マラガ映画祭2022特別賞 ④ ― 2022年05月17日 14:02
最高賞マラガ・スール賞はマリアノ・バロッソ
★マラガ映画祭の特別賞には6賞があり、時代により名称こそ変わりましたが内容は同じです。この他にクラシック映画から選ばれる〈金の映画〉というのがあり、今年は1970年製作のペドロ・オレアの「El bosque del lobo」が選ばれています。半世紀前の映画ですがオレア監督は元気です。リカルド・フランコ賞のソル・カルニセロとビスナガ・シウダ・デル・パライソ賞のミゲル・レリャンは、当ブログ初登場です。受賞者は以下の通りです。
◎マラガ―スール賞(日刊紙「スール」とのコラボレーション、昨年はアレハンドロ・アメナバル)
マリアノ・バロッソ
★昨年のレトロスペクティブ賞受賞者、スペイン映画アカデミー前会長イボンヌ・ブレイクの急死を受けて、2018年から現職、アカデミー改革やゴヤ賞授賞式に新風を吹き込んでいる。地中海を見下ろすマラガの遊歩道に記念碑を立ててもらえました。
*主なキャリア紹介は、コチラ⇒2018年06月23日
(手形入りの記念碑の前で、3月20日)
(プレゼンターは、マラガの名誉市民アントニオ・バンデラス、3月20日)
◎レトロスペクティブ賞―マラガ・オイ(マラガ・オイ紙とのコラボ、昨年はマリアノ・バロッソ)
メルセデス・モラン
★メルセデス・モランは、1955年アルゼンチンのサン・ルイス生れ、ラテンアメリカを代表する女優。セシリア・ロスに続いての受賞です。同郷のルクレシア・マルテルの「サルタ三部作」(『沼地という名の町』『ラ・サンタ・ニーニャ』)に出演のほか、ラテンビート2018でアナ・カッツの『夢のフロリアノポリス』や、同2019のアンドレス・ウッドの『蜘蛛』に主演、リカルド・ダリンとコンビを組んだコメディを得意とするが、演技の守備範囲は広い。
*主なキャリア紹介は、コチラ⇒2018年08月14日/同年09月21日
(授賞式は3月26日)
◎マラガ才能賞―マラガ・オピニオン(マラガ・オピニオン紙とのコラボ、昨年はオリベル・ラシェ)
ハビエル・カルボ & ハビエル・アンブロッシ
★通称ロス・ハビス、ラテンビート2017の『ホーリー・キャンプ!』の共同監督。
*主なキャリア紹介は、コチラ⇒2017年10月07日
(喜びを爆発させるロス・ハビス、3月25日)
◎リカルド・フランコ賞(映画アカデミーとのコラボ、フリア・フアニス)
ソル・カルニセロ
★映画産業を裏から支えるシネアストに贈られる賞、昨年はフィルム編集者のフリア・フアニスでしたが、今年はスペイン映画の草分け的な女性製作者マリソル・カルニセロ(ブルゴス)が受賞者でした。1968年にオーディオビジュアル界入り、スタートはスペイン国営テレビTVE、1974年からプログラム編成に従事、セシリア・バルトロメの「Vámonos, Bárbara」で映画デビューした。ガルシア・ベルランガの「国民銃三部作」やピラール・ミロの『クエンカ事件』,ハイメ・チャバリがスペイン内戦中のある家族を描いた「Las bicicletas son para el verano」などを手掛けている。スペイン映画アカデミー創設に尽力、ゴヤ賞1988プロダクション賞を「Cara de acelga」で受賞しているほか、1989年ホセ・ルイス・ガルシア・サンチェスのコメディ「Pasodoble」、1990年ホセフィナ・モリーナの18世紀を舞台にした歴史ドラマ「Esquilache」でノミネートされている。
(フォトコール、3月22日)
◎ビスナガ・シウダ・デル・パライソ賞(昨年はペトラ・マルティネス)
ミゲル・レリャン
