監督は脚本家で夫人のアテネア・マタ左端と一緒に登壇した)

   


      

★会場を楽しませてくれたミュージシャンやコメディアンは、こんな歌手、タレントでした。どこの映画賞も年々華やかになってきて、今年はこちらのほうが長かったのではないでしょうか。

     

      

      (アナ・ゲーラ、Chica,yeyé” 

   

      

       (アナ・メナ、Limosna de Amores  A Tu Vera 2曲)

 

      

                    (Tabureteのウィリー・バルセナス)

 

       

                  (Vicco

    

      

                    (コメディアン、司会者のパス・パディリャ)

     

        

              (サンティアゴ・セグラ監督)

 

ゴヤ栄誉賞に撮影監督フアン・マリネ*ゴヤ賞2024 ①2023年12月03日 15:20

            103歳の撮影監督フアン・マリネにゴヤ賞栄誉賞

    


     

★第38回ゴヤ賞2024は、カスティーリャ・イ・レオン州のバジャドリード(会場フェリア・デ・バジャドリード)で210(土)開催です。スペイン映画アカデミー会長フェルナンド・メンデス=レイテが主宰する(副会長ラファエル・ポルテラ、スシ・サンチェス)。ノミネーションは1130日と間もなくですが、106日に栄誉賞は撮影監督フアン・マリネ(バルセロナ1920)、1030日に総合司会者は女優、歌手、監督のアナ・ベレン(ゴヤ栄誉賞2017の受賞者)と監督、脚本家、製作者のロス・ハビスことハビエル・アンブロッシハビエル・カルボ3名、と強力打線がアナウンスされておりました。アナ・ベレンは紹介不要ですが、目下舞台やTVシリーズに出演中、ロス・ハビスはフェロス賞のTVシリーズ(ドラマ部門)に最多ノミネーションと紹介したばかりの「La mesías」を手掛けている新進気鋭のシネアスト、二人の作品賞受賞は間違いないでしょう。

   

   

    (左から、スペイン映画アカデミー会長フェルナンド・メンデス=レイテ、

     アナ・ベレン、ロス・ハビス、1030日)

   

★スペイン映画アカデミーは、今回のゴヤ栄誉賞に撮影監督、フィルム修復家、スペイン映画界の伝説的な正真正銘の映画研究者フアン・マリネを選びました。「スペイン映画史において80数年にもわたるそのキャリア、フィルム保存や修復への努力、自らの仕事を通じて、スペイン映画史における光の重要性に確かな意義をもたせた」と授賞理由を発表した。監督や俳優のように華々しく表舞台には現れないが、まず19201231日生れに驚かされる(まだ102歳だが受賞時には103歳になる)。映画界に足を踏み入れたのが14歳、「スペイン内戦を生きのび、私の人生イコール映画だと誓って断言できます」と受賞者。

   

      

★若い頃に一緒に仕事をした多くの監督名をつらつら眺めるに、当然のことながらほとんどが鬼籍入りしていました。例えばスペイン映画史を紐解けば必ず登場するエドガル・ネビリェ、チャップリンの友人で貴族出の外交官でもあった彼は、ハリウッドの映画界と関係の深った監督で、故国の若いシネアストたちをハリウッドに紹介した人物、またホセ・ルイス・サエンス・エレディアアントニオ・デル・アモホセ・マリア・フォルケペドロ・ラサガペドロ・マソ・・・と、アシスタント時代を含めると140作以上手掛けている。1990年、フアン・ピケル・シモンの「La grieta」(「The Rift」、『新リバイアサン リフト』)が最後に手掛けた映画でした。彼とも10作以上撮っている。2014年にはプリミティボ・ペレスがドキュメンタリー「Juan Mariné: La aventura de hacer cine」を撮っている。

 

     

     (マリネのビオピック「Juan Mariné: La aventura de hacer cine」)

 

★最初の撮影はIMDbに記載はないが、シンジケート全国労働総同盟に加入していたことで、193611月に殺害されたアナーキストのブエナベントゥラ・ドゥルティのバルセロナでの埋葬を撮っている。当時彼はエンリケ・リステルの戦争カメラマンだった。内戦中にはフランスのサン=シプリアンやアルジュレス=シュル=メールの強制収容所に入れられ、セビーリャのフランコ派の強制収容所であったラ・リコナダ捕虜収容所に収監されたときは、セビーリャの多くの人々から愛されていたサッカーのレフェリーであった父親のお陰で出所できたということです。10代で「内戦を生きのびた」世代の一人です。

    

     

★その後、カタルーニャ参謀本部のカメラマンになり、バルセロナのプロダクションで写真撮影助手として働いていた。内戦が終結すると以前のようにハリウッド映画「The Great Ziegfeld」(36『巨星ジーグフェルド』)を観に映画館に行けるようになった。これは1932年に亡くなったブロードウェイの興行主フローレンツ・ジーグフェルドの伝記映画で、そのインパクトが彼を映画界に引き入れた1作になったと語っている。

 

       

