金獅子賞はフィリピン映画*ベネチア映画祭2016結果発表 ④2016年09月17日 10:06

             初出品のアマ・エスカランテが監督賞!

 

 

オフィシャル・セレクション部門

★金獅子賞はフィリピンの監督ラブ・ディアスLav Diazの“The Woman Who Left”が受賞。スペイン語映画は、昨年の金獅子賞受賞者ロレンソ・ビガスの“Desde allá”(ベネズエラ)に続いて、今年はメキシコのアマ・エスカランテLa región salvaje監督賞、アルゼンチンのオスカル・マルティネス男優賞(マリアノ・コーン&ガストン・ドゥプラット“El ciudano ilustre”)、英語映画だがパブロ・ララインJackie脚本賞を受賞、今年もラテンアメリカ勢が気を吐いた。尚監督賞はロシアのアンドレイ・コンチャロフスキーと分けあった。

 

アマ・エスカランテ監督賞(“La región salvaje”、メキシコ=デンマーク)

初めてのベネチアで監督賞とは何て強運の持ち主なのだろう。本人も「どんな賞も期待しないよう自制していた。だってそのほうが賢明でしょ。初めてのベネチアにこうしていられて素晴らしい。この賞はケーキに載ってるサワーチェリーのようなものです」とトロフィーを指した。

 

   

         (トロフィーを手にしたアマ・エスカランテ)

 

オスカル・マルティネス男優賞(マリアノ・コーン&ガストン・ドゥプラット“El ciudadano ilustre”、アルゼンチン=西)

アルゼンチンはノーベル賞に縁のない国ですが、オスカル・マルティネス扮する作家は、ノーベル文学賞受賞者の「名誉市民」、如何にも皮肉たっぷりのコメディ。ホルヘ・ルイス・ボルヘスは何回も候補に挙げられたが、スウェーデン・アカデミーは選ばなかった。マルティネスは1949年ブエノスアイレス生れ、ダミアン・ジフロンの『人生スイッチ』に出演している。「30代から40代の若い監督は、おしなべてとても素晴らしい」と、二人の若い監督に花を持たせた。

 

 

        (トロフィーを手にしたオスカル・マルティネス

 

パブロ・ラライン脚本賞(“Jackie”、米=チリ)

デビュー以来、弟フアン・デ・ディオス・ララインと二人三脚で映画作りをしている。脚本賞受賞のフォトが入手できなかったので、レッドカーペットに現れた3人で悪しからず。監督は授賞式前に帰国したのかもしれない。 

  

             (レッドカーペットに現れた監督とナタリー・ポートマン)

 

 

(レッドカーペットに現れたラライン兄弟)

 

ロレンソ・ビガスが審査員の一人だったせいとは思いたくありません。彼自身も画家だった父親オスラルド・ビガスを語ったドキュメンタリーEl vendedor de orquídeas(ベネズエラ、メキシコ)が特別上映された。Desde alláラテンビート2016に『彼方から』の邦題で上映が決定しているようです。以前にご紹介した4作のなかで無冠だったのは、クリストファー・ムライEl Cristo ciego(チリ=仏)だけという効率のよいベネチアでした。 

 

         ルス・ディアスが女優賞―ラウル・アレバロのデビュー作

 

  オリゾンティ部門

ルス・ディアス女優賞を受賞。「監督になるために、まず俳優から映画界に入った」と語っていたラウル・アレバロのデビュー作Tarde para la ira出演。主だったキャストとスタッフで乗り込んだベネチアで結果を出すことができて、ラウルもさぞかし満足していることでしょう。

「自分の名前が呼ばれたときには思わず涙が出てしまいました」と語っていたルス・ディアス、1975年カンタブリアのレイノサ市生れ、女優、監督。舞台女優として出発、1993年『フォルトゥナータとハシンタ』が初舞台、映画、テレビで活躍。チュス・グティエレスの『デリリオ―歓喜のサルサ―』に出演、他にジャウマ・バラゲロ、ハビエル・レボージョなどの監督とコラボしている。2013 Porsiemprejamón で短編デビュー、脚本も手がけた。ただし、「何よりもまず、私は女優」ときっぱり。

  

  

   (まずまずのファッションで登壇したルス・ディアス)

 

   

 (ベネチアでの三人組、アレバロ監督、アントニオ・デ・ラ・トーレ、ルイス・カジェホ)

 

ガストン・SolnickiKékszakallú(アルゼンチン)も国際批評家連盟賞を受賞、タイトルはハンガリー語で「青ひげ」、バルトーク・ベーラの1幕物オペラ「青ひげ公の城」(1911作曲)からインスピレーションを受けて製作した由。Solnicki(ソルニッキー?)の長編第2作。

 

       「国際批評家週間」の観客賞はコロンビアの“Los nadie

 

Los nadie(“The Nobody”)フアン・セバスチャン・メサ、コロンビア、201584

フアン・セバスチャン・メサの第1回監督作品、ベネチアでは2回上映された(831日、910日)。第56回カルタヘナ映画祭オープニング作品、トゥールーズ、サンティアゴなど各映画祭で上映されている。治安の悪い町として知られている通りで暮らしている。タトゥーで武装した5人兄妹(カミロ、メチャス、マヌ、アナ、ピパ)の愛と憎しみと常に破られる約束の物語。街路のグラフィティアート、音楽が楽しめる。スタッフ、キャストがオール若者の映画。コロンビア公開2016915

 

    

 

    

              (フアン・セバスチャン・メサ監督)

 

ホライズンズ・ラティノ部門ノミネーション*サンセバスチャン映画祭2016 ⑥2016年08月21日 17:54

           ラテンアメリカから新作13本がノミネーション

 

   

★スペインが参画していたエリアネ・カフェの“Era o hotel Cambridge”(ブラジル=仏=西)がコンペティションと同時にアナウンスされていましたが、やっとホライズンズ・ラティノ部門全体のノミネーションが発表になりました(817日)。カンヌ、ベネチア、トロントなどの各映画祭で既にご紹介している作品も含めて13本、ラテンビートでの上映が期待される部門なので分けてアップしていきます。