★ミゲル・レリャンは1943年テトゥアン市生れ、舞台、映画、TV俳優。テトゥアンはモロッコのスペイン保護領、医師だった父親の赴任地でした。セビリア大学で医学を勉強中に参加していた演劇グループに魅了され、卒業間際に演劇を選択、1965年からスペイン演劇大学で4年間演技を学ぶ。舞台俳優としてスタート、1977年に映画デビューする。ホセ・ルイス・クエルダ、ホセ・ルイス・ガルシ、ハイメ・チャバリ、フェルナンド・コロモ、フェルナンド・フェルナン・ゴメスなどの監督作品の出演が多く、脚本を吟味して出演していることが分かる。「バカンスをとらない」と言われるほど出演作は多い。ゴヤ賞はホセ・ルイス・ボラウの「Tata mía」で助演男優賞を1987年に受賞、公開作品ではカルロス・サウラの『歌姫カルメーラ』や映画祭上映のピラール・ミロの『愛は奪った』などがある。最新作はクエルダ監督の遺作となった2018年の「Tiempo después」がある。最近はTVシリーズ出演にシフトしている。
(フォトコール、3月18日)
◎ビスナガ栄誉賞
カルロス・サウラ
★1932年アラゴン州の県都ウエスカ生れ、90歳と3ヵ月になった。忘れていたわけではないでしょうが、未だ栄誉賞を受賞していなかったのですね。昨年は『だれもが愛しいチャンピオン』のハビエル・フェセル監督でした。どこに行くにも愛用のカメラを手放さないサウラ監督、舞台から参加者をパチリ。「朝目が覚めると、なんてこった、まだ生きてるぞ」とスピーチした。孫世代の監督カルラ・シモンからトロフィーを受け取った。
*主なキャリア紹介は、コチラ⇒2017年11月11日
(プレゼンターはカルラ・シモン監督、ガラは3月20日)
第25回マラガ映画祭2022*受賞結果 ③ ― 2022年05月14日 14:53
金のビスナガ賞は「Cinco lobitos」と「Utama」が受賞
★3年ぶりに恒例の3月開催となったマラガ映画祭、セクション・オフィシアル作品をアップしただけで頓挫、作品紹介もスール賞以下の特別賞も未紹介のまま休眠してしまいました。去る3月27日、マラガ市のセルバンテス劇場で授賞式が開催されました。というわけで受賞結果くらいはと重い腰をあげた次第。最高賞の作品賞〈金のビスナガ〉は、スペイン映画とイベロアメリカ映画に分けて与えられ、それぞれ副賞として10.000ユーロが貰えます。今年はアラウダ・ルイス・デ・アスアの「Cinco lobitos」と、ウルグアイ映画の「Utama」が受賞、ただしアレハンドロ・ロアイサ・グリス監督はボリビア出身です。作品賞以外は銀賞です。セクション・オフィシアルの主な受賞結果は以下の通りです。
(第25回マラガ映画祭の受賞者たち)
◎金のビスナガ(スペイン映画)
Cinco lobitos 製作国スペイン、2022年、104分、監督・脚本アラウダ・ルイス・デ・アスア
★他に監督が脚本賞、ベテランのスシ・サンチェスとライア・コスタが女優賞を受賞しています。初めて母親になったばかりの若いアマイアは、バスクで暮らす両親の元へ帰郷する。ラモン・バレアやミケル・ブスタマンテの男性陣が脇を固めています。
(受賞スピーチをするルイス・デ・アスア監督)
◎金のビスナガ(イベロアメリカ映画)
Utama 製作国ウルグアイ=ボリビア=フランス、2022年、87分、ケチュア語・スペイン語、デビュー作、監督・脚本アレハンドロ・ロアイサ・グリス
★ボリビアの高原を舞台に、旱魃に襲われたケチュアの老夫婦を主人公にして、厳しい人生の岐路に立つ羊飼いの現実が語られる。ボリビアのマルコス・ロアイサ監督が父親、製作者の一人として現地入りしていた。サンティアゴ・ロアイサ・グリシは兄弟。他に監督賞、音楽賞、批評家賞を受賞している。
(左から3人の製作者、フェデリコ・モレイラ、サンティアゴ・ロアイサ・グリシ、
スピーチしているのが監督の実父マルコス・ロアイサ)
◎審査員特別賞(銀賞)
Mi vacío y yo 製作国スペイン、2022年、89分、監督・編集アドリアン・シルベストレ