★最初の長編映画は、1947年のアントニオ・デル・アモの「Cuatro mujeres」で、その後13作もタッグを組んでいる。紹介記事によるとオーソン・ウェルズが自宅に逗留してロスのカリフォルニア大学で講義するよう誘ったがハリウッドには関心を向けなかったという。彼はスペインで最初にカラー撮影をしたことでも知られている。マルガリータ・アレクサンドレ&ラファエル・マリア・トレシーリャの「La gata」(56)である。新しい撮影技術やフィルム修復の考案者でもあった。例えば光学コピー機、あるいは彼の手で設計されたネガ洗浄機などである。2020年、彼の生誕100周年には、スペイン・フィルモテカで彼が修復した作品、自身の「Orgullo」、「La gata」、「La gran familia」(『ばくだん家族』)、「Supersonic Man」、その他サイレント時代のフローリアン・レイの「La aldea maldita」(30)、本物の闘牛士ペピン・マルティン・バスケスが主演したルイス・ルシアのトレロ映画「Currito de la cruz」(49)などが上映された。

 

★パンデミアになる2020年までマドリード共同体映画学校の映画修復の指導者として毎日通っていた。地下に専用の部屋を持っていて、指導を受けていた生徒たちによると「サブ≂マリネ」と呼ばれていたそうです。以下に主な受賞歴を列挙しておきます。

 

    主な受賞歴

1966年:ナショナル・シンジケート・オブ・スペクタクル賞

    (撮影部門、「Los guardiamarinas」)

1990年:金のメダル(スペイン文化スポーツ省の美術功績賞)

1994年:映画国民賞(スペイン文化スポーツ省)

2001年:セグンド・デ・チョモン栄誉賞(スペイン映画アカデミー)

2015年:エスピガ麦の穂栄誉賞(Seminci 60回バジャドリード映画祭)

2017年:シッチェス映画祭栄誉賞

2024年:38回ゴヤ栄誉賞

    

  

   (3人揃って栄誉賞を受賞したフアン・ディエゴ、フェルナンド・トゥルエバと、

    Seminci 2015、カルデロン劇場にて

 

★簡単にご紹介するつもりが、その経歴の波乱万丈に魅せられ、結局スペイン映画史の資料をあさる自体になりました。願わくば来年210日の授賞式には元気な姿で登壇してほしいものです。ゴヤ賞2024ノミネーションも出揃い、次回にアップする予定です。フォルケ賞、フェロス賞に多くが重なりますが、ノーチェック作品で賞に絡みそうな話題作を紹介したいと思います。


第11回フェロス賞2024*ノミネーション発表2023年11月28日 10:02

               授賞式はマドリードに戻って126日に決定

 

       

 

2年連続でサラゴサ開催だったフェロス賞がマドリードに戻ってきました。3回目の開催はないとサラゴサ市のサラ・フェルナンデス副市長がアナウンスしていた通りになりました。フェロス栄誉賞は目下のところ未発表です。フェロス賞は2013年スペイン映画ジャーナリスト協会(AICE)が創設、翌年1月に第1回がマドリードで開催されました。ゴヤ賞の前哨戦という立ち位置は、選考母体が米国のゴールデン・グローブ賞に類似していますが、フェロス賞とTV部門のないゴヤ賞とはカテゴリーが大分異なります。当ブログと偶然にも同じ年に誕生したスペイン映画賞ですが、第2回から記事をアップしています。

10回フェロス賞2023の記事は、コチラ20230201

 

1123日、AICE現会長マリア・ゲーラ、俳優のミゲル・ベルナルドーラウラ・ガランDAMAのマドリード本部に集まりノミネーション・リストを発表しました。映画部門の最多ノミネーションはCerrar los ojos」の9個、20.000 especies de abejas」の7個、TVシリーズ部門は「La Mesías」の11個、同一カテゴリー内の助演女優賞にアマイア・ロメロ、イレネ・バルメス、カルメン・マチの3人が選ばれています。続く「Poquita fe」の6個、「El cuerpo en llamas」の5個、ノミネーションの数と受賞とは必ずしも一致しない。以下ノミネーション・リストの初出に監督名、邦題のあるものはそれぞれ追加しました。

   

      

       (マリア・ゲーラ、ラウラ・ガラン、ミゲル・ベルナルドー) 

   

 

    11回フェロス賞2024ノミネーションは作品紹介をしている)

 

作品賞(ドラマ)

20.000 especies de abejas」 監督エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン 

Un amor」(『ひとつの愛』) 同イサベル・コイシェ  

Cerrar los ojos」 同ビクトル・エリセ 

La sociedad de la nieve」(『雪山の絆』)  J. A. バヨナ 

Upon Entry (La llegada)」 

  同アレハンドロ・ロハス&フアン・セバスティアン・バスケス 

 

     

作品賞(コメディ)

Bajo terapia」 監督ヘラルド・エレーロ 

Las chicas están bien」 同イチャソ・アラナ

Mamacruz」 同パトリシア・オルテガ

Robot Dreams」(アニメーション『ロボット・ドリームズ』)同パブロ・ベルヘル 

Te estoy amando locamente」 同アレハンドロ・マリン

 

