第23回ホセ・マリア・フォルケ賞2018*結果発表 ― 2018年01月15日 21:03
作品賞は「El autor」と「La libreria」が分け合いました!

(作品賞受賞作、「El autor」と「La libreria」)
★1月13日、ホセ・マリア・フォルケの生誕地サラゴサで初めて開催された第23回フォルケ賞の結果発表がありました。北スペインの大都市とは言え、マドリードに比べると決して便利とは言えないにもかかわらず大勢が参加しました。ホセ・マリア・フォルケの愛娘ベロニカ・フォルケは勿論のこと、栄誉賞にあたるEGEDA(オーディオビジュアル著作権管理協会)の金のメダルを受賞者カルロス・サウラに敬意を表してか、候補者以外の出席も多かったようです。総合司会者はエレナ・サンチェスとボリス・イサギーレでした。
(受賞者は以下の通り、ゴチック体は当ブログ紹介作品、★印はゴヤ賞にもノミネーション)


(総合司会者のエレナ・サンチェスとボリス・イサギーレ)
◎長編映画賞(フィクションとアニメーション)
「Abracadabra」 ARCADIA MOTION PICTURES他 (監督パブロ・ベルヘル)
◎「El autor」★ ALEBRIJE CINE Y VIDEO S.A. 他 (監督マヌエル・マルティン・クエンカ)
◎「La libreria」★ A CONTRACORRIENTE FILMS他 (監督イサベル・コイシェ)
「Verano 1993」『夏、1993』★ AVALON PRODUCTORA CINEMATOGRAFICA S.L. 他
(監督カルラ・シモン)
「Handia」★ AUNDIYA FILM A.I.E. 他 (監督アイトル・アレギ&ジョン・ガラーニョ)

(「El autor」の製作者と出演者のアデルファ・カルボ、アドリアナ・パス、
ハビエル・グティエレス)

(「La libreria」のスペイン・サイドの製作者に付き添ったイサベル・コイシェ)

(代理で受け取ったイサベル・コイシェ、中央はカジェタナ・ギジェン=クエルボ)
★プレゼンターは、フリオ・メデム監督と女優カジェタナ・ギジェン=クエルボでした。作品賞が引き分けとなるのは今までなかったことだそうです。作品賞は監督でなく製作者に与える賞、登壇するのは製作者です。というわけで「El autor」のマヌエル・マルティン・クエンカ監督はマイアミで撮影中のため欠席でした。フォルケ賞には監督賞がありません。
*受賞作「El autor」の紹介記事は、コチラ⇒2017年8月31日
*受賞作「La libreria」の紹介記事は、コチラ⇒2018年1月7日
◎長編ドキュメンタリー賞
「Alberto Garcia-Alix: La lineade la sombra」 監督ニコラス・コンバロ
「Dancing Beethoven」 監督アランチャ・アギーレ ★
◎「Muchos hijos, un mono y un castillo」 監督グスタボ・サルメロン ★
「Sauras (s)」 監督フェリックス・ビスカレト ★
「Sara Baras: Todas las voces」 監督ラファ・モレス&ペペ・アンドレウ

(グスタボ・サルメロン、母フリア・サルメロン、右端は監督の兄か?)
★両親も出席したフォルケ賞ガラ、グスタボ・サルメロンがトロフィーを手にしました。これでゴヤ賞に一歩近づいたことになります。
*受賞作「Muchos hijos, un mono y un castillo」の紹介記事は、コチラ⇒2018年1月13日
◎短編映画賞
「Los desheredados」ドキュメンタリー (監督ラウラ・フェレス 製作Inicia Films)★
◎「Madre」 (監督ロドリゴ・ソロゴジェン 製作Caballo Films)★
「Tabib」 (監督カルロ・ドゥルシD'Ursi 製作Potenza Produciones)

(主演のマルタ・ニエトとロドリゴ・ソロゴジェン監督)
◎主演男優賞
アンドレス・ヘルトルディス ★ 「Morir」 監督フェルナンド・フランコ
ダビ・ベルダゲル ★助演 「Verano 1993」
◎ハビエル・グティエレス ★ 「El autor」
フアン・ディエゴ 「No sé decir adiós」 監督リノ・エスカレラ

★ハビエル・グティエレスは、2015年にアルベルト・ロドリゲスの『マーシュランド』で受賞しています。更にフェロス賞、ゴヤ賞とオール制覇でした。しかし個人的には今年は割れる予想をしています。
◎主演女優賞
アデルファ・カルボ ★助演 「El autor」 監督マヌエル・マルティン・クエンカ
アンナ・カスティーリョ ★助演 「La llamada」『ホーリー・キャンプ!』
監督ハビエル・カルボ&ハビエル・アンブロッシ
マリアン・アルバレス 「Morir」
マリベル・ベルドゥ ★ 「Abracadabra」
ブルナ・クシ ★新人 「Verano 1993」『夏、1993』
◎ナタリエ・ポサ ★ 「No sé decir adiós」

★マリベル・ベルドゥかナタリエ・ポサを予想しておりました。ここ最近の女優賞は候補者が5~6人と多く、予想がしにくいカテゴリーです。ベルドゥは2013年にパブロ・ベルヘルの『ブランカニエベス』で既に受賞しています。
*「No sé decir adiós」とナタリエ・ポサの紹介記事は、コチラ⇒2017年6月25日
◎長編ラテンアメリカ映画賞
「La cordillera」『サミット』(アルゼンチン) 監督サンティアゴ・ミトレ
「Las hijas de Abril」(メキシコ) 監督ミシェル・フランコ
「Mi Mundial」(アルゼンチン=ブラジル=ウルグアイ) 監督カルロス・モレリィ
「Ultimos días en La Habana」(キューバ) 監督フェルナンド・ぺレス
◎「Una mujer fantástica」『ナチュラルウーマン』(チリ) 監督セバスティアン・レリオ ★

(ララ・P・カミーニャとアレックス・ラフエンテ)
★大方の予想通りの受賞でした。こちらも予想通りチリからの出席はなく、スペイン配給会社BTeam Pictures が代理でトロフィーを受け取りました。
*受賞作『ナチュラルウーマン』の紹介記事は、コチラ⇒2017年1月26日
◎Cine y Educacion en Valores
「Deep」(アニメーション) 監督フリオ・ソト・グルピデ
「Handia」
◎「Lo que de verdad importa」 監督パコ・アランゴ

(パコ・アランゴ監督とポスター)
★「タメになるうえ、家族揃って安心して見られる映画」だそうです。
◎EGEDA金のメダル(栄誉賞)
★カルロス・サウラは、EGEDA エンリケ・セレソ会長から金のメダルを受け取りました。

★今宵のベストドレッサー

(左から、エレナ・リベラ、マリベル・ベルドゥ、ダフネ・フェルナンデス)
最近のコメント