★アドリアン・シルベストレはバレンシア生れ、オーディオビジュアル情報学、映画監督、現代芸術史をマドリード、ローマやハバナで学ぶ。2016年「Los objetos amorosos」で長編デビュー、セビーリャ映画祭でFIPRESCI国際映画批評家連盟賞を受賞した。本作は第2作目、ロッテルダム映画祭正式出品作品。他にドキュメンタリー「Sedimentos」(21)は、BFIロンドン、サンセバスチャン、マラガ、テッサロニキ、トゥールーズ・スパニッシュ、ほか国際映画祭に出品している。
◎審査員スペシャル・メンション
The Gigantes 製作国メキシコ=米国、2021年、94分、監督ベアトリス・サンチス、脚本はマーティ・ミニッチと共同執筆
★本作はロスアンジェルスやメキシコを舞台にしたロード・ムービー。他に撮影賞を受賞している。監督のベアトリス・サンチスはバレンシア生れ、本作は2014年の「Todos están muertos」に続く第2作目。デビュー作はマラガ映画祭2014審査員特別賞受賞作品、ゴヤ賞新人監督賞にノミネートされている。当時パートナーだったエレナ・アナヤがヒロイン、本作を機に5年間続いた関係を解消している。
*紹介記事は、コチラ⇒2014年04月11日/2015年01月30日
(ベアトリス・サンチス監督)
(メキシコの製作者ロドリゴ・コヨテルと監督、フォトコールにて)
◎監督賞(銀賞)
アレハンドロ・ロアイサ・グリス 「Utama」
★1985年ボリビア生れ、監督、脚本家、製作者。撮影監督としてスタートしたが、2016年からTVシリーズや短編、ビデオ「Laberinto」(17)を発表、今回長編デビューした。父マルコス・ロアイサの「Averno」の製作を手掛けている。
◎女優賞(銀賞)Hotel AC Málaga Palacio
ライア・コスタ & スシ・サンチェス 「Cinco lobitos」
★本作で母と娘を演じている。ライア・コスタは1985年生れ、2012年「Tengo ganas de ti」で映画デビュー、代表作はドイツのゼバスティアン・シッパーのスリラー「Victoria」で主役の家出娘ヴィクトリアを演じた。ベルリン映画祭の銀熊賞ほか国際映画祭のを多数受賞している。東京国際映画祭2015ワールドフォーカス部門に『ヴィクトリア』の邦題でエントリーされた。コスタはシネヨーロッパ賞にノミネート、ガウディ賞、サンジョルディ賞の女優賞を受賞している。カタルーニャ語、仏語、英語ができる。スシ・サンチェスは度々紹介しており割愛。
(金のビスナガ受賞作のシーンから、スシ・サンチェスとライア・コスタ)
◎男優賞(銀賞)
レオナルド・スバラグリア 「Almost in love」(Ámame)アルゼンチン=ブラジル=チリ=オランダ、112分、監督・脚本レオナルド・Brzezicki
★本人欠席のため、特別賞の一つレトロスペクティブ賞受賞のため現地入りしていたメルセデス・モランがトロフィーを受け取った。受賞者は本映画祭とは相性がよく、2017年のマラガ-スール賞、男優賞に続いて3個目をゲット、過去のトロフィーを手にしてビデオ・メッセージに参加した。
(代理でトロフィーを受け取ったメルセデス・モラン)
◎助演女優賞(銀賞)
デボラ・マリア・ダ・シルヴァ 「La madre」(A mae)ブラジル、2021年、87分、ポルトガル語
監督クリスティアノ・ブルラン
★本作はポルトガル語、字幕入りで上映された。物売りをして家庭を支える移民の母親と突然行方不明になった息子の物語、生死の分からない息子を探し回る母親たちのブラジル版。デボラ・マリア・ダ・シルヴァは映画デビューしているが、ブラジルの〈五月の母親たち〉運動の創設者、ガラには欠席している。ブルラン監督は舞台演出家、教授。本作は長編デビュー作だが、短編20数本、ドキュメンタリー、2015年の戯曲4部作「Blanco y negro」を演出、ブラジル・フェスティバルで受賞している。