     

監督賞

J. A. バヨナ La sociedad de la nieve

イサベル・コイシェ 「Un amor

ビクトル・エリセ 「Cerrar los ojos

エレナ・マルティン・ヒメノ 「Creatura」 

エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン 「20.000 especies de abejas

     

            

主演女優賞

マレナ・アルテリオ 「Que nadie duerma」 監督アントニオ・メンデス・エスパルサ 

ライア・コスタ 「Un amor

キティ・マンベール「Mamacruz

マリア・バスケス 「Matria」 同アルバロ・ガゴ  

カロリナ・ジュステ 「Saben aquell」 同ダビ・トゥルエバ 

 

       

主演男優賞

アルベルト・アンマン 「Upon Entry (La llegada)

エンリク・アウケル 「El maestro que prometió el mar」 監督パトリシア・フォント

ホヴィク・ケウチケリアン 「Cerrar los ojos

マノロ・ソロ 「Cerrar los ojos

ダビ・ベルダゲル 「Saben aquell」 

 

      

助演女優賞

アネ・ガバライン 「20.000 especies de abejas

ルイサ・ガバサ 「El maestro que prometió el mar」 

パトリシア・ロペス・アルナイス 「20.000 especies de abejas

アイタナ・サンチェス≂ヒホン 「Que nadie duerma」 

アナ・トレント 「Cerrar los ojos

 

     

助演男優賞

ラ・ダニ 「Te estoy amando locamente

ルイス・ベルメホ 「Un amor

ホセ・コロナド 「Cerrar los ojos

オリオル・プラ 「Creatura

ウーゴ・シルバ 「Un amor

 

      

脚本賞

エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン 「20.000 especies de abejas

イサベル・コイシェ、ラウラ・フェレロ 「Un amor

ビクトル・エリセ 「Cerrar los ojos

エレナ・マルティン・ヒメノ 「Creatura

フアン・セバスティアン・バスケス、アレハンドロ・ロハス 「Upon Entry (La llegada)

    

        

オリジナル音楽賞

フェデリコ・フシド 「Cerrar los ojos

セルティア・モンテス 「Que nadie duerma

アルフォンソ・デ・ビラリョンガ 「Robot Dreams

マイケル・ジアッキーノ 「La sociedad de la nieve

ニコ・カサル 「Te estoy amando locamente

 

       

ポスター賞

20.000 especies de abejas

Cerrar los ojos

O corno」(監督ハイオネ・カンボルダ)

Hermana Muerte」(『ブラックサン』監督パコ・プラサ)

Robot Dreams

    

       

予告編賞

20.000 especies de abejas

Cerrar los ojos

Saben aquell

La sociedad de la nieve

Te estoy amando locamente

    

   

 

TVシリーズ作品賞(ドラマ)

El cuerpo en llamamas」(Netflix

El hijo zurdo」(Movistar Plus+)

La mesías」(Movistar Plus+) 

Rapa 2」(Movistar Plus+)

Selftape」(Filmin

 

       

TVシリーズ作品賞(コメディ)

Citas Barcelona」(TV3, Amazon Prime Video

Esto no es Suecia」(RTVE Play y 3Cat

El otro lado」(Movistar Plus+) 

Poquita fe」(Movistar Plus+)

 

      

TVシリーズ主演女優賞

ウルスラ・コルベロ 「El cuerpo en llamamas

ロラ・ドゥエニャス 「La mesías

マカレナ・ガルシア 「La mesías

エスペランサ・ペドレーニョ 「Poquita fe

アナ・ルハス 「La mesías

   

         

TVシリーズ主演男優賞

ハビエル・カマラ 「Rapa 2

ロジェール・カザマジョール 「La mesías

ラウル・シマス 「Poquita fe

パトリック・クリアド 「Las noches de Tefía」(Atresplayer

キム・グティエレス 「El cuerpo en llamamas

     

          

TVシリーズ助演女優賞

アマイア・ロメロ 「La mesías

イレネ・バルメス 「La mesías

タマラ・カセリャス 「El hijo zurdo

フリア・デ・カストロ 「Poquita fe

カルメン・マチ 「La mesías

  

      

TVシリーズ助演男優賞

アンドレウ・ブエナフエンテ 「El otro lado

チャニ・マルティン 「Poquita fe

アルベルト・プラ 「La mesías

ビエル・ロッセル・ペルフォート 「La mesías

ホセ・マヌエル・ポガ 「El cuerpo en llamamas

      

         

TVシリーズ脚本賞

ラウラ・サルミエント、エドゥアルド・ソラ、カルロス・ロペス、

  ホセ・ルイス・マルティン 「El cuerpo en llamamas

ラファエル・コボス 「El hijo zurdo

ハビエル・アンブロッシ、ハビエル・カルボ 「La mesías

ベルト・ロメロ、ラファエル・バルセロ、エンリク・パルド 「El otro lado

ペポン・モンテロ、フアン・マイダガン 「Poquita fe

     


