金貝賞の発表*サンセバスチャン映画祭2023 ㉒2023年10月02日 18:11

     ハイオネ・カンボルダのガリシア語映画「O Corno」が金貝賞

     

     

              (ハイオネ・カンボルダ監督)

 

930日、第71回サンセバスチャン映画祭の結果発表がありました。取り合えずフォト集を中断して受賞結果をまとめました。総合司会者は予告通り、開幕式も担当したエバ・アチェとロレト・マウレオンの2人が進行させました。作品賞にあたる金貝賞にはハイオネ・カンボルダの「O Corno / The Rye Horn」が受賞しました。作品賞は製作者に与えられる賞、製作者の一人でもある監督と、プロデューサーのマリア・サモラアンドレア・バスケスが登壇しました。主役のマリアを演じたジャネット・ノバスは、最後の受賞者全員集合の際、待ちきれなくて壇上に駆け上がって仲間入りしました。

    

  

              (総合司会者、エバ・アチェとロレト・マウレオン)

    

近浦啓監督の「大いなる不在Great Absence)」出演の藤竜也が日本人初となる主演俳優賞を受賞、もしかしたら82歳の主演俳優賞というのも初めてではないでしょうか。今回の受賞者は2人、もう一人はアルゼンチンのマリア・アルチェベンハミン・ナイシュタットの「Puan」に主演したマルセロ・スビオット、残念ながら欠席でアルチェ監督が代理で受けとり、受賞スピーチのメモを代読しました。二人の監督は脚本審査員賞を受賞しました。助演俳優賞はイサベル・コイシェの「Un amor」出演のホビック・ケウチケリアンの手に渡りました。主演助演とも男性、女性は受賞できませんでした。

 

★監督賞は、台湾の二人の女性監督ペン・ツーフィピンウェン・ワンの「Chun Xing / A Journey in Spring」が受賞しました。撮影審査員賞はデンマーク映画「Kalak」のナディム・カールセンが受賞しましたが、欠席のためイサベラ・エクロフ監督が受けとりました。大賞は以上です。

★以下に受賞結果を列挙しておきます。(印は作品紹介をしている

    

  

           (セクション・オフィシアルの審査員たち)

 

 セクション・オフィシアル

作品賞(金貝賞)

O Corno / The Rey Horn」 監督:ハイオネ・カンボルダ

(製作国スペイン、ガリシア語・ポルトガル語)  

 *プレゼンターは審査委員長クレール・ドニ

    

  

(左から、製作者マリア・サモラ、カンボルダ監督、製作者アンドレア・バスケス

 

    

               (プレゼンターのクレール・ドニ監督と受賞者3人)

   

  

          (監督と主役のジャネット・ノバス)

 

 

審査員特別賞

Kalak」 製作者マリア・モラー・ケルドガード、監督イザベラ・エクロフ 

 (製作国デンマーク=ノルウェー=スウェーデン=フィンランド=グリーンランド=

  オランダ)マリア・モラーはスウェーデンのプロデューサー。

*プレゼンターは、審査員クリスティナ・ガジェゴ

 

      

    

               (製作者マリア・モラー)

 

 

監督賞(銀貝賞)

ピンウェン・ワンツーフィ・ペン Chun Xing / A Journey in Spring

(製作国台湾)

*プレゼンターは、審査員クリスティアン・ペツォールト

 


 

   

          (ツーフィ・ペンとピンウェン・ワン

 

主演俳優賞(銀貝賞)2

藤竜也 出演映画「大いなる不在Great Absence)」(監督近浦啓、製作国日本)

*プレゼンターは、審査員のファン・ビンビン

       

    

   (20回以上「ありがとう」を繰り返して会場から暖かい拍手をえた受賞者)

    

      

    (受賞者と近浦啓監督)

 

   

マルセロ・スビオット 出演映画「Puan

(監督マリア・アルチェ&ベンハミン・ナイシュタット)  

    

 

         (受賞者欠席でアルチェ監督が代理で受けとった)

      

                       

      (マルセロ・スビオット)

   

 

助演俳優賞(銀貝賞)

ホヴィク・ケウチケリアン 出演映画「Un amor」(監督イサベル・コイシェ、

 製作国スペイン)  

*プレゼンターは、審査員のヴィッキー・ルエンゴ

    

        

   

                (コイシェ監督を絶賛した、ジーンズ姿の受賞者)

 

 

撮影審査員賞(銀貝賞)

ナディム・カールセン 「Kalak」(監督イザベラ・エクロフ、製作国デンマーク他)

*プレゼンターは、審査員のブリジット・ラコンブ

    


     (受賞者欠席で、スピーチを代読するイザベラ・エクロフ監督)

   


     (ナディム・カールセン)

   


 (2冠に輝いた「Kalak」の製作者マリア・モラーとイザベラ・エクロフ監督)

 

脚本審査員賞

マリア・アルチェベンハミン・ナイシュタット 「Puan」(製作国アルゼンチン他)

*プレゼンターは、ロバート・ラントス

    

    

   

           (受賞者、マリア・アルチェとベンハミン・ナイシュタット)

 

★次回はオリソンテス賞、バスク映画イリサル賞、ドノスティア市観客賞、などアップします。