(左から、製作者イヴァン・メロ、クリスティアノ・ブルラン監督、
出演のダンスティン・ファリアス、フォトコールから )
◎助演男優賞(銀賞)
ニコラス・ポブレテ 「Mensajes privados」チリ、2021年、77分、監督マティアス・ビセ
★コロナウイリス感染によるパンデミックのさなかにリモートで製作されたマティアス・ビセの新作。ニコラス・ポブレテは、今作では脚本にも参加、真実の物語と自伝的なことを独白、精神科医の叔父について妹と一緒に苦しんだ性暴力を非難した。
◎脚本賞(銀賞)
アラウダ・ルイス・デ・アスア 「Cinco lobitos」
★1978年バラカルド生れ、バスク自治州でオーディオビジュアル情報学を学び、後マドリードに移りECAMの映画監督科卒。2005年から数本短編を撮ったのち、今回長編デビューを果たした。
◎音楽賞(銀賞)
セルヒオ・プルデンシオ 「Utama」
(撮影中の監督と3人の主演者)
◎撮影賞(銀賞)
ニコラス・ウォン・ディアス 「The Gigantes」
◎編集賞(銀賞)
ロドリゴ・サケル 「Mensajes privados」
★受賞者は欠席。監督が代理で受け取った。
(左から、製作者アドリアン・ソラル、ビセンタ・ウドンゴ、ニコラス・ポブレテ、
マティアス・ビセ監督、フォトコールから)
★ZONAZINE部門も作品賞(銀賞)は、スペイン映画とイベロアメリカ映画に分かれており、副賞6.000ユーロ、監督賞、女優賞、男優賞、観客賞などがある。特別賞としてマラガ栄誉賞(カルロス・サウラ)、スール賞(現スペイン映画アカデミー会長マリアノ・バロッソ)、レトロスペクティブ賞(アルゼンチンの女優メルセデス・モラン)、マラガ才能賞(ロス・ハビことハビエル・カルボ&ハビエル・アンブロッシ)などが受賞者でした。また〈金の映画〉には、1970年のペドロ・オレアの「El bosque del lobo」が選ばれていました。
続セクション・オフィシアル作品*マラガ映画祭2022 ② ― 2022年03月14日 15:25
*セクション・オフィシアル作品ノミネーション続*
★3年ぶりに3月開催となったマラガ映画祭、ソーシャルディスタンスを守って責任ある準備をして臨むと、総ディレクターのフアン・アントニオ・ビガルは挨拶した。セルバンテス劇場のレッドカーペットにお越しの節は、「必ずマスク着用を」とも付け加えた。記者会見の会場はアルベニス館、開催資金は200万ユーロだそうです。
13)Llegaron de noche スペイン、2021年、107分
監督:イマノル・ウリベ(エルサルバドール1950)、製作:Nunca digas nunca AIE / Bowfinger International Picturas SL / Tornasol SL / 64 A Films SL 脚本:ダニエル・セブリアン、撮影:カロ・べリディ、音楽:バネッサ・ガルデ、編集:テレサ・フォント
キャスト:フアナ・アコスタ、カラ・エレハルデ、カルメロ・ゴメス、フアン・カルロス・マルティネス、アンヘル・ボナニー、エルネスト・コリャソ、ベン・テンプル、ほか多数
14)Lo invisible エクアドル、フランス、2021年、85分
監督:ハビエル・アンドラーデ、製作:Punk SA / La Maquinita / Promenades Films、脚本:Anahi Hoeneisen & ハビエル・アンドラーデ、撮影:ダニエル・アンドラーデ、音楽:マウロ・サマニエゴ & パオラ・ナバレテ、編集:フェルナンド・エプスタイン
キャスト:アナイ・ヘーナイゼンAnahi Hoeneisen、マティルデ・ラゴス、ジェルソン・ゲーラ、パオラ・ナバレテ、フアン・ロレンソ・バラガン、レイディ・ゴメス・ロルダン