       

TVシリーズ作品賞9作品のうち5作をMovistar Plus+が手掛けている。日本では多くが字幕入りで鑑賞できないシリーズ部門は、次から受賞作だけアップでいいかもしれない。


第68回バジャドリード映画祭2023*結果発表2023年11月25日 19:05

    新星ラウラ・フェレスのデビュー作「La imatge permanent」に金の穂

 

 

1028日、バジャドリード映画祭がバルセロナ出身のラウラ・フェレスの長編デビュー作La imatge permanent」を金賞(Espiga de Oro)に選んで閉幕しました。スペインが初めて受賞したのは2007年のヘラルド・オリバレス監督の「14 kilómetros」にも驚きますが、今回が68回目という長い歴史のある映画祭で「女性監督の受賞は初めて」の記事に感慨深いものがありました。作品&監督キャリア紹介は後述しますが、1989年にバルセロナのエル・プラット・デ・リョブレガット生れの34歳、監督、脚本家です。その若さにも驚きましたが、予告編を見ただけでもそのエネルギーとユニークさに引きこまれました。キャストはおおむね本作が初出演というからそれも楽しみ、演技賞はさておき少し荒削りの感もありますが、ゴヤ賞新人監督賞ノミネートは間違いないと予想します。

 

      

     (金の穂賞のトロフィーを手にしたラウラ・フェレス、1028日ガラ)

 

★バジャドリード映画祭は、今年で68回目というスペインでも老舗の国際映画祭です。1956Semana del Cine Religioso de Valladolid(バジャドリード宗教映画週間)としてスタート、その後名称が何回か変わり、1973Semana Internacional de Cineとなり現在に至っています。バジャドリード映画祭よりSEMINCIの名で親しまれていますが、SeminciでなくSem-In -Ciに拘る人々もいるわけです。本祭のディレクターは今年からセビーリャ映画祭の総ディレクターだったホセ・ルイス・シエンフエゴスに変わり、彼が初めて統率する映画祭でもありました。本祭はレッドカーペットでなくグリーンカーペットの映画祭としても知られています。

      

       

 (ホセ・ルイス・シエンフエゴス新ディレクターの祝福を受けるラウラ・フェレス)

    

★国際映画祭ですが、スペイン映画関係の受賞者をピックアップしますと、栄誉賞ブランカ・ポルティリョ、彼女はパウラ・オルティスの「Teresa」でテレサ・デ・ヘススに扮しフォルケ賞2024女優賞にノミネートされており、本祭でもアウト・オブ・コンペティションですが上映されました。同じフォルケ賞でノミネートされているマレナ・アルテリオ主演の「Que nadie duerma」(監督アントニオ・メンデス・エスパルサ)もコンペティション部門で上映されており、フォルケ賞も作品賞以上に混戦が予想されます。

        

      

       (栄誉賞のトロフィーを手にしたブランカ・ポルティリョ)

   

    

La imatge permanent

  (西題「La imagen permanente」英題「The Permanent Picture」)

製作:Fasten Films(スペイン)/ Le Bureau(フランス)/ ICAA / ICEC / TV3

    / Volta Producción

監督:ラウラ・フェレス

脚本(共同):ラウラ・フェレス、カルロス・ベルムト、ウリセス・ポッラ

撮影:アグネス・ピケ・コルベラ

編集:アイナ・カジェハ

音響:ダニ・フォントロドナ

音楽:フェルナンド・モレシ・ハベルマン、セルヒオ・ベルトラン

製作者:アドリア・モネス・ムルランス、ガブリエル・ドゥモン、ガブリエル・カプラン、他

 

データ:製作国スペイン=フランス、2023年、スペイン語・カタルーニャ語、ドラマ、94分、長編デビュー作、撮影地エル・プラット・デ・リョブレガット(バルセロナ、監督の生地)、配給La Aventura(スペイン)、公開スペイン1117

映画祭・受賞歴:ロカルノ映画祭2023コンペティション部門でプレミア(86日)、ケンブリッジ映画祭(1022日)、テッサロニキ映画祭(119日)、第68回バジャドリード映画祭コンペティション部門、作品賞を受賞。

  

キャスト:マリア・ルエンゴ(カルメン)、ロサリオ・オルテガ、サライダ・リャマス(10代のアントニア)、クラウディア・フィミア(50年後のアントニア)、ミラグロス・コリャド、ドロレス・マルティネス、ペレ・フェレス

 

ストーリー:スペイン南部の片田舎で暮らしていた10代の母親アントニアは、赤ん坊を残して真夜中に出奔する。50年後、はるか彼方の北の町では、引っ込み思案のキャスティング・ディレクターのカルメンが、次のプロジェクトのためのヒロイン探しに逡巡していたとき、偶然アントニアと出会います。新しい街に越してきて共通の繋がりを発見するという女性に出会ったとき、その衝動性がカルメンの孤独に侵入してきます。映画は20世紀のアンダルシアで始まり、現在のバルセロナで繰り広げられる。「時間がすべての傷を癒してくれると誰が言いましたか?」これはスペイン内戦後、アンダルシアからカタルーニャに移住してきた人々の歌や物語の一部です。自分の経験を共有してくれる人を探す物語。

