海外勢スター不在の映画祭も折り返し点*マラガ映画祭2020 ⑭2020年08月27日 08:23

              新型コロナウイリスがもたらした前例のない冷淡さと隔たり

   

     

(左からキティ・マンベール、ベルナベ・リコ監督、フアナ・アコスタ、824日フォトコール)

 

★メイン会場であるセルバンテス劇場前に設えられるレッド・カーペットなしのマラガ映画祭も折り返し点になりました。ラテンアメリカ諸国からの海外スターたちが来られないこともあって、フォトコールさえ写真のようにまばらです。例年だとフォトコールは1作品につき1ダースほどの関係者が参加する。大挙して押し寄せるスターやスタッフ陣の整理や予定通り登場しないことで長く待たされたりと翻弄されていたカメラマンたちも、今年はのんびりゆったりしているようです。そのうえ参加メディアも制限されて大幅に減少したからです。

 

★上記の写真は、ベルナルベ・リコ(セビーリャ1973)のデビュー作El inconveniente(セクション・オフィシアル)のフォトコールに臨んだ、キティ・マンベール(女優、マラガ1953)、フアナ・アコスタ(コロンビアのカリ1976、スペイン在住)と監督の3人。他の出演者ホセ・サクリスタン、カルロス・アレセス、ダニエル・グラオなどは不参加。マスク着用が原則ですが屋外ということでマスクなし、ソーシャルディスタンスを守っていた。キティ・マンベールはマラガの特別賞の一つビスナガ・シウダ・デル・パライソ賞の受賞者、フアナ・アコスタはオープニングのプレゼンターを務めていたが、国内移動ということで来マラガできました。

 

      

    (ビスナガ・シウダ・デル・パライソ賞を受賞したキティ・マンベール、824日)

 

       

     (ベルナベ・リコの長編デビュー作、マンベールとアコスタを配したポスター)

 

        

        (棺桶に寝転がっているのがカルロス・アレセス、映画から)

 

 

825日、セルバンテス劇場でアルトゥーロ・リプスタインレトロスペクティブ賞―マラガ・オイの受賞式がありました。勿論メキシコから来マラガできませんからビデオ参加、受賞への感謝、パンデミックのせいで授賞式に立ちあえなかったことを述べた後、「私の作った映画のすべてが、議論の余地なく、私の自伝的なものといえます。実際にそうなのです」と告白、つまり老人の性と欲望をテーマにしたセクション・オフィシアル上映の最新作El diablo entre las piernasも自伝だということでしょう。「映画館に行くために学校をさぼり、その口実に実に多くの伯父伯母、祖父母に死んでもらいました」と。さすがに両親は二人だし直ぐバレるから避けたらしい。

El diablo entre las piernasの作品紹介は、コチラ20200411

   

    

                  (ビデオでの授賞式、セルバンテス劇場、825日) 

 

    

    (ビデオ参加でのプレス会見の様子)

  

      

     (El diablo entre las piernas」をバックにしたリプスタイン監督

 

★映画祭は地味ながら粛々と進行しているようですが、その盛り上がりの欠如、少し寒々した距離感は否めないようです。


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