15)Mensajes privados チリ、2021年、77分
監督:マティアス・ビセ、製作:Ceneca Producciones、脚本:マティアス・ビセ、ニコラス・ポブレテ、ネストル・カンティジャナ、ビセンタ・ウドンゴ、ベロニカ・インティル、撮影;アントニア・セヘルス、ニコラス・ポブレテ、ネストル・カンティジャナ、アレックス・ブレンデミュール、ほか多数、音楽:[Me llamo] セバスティアン&ロドリゴ・ハルケ、編集:ロドリゴ・サケ
キャスト:アントニア・セヘルス、ニコラス・ポブレテ、ネストル・カンティジャナ、ブランカ・レウィン、ビセンタ・ウドンゴ、アレックス・ブレンデミュール、、ベロニカ・インティル、[Me llamo] セバスティアン
16)Mi vacío y yo スペイン、2022年、89分
監督・編集:アドリアン・シルベストレ、製作:Testamento / PromalfiFuturo / AlbaSotorra SL、脚本:アドリアン・シルベストレ、ラファエレ・ぺレス、カルロス・マルケス=マルセ、撮影:ラウラ・エレロ・ガルバン
キャスト:ラファエレ・ペレス、アルベルト・ディアス、マルク・リベラ、イサベル・ロカティ、カルメン・モレノ、カルロス・フェルナンデス・ジュアGiua
17)Nosaltres no ens matarem amb pistoles (Nosotros no nos mataremos con pistolas)(字幕) スペイン、2022年、85分
監督:マリア・リポル、製作:Un Capricho de Producciones / Turanga Films、脚本:ビクトル・サンチェス&アントニオ・エスカメス、撮影:ジョアン・ボルデラ、音楽:シモン・スミス、編集:フリアナ・モンタニェス
キャスト:イングリッド・ガルシア=ジョンソン、エレナ・マルティン、ロレナ・ロペス、ジョー・マンジョン、カルロス・トロヤ
18)The Gigantes メキシコ、米国、2021年、94分 (字幕)
監督:ベアトリス・サンチス、製作:Animal de Luz Films / Cazador Solitario Films / Cebolla Films / Godius Films / Índice、脚本:ベアトリス・サンチス&マーティ・ミニッチ、撮影:ニコラス・ウォン・ディアス、音楽:アーロン・ルクス、編集:ベアトリス・サンチス、セルヒオ・ソラレス・アルバレス
キャスト:サマンサ・ジェーン・スミス、アンドレア・サット、レヒナ・オロスコ、アナ・ライェブスカ、ペドロ・デ・タビラ・エグロラ
19)Utama ウルグアイ、2022年、87分、デビュー作
監督・脚本:アレハンドロ・ロアイサ・グリシ(ボリビア1985)、製作:Alma Films、撮影:バルバラ・アルバレス、音楽:セルシオ・プルデンシオ、編集:フェルナンド・エプスタイン
キャスト:ホセ・カルシナ、サントス・チョケ、ルイサ・キスペ
★以上7作のうちには、イマノル・ウリベやマリア・リポルのようなベテラン監督が新人監督に混じってノミネートされている。女性監督は5人でした。アウト・オブ・コンペティション部門の2作は次回にまわします。ロベルト・ブエソの「Llenos de gracia」はクロージング作品、カルラ・シモンの「Alcarràs」はベルリン映画祭コンペティション正式出品作品。
第25回マラガ映画祭2022*マラガ映画祭2022 ① ― 2022年03月13日 15:55
セクション・オフィシアル21作品以下のノミネーション発表