    

       

 

    アンダルシアからカタルーニャに移住してきた人々のルーツを探る

 

長編デビュー作「La imatge permanent」は、アンダルシア出身の監督の母方の祖母にインスパイアされた作品で、ディアスポラの不安を探求している。自身の家族史のなかにフィクションを滑りこませ、キャスティング・ディレクターとしての自身の過去を、スペイン内戦後にアンダルシアの田舎から北の都会に移住してきた家族の伝承として掘り下げる。農村から都市への切り替えの影響を受けている人々への頌歌、それが理解できない世間知らずの為政者への風刺、監督は「憂鬱なコメディ」と称している。内向的なカルメンには監督が投影されている。監督は「この映画の最も重要な要素の一つは時間です」と、時間がテーマの一つのようです。「批評家週間」のネクスト・ステップ・イニシアチブ、トリノ・フィルム・ラボの支援を受け、マラガ映画祭のワーク・イン・プログレスプロジェクトに選ばれていました。

 

   

 

  

ラウラ・フェレスは、1989年生れ、監督、脚本家。バルセロナのESCAC(カタルーニャ映画視聴覚上級学校)卒、最終課程で制作した「A perro flaco」(14)がバジャドリード映画祭スペイン短編の夕べ部門にノミネート、他にモントリオール映画祭2015などで上映された。2017年、カンヌ映画祭併催の「批評家週間」短編部門にドキュメンタリー「Los desheredados」(18分、The Disinherited)がノミネート、ライカ・シネ・ディスカバリー賞を受賞、後にSeminciでも上映され、翌年のゴヤ賞2018短編ドキュメンタリー映画部門で製作者のバレリー・デルピエールと受賞した。ガウディ賞は短編賞、ポルトガルのビラ・ド・コンデ短編映画祭のヨーロピアン短編賞、アルカラ・デ・エナレス短編映画祭では脚本賞、父親のペレ・フェレスが男優賞を受賞するなどした。本短編はドキュメンタリーとフィクションを行ったり来たりするような手法で父親の会社の倒産を描いている。ゴヤ賞ガラには父親と出席した。金の穂受賞作には俳優として出演している。

    

       

        (父親ペレ・フェレスと監督、ゴヤ賞2018ガラ)

 

★第11回フェロス賞2024のノミネーションが発表になっています。2年連続でサラゴサ開催でしたが、マドリードに戻って、126日開催です。


第29回ホセ・マリア・フォルケ賞2024*ノミネーション発表2023年11月18日 10:31

          29回フォルケ賞2024の授賞式は1216

 

 

★ホセ・マリア・フォルケ賞は、スペイン映画賞の先陣を切って年明け1週目に開催されていました。ところが第27回から前倒しの12月開催となり、2021年は1月(26回)と12月の2回開催されました。まだ2023年なのに2024年と少し違和感がありますが、第29回は1216日に決定しました。

 

★フォルケ賞は1996年に創設され、名称はEGEDA(オーディオビジュアル著作権管理協会)の初代会長だった製作者ホセ・マリア・フォルケに因んで付けられました。EGEDA、マドリード共同体、RTVEなどが主催し、Movistar+、AIE Sociedad、メルセデスベンツ、CINESA、ランコム・パリ、スペイン政府ほかがコラボしています。当初は縁の下の力持ちとして地味な存在だった製作者、技術者、アーティストを讃える賞としてスタートし、常に陽の当たる存在だった監督や演技者は対象外でした。しかし年を重ねるごとにカテゴリーが増え現在に至っています。しかし、現在でも監督賞はありません。昨今では監督が製作者を兼ねることが多く、昨年の『ザ・ビースト』のようにトロフィーを手にするのが監督という例が多くなってきています。今回から長編アニメーションが作品賞(フィクション)から独立しました。

28回ホセ・マリア・フォルケ賞2023ガラの記事は、コチラ20221226

 

        29回ホセ・マリア・フォルケ賞2024ノミネート

 

作品賞(フィクション)副賞30,000ユーロ

20.000 especies de abejas」(Movistar+)

 

   

 

Cerrar los ojos」(公開済み) 

 

   

   

La sociedad de la nieve」(1215日公開、

 *Netflix 202414日配信、邦題『雪山の絆』

  

    

 

Upon entry (La llegada)」(Filmin

 

    

 

長編アニメーション賞 副賞ユーロ

Dispararon al pianista」(公開済み)

 

  

 

El sueño de la sultana」(1117日公開)

 

     

 

Momias」(Movistar+)

 

   

   

Robot dreams」(126日公開)

 東京国際映画祭2023アニメーション部門上映、邦題『ロボット・ドリームズ』

 

     

 

長編ドキュメンタリー賞 副賞6,000ユーロ

El caso Padilla」(プライムビデオ)

 

  

 

Iberia Naturaleza Infinita」(未)