 

★このカテゴリーは、前年のサンセバスチャン映画祭の「Cine en Construcción」(制作中の映画)や「国際フィルム学生の出会い」部門などで上映された短編の受賞作品から選ばれることが多い。つまり主催者の資金援助を受けて製作されたということです。テーマの骨格は同じですがタイトル変更、主人公の入替えなどもあるようです。2016年も前者から5作品が選ばれています。受賞作品には35.000ユーロの副賞が与えられる。審査は第1作から2作までのラテンアメリカの監督とシネアスト志望の学生約300人が選考します。メキシコのアマ・エスカランテ(『エリ』)やアルゼンチンのダニエル・ブルマン(『僕と未来とブエノスアイレス』)のような中堅が含まれているのは勿論です。

 

★第1弾:各国際映画祭でノミネーションされた折に紹介した作品を含む

1Larga noche de Francisco Sanctis”フランシスコ・マルケス&アンドレア・テスタ 

データ:アルゼンチン、2016年、78分、軍事独裁時代の政治スリラー、デビュー作、カンヌ映画祭2016「ある視点」ノミネーション作品

軍事クーデタの翌年、1977年のブエノスアイレス、妻と二人の子供と一緒に政治には一切関わらずに過ごしていたフランシスコを突然襲った恐怖とジレンマ、主人公の内面の葛藤と軍事独裁政権の不条理が語られる。

 

(映画から)

   

 

 (誕生したばかりの娘と監督夫妻)

 

                

 監督&作品、キャスト紹介の記事は、コチラ⇒2016511

 

 

2La región salvaje” アマ・エスカランテ 

  データ:メキシコ=デンマーク=仏=独=ノルウェー=スイス、長編第4作目、SFベネチア映画祭2016正式出品、カンヌ映画祭2013『エリ』監督賞を受賞している。今回撮影監督にデンマークの監督ラース・フォン・トリアーの『メランコリア』(11)を手がけたマヌエル・アルベルト・クラロを起用した。エスカランテの当映画祭出品は、『サングレ』、『エリ』に続いて3作目になる。 

(映画から)

    

 

 (アマ・エスカランテ監督)

   

 若い主婦アレハンドラは夫アンヘルと一緒に二人の息子を育てながらメキシコの田舎町で暮らしている。彼女の兄弟ファビアンは地元の病院で看護師として働いている。彼らの平凡な生活は謎めいたベロニカの出現で変化をきたす。性愛は強い絆で結ばれた家族、ホモ嫌い、マチスモ、偽善が充満しているこの地方都市に微妙なさざ波を引き起こす。ベロニカは以前隕石が落ちた近くの森のなかに別の世界があることを彼らに分からせる。そこには彼らが抱えている問題のすべての回答があるだろう。危機を迎える若い夫婦と謎に包まれた女性のSF風ドラマ。

*キャスト:シモネ・ブシオ、ルス・ハスミン・ラモス、ヘスス・メラ、

エデン・ビジャビセンシオ

監督キャリア&フィルモグラフィーの記事は、コチラ⇒2013108

 

 

3El Cristo ciego” クリストファー・マーレイ

  データ:チリ=仏、2016年、85分、第29回トゥールーズ映画祭「Cine en Construcción」に参画、ベネチア映画祭2016正式出品

Michael30歳の機械工、砂漠のなかで神の啓示を受けたと話したが、誰にも信じてもらえない。それどころか隣人たちは、気が変になったと相手にしなかった。ある午後のこと、竹馬の友が遠くの村で事故に会い苦しんでいるという。彼はすべてを投げうち、裸足で巡礼の旅に出る決心をする。やがて奇跡が起き友人を助けることができた。このことは鉱山会社で働く採掘者や麻薬中毒者の関心を呼び、彼をチリの砂漠の過酷な現実を和らげてくれるキリストのようだと噂した。

*キャストMichael・シルバ、バスティアン・イノストロサ、アナ・マリア・エンリケス


(映画から)

 

*クリストファー・マーレイ Christopher Murrayは、1985年、チリのサンチャゴ生れ、監督、脚本家。長編映画デビューは、パブロ・カレラと共同監督したManuel de Ribera2010)、本作が第2作目となるが単独は初めてである。他にドキュメンタリー1作を撮っている。主人公のMichael役の表記は英語マイケル、ドイツ語ミハエル、ラテン語ミカエルなど同じなのでカタカナ表記は控えた。主人公を演じたMichael・シルバは、パブロ・ララインの「ネルーダ」に脇役で出演している他、シリーズTVドラでも活躍している。

 


                        (クリストファー・マーレイ監督)


  

(かなりイケメンのMichael・シルバ

  

公開中または近日公開予定のスペイン&ラテンアメリカ映画2016年06月12日 15:26

 *急がないと終了してしまう公開中の映画*

『エルヴィス、我が心の歌』原題“Ultimo Elvis”、英題“The Last Elvis 2012

監督・脚本・製作アルマンド・ボー、脚本(共)ニコラス・ヒアコボーネ、撮影ハビエル・フリア、製作(共)ビクトル・ボー、製作国アルゼンチン、言語スペイン語・英語 91

キャスト:ジョン・マキナニー、グリセルダ・シチリアニ、マルガリータ・ロペス

映画祭・受賞歴:アルゼンチン・アカデミー賞2012(主演男優賞以下6部門)、サンセバスチャン映画祭2012ホライズンズ・ラティノ部門作品賞、チューリッヒ映画祭2012初監督賞、ほか多数受賞

渋谷ユーロスペース、528日ロードショー

 

 

『或る終焉』原題“Chronic”、2015

監督・脚本・編集()・製作()ミシェル・フランコ、撮影イヴ・カープ、製作ガブリエル・リプスティン他、製作総指揮ティム・ロス他、製作国メキシコ=フランス、言語英語、94

キャスト:ティム・ロス、ロビン・バートレット、マイケル・クリストファー、レイチェル・ピックアップ、サラ・サザーランド、ナイレア・ノルビンド、他

映画祭・受賞歴:カンヌ映画祭2015脚本賞受賞

渋谷ル・シネマ Bunkamura文化村 528日ロードショー

当ブログでの紹介記事は、コチラ⇒2015528

 