★去る3月2日、第25回マラガ映画祭の開催が3年ぶりに以前の3月に戻ってきました(18日~27日)。コロナウイリス感染拡大によりここ2年間は8月開催でした。2月初めから栄誉賞、スール賞など特別賞や目ぼしい作品が雨だれ式に発表になっていましたが、今回全体像が姿を現しました。開催まで1週間もありませんので作品紹介は後追いになります。マラガ映画祭はイベロアメリカ映画の新人の登竜門として出発しましたが、以下で見るようにベテラン勢が入りまじるノミネーションです。セクション・オフィシアル作品21作(うち2作はコンペ外)は以下の通りです(2回に分けてアップ)。
(映画祭総ディレクター、フアン・アントニオ・ビガル、3月2日)
*セクション・オフィシアル作品ノミネーション*
1)Código Emperador (オープニング作品)2022年、スペイン、105分
監督:ホルヘ・コイラ、製作:Vaca Films / Proyecto AIE / Playtime、脚本:ホルヘ・ゲリカエチェバリア、撮影:パブロ・ロッソ、音楽:ハビ・フォント&エルバ・フェルナンデス、編集:サンドラ・サンチェス
キャスト:ルイス・トサール、アレハンドラ・マサングカイ、ヘオルヒナ・アモロス、デニス・ゴメス、ラウラ・ドミンゲス、マリア・ボトー、ほか多数
2)A mae [La madre] (字幕)2021年、ブラジル、87分、ポルトガル語
監督:クリスティアノ・ブルラン、製作:Cup Filmes / Bela Filmes / Filmes da Garoa、脚本:アナ・カロリナ・マリーニュ&クリスティアノ・ブルラン、撮影:アンドレス・S・ブランダオ、音楽:リカルド・ゾルネルZollner&Thiago Lugori、編集:クリスティアノ・ブルラン&レナート・マイア
キャスト:マルセリア・カルタクス、Mawusi Tulani、エレナ・イグネス、ほか多数
3)Almost in Love [Ámame] 2021年、アルゼンチン、ブラジル、チリ、オランダ、112分
監督・脚本:レオナルド・Brzezicki、製作:Ruda Cine / Keplerfilm / RT Features / Quijote Films / Vertigo Films、撮影:ペドロ・ソテロ、音楽:ニコ・カサル、編集:マルタ・ベラス
キャスト:レオナルド・スバラグリア、ミランダ・デ・ラ・セルナ、エバ・リョラチ、イバン・ゴンサレス、アルベルト・アハカ、ロドリゴ・ドス・サントス、ほか多数
4)Cadejo blanco グアテマラ、米、メキシコ、2021年、125分
監督・脚本:Justin Lerner、製作:La Danta Films / Imperative Entertainment / The Orange Company / Cine Caribe、撮影:Roman Kasseroller、音楽:Jonatan Szer、編集:セサル・ディアス
キャスト:カレン・マルティネス、ルドイ・ロドリゲス、ブランドン・ロペス、パメラ・マルティネス、フアン・パブロ・Olyslager、ルドイ・ウィルフレド
5)Canallas スペイン、2022年、98分
監督・脚本:ダニエル・グスマン、製作:Movister Plus / El Niño Producciones / Zircozine / La Canica Films / Joaquin Gonzalez La película、撮影:イボン・アントゥニャノ・トロキカ、音楽:ビセンテ・オルティス・ヒメノ、編集:ミゲル・サンス&パブロ・Marzoetto
キャスト:ホアキン・ゴンサレス、ルイス・トサール、ダニエル・グスマン、エステル・アルバレス、ブレンダ・ゴンサレス、チェマ・ゴンサレス、ビクトル・ルイス、ほか多数
6)Cinco lobitos スペイン、2022年、104分
監督・脚本:アラウダ・ルイス・デ・アスア(バラカルド1978)、製作;Encanta Films / Sayaka Producciones / Buena Pinta Media、撮影:ジョンD.ドミンゲス、音楽:アランサス・カジェハ、編集:アンドレス・ジル
