異例ずくめで開幕したマラガ映画祭2020 ⑬2020年08月23日 20:03

           コロナ時代のマラガ映画祭、異例ずくめで発進

 

      

   (話題作の看板が設置されたマラガのラリオス通りをぶらつく散策者、819日正午

 

821日、3月開催だった 23回マラガ映画祭2020 がおよそ5ヵ月遅れで開幕しました。メイン会場のセルバンテス劇場3階では、作業員たちが開幕前日の20日まで仕上げに奔走、やっと開幕に漕ぎつけたということです。マラガ県では連日180人くらいの感染者がいることから、マスク着用を義務付け、してない人は警官から尋問されるという厳しさ。今年はレッド・カーペットも敷かれず、スターたちとファンとの出会いを大切にするマラガの呼び物、サイン会や自撮り写真、勿論握手などもってのほかです。

  

★有名スターたちが宿泊するACマラガ・パラシオでは、入り口に群がるファンたちをシャットアウトするため2列のプランターを設置して通せんぼしているとか。ここでも3密が徹底しているようです。以前ならエレベーターに偶然乗り合わせるチャンスを狙って、ACマラガ・パラシオの宿泊代を親に払わせていた子供たちがいたそうですが、これもダメです。昔はこういうファンをちょちょろするので映画祭の <ネズミ> といったのですが、大声を出したりイケメン・スターを突ついたりするので <カモメ> と言うようになっていましたが、これも叶いません。

 

★マラガ出身で本映画祭に多額の出資をしているアントニオ・バンデラスが、コロナ検査で陽性だったことを公表しました。目下隔離生活をしているようですが、場所は明らかにしていません。810日に60歳になったばかりです。数年前に心臓のステント手術をしていることもあり、比較的軽症とはいえ心配です。マラガ名誉市民の一人で、メラニー・グリフィスとの離婚後、市内に家を購入しています。来年のゴヤ賞2021のメイン司会者にも決定しているから、一日でも早い回復を祈ります。

ゴヤ賞2021の記事は、コチラ20200703

 

     

       (ゴヤ賞2021のもう一人のメイン司会者マリア・カサドとバンデラス)

 

21日、イシアル・ボリャインのコメディLa boda de Rosaで開幕しました。出演者のカンデラ・ペーニャセルジ・ロペスナタリア・ポサパウラ・ウセロなども来マラガしてプレス会見に出席した。

La boda de Rosa」の紹介記事は、コチラ20200321

 

(ロサ役のカンデラ・ペーニャ)

   

      

       

(ソーシャルディスタンスを守って並んだ出席者、中央がボリャイン監督、プレス会見)

 

★壇上のほうはソーシャルディスタンスを守っていますが、記者席は大分密状態の印象です。プレス会見場に入れる記者は、警備員がマスク着用のほか、検温、手の消毒などをチェックしているはずですが、どうもあやしい。マラガに続いて、9月のベネチア、サンセバスチャンと大きな映画祭が控えています。各映画祭のディレクターたちも偵察に現地を訪れているということですから、失敗は許されないのではないでしょうか。

 

★映画上映会場の観客席は、アンダルシア州の勧告に従って、例年の65%に減らしているということです。もっと削減したほうがベターだと、ディレクターのフアン・アントニオ・ビガルは語っています。座席は座れないように一部撤去し、取り外しできない背もたれだけにしている由。スペインの映画祭は日本と違って座席指定はなく先着順のオール自由席です。まったく異例ずくめですが、個人的には <コロナ後> は、23年先になると思っているので、当分は <ウィズコロナ> 対策で乗り切るしかありません。

 

★経済的効果はチケット代を半額にしたうえ、今まで不要だったコロナ対策費や人件費がかさみ、あまり期待できません。例年と比較しても意味がありませんが、スペインでも「Go To トラベル」キャンペーンに似た「♯映画館で映画を観よう」があって、もともとの「♯ステイホーム」も同時に叫ばれており、市民は「どっちにすればいいの」と困惑している。


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