「監督週間」”A Perfect Day”*カンヌ映画祭2015 ②2015年05月17日 16:15

        「監督週間」も「批評家週間」もまとめてカンヌ映画祭

 

★「監督週間」、新人監督に特化している「批評家週間」は、カンヌ映画祭とは別の組織が運営していることを知ってる人は知ってるが、普通の映画ファンには重要じゃない。同じ時期に同じ場所で開催されるから、正確には別ですけど、同じと思っている()。ノミネーションを受けた各国のメディアも≪カンヌ映画祭≫とひと括りです。区別したい人は「カンヌ映画祭2014」をアップしたとき違いを書いていますのでそちらにワープして下さい。昨年「批評家週間」に選ばれたコロンビアのフランコ・ロジィの“Gente de bien”や最近躍進の目立つコロンビア映画についても紹介しています。 コチラ⇒2014年05月08

 

     誰も彼もみーんな英語をしゃべってる

 

「監督週間」には、フェルナンド・レオン・デ・アラノアA Perfect Day(スペイン題“Un día perfecto”に決定)が選ばれています。製作国はスペインですがオリジナル言語は英語です(スペイン公開815日が決定)。ティム・ロビンス、ベニチオ・デル・トロ、オルガ・キュリレンコメラニー・ティエリーなどが出演。パウラ・ファリアスの小説“Dejarse llover”に題材を取っている。1995年のバルカン半島の紛争地が舞台ですから重たいかと思うのですが、予告編を見るとちょっと可笑しいシーンも。『月曜日にひなたぼっこ』も深刻なテーマのわりに解毒剤のようなユーモアに富んでいたのを思い出した。コンペティション出品のミシェル・フランコChronicも英語だったが、こちらはスペイン語タイトルも決まっていない。言語のグローバル化もここまで来るとお手上げだね。二つとも賞に絡んだらアップします。

(写真下は“A Perfect Day”の主要な出演者一同)

 

       

     (左から、Fedja Stukan、オルガ・キュリレンコ、ティム・ロビンス、

     メラニー・ティエリー、ベニチオ・デル・トロ)


       (さえないおじさん二人、ティム・ロビンスとベニチオ・デル・トロ)

 

★監督の次回作は、メデジン・カルテルのドンパブロ・エスコバルの伝記映画を撮る予定とのこと。なんとハビエル・バルデムペネロペ・クルス夫婦が出演だそうで、2015年末にクランクイン。オーストラリア最東端の町バイロンベイにある美しいビーチで一家揃って2週間の休暇をとっていた。共演はビガス・ルナの『ハモンハモン』以来、ウディ・アレンの『それでも恋するバルセロナ』(08)、結婚後もリドリー・スコットのスリラー『悪の法則』に出演している。言語は英語でしたが、新作はスペイン語と思いたい。スペインから唯一人ノミネーションされたレオン・デ・アラノアは、本作上映と新作プロモーションも兼ねてカンヌ入りしている。

 

    

   (本作撮影中のレオン・デ・アラノア)


          (観客の反応がよくご機嫌な監督とデル・トロ、5月15日カンヌにて)