 

  

 

Juan Mariné. Un siglo de cine」(未)

 

  

  

Samsara」(1220日公開)

 

     

 

男優賞 副賞3,000ユーロ

アルベルト・アンマン Upon entry (La llegada)」(Filmin

 

  

 

ダビ・ベルダゲル 「Saben aquell」(公開済み)

  

   

 

ホヴィク・ケウチケリアン 「Un amor」(1110日公開)

東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門上映、邦題『ひとつの愛』

 

  

 

マノロ・ソロ 「Cerrar los ojos」(公開済み)

 

 

    

女優賞 副賞3,000ユーロ

ブランカ・ポルティリョ 「Teresa」(1124日公開)

 

 

 

ライア・コスタ 「Un amor」(1110日公開)

東京国際映画祭2023ワールド・フォーカス部門上映、邦題『ひとつの愛』

 

 

 

マレナ・アルテリオ 「Que nadie duerma」(1117日公開)

   

 

 

マリア・バスケス 「Matria」(Movistar+)

 

 

   

TVシリーズ賞(フィクション)副賞6,000ユーロ

30 monedas」(シーズン2)(HOB Max)ホラー・ミステリー

脚本:アレックス・デ・ラ・イグレシア、ホルヘ・ゲリカエチェバリア

    

   

     

El cuerpo en llamas」(シーズン1)(Netflix『燃えさかる炎』)犯罪ドラマ

発案脚本:ラウラ・サルミエント・パラレス、監督:ホルヘ・トレグロサ & ラウラ・マニャ

 

    

 

La mesías」(シーズン1)(Movistar+)

発案:ロス・ハビス(ハビエル・アンブロッシ & ハビエル・カルボ)

作品紹介は、コチラ0719

 

    

 

Poquita fe」(シーズン1)(Movistar+)コメディ

発案:フアン・マイダガン & ペポン・モンテロ

 

    

 

TVシリーズ男優賞 副賞3,000ユーロ

アルベルト・プラ 「La mesías」(Movistar+)

 

 

 

ハビエル・カマラ 「Rapa」(Movistar+)

 

 

 

ラウル・シマス 「Poquita fe」(Movistar+)

   

  

 

ロジェール・カザマジョール 「La mesías」(Movistar+)

 


  

TVシリーズ女優賞 副賞3,000ユーロ

アナ・ルハス 「La mesías」(Movistar+) 

 

 

 

エスペランサ・ペドレーニョ 「Poquita fe」(Movistar+)

 

  

 

ロラ・ドゥエニャス 「La mesías」(Movistar+)

 

 

 

ウルスラ・コルベロ 「El cuerpo en llamas」(Netflix

 

 

  

短編賞 副賞3,000ユーロ

Actos por partes

 


 

Aunque es de noche

 

 

 

París 70

 

 

  

ラテンアメリカ映画賞 副賞6,000ユーロ

La memoria infinita」(2024112日公開)

 

 

 

La pecera」(121Filmin

 

 

 

Los colonos」チリ(未)監督;フェリペ・ガルベス

 *東京国際映画祭2023コンペティション部門上映、邦題『開拓者たち』

 

 

 

Puan」アルゼンチン(公開済み)

  

   

  

Premio al Cine y a la Educación en Valores

20.000 especies de abejas」(Movistar+)

  

Campeonex」(公開済み)

   

   

 

Chinas」(公開済み)

 

 

 

Te estoy amando locamente」(Movistar+)

   

 

 

★以上が全ノミネートです。ゴヤ賞の前哨戦という位置づけですが、現在では後発のフェロス賞のほうが近い印象です。当ブログはTVシリーズのアップはサンセバスチャン映画祭などの特別上映だけに絞っておりますので、少々補足しました。映画部門はマラガ映画祭、サンセバスチャン映画祭などで作品紹介をしておりますので割愛しました。


ビクトル・エリセのドノスティア栄誉賞授賞式*サンセバスチャン映画祭2023 ㉕2023年10月10日 09:44

          「映画の学びが終わることは決してない」

 

   

    

929日ビクトリア・エウヘニア劇場、ビクトル・エリセ(ビスカヤ県カランサ1940)のドノスティア栄誉賞授賞式と30年ぶりの4作目「Cerrar los ojos」の上映がありました。今回本賞の受賞者は、ハビエル・バルデム(授与式は来年の予定)、宮崎駿(ビデオ出演)とエリセの3人でしたが、登壇したのはエリセ唯一人でした。プレゼンターは、ちょうど50年前に金貝賞を受賞した『ミツバチのささやき』に主演したアナ・トレント、当時6歳だった女の子も成熟した女性として登場しました。

    

      

★エリセ登場前に長編4作を含む主なフィルモグラフィー9作の紹介がありました。初期の短編は割愛され、『ミツバチのささやき』(73)、『エル・スール』(83)、『マルメロの陽光』(92)、オムニバス『ライフライン』(02)、「緋色の死」(06)、『アッバス・キアロスタミとのビデオ往復書簡』(07)、オムニバス『ポルトガル、ここに誕生する~ギマランイス歴史地図』(12)、ドキュメンタリー「石と空」(21)、「Cerrar los ojos」(23)でした。