 

 

*近日公開予定の映画* 

『パコ・デ・ルシア 灼熱のギタリスト』原題“Paco de Lucía: La búsqueda”、英題“Paco de Lucia a Journey” 2014年 ドキュメンタリー

監督・脚本()クーロ・サンチェス・バレタ、脚本()カシルダ・サンチェス、撮影カルロス・ガルシア・デ・ディオス他、製作者アンチョ・ロドリゲス、ルシア・サンチェス・バレラ他

キャスト:パコ・デ・ルシア、カルロス・サンタナ、ジョン・マクラフリン、チック・コリア、サビーカス、ぺぺ・デ・ルシア他多数

受賞歴:ゴヤ賞2015長編ドキュメンタリー賞、シネマ・ライターズ・サークル賞2015ドキュメンタリー賞、トゥリア賞2015ドキュメンタリー賞を受賞、第2回イベロアメリカ・プラチナ賞ドキュメンタリー部門ノミネーション、他

渋谷ル・シネマ Bunkamura文化村 723日ロードショー

当ブログでの紹介記事は、コチラ⇒2015131

 

   

 

『ラスト・タンゴ』原題Un tango más2015年 ドラマ・ドキュメンタリー

監督ヘルマン・クラル、ヴィム・ヴェンダース製作総指揮、製作国ドイツ=アルゼンチン、言語スペイン語、85

映画祭:トロント、ベルリン、山形、ストックホルム、クリーブランド、各国際映画祭正式出品

キャスト:マリア・ニエベス、フアン・カルロス・コペス、パブロ・ベロン、アレハンドラ・グティ、フアン・マリシア、他多数

渋谷ル・シネマ Bunkamura文化村 79日ロードショー

 

    

 

『チリの闘い』La batalla de ChileLa lucha de un pueblo sin armas19751978

ドキュメンタリー三部作

『光のノスタルジア』『真珠のボタン』のパトリシオ・グスマン監督の初期のドキュメンタリー

渋谷ユーロスペースにて9月、日本初公開

『光のノスタルジア』の主な作品紹介記事は、コチラ2015年11月11日

『真珠のボタン』の主な作品紹介記事は、コチラ2015年11月16日

 

  

     (第3部“El poder popular”、2013914日マラガでの上映会のポスター)

 

*ポルトガル映画ですが・・・*

『ホース・マネー』原題“Cavalo Dinheiro”、英題“Horse Maney2014

監督・脚本ペドロ・コスタ、撮影レオナルド・ジモエス、製作国ポルトガル、言語ポルトガル語・クレオール語、ドキュメンタリー、104

映画祭・受賞歴:ロカルノ国際映画祭20414監督賞ほか3賞、ミュンヘン映画祭2015 ARRI/OSRAM賞、山形国際ドキュメンタリー映画祭2015大賞受賞など、他ノミネーション多数。

渋谷ユーロスペース、618日ロードショー、627日(1830~)監督トークイベントあり、上映期間中『ヴァンダの部屋』と『コロッサル・ユース』を上映予定(期間・時間など要確認)

 

   


イベロアメリカ映画賞の行方*ゴヤ賞2016ノミネーション ⑩2016年01月23日 20:58

                パブロ・トラペロ“El clan”で決まり?

 

  

  (プッチオ家ファミリーをバックにしたポスター、中央がギジェルモ・フランセージャ)

 

★ガラがあと2週間に迫ってきました。秋のラテンビートに関係が深いラテンアメリカ諸国の映画を大急ぎでおさらいしておきます。ノミネーションは例年通り4作品、アルゼンチン、チリ、ペルー、キューバの4カ国です。キューバはアカデミー賞とゴヤ賞に作品を送らないと表明しておりましたが、フタを開けてみればノミネーションされていたのでした(アカデミー賞はキャンセルした)。どうして気が変わったのかちょっとばかりミステリー、2014年の旧作ですがICAIC製作です。IMDbによれば、目下のところスペインでは201510月末にバルセロナで開催された「ゲイ&レズ映画祭」で上映されただけです。ただIMDbのスペイン語映画情報はアップが遅く実際は公開されているのかもしれません。というのもノミネーション条件の一つが「授賞式前の公開」だからです。

 

★個人的な好みから言えば、一押しは迷うことなくパブロ・トラペロです。ラテンビートでの上映を切に願っております。今までのトラペロ監督とは一味違う問題作、ベネチア映画祭監督賞受賞作品。ノミネーション4作品は以下の通りです。

 

El clanThe Clan)監督パブロ・トラペロ(アルゼンチン­=スペイン)

Magallanes 監督サルバドル・デル・ソラル

  (ペルー=アルゼンチン=コロンビア=スペイン)

La Once監督マイテ・アルベルディ(チリ)ドキュメンタリー

Vestido de noviaHis Wedding Dress 監督マリリン・ソラヤキューバ=スペイン)

 

印は既にご紹介済み作品です。次回はチリの女性監督マイテ・アルベルディの長編ドキュメンタリー第2作目La Once、コメディです。元気すぎるおばあちゃん6人組の「仲良しお茶べり会」の話です。チリのシネアストの層の厚さを感じさせるドキュメンタリー。スペインでは条件を満たすためか、18日マドリード、翌日バルセロナと大急ぎで公開されました。

 

   

      (全員ふくよかすぎる「仲良しお茶べり会」のメンバー、映画から)

 

El clan”は、ベネチア映画祭2015でアップ済み、コチラ⇒201587921

Magallanes”は、サンセバスチャン映画祭2015「ホライズンズ・ラティノ」でアップ済み、

コチラ⇒201584

  

第21回フォルケ賞2016*ノミネーション発表2015年12月12日 09:27

   

       いよいよ師走、ホセ・マリア・フォルケ賞ノミネーション発表
 

  

