セクション・オフィシアル(コンペ部門)⑤*マラガ映画祭2023 ⑧ ― 2023年03月14日 15:43
17)Una vida no tan simple(仮題「それほど容易でない人生」)
データ:製作国スペイン、2022年、スペイン語、ドラマ、107分、撮影地・期間2021年末にビルバオ
監督紹介:フェリックス・ビスカレト、1975年パンプローナ生れ、監督、脚本家、製作者。2007年「Bajo las estrellas」で長編デビュー、マラガ映画祭金のビスナガ作品賞受賞作品、ビスカレトも銀のビスナガ監督賞、第1作脚本賞を受賞、ゴヤ賞2008では脚色賞を受賞した。2022年「No mires a los ojos」は、バジャドリード映画祭PIC賞とシネマ・ライターズ・サークル賞にノミネートされている。2020年バスク語のTVシリーズ「Patria」(8話)のうち4話を手がけている。ドキュメンタリー『サウラ家の人々』(17)などでキャリアを紹介しています。
*監督キャリア&フィルモグラフィーは、コチラ⇒2017年11月11日/2020年08月12日


(ビスカレト監督以下主演者たち、マラガ映画祭2023フォトコール)

(デビュー作「Bajo las estrellas」ポスター)
キャスト:ミキ・エスパルベ(イサイアス)、アレックス・ガルシア(同僚ニコ)、アナ・ポルボロサ(知人ソニア)、オラヤ・カルデラ(妻アイノア)、フリアン・ビジャグラン、ラモン・バレア
ストーリー:40歳のイサイアスは受賞歴のある有望な建築家でした。現在、彼は建築スタジオと子供たちが放課後遊ぶ公園の間を行ったり来たりの日々を過ごしています。どこにいても自分がいるべき場所にいないと感じています。彼の妻アイノアとの関係では月日の経過を感じ、幼い頃の子供たちが如何に大人を疲れさせるかを痛感しています。イサイアスはいつもへとへとの生活のなかで、別の子供の母親であるソニアと友情を深めますが、彼女は子供を育てて大人の生活に送り込むのは、それほど簡単でないことを彼に教えます。40代父親の危機が語られる。

(イサイアスとソニア)

(イサイアスとニコ)

18)Unicorns(Unicornios 仮題「ユニコーン」)
データ:製作国スペイン、2023年、ドラマ、93分、カタルーニャ語・スペイン語、字幕上映、長編映画デビュー作。脚本を監督と『スクールガールズ』のピラール・パロメロほかが共同執筆、同じく製作をバレリー・デルピエールが手がけている。配給フィルマックス、スペイン公開2023年6月30日予定
監督紹介:アレックス・ロラ・セルコス、1979年バルセロナ生れ、監督、脚本家、フィルム編集者、ニューヨークを拠点にしている。バルセロナのラモン・リュユ大学で映画製作、脚本、演出の学位を取得、2011年フルブライト奨学生として渡米、シティ・カレッジ・オブ・ニューヨークでメディアアート・プロダクションを修了、オスカー学生アカデミー賞の最終候補になった。数多くの映画祭に参加、特にニューヨーク・エミー賞を受賞、サンダンスFF公式出品2回、ガウディ賞の受賞歴がある。2014年バラエティのカンヌ・エディションで注目すべき有望な監督トップテンに選ばれ、ベルリナーレ・タレントキャンパス、カンヌ・ショート・フィルム・コーナーには3回参加している。受賞歴はトータルで76賞と驚異的な数字である。
*主なフィルモグラフィーは、2011年ドキュメンタリー短編「Odysseus’Gambit」は、サンダンス映画祭ノミネート、2013年の同「Godka Cirka」もサンダンスFF、その他マラガFFに出品され、ガウディ賞2014短編賞を受賞している。2015年長編ドキュメンタリー「The Father’s Chair」、2019年同「El cuarto reino」(The Fourth Kingdom)は、グアダラハラ映画祭2019イベロアメリカ部門受賞、ガウディ賞2020ドキュメンタリー賞受賞、フェロス賞にノミネートされた。


