第20回マラガ映画祭2017*ノミネーション発表 ― 2017年03月09日 16:27
オフィシャル・セクションに大きな変更がありました

★昨年秋から五月雨式に発表になっていたオフィシャル・セクションの全容が、3月に入ってやっと見えてきました。大きな変更というのは、前回までスペインとイベロアメリカ諸国にざっくり分かれていたのを一つにまとめたことです。昨今のように1国だけで製作することが資金的に難しくなっていることが背景にあるのかもしれません。どうしても合作になるから、どちらに振り分けるか迷う作品が多くなってきていた。ということでオフィシャル・セクションは23作が最終的に残り、うちコンペティションは17作、コンペ外が6作です。正式出品作品のうち、一応スペインが製作国なのは9作、イベロアメリカが8作とほぼ半分ずつになりました。以下、作品名・監督名・主なる製作国、今年は珍しいことに公開作品も含まれているので邦題も入れました。
*コンペティション17作*(順不同、ゴチック体は紹介済み作品)
◎ Selfie ビクトル・ガルシア・レオン(85分、2017年、スペイン)
◎ Nieves Negra マルティン・オダラ Hodara(87分、2017年、アルゼンチン=西)
◎ Amar エステバン・クレスポ (100分、2016年、スペイン)
◎ La niebra y la doncella アンドレス・M・コペル (104分、2017年、スペイン)
◎ No sé decir adiós リノ・エスカレラ (96分、2016年、スペイン)
◎ Brava ロセル・アギラル (91分、2016年、スペイン)
*追加で紹介記事をアップ、コチラ⇒2017年3月11日
◎ La mujer del animal ビクトル・ガビリア(120分、2016年、コロンビア)
◎ Verano 1993 カルラ・シモン(97分、2015年、スペイン、カタルーニャ語、吹替)
*紹介記事は、コチラ⇒2017年2月22日
◎ El otro hermano イスラエル・アドリアン・カエタノ
(113分、アルゼンチン・ウルグアイ・スペイン・フランス)
*『キリング・ファミリー 殺し合う一家』の紹介記事は、コチラ⇒2017年2月20日
◎ Ültimos días en La Habana フェルナンド・ぺレス(92分、2016年、キューバ)
*紹介記事は、コチラ⇒2017年3月8日
◎ Plan de fuga イニャキ・ドロンソロ (105分、2017年、スペイン)
*『クリミナル・プラン 完全なる強奪計画』の紹介記事は、コチラ⇒2017年3月4日
◎ Pieles エドゥアルド・カサノバ (74分、2016年、スペイン)
◎ El jugador de ajedrez ルイス・オリベロス (98分、2016年、スペイン)
◎ El candidato ダニエル・エンドレル(84分、2016年、ウルグアイ=アルゼンチン)
◎ Me estas matanto Susana ロベルト・スネイデル(101分、2016年、メキシコ)
*紹介記事は、コチラ⇒2016年3月22日
◎ La memoria de mi padre ロドリゴ・バシガルーペ Bacigalupe (87分、2016年、チリ)
◎ Redemoinho ホセ・ルイス・Villamarim(100分、ブラジル、ポルトガル語、吹替)
*コンペティション外6作*
◎ El Intercambio イグナシオ・ナチョ (84分、2016年、スペイン)
◎ Señor, dame paciencia アレバロ・ディアス・ロレンソ(2016年、スペイン)
◎ El bar アレックス・デ・ラ・イグレシア(102分、2017年、スペイン) オープニング作品
*『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』の記事は、コチラ⇒2017年2月26日
◎ Maniac Tales キケ・メサ、ロドリゴ・サンチョ、他 (107分、2017年、スペイン)
◎ Gilda, no me arrepiento de este amor ロレーナ・ムニョス(118分、2016年、アルゼンチン)
◎ Me casé con un boludo フアン・タラトゥトTaratuto (2016年、アルゼンチン)
★今回はとりあえずラインナップだけアップ、時間が許す限り、賞に絡みそうな、または初監督の話題作などをご紹介していきます。23作中女性監督が3人とは寂しい限り、手始めにバルセロナ派のロセル・アギラルの「Brava」を紹介したい。2007年のオペラ・プリマ「La mejor de mi」をロッテルダム映画祭に正式出品、ヒロインのマリアン・アルバレスが最優秀女優賞を受賞したほか、アギラル監督もサンジョルディ賞、トゥリア賞などを受賞したが、スペインでの評価は分かれた。
★美男俳優として活躍しているエドゥアルド・カサノバのデビュー作「Pieles」も不思議な印象を残す作品、今年のゴヤ賞ガラに初めて出席して、その妖しげな雰囲気で話題を集めた。
★マラガ賞(俳優レオナルド・スバラグリア)、レトロスペクティブ賞(監督フェルナンド・レオン・デ・アラノア)、エロイ・デ・ラ・イグレシア賞(監督クラウディア・リョサ)、リカルド・フランコ賞(メイクアップ・アーティスト、シルヴィ・インベール)他、各賞は既にアナウンスされています。
最近のコメント