映画アカデミー会長イボンヌ・ブレイク緊急入院*ゴヤ賞2018 ③2018年01月09日 09:43

             13日、脳卒中の発作でマドリードのラモン・カハル病院に入院

 

★確かな筋からの情報によると、ゴヤ賞2018の授賞式を目前にして、スペイン映画アカデミー会長イボンヌ・ブレイクが緊急入院したということです。目下経過はは安定しているが、予後の判断は難しい、と副会長マリアノ・バロッソは語っている。ブレイク会長はクリスマス休暇のあと仕事に復帰していたが、13日の午後、事務所で気分が悪くなり、即座にマドリードのラモン・カハル病院に搬送された。経過は安定しているとはいえ、ブレイクの担当医師団による予後の判断が難しいということで、翌日の4日正午、映画アカデミーは公式声明を出したようです。

 

         

           (イボンヌ・ブレイク会長、2016年エルサレムにて)

 

★前芸術映画科学アカデミー会長アントニオ・レシノスの任期半ばの2016714日の辞任を受け、915日に行われた選挙で選ばれ就任した。1940年マンチェスター生れのイギリス系スペイン人、国際的な衣装デザイナーとして活躍、しかしスペインでのキャリアは長い。ゴヤ賞も4回受賞している。ゴンサロ・スアレス「Remando al viento」(1988)、ホセ・ルイス・ガルシ「Canción de cuna」(94)、ビセンテ・アランダ『カルメン』(03)、メアリー・マクガキアン「The Bridge of San Luis Rey」(西題「El puente de San Luis」スペイン、フランス、イギリス合作)の4作である。1971年のフランクリン・J・シャフナー『ニコライとアレクサンドラ』オスカー賞も受賞している。1983年にハイメ・チャバリの代表作「Bearn o la sala de las muñecas」を手掛けている。2012年には国民映画賞を受賞、これは女優以外では初めての受賞者。

 

   

                     (オスカー像とブレイク、『ニコライとアレクサンドラ』で受賞)

 

  

El puente de San Luis」でゴヤ賞2005衣装デザイン賞を受賞)

 

イボンヌ・ブレイク関連記事は、コチラ20161029同年1220

 

★国際的な活躍として、上記以外ではフランソワ・トリュフォーの『華氏451』(66)、ジョン・スタージェスの遺作となった『鷲は舞いおりた』(76)、ポール・バーホーベン『グレート・ウォリアーズ/欲望の剣』(85、ビデオ)、ピーター・ボグダノヴィッチ、他にリチャード・レスターの『三銃士』(73)『四銃士』(74)あるいはオードリー・ヘップバーンとショーン・コネリーが共演した『ロビンとマリアン』(76)、ハビエル・バルデムがゴヤを演じたミロス・フォアマンの『宮廷画家ゴヤは見た』(06)などが上げられる。

 

    

     (オードリー・ヘップバーンの衣装を整えるブレイク、『ロビンとマリアン』から)

 

★その後、悪い知らせは伝わってこないが、授賞式には元気な姿を見せてほしい。