第3回フェロス賞結果発表*パウラ・オルティス”La novia”が独占 ― 2016年01月21日 16:12
最優秀女優賞は“La novia”のヒロイン、インマ・クエスタの手に
★1月19日に授賞式があったフェロス賞は、パウラ・オルティスの“La novia”に6個と大盤振るまい、関係者一同は笑いが止まりません。しかし不愉快な気分を露わにする人が大勢いたらしい。どんな賞にしろ不公平はつきものですが、11部門*しかないカテゴリーに6個は偏りの感が残ります。口さがない連中の当てこすりや皮肉たっぷりの感想に盛り上がったようです。フェロス賞の立ち位置は、「ゴールデン・グローブ賞」というわけですから、ゴヤ賞本番が思いやられます。
*カテゴリーは、栄誉賞と審査員特別賞を除く11部門、作品賞がドラマとコメディに分かれ、ゴヤ賞にはないトレーラー賞とポスター賞があるのが特徴です。作品賞(ドラマ)/作品賞(コメディ)/監督賞/脚本賞/主演男優賞/主演女優賞/助演男優賞/助演女優賞/オリジナル作曲賞/トレーラー賞(ゴヤ賞にはない)/映画ポスター賞(ゴヤ賞にはない)
(総合司会者シルビア・アブリル)
◎ 作品賞(ドラマ) “La novia”
(製作者アレックス・ラフエンテと監督パウラ・オルティス)
◎ 作品賞(コメディ) ”Negociador” 監督・脚本ボルハ・コベアガ
*ゴヤ賞では、ボルハ・コベアガが「脚本賞」にノミネーションされています。このカテゴリーには1月下旬劇場公開される『SPY TIMEスパイ・タイム』(オリジナル題“Anacleto: Agente secreto”)もノミネートされていました。
(ボルハ・コベアガと主役の交渉人役を演じたラモン・バレア)
◎ 監督賞 パウラ・オルティス “La novia”
◎ 脚本賞 セスク・ゲイ & トマス・アラガイ “Truman”
◎ 主演男優賞 リカルド・ダリン“Truman”
*共演者ハビエル・カマラもノミネートされておりましたが、ゴヤ賞では助演男優賞です。
主演女優賞 インマ・クエスタ “La novia”
(トロフィーを手にした喜びのインマ・クエスタ)
◎ 助演男優賞 マリオ・カサス 『グラン・ノーチェ!最高の大晦日』監督デ・ラ・イグレシア
*一番意外だった受賞者でした。ゴヤ賞にはノミネーションされていません。
◎ 助演女優賞 ルイサ・ガバサ “La novia”
*ルイサ・ガバサは花婿の母親を演じました。
◎ オリジナル作曲賞 “La novia” シゲル・ウメバヤシ(梅林茂)
*ゴヤ賞にもノミネーションされています。
◎ トレーラー賞 “La novia”
◎ 映画ポスター賞 “Requisitos para ser una persona normal”
◎ 審査員特別賞 “B, la pelicula” 監督ダビ・イルンダイン
◎ 栄誉賞 ロサ・マリア・サルダ
*ジャーナリスト、ラジオやテレビの司会者として活躍している、弟ハビエル・サルダの手から栄誉賞を受け取った。「暴力が世界を覆っている時代であっても、私たち(シネアスト)は映画を撮り続けるしかありません・・・堂々と作り続けることです。ともかく私たちは恵まれています。これ以上悪くはなり得ようがありません」と締めくくった。
(栄誉賞受賞のスピーチをするロサ・マリア・サルダ)
★年を追うごとに盛大になっていく傾向にあり、赤絨毯を踏むセレブたちのドレスは有名デザイナーのデザイン、ベスト・ドレッサー、ワースト・ドレッサーも発表になっています。受賞者以外にもノミネーションを受けているスターたちが次々に到着、ペネロペ・クルス(“Ma Ma”)、バルバラ・レニー(前回の主演女優賞受賞者)、ロッシ・デ・パルマ&キム・グティエレス(『SPY TIMEスパイ・タイム』)、イレネ・エスコラル(“Un otono sin Berlin”)、ナタリア・デ・モリーナ(“Techo y comida”)、レティシア・ドレラ、ルイス・トサール(『暴走車ランナウェイ・カー』)、アントニオ・デ・ラ・トーレ、ベルト・ロメロなど。その後ろをフラッシュをたいて追いかけるカメラマンたち、見慣れた風景ですね。問題を残しつつも終了致しました。
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