ジュリエット・ビノシュ、栄誉賞ガラ*サンセバスチャン映画祭2022 ⑱2022年09月20日 15:01

      ジュリエット・ビノシュ、イサベル・コイシェの手からトロフィーを

   

     

 

918日クルサール、フランス女優ジュリエット・ビノシュは映画祭の最高賞であるドノスティア栄誉賞を受賞しました。セレモニー後、クレール・ドゥニの「Avec amour el acharnement / Both Side of The Blade」(22、西題「Fuego」)が上映されました。トロフィーを手渡したのはイサベル・コイシェ、監督は「Nadie quiere la noche」(15)でビノシュとコラボしていました。ドゥニ監督も17日に現地入りしてガラを客席から見守ったようです。

 

   

    (コイシェ監督からトロフィーを受け取る受賞者ジュリエット・ビノシュ)

   

    

   (クレール・ドゥニ監督とビノシュ)

 

★受賞スピーチは、家族、友人、近親者、仕事仲間に感謝の言葉を述べた後、自分が愛してやまない映画作家たちの作品を上映してくれたサンセバスチャン映画祭にも感謝しました。「私は今、家にいるような温かさを感じています。ここに居られてとても光栄です」と。「また、忠実な旅の仲間である沈黙にも感謝しています。沈黙は存在です。ショットの前、演技の前に、沈黙は強さであり、その強さから感情や感覚を呼び起こし、それは意志とは関係なく現れます。沈黙がなければ言葉はありません。沈黙がなければ精神は存在せず、その沈黙が監督や俳優たち、スタッフたちと共有されると、金色の糸が織られ、後に映画になります。そこには女優になりたいという私の夢のすべての意味が、生きた作品として具現化されています」とスピーチした。ちょっと難しかったですね。

    

      

              (うるうるだった受賞スピーチ)

 

★一方プレゼンターのコイシェ監督は、「彼女と一緒に仕事をしていると、映像、言葉、フレームを越えていく或る不思議な、まるで魔法にかかったような気になります。彼女の顔から光が発しているように感じるというのは本当なんです。しかしその光は信じられないほど寛容で、彼女と一緒に映画を作っているすべての人に浸透していくのです。彼女が演じる登場人物はそれぞれ全く異なっていても、みんなその稀有な並外れた光に触れているように思うのです」と、その魅力を称えました。

 

     

 

★ガラの進行役はエネコ・サガルドイ(『アルツォの巨人』の主役)で、「巨大な才能、スクリーンを超えたカリスマ性、そして彼女のキャリアを築いた一連の勇敢な選択」とフィルモグラフィーを定義した。

   

   

           (ガラ進行役のエネコ・サガルドイ) 

 

★今年は、セクション・オフィシアルにクリストフ・オノレの「Le lycéen / Winter Boy」がノミネートされており、19日午後10時から上映された。オノレ監督、主役のポール・キルヒャーヴィンセント・ラコステなども現地入りして、選ぶのに迷うほど写真がアップされていました。

 

      

                (クリストフ・オノレ監督)

 

      

  

   

    

     (左から、ポール・キルヒャー、ビノシュ、ヴィンセント・ラコステ、19日)