★師走に入ると「フォルケ賞」のノミネーションが発表になる。もう1年経ったのかと時の速さに溜息が出る。今年から新しいカテゴリー「短編映画」と「Cine y Educacion en Valores」という賞が加わりました。後者は目下ノミネーションが発表になっていない。大事件が起こらないかぎり2016111日に授賞式がマドリードのPalacio Municipal de Congresosで行われる。

 

  • 最優秀作品賞(長編とアニメーション)

    El clan” 「ザ・クラン」(アルゼンチン=西)パブロ・トラペロ 

  •   ベネチア映画祭2015(銀獅子)監督賞受賞

    Nadie quiere la noche” イサベル・コイシェ ベルリン映画祭2015オープニング作品

    A cambio de nada” ダニエル・グスマン マラガ映画祭2015作品賞(金賞) &

  •    監督賞(銀賞)受賞

    Truman” セスク・ゲイ サンセバスチャン映画祭2015

     

  • 最優秀長編ドキュメンタリー賞

    13, Miguel Poveda フランシスコ・オルティス

    2014, Nacido en Gaza エルナン・シン

    Basilio Martin Patino, La decima carta ビルヒニア・ガルシア・デル・ピノ

    Ciutat morta ハビエル・アルティガス&サポ・オルテガ

    I’m Your Father トニ・ベスタルド&マルコス・カボタ

     

  • 最優秀短編賞

    Bikini” オスカル・ベマセル

    El corredor” ホセ・ルイス・モンテシノス

    Inside the Box” ダビ・マルティン・ポラス

    Os meninos do rio” ハビエル・マシペ・コスタ

    Oscar desafinado” ミケル・アルバリニョ

     

  • 最優秀男優賞

    ギジェルモ・フランセージャ “El clan

    ルイス・トサール El desconocido” ダニ・デ・ラ・トーレ監督

       サンセバスチャン映画祭2015ベロドロモ、ベネチア映画祭2015コンペ外上映

    リカルド・ダリン “Truman” サンセバスチャン映画祭2015男優賞受賞

    ハビエル・カマラ “Truman” サンセバスチャン映画祭2015男優賞受賞

    ペドロ・カサブランク “B, la pelicula” ダビ・イルンダイン監督

     

  • 最優秀女優賞

    イレネ・エスコラル Un otono sin Berlin” ララ・イサギーレ監督

    ジュリエット・ビノシュ “Nadie quiere la noche

    ペネロペ・クルス “Ma Ma” フリオ・メデム監督

    ナタリア・デ・モリーナ Techo y comida” フアン・ミゲル・デル・カスティージョ監督、

      マラガ映画祭2015女優賞受賞

    ノラ・ナバス “La adopcion” ダニエラ・フェヘルマン監督

     

  • 最優秀ラテンアメリカ映画賞

    El club 『ザ・クラブ』パブロ・ラライン(チリ)

  •   ベルリン映画祭2015審査員グランプリ受賞、ラテンビート2015上映

    El clan パブロ・トラペロ(アルゼンチン、スペイン)ベネチア映画祭2015監督賞受賞

    El abrazo de la serpiente” チロ・ゲーラ(コロンビア)

    Magallanes サルバドール・デル・ソラル(ペルー)

    La memoria del agua” マティアス・ビセ(チリ)

     

    ★主なノミネーションは以上です。結局、当然といえば当然なのですが、マラガ映画祭やサンセバスチャン映画祭での受賞作、世界三大映画祭(カンヌ、ベネチア、ベルリン)受賞作が選ばれているということで、ゴヤ賞2016のノミネーションも同じ可能性が高い。当ブログで詳細をアップした作品は、「ザ・クラン」、『ザ・クラブ』、Nadie quiere la noche”、Ma Ma”、A cambio de nada”、“Truman”、“Techo y comida”、MagallanesEl abrazo de la serpiente などです。

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  •              (ハビエル・カマラとリカルド・ダリン、“Truman”から)

     

    ★個人的な受賞予想は、作品賞は“Truman”か“A cambio de nada”、男優賞はリカルド・ダリンとハビエル・カマラ、混戦なのが女優賞、誰が取ってもおかしくない印象、特にイレネ・エスコラルの評価は高く、それ以上にララ・イサギーレ監督が話題になっている。しかし意外と大変身のペネロペ・クルスかもしれない。ラテンアメリカ映画賞は「ザ・クラン」になると予想しました(長編ドキュメンタリーはどれも見ていないので除く)。

     

  •       

  •            (イレネ・エスコラル、“Un otono sin Berlin”のポスター)

     

    ★当ブログ初登場の男優賞ノミネーション、ペドロ・カサブランクの本名はペドロ・マヌエル・オルティス・ドミンゲス。1963年モロッコのカサブランカ生れからとられた芸名。セビーリャ大学で美術を学んだ。映画のほか、舞台、テレビ、監督としても活躍している。テレビや舞台での受賞歴はあるが、フォルケ賞ノミネートは初めて。イマノル・ウリベの『時間切れの愛』に出ていたようだが記憶がない。現在はバルセロナを本拠地にしているのか、セスク・ゲイの“Truman”にも医師役で出演している。ダビ・イルンダイン監督は1975年パンプローナ生れ、テレビ界出身、本作で長編映画デビューした。二人とも来年の台風の目になる予感がするのでご紹介しておきます。

  •  

              (ペドロ・カサブランク、“B, la pelicula”から)

     

イベロアメリカ映画にスペイン協同賞新設*サンセバスチャン映画祭2015 ⑧2015年09月23日 15:33

        優れたイベロアメリカ映画に賞金15,000ユーロを授与

 

★サンセバスチャン映画祭ディレクター、ホセ・ルイス・レボルディノスが、「スペイン協同賞」を新設したと発表した。対象は本映画祭「コンペティション」「ホライズンズ・ラティノ」「ニュー・ディレクターズ」の3部門にノミネーションされたイベロアメリカ映画(スペインとの合作)。さらに人類の発展、貧困の根絶、基本的人権の完全な行使に寄与しているなどの条件付き、製作者に与えられる賞です。かなり社会的政治的な意味合いが濃い。

 