(ドキュメンタリー「El cuarto reino」のポスター)
キャスト:グレタ・フェルナンデス(イサ)、ノラ・ナバス(メルセ)、アレハンドロ・パウ(ギレム)、エレナ・マルティン(アブリル)、パブロ・モリネロ(ミケル)、ソニア・ニニャロサ(マルタ)、リディア・カサノバ(ガビ)、ホルヘ・カブレラ、アグスティン・スリバン、ほか
ストーリー:イサはすべてをもっている。それは知性であり、美しさであり、自信です。フェミニストでコミットすることを拒否するポリアモリーのイサは、情熱をもって自分の人生を守っている。ギレムが一夫一妻のカップルになることを提案したとき、自分の人生を変えたいかどうか確信がもてず決定できない。ギレムは二人の関係を壊すことにした。外見と快適さの世界に住んでいると、矛盾がはっきりし、宇宙はネットワークがなったウェブでの好き嫌いやモラルの判断が打撃を受け崩壊してしまう。

(イサ役のグレタ・フェルナンデス)

(ノラ・ナバス)

19)Upon Entry(La llegada 仮題「通関」)
データ:製作国スペイン、2022年、スペイン語、ドラマ、74分、英語、字幕上映、共に長編デビュー作。タリン・ブラックナイツ映画祭FIPRESCI賞受賞(2022年11月)、コルカタ映画祭ゴールデンロイヤル・ベンガルタイガー賞受賞(2022年)、サウス・バイ・サウスウエスト映画祭(2023年3月)、公開スペイン6月16日予定
監督紹介:アレハンドロ・ロハス、1976年ベネズエラのカラカス生れ、監督、脚本家、フィルム編集。映像ジャーナリストとして、カンヌ、ベネチア、ベルリン、トロント、サンダンスなど各映画祭で取材している。HBO、Netflix、などの仕事をしている。本作で監督デビューした。
フアン・セバスティアン・バスケス、1981年カラカス生れ、HBOのコピー製作者としてキャリアをスタートさせる。撮影監督としてカルレス・トラスの「Callback」を手がけ、本作はマラガFF2016の作品・脚本・男優賞(マルティン・バシガルポ)を受賞している。2020年には同監督の「El practicante」で再びタッグを組んだ。『パラメディック~闇の救急救命士』の邦題でネットフリックスが配信した。またシッチェスFF2020のニュービジョン部門の審査員を務めている。
*「Callback」の作品紹介は、コチラ⇒2016年05月03日

(アレハンドロ・ロハス)

(フアン・セバスティアン・バスケス)
キャスト:アルベルト・アンマン(ディエゴ)、ブルーナ・クシ(エレナ)、ベン・テンプル、ラウラ・ゴメス、ジェラルド・オムス(旅客)
ストーリー:ベネズエラの都市計画家であるディエゴとバルセロナ出身のコンテンポラリーダンサーのエレナは、プロとしてのキャリア向上、チャンスの地で家族を作ることにする。新生活を始めるにあたって米国の正式なビザを取り移住することにした。ところがニューヨーク空港の入国審査場に入ると、二人は二次検査室に連れていかれた。待ち受けていた2人の国境警備員が検査プロセスと心理的に激しい尋問をかけ、カップルが何か隠蔽しているものがあるのではないかと発見に務めます。

(ディエゴとエレナ)

(二人を尋問する国境警備員)

20)Zapatos rojos(Red Shoes 仮題「赤い靴」)
データ:製作国メキシコ=イタリア、2022年、スペイン語、ドラマ、83分、長編デビュー作、第79回ベネチア映画祭2022公式出品、モロッコ・マラケシュFF(2022)、インド・ゴアFF(2022)、米国サンタバーバラFF(2023)、ブルガリア・ソフィアFF(2023)、その他モレリアFF、サンディエゴFF出品
監督紹介:カルロス・アイチェルマン・カイザー、1980年サンルイス・ポトシ生れ、監督、製作者、脚本家。マドリードで映画監督と製作を学んだ。2006年から2010年までTVシリーズのプロデュースをする。2011年製作会社「Wabi Productions」設立、2016年トリシャ・ジフ監督の長編ドキュメンタリー「The Man Who Saw Too Much」を製作、アリエル賞を受賞した。2018年マイケル・ロウの文学ワークショップで「赤い靴」の脚本を執筆した。同年「Feral」の製作に参画し、ロスカボス映画祭2018で受賞、2021年EFICINEの援助をを受け、デビュー作を監督した。

キャスト:エウスタシオ・アスカシオ(アルテミオ)、ナタリア・ソリアン(ダミアナ)、ファニー・モリーナ(アレハンドラ)、ロサ・イリヌ・エレーラ(ルベン)
ストーリー:年配の農民アルテミオは、メキシコ山地の忘れられた村で暮らしている。首都から娘の訃報という衝撃的なニュースが届くまでは、彼の人生はゆっくりと順調に進んでいた。彼は贖罪を求めて町に出発する決心をしますが、残忍で未知の世界に踏み出したことに気づきます。



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