 

★長いスタンディングオベーションになかなかスピーチできない受賞者は、生後数ヵ月で引っ越しして以来、17歳まで育ったドノスティア市の名前を冠した栄誉賞を受賞したことに感無量、「いま目を閉じると、決して忘れることのできない映画の数々を客席に座って楽しんでいる男の子が目に浮かぶ」と、クルサールやビクトリア・エウヘニア劇場で観客の一人として映画を楽しんでいたことを語りました。映画の仲間たち、身近な両親、親友たち、そしてサンセバスチャン映画祭に感謝の言葉を述べ、アルベール・カミュ、フェデリコ・フェリーニ、フランコ時代の検閲、息子パブロにまで触れていた。「常に映画は知識を得る一つの方法と考えている。だから私にとって映画を学ぶことに終りはない」と。最後にバスク語で「ありがとう、サンセバスチャン映画祭、どんな時もサン・セバスティアン」と締めくくった。

 

  

 

★レッドカーペットには新作の出演者、ホセ・コロナド、アナ・トレント、マリア・レオン、ペトラ・マルティネス、マリオ・パルド、エレナ・ミケルなどがお祝いに馳せつけ、授賞式では中央2階席で拍手を送っていた。劇中エリセの分身を演じた映画監督役のマノロ・ソロは欠席のようでした。

      
                

     

     (レッドカーペットに勢揃いしてフォトコールに応じる出演者たち)

     

      

   (特別席からエリセを見守る応援団)

 

★ライトが当てられたもう一人の主賓がアナ・トレントでした。映画祭主催者からのインタビューで「ミツバチと同じこの場所で、今宵ビクトル・エリセのプレゼンターに選ばれたことを大いに名誉に思い、とてもエモーショナルでした」とコメント、「ビクトルは人生と映画をあまりにも交錯させるので、円環を閉じるときには殆どマジックのような何かを感じてしまいます。女の子アナは映画を発見するのですが、現実とフィクションの違いを理解しているわけではありません」と語っていた。監督自身もトレントには他のキャストとは違う思い入れがあり、エル・ムンド紙のインタビューで「脚本を執筆中に彼女なしでは映画は作れない、失踪する俳優の娘役に起用しようと思った」と語っている。トレントとホセ・コロナドが父娘を演じるようです。「ミツバチ」も父と娘の関係が重要なテーマの一つで、小さなアナが「ある人間が他の人間を死に至らしめることができることを発見する」映画でもありました。

     

 

                     (新作撮影中の監督とアナ・トレント)

   

   

       (ビクトル・エリセの珍しいファン・サービス、29日午前中)

 

エリセのキャリア&フィルモグラフィー紹介は、コチラ20220725


アンドレス・サンタナにエリアス・ケレヘタ賞*サンセバスチャン映画祭2023 ⑳2023年09月30日 09:58

             1回受賞者はアンドレス・サンタナ・キンタナに

    

          

       (受賞者アンドレス・サンタナ・キンタナ、925日)

 

925日、今年のゴヤ賞2023で新設がアナウンスされていたエリアス・ケレヘタ賞の授与式が本日のハイライトの一つでした。第1回の受賞者は予告通り製作者アンドレス・サンタナ・キンタナに贈られました。選考母体はスペイン映画アカデミー、従ってプレゼンターはフェルナンド・メンデス=レイテ会長でした。ケレヘタ没後10周年を記念して設けられた賞です。エリアス・ケレヘタ19342013、享年78歳)は、20世紀の名プロデューサーとして、多くの才能を育てた製作者、脚本家、ドキュメンタリー監督でした。

     

          

                             (エリアス・ケレヘタ)

 

★例えば、29日にドノスティア栄誉賞を受賞するビクトル・エリセ、まだ国立映画研究所の学生だったエリセの才能を見いだし、サンセバスチャン映画祭1969にオムニバス映画『挑戦』で新人監督3人に監督賞をもたらしたプロデューサーです。次いで1973年『ミツバチのささやき』、10年後の『エル・スール』と、寡作な映画作家の名作を世に送り出した。他に1987年スペイン映画国民賞1998ゴヤ栄誉賞2004ホセ・マリア・フォルケ賞などを受賞している。

    

     

    (フェルナンド・メンデス≂レイテ、アンドレス・サンタナ・キンタナ)  

   

★また無名に近かったカルロス・サウラとの出会いは象徴的でした。それは『狩り』(65)がベルリン映画祭監督賞受賞作品である以上に、サウラのシンボリックなリアリズムというスタイルを確立した作品でもあったからです。以来サウラの代表作と言われる『ペパ―ミント・フラッペ』、『従妹アンヘリカ』、『カラスの飼育』、『愛しのエリサ』、『ママは百歳』と快進撃を続けたが、ベルリン映画祭1980の『急げ、急げ』を最後に、金熊賞を受賞しながら袂を分かつことになった。路線の違いもあったようですが、主役の青年二人が隠れてヘロインを摂取していたことを監督が黙認していたこともコンビ解消の一つとされています。勿論監督は否定していましたが真相は闇の中ですが、若者たちのその後をみれば一目瞭然でしょう。