★今年の例で言うと、「コンペティション」部門では、“El rey de La Habana”(アグスティ・ビリャロンガ『ザ・キング・オブ・ハバナ』ドミニカ共和国)、“Eva no duerme”(パブロ・アグエロ、アルゼンチン)の2作、「ホライズンズ・ラティノ」では、“El abrazo de la serpientes”(チロ・ゲーラ、コロンビア)、“El botón de nácar”(パトリシオ・グスマン『真珠のボタン』チリ)、“Ixcanul”(ハイロ・ブスタマンテ『火の山のマリア』グアテマラ)、“Paulina”(サンティアゴ・ミトレ『パウリナ』アルゼンチン)、“La tierra y la sombra”(セサル・アウグスト・アセベド『土と影』コロンビア)などが候補になっている。

 

★映画祭実行委員長のレボルディノスは、新設した賞の目的は「新しい才能発掘の促進、映画プロジェクトの活性化、そして映画の商品化や国際化を強化するため」に設けられたと説明した。映画祭で高評価を受けても、完成したときに資金が底をつき、プロモーションに回すだけの余裕が残っていない現状がありますね。賞金15,000ユーロが多いか少ないかは別として、製作者たちへの「応援歌」の足しにはなりそうです。審査員は、ルベン・ロペス・プリド(スペイン協同通信部長)、パブロ・ベラステギ(サンセバスチャン2016のディレクター)、ハイオネ・アスカシバル(バスク文化通信部長)で構成されることになっている。写真中央のイジアル・タボアダは、スペイン協同局AECIDの文化科学担当ディレクター。

 


    (賞新設の発表をした左から、レボルディノス、イジアル・タボアダ、プリド)

 

★映画祭も後半に入りました。ラテンビート上映予定のデ・ラ・イグレシアの『グラン・ノーチェ~』も上映済み、批評家の評判は如何に?


サンセバスチャン映画祭*ホライズンズ・ラティノ全14作品 ⑤2015年08月25日 14:04

     ブラジル映画を含めて全14作品が出揃いました

 

84日にアップしたときには、パトリシオ・グスマンのドキュメンタリーEl botón de nácar(チリ・西・仏)とサルバドル・デル・ソラルのMagallanes(ペルー・アルゼンチン・コロンビア・西)の2作だけでした。前者は10月に『真珠のボタン』の邦題で公開が決定しています。ベルリン、カンヌ、ベネチア、各国際映画祭の受賞作品に集中しており、ということはその折々に当ブログでご紹介しているわけです。今年のラテンビート上映作品はまだ3作しか分かっておりませんが、そのうちメキシコのダビ・パブロスのLas elegidasが選ばれ、『選ばれし少女たち』の邦題で上映が決定しています。柳の下の2匹目、3匹目の泥鰌を期待して一応全14作をアップしておきます。 


         ホライズンズ・ラティノ

1El clubパブロ・ラライン(チリ・仏・西)オープニング作品

ベルリン映画祭審査員賞グランプリ受賞作品

作品 & 監督紹介記事は、コチラ⇒2015222

 


2600 millasガブリエル・リプスタイン(メキシコ)

*ベルリン映画祭2015「パノラマ」部門で初監督作品賞受賞作品

 


3El abrazo de la serpienteチロ・ゲーラ(コロンビア・アルゼンチン・ベネズエラ)

カンヌ映画祭「監督週間」正式出品、作品賞受賞作品

作品 & 監督紹介記事は、コチラ⇒2015524527

 


4El botón de nácar パトリシオ・グスマンチリ・仏・西)ドキュメンタリー

ベルリン映画祭2015銀熊脚本賞受賞作品。『真珠のボタン』1010日公開、岩波ホール

作品 & 監督紹介記事は、コチラ⇒2015226

 


5Chronicマイケル・フランコ(米・メキシコ)

カンヌ映画祭2015コンペティション正式出品、脚本賞受賞作品

作品 & 監督紹介記事は、コチラ⇒2015528

 


6Desde alláロレンソ・ビガス(ベネズエラ)

ベネチア映画祭2015コンペティション正式出品(ベネチアは92日開幕)

作品 & 監督紹介記事は、コチラ⇒201488

 


7Las elegidas ダビ・パブロス(メキシコ)

カンヌ映画祭「ある視点」正式出品。『選ばれし少女たち』ラテンビート2015上映(10月)

作品 & 監督紹介記事は、コチラ⇒2015531

 


8Ixcanulハイロ・ブスタマンテ(グアテマラ・仏)

ベルリン映画祭2015アルフレッド・バウアー賞」受賞作品

作品 & 監督紹介記事は、コチラ⇒2015226

 紹介記事を追加しました。 コチラ⇒2015年8月28日


9Magallanes サルバドル・デル・ソラル(ペルー・アルゼンチン・コロンビア・西)

作品 & 監督紹介記事は、コチラ⇒201584

 


10La obra del sigloカルロス・M・キンテラ(キューバ・アルゼンチン・独・スイス)

ロッテルダム映画祭2015タイガー賞」受賞作品

 


11Paulinaサンティアゴ・ミトレ(アルゼンチン)

カンヌ映画祭「批評家週間」正式出品、グランプリ受賞作品

作品 & 監督紹介記事は、コチラ⇒2014521523

 


12Para Minha amada moetaAl y Muritiba ブラジル

*サンセバスチャン映画祭2014Cine en Construcción」参加作品

 


13Te prometo anarquiaフリオ・エルナンデス・コルドン(メキシコ・独)

ロカルノ映画祭2015コンペティション正式出品

 


14La tierra y la sombraセサル・アウグスト・アセベド
コロンビア・チリ・ブラジル・オランダ・仏

カンヌ映画祭「批評家週間」正式出品、カメラドール受賞作品

作品 & 監督紹介記事は、コチラ⇒2015519527

 


★ブラジル映画を含めて未紹介作品4作については、時間が許せばアップしていきます。今回は取りあえずラインナップだけにいたしました。

 

 