キャスト: ライア・コスタ、スシ・サンチェス、ラモン・バレア、ミケル・ブスタマンテ
7)El test スペイン、2022年、105分
監督:ダニ・デ・ラ・オルデン(バルセロナ1989)、製作:Atresmedia Cine / Warner Bros Entertainment España / Alamo Producciones Audiovisuales、脚本:ジョルディ・バリェホ、撮影:パウ・ムニョス、編集:オリオル・ぺレス
キャスト:ミレン・イバルグレン、アルベルト・サン・フアン、カルロス・サントス、ブランカ・スアレス、アントニオ・レシネス、ルナ・フルヘンシオ
8)La cima スペイン、フランス、2021年、85分
監督:イボン・コルメンサナ、製作:Arcadia Motion Pictures / Dorothy Films / LaZona Producciones / Aixerrota Films / Noodles Production、脚本:ネレア・カストロ、撮影:アルベルト・パスクアル、音楽:パウラ・オラス、編集:ダビ・ガリャルト
キャスト:ハビエル・レイ、パトリシア・ロペス・アルナイス、Kiahan Adhikari、ブランカ・アピラネス、カンディド・ウランガ
9)La maniobra de la tortuga スペイン、アルゼンチン、2022年、103分
監督:フアン・ミゲル・デル・カスティーリョ、製作:La Maniobta de la Tortuga AIE / Aralan Films SL / A Contracorrientes Films SL / Aleph Media、脚本:フアン・ミゲル・デル・カスティーリョ&ホセ・ロドリゲス、撮影:ジナ・フェレール、音楽:ハビ・フォント、編集:マヌ・テルセニョ
キャスト:フレド・タティエン、ナタリア・デ・モリーナ、モナ・マルティネス、ナチョ・マテオ
10)La voluntaria スペイン、ギリシャ、2021年、99分
監督:ネリー・レゲラ、製作:Fasten Films / Bteam Produccionas / Homemade Films、脚本:ネリー・レゲラ、エドゥアルド・ソラ、バレンティナ・ビソ、撮影:アイトル・エチェベリア、音楽:ハビエル。ロデロ・ビリャ、編集:アイナ・カジェハ・コルテ&フリアナ・モンタニェス
キャスト:カルメン・マチ、Hamam Aldraweesh-Almanawer、イチャソ・アラナ、アルナウ・コマス、デリア・ブルファウ、エンリエタ・ラウス、ヨハン・レビー
11)Las niñas de cristal スペイン、2021年、138分
監督:ホタ・リナレス(アルゴドナレス1982)、製作:Netflix España / Federation Spain、脚本:ホタ・リナレス&ホルヘ・ナランホ、撮影:グリス・ジョルダナ、音楽:イバン・パロマレス、編集:ハビG. ペレイロ
キャスト:マリア・ペドラサ、パウラ・ロサダ、モナ・マルティネス、マルタ・ハサスHazas、アナ・ワヘネル、オリビア・バグリビ、フアンホ・アルメイダ
12)Libre アルゼンチン、2021年、120分
監督:Natural Arpajou、脚本:Natural Arpajou&アラン・ニコラス・ゴメス、撮影:ナウエル・スルネク、音楽:エステバン・エル・アス、編集:アンドレス・タンボルニノ
キャスト:エステバン・エル・アス、アラン・ニコラス・ゴメス、ナンシー・ドゥプラ、ガストン・パウルス、リチャード・ワグナー、パロマ・コントレラス、ほか多数
★続いて後半7作とアウト・オブ・コンペティション部門2作をアップします。
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