    


             (左から、サウラ、ケレヘタ、エリセ)

   

★その後、モンチョ・アルメンダリス(『タシオ』『27時間』『アロウの手紙』「Historias del Kronen」)、フェルナンド・レオン・デ・アラノア(『カット!(ファミリア)』『バリオBarrio』、ゴヤ作品賞『月曜日にひなたぼっこ』)、一人娘のグラシア・ケレヘタの諸作品(「Una estación de paso」「Siete mesas de biller francés」、リカルド・フランコの『パスクアル・ドゥアルテ』、マヌエル・グティエレス・アラゴンの『激しい』などの話題作を手掛け、監督たちをカンヌやベルリン、ベネチアなどの国際舞台に連れ出すことに貢献した。

    

      

   (ケレヘタ、ハビエル・バルデム、レオン・デ・アラノア、ゴヤ賞2003ガラ)

 

アンドレス・サンタナ・キンタナは、1940年カナリア諸島のグランカナリア生れの製作者、ケレヘタ同様、製作者というのは縁の下の力持ちということもあって、監督や俳優と比較すると知名度は高くない。しかし公開、映画祭、DVDなどで紹介された作品をみればその凄さが納得できます。例えばケレヘタと重なるモンチョ・アルメンダリスの『心の秘密』(97)、マリオ・カムスの『無垢なる聖者』(84)、ペドロ・アルモドバルの『セクシリア』(82)、特筆すべきはバスクの監督イマノル・ウリベの「El rey pasmado」(92)、『キャロルの初恋』(02)、ゴヤ作品賞の『時間切れの愛』(94)、「Plenilunio / Full Moon」(99)などです。サンタナは南スペイン出身ですが北の映像作家とのタッグが特徴的です。

    

       

          (ゴヤ賞1995作品賞『時間切れの愛』のポスター)

 

★カミロ・ホセ・セラの同名小説『パスクアル・ドゥアルテの家族』を映画化したことで有名なリカルド・フランコのドキュメンタリー「Después de tantos años」(94)、東京国際映画祭1998のコンペティション入りを果たしたカナリア諸島の火山島ランサロテを舞台にしたアントニオ・ベタンコルの『マラリア』、21世紀に入ってからは、マヌエル・グティエレス・アラゴンの「Visionarios」(01)、マテオ・ヒルの『ブッチ・キャシディ 最後のガンマン』(10)、イサベル・コイシェの「Nadie quiere la noche」(15)など、字幕入りで鑑賞できた作品を多数手掛けています。

 

★授賞式には、モンチョ・アルメンダリス、エンリケ・ゴンサレス・マチョ、プイ・オリア、マリアノ・バロッソ、クリスティナ・スマラガ、マルタ・ミロなどが登壇、イマノル・ウリベ、マヌエル・グティエレス・アラゴン、グラシア・ケレヘタ、イサベル・コイシェ、マテオ・ヒル、『マラリア』の主役ゴヤ・トレドなどは、ビデオで祝辞を述べました。


宮崎駿監督にドノスティア栄誉賞*サンセバスチャン映画祭2023 ⑮2023年09月14日 16:47

             3人目となるドノスティア栄誉賞に宮崎駿監督

   

   

                    (ドノスティア栄誉賞のトロフィー)

 

98日、第71回サンセバスチャン映画祭の3人目となるドノスティア栄誉賞宮崎駿監督が選ばれました。同時に今年のサンセバスチャン映画祭の顔になっていたハビエル・バルデムの現地入りがなくなり、彼のドノスティア栄誉賞も来たる2024年に持ち越しという爆弾発表もあり、映画祭の顔が登場しないという異例の事態になりました。俳優の欠席理由は、52日から始まった全米脚本家組合のストライキと、ハリウッドで714日から始まった全米俳優組合のストライキに呼応するためです。受賞そのものを辞退するわけでなく、来年に延期するということです。マスメディアへの対応にも応じないし、感謝のビデオテープも録画しないという徹底ぶりです。

    

          

      (映画祭の顔でなくなったが、今さら変更できな公式ポスター)

 

2018年の是枝監督に次いで、アジアで2人目の受賞者となった宮崎駿監督は、長編アニメから引退する意向を表明していたが、新作『君たちはどう生きるか』で復帰した。2013年の『風立ちぬ』から10年ぶりとなる新作は、今回のオープニング作品、期間中6回の上映がアナウンスされている。22日にメイン会場クルサール13回、2回目(2030~)と3回目(2140~)のインターバルで授与式が予定されているようだが、高齢を理由にガラには出席せずオンラインで受けとると、現地メディアは報道している。スペイン公開は1027日の予定。バルデムは延期となり、結局のところ出席は29日のビクトル・エリセ一人となり、異例ずくめとなりました。