第72回ベネチア映画祭2015*ノミネーション発表 ①2015年08月07日 11:58

     アルゼンチンとベネズエラの映画がコンペにノミネーション

 

★今年のベネチアは92日開幕、金獅子を競うコンペティション部門には、イタリア映画4作品を含めて21作がノミネーションされた(729日発表)。スペイン語映画は2作品。スペインはゼロ、アルゼンチンのパブロ・トラペロEl clanにアルモドバル兄弟の「エル・デセオ」が参画しているから、あると言えばあるのかな。もう一つはベネズエラのロレンソ・ビガスDesde alláだけです。 


★サンセバスチャン映画祭と同じ9月に開催されるから、スペイン語映画はどうしても少ない。場所もリド島と足の便が悪いうえに(水上バスを利用、蚊が多くて蚊取り線香が必需品とか)、開催時期はホテル代も高騰、レストランでの食事代も跳ね上がるから、お金のないスペインでは取材記者にも歓迎されない。自国のサンセバスチャンは料理もスペイン一美味しいし、レストランも節度を守って値段が高騰することはない。ホテルが会場近くに取れないのは致し方ない。消費税増税でチケット代が高くなったが、それでも日本ほど非常識ではない()

 

★マルコ・ベロッキオ、イエジー・スコリモフスキ、アモス・ギタイなどの大物から、アトム・エゴヤン、アレクサンドル・ソクーロフなど、カンヌの常連さんも目についた。日本ではソクーロフは35ミリフィルム全16作品の特集が組まれたほどコアなファンが多い。他に『闇の列車、光の旅』の日系アメリカ人キャリー・フクナガの名もあったが、これは英語ですね。

 

★審査委員長は、メキシコのアルフォンソ・キュアロン監督、オスカー受賞の『ゼロ・グラビティ』は、2013年のオープニング作品だったし、『天国の口、終りの楽園』では脚本賞、G.G.ガエルとディエゴ・ルナが新人賞にあたるマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞するなど、ベネチアとは縁が深い。ほか審査員もキラ星のごとく並んで豪華版、どう折り合いをつけるかキュアロンも大変だ。

 

     El clanThe Clan)アルゼンチン=スペイン 2015

製作Kramer & Sigman Films / Matanza Cine / El Deseo / Telefe / INCAA / ICAA

監督・脚本:パブロ・トラペロ

撮影:フリアン・アペステギア

衣装:フリオ・スアレス

データ:スペイン語、自伝・スリラー、撮影ブエノスアイレス、配給元20世紀フォックス

公開:アルゼンチン813日、ウルグアイ93日、チリ924日、ペルー123

 

キャスト:ギジェルモ・フランセージャ(アルキメデス・プッチオ)、ピーター・ランサニ(息子アレハンドロ)、リリ・ポポビッチ、他

 


解説1980年代に多くの人を営利誘拐、多額の現金を手にした後に殺害していた誘拐団プッチオの実話にインスパイアーされて製作された。プッチオ親子は実在の人物であるが映画はフィクション。プッチオ家の住居はサン・イシドロにあり、階下を水上スポーツ用品の店舗にしていた。人質を監禁していた地下室は外部に物音が漏れないよう密閉されていた。何故プッチオがこのような凶悪な犯罪を繰り返していたかの本当の理由が明らかにされるが、1976年まで時間を遡っていくことになる。


★アルキメデス・プッチオにカンパネラの『瞳の奥の秘密』でリカルド・ダリンの相棒になって洒脱な演技を披露したギジェルモ・フランセージャが扮した。アルゼンチンのお茶の間では知らない人がいないといわれるコメディアン、そのミスマッチも楽しめるか。

 

パブロ・トラペロ監督は、昨年のカンヌ映画祭「ある視点」の審査委員長を務めたときにご紹介しました。そのときの記事に追加訂正して再録します。

1971年ブエノスアイレス州サン・フスト生まれ。製作者、監督、脚本家、エディター、俳優と多彩。2000年に『檻の中』の主演女優マルティナ・グスマンと結婚、出演した赤ん坊は二人の実子。2002年に第2作“El bonaerenseを公開するため製作会社「マタンサ・シネMatanza Cine」をグスマンと設立、自身の『檻の中』『カランチョ』他を手掛けている。カンヌ映画の常連の一人。

 

                                     (第69回ベネチア映画祭で審査員になった。2012年)

  フィルモグラフィー

1999 Mundo grúa 国内映画賞以外の受賞、ヴェネチア映画祭Anicaflash 賞、ロッテルダム映画祭2000タイガー賞、ハバナ映画祭1999特別審査員賞を各受賞、ゴヤ賞2000ノミネートなど多数

2002 El bonaerense (ブエノスアイレス出身者の意味) カンヌ映画祭「ある視点」出品、シカゴ映画祭2002国際映画批評家連盟賞受賞、グアダラハラ映画祭、カルタヘナ映画祭、多数。

2004 Familia rodante コメディ、ロード・ムービー

2006 Nacido y criado ドラマ

2008 Leonera『檻の中』カンヌ映画祭コンペ正式出品、アリエル賞2009受賞、ハバナ映画祭特別審査員賞受賞、他多数。「ラテンビート2009」上映

2010 Carancho『カランチョ』カンヌ映画祭「ある視点」出品、サンセバスチャン映画祭、「ラテンビート2010」などで上映

2012 Elefante blanco『ホワイト・エレファント』カンヌ映画祭2012「ある視点」出品、「ラテンビート2012」上映

2012 7 días en La Habana 『セブン・デイズ・イン・ハバナ』(7人の監督のオムニバス)

カンヌ映画祭2012「ある視点」出品、20128月公開 

 

★次回はベネズエラの新進監督ロレンソ・ビガスDesde alláと、オリゾンティ部門のロドリーゴ・プラUn monstruo de mil cabezas(メキシコ)、映画祭と並行して開催される「ベニス・デイ」で上映されるカルロス・サウラ、チリのマティアス・ビゼなどの作品を予定しています。因みにサンセバスチャン映画祭のベロドロモ(大型スクリーン)で上映されるダニ・デ・ラ・トーレのスリラーEl desconocidoがオープニングに選ばれています。サンセバスチャンに先駆けての上映となります。

 

 

サンセバスチャン映画祭2015*ノミネーション発表(スペイン作品) ③2015年08月04日 17:32

       近年になくスペイン映画のノミネーションが多い  

 

722日、マドリードのアカデミー本部でサンセバスチャン映画祭2015のノミネーション発表がありました。既に当ブログでご紹介した作品も何作か目に入りましたが、これからぼちぼち気になる作品をアップしていきますが、取りあえずメモランダムに、タイトル・監督・製作国・キャストの順で大枠だけ載せておきます。(は作品紹介する予定のもの)

 

 *オフィシャル・セレクション*

Amama アシエル・アルトゥナ(スペイン)

 出演:イライア・エリアス、アンパロ・バディオラ、アンデル・リオウス、マヌ・ウランガ他

 


El Apóstata フェデリコ・ベイロフ(西・ウルグアイ・仏)

 出演:アルバロ・オガリャ、バルバラ・レニー、マルタ・ララルデ、ビッキー・ペーニャ他

 


Un dia perfecte per volarUn día perfecto para volar)マルク・レチャ(スペイン)

 出演:ロック・レチャ(監督息子)、セルジ・ロペス

 


Eva no duerme パブロ・アグエロ(アルゼンチン・仏・西)

 出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、デニス・ラバント、イマノル・アリアス他

 

El rey de La Habana アグスティ・ビリャロンガ(西・ドミニカ共和国)

 出演: マイコル・ダビ・トルトロ、ヨルダンカ・アリオサ、エクトル・メディナ他

トレビア:ドミニカ共和国の首都サント・ドミンゴで撮影。『ブラック・ブレット』の監督。

 

Truman セスク・ゲイ(西・アルゼンチン)

 出演:リカルド・ダリン、ハビエル・カマラ、ドロレス・フォンシ、忠犬トルーマン

トレビア:『クランパック』(東京国際レズ&ゲイ映画祭2000上映、シネフィル・イマジカで『ニコとダニの夏』として放映された)、『イン・ザ・シティ』(ラテンビート2004上映)のバルセロナ派の監督。 


  *コンペティション外*

Mi gran noche アレックス・デ・ラ・イグレシア(スペイン)

 出演:カルロス・アレセス、カロリーナ・バング、マリオ・カサス、カルメン・マチ、テレレ・パベス、ウーゴ・シルバ、ペポン・ニエト他

トレビア:歌手ラファエルとのコラボが実現、デ・ラ・イグレシア学校のお馴染みさん総出演のコメディ。(写真下:打ち合わせ中の監督とラファエル)

本作は既にアップしています。コチラ⇒2015314

 


 *特別上映セクション*

Lejos del mar イマノル・ウリベ(スペイン)

 出演:エレナ・アナヤ、エドゥアルド・フェルナンデス、ベロニカ・モラル、オリビア・デルカン、ホセ・ルイス・ガルシア・ペレス、他

トレビアETAをテーマにしたラブ・ストーリー。『時間切れの愛』や『キャロルの初恋』が代表作。問題作『ミケルの死』も第1回スペイン映画祭1984で上映されたバスク映画の重鎮。

本作は既にアップしています。コチラ⇒2014年11月30日


No estamos solos ペレ・ジョアン・ベントゥラ(スペイン)

 出演:アンサンブル・ドラマ(合唱劇) 

  *ニューディレクターズ*

Paula エウヘニオ・カネバリ(アルゼンチン・西)

トレビア:ブルジョア家族の牧場で子守をして働く娘パウラの物語。父親の責任をとろうとしない男の子供を身ごもっている。昨年の「Cine en Construccion」に出品、長編初監督作品。2013年には「国際映画学生ミーティング」部門に“Gorila baila”(15分)が出品された。このセクションはだいたい10~20分の短編が上映される。 

Pikadero ベン・シャーロック(西・英)

 出演:バルバラ・コエナガ、Joseba Usabiaga

トレビア:お金がないため両親の家に居候して過ごしている若いカップルの物語。経済問題が足枷となって、次々におきる難問に二人の愛も風前のともし火、ロマンティック・コメディ。

 

*ホライズンズ・ラティノ*

El botón de nácar パトリシオ・グスマン(チリ・西・仏)ドキュメンタリー

トレビア:本作がベルリン映画祭2015で脚本賞を受賞した折りに作品並びに監督紹介をしております。公開までに時間が掛かりましたが、評価の高かったドキュメンタリー『光、ノスタルジア』(2010)が今秋10月に岩波ホールで公開の運びとなりました。

ベルリン映画祭2015「脚本賞」受賞の記事は、コチラ⇒2015226

 


Magallanes サルバドル・デル・ソラル(ペルー・アルゼンチン・コロンビア・西)

 出演:ダミアン・アルカサル(マガジャネス)、マガリ・ソリエル(セリナ)、フェデリコ・ルッピ、クリスティアン・メイエル、タチアナ・アステンゴ

トレビア:マガジャネスはタクシー運転手、彼の車に乗り込んだきた女性客に見覚えがあった。記憶は兵士だった20年前に遡る。農婦セリナとの間には未解決の事件があった。骨太の政治スリラー。「Cine en Construccion2014年の最優秀作品賞を受賞した。サルバドル・デル・ソラルは1970年リマ生れ、俳優として出発、初監督にしてはメキシコ、アルゼンチンのベテランを起用できた理由が長い俳優歴。マリオ・バルガス=リョサの小説をフランシスコ・J・ロンバルディアが映画化した『パンタレオン大尉と女たち』(未公開、ビデオ『囚われの女たち』)で主役を演じた。

 


★このセクションはラテンアメリカ諸国が参加する、上記2作はあくまでもスペインが製作国に参加した作品。別途全作をアップします。

 

    *サバルテギ*

Un día vi 10.000 elefantes アレックス・ギマラ&フアン・パハレス(スペイン)

アニメ・ドキュメンタリー

 出演:Gorsy Edu声(アンゴノ・ンムバAngono Mba

トレビア:資料映像や写真、両監督の手になるアニメーションをミックスさせた意欲的なドキュメンタリー。1944年から2年間、旧スペイン領ギニア(現在の赤道ギニア共和国)にあるという神秘的な湖を探して撮影隊を組織して現地に赴いたマヌエル・エルナンデス・サンフアン監督を描いたドキュメンタリー。1万頭の象を見ることになるだろう。遠征隊のポーターをつとめたのがアンゴノ・ンムバとその子供たち。映画は彼のナレーションで進行する。

 


Isla bonita フェルナンド・コロモ(スペイン)

 出演:フェルナンド・コロモ、ティム・Bettermann、オリビア・デルカン、リリアナ・カロ、ヌリア・ロマン、ミゲル・アンヘル・フロネス

トレビア:フェルナンドは最近危機に陥っているベテランの広告業者。友人ミゲル・アンヘルからメノルカ島(バレアレス諸島の一つ)に招待される。そこで反体制派の彫刻家ヌリアとその娘オリビアと再び出会うことになるだろう。 


Mi querida España メルセデス・モンカダ(スペイン)ドキュメンタリー

 出演:ヘスス・キンテロ

トレビア:ヘスス・キンテロ、スペインのラジオ・テレビ界を代表するジャーナリスト、司会者、名インタビュアー。民主主義時代の原資料を含む放送・未放送の映像で構成された目で見る現代スペイン史。

 

La novia パウラ・オルティス(西・トルコ・独)

 出演:インマ・クエスタ(花嫁)、アシエル・エクステアンディア(花婿)、レティシア・ドレラ(レオナルドの妻)、アレックス・ガルシア(レオナルド)、マリアナ・コルデロ(姑)

トレビア:オルティスの第2作め、花嫁は花婿との婚礼を前にして惨めさと不安に悩んでいた。目に見えない残酷で遮ることができない運命の糸に操られて、花嫁とレオナルドが結びつく。お馴染みロルカの戯曲『血の婚礼』を下敷きにした作品。


The Propaganda Game アルバロ・ロンゴリア(スペイン)ドキュメンタリー

トレビア:北朝鮮が舞台にびっくりする。さらに実際に現地で撮影されたとは尚更である。共産主義政府のために働く唯一人の外国人アレハンドロ・カオ・デ・ベノスが特別に許可を貰って撮影した貴重なフィルム。真実を操作するための<ギャンブラーたち>が利用する戦略や誤って伝えられる情報を分析している。真実を知るための困難さについてのドキュメンタリー。

 

Duellum Tucker Davil Wood (スペイン)短編

トレビア:森の中の決闘、ある平凡な一日。

 

*サバルテギZabaltegiは、バスク語で「自由」という意味、というわけでそれこそ言語やジャンル、長編短編を問わず自由に約30作品ほどが選ばれるセクションです。今回は合作を含めスペインから6作が上映される。

 

         *ベロドロモ*

El desconocido ダニ・デ・ラ・トーレ(スペイン)スリラー

 出演:ルイス・トサール、ゴヤ・トレド、ハビエル・グティエレス


ベロドロモVelódromoは、英語のvelodromeと同じくスペイン語でも「競輪場」を指します。作品は35作品と少なく皆で楽しめる娯楽アクションものが多い。3000人収容の大型スクリーンで上映、かつてアレックス・デ・ラ・イグレシアの『スガラムルディの魔女』もここで上映された。

 

 

サンセバスチャン映画祭2015*9月18日開幕 ①2015年06月12日 21:15

     今年は日本のインディペンデント映画の特集が組まれています

 

★第63回を迎えるサンセバスチャン映画祭もいよいよ動き始めました。毎年5月に入ると大枠が発表になります。今年のオフィシャル・セレクションのポスターは前年の地味なモノトーンとは打って変わって色鮮やか。当映画祭ディレクター、ホセ・ルイス・レボルディノスによれば「奇妙なモンスター」、頭のてっぺんからひと粒の真珠を指で摘んだ手がのびて、二つの目の上に落としている。よく分からないが「作り手と受け手の共生へのオマージュ」だそうです。観客の話題になるのは確かでしょう。去年はシンプルなのが気に入ったと述べていたレボルディノスだが、今年のポスターも関係者一同とても気に入っているそうです。

 

  (ポスターを背にしたJ.L.レボルディノス、右はニューディレクターズ部門のポスター)

 

    (昨年の第62回サンセバスチャン映画祭コンペティション他のポスター)

 

★当映画祭は、大きく分けて6部門に分かれている。オフィシャル・セレクション、ニューディレクターズ、ホライズンズ・ラティノ、パールズ、サバルテギ、料理シネマ。サバルテギZabaltegiはバスク語で「自由」という意味で、それこそ言語やジャンルを問わず約30作品ぐらいが上映される。その他、賞に絡まない「メイド・イン・スペイン」部門があり、最近1年間の話題作が上映されるから、纏めてスペイン映画の良作が楽しめる。さらに監督特集が組まれ、今年はメリアン・C・クーパー(18931973)などが選ばれ、彼の代表作『キングコング』(1933)が上映されるという。また2000年から2015年にかけて製作された日本のインディペンデント映画の特集が組まれています。 

              (サバルテギ部門のポスター)

 

★審査員メンバーは未発表だが、金貝賞Concha de Oro以下、合計6賞の選出をする。基本的にはカンヌ映画祭と同じように「1作につき1賞」ですが、例外的に昨年の“Magical Girl”のように金貝賞と銀貝賞(監督賞)のダブル受賞もある。

*金貝賞(作品賞として製作者に与えられ、金賞はこれ一つ)

*銀貝賞として、監督賞/ 女優賞/ 男優賞 の3

*審査員賞として、撮影賞/ 脚本賞    の2賞      

 

★グッドニュースは、何でも削減削減の時代風潮のなか、EU欧州連合からの助成金が34,000から100,000ユーロに増額されたこと。既に公式コンペティションも6作ほど決定しているそうで、なかには昨年の『フラワーズ』のようなバスク語の映画もあるそうです。