金貝賞を競うスペイン映画は2作*サンセバスチャン映画祭2020 ④ ― 2020年08月02日 12:49
セクション・オフィシアルにパブロ・アグエロ

(セクション・オフィシアルのポスター)
★7月30日、コンペティション部門、コンペティション外ほか、ニューディレクターズ部門、サバルテギ-タバカレラ部門などがアナウンスされました。スペイン映画はコンペにパブロ・アグエロの「Akelarre」とアントニオ・メンデス・エスパルサの「Courtroom 3H」(「Sala del Juzgado 3H」)の2作が金貝賞を競うことになりました。他にアウト・コンペティションには、ロドリゴ・ソロゴジェンのTVシリーズ「Antidisturbios」(全6話のうち2話)、特別上映作品としてアイトル・ガビロンドの「Patria」がエントリーされた。コンペ外のウディ・アレンの新作「Rifkin's Festival」はオープニング作品です(アップ済み)。
◎セクション・オフィシアル◎

①「Akelarre」 (スペイン=フランス=アルゼンチン)2020
製作:Sorgin Films / Kowalski Films / Lamia Producciones
監督:パブロ・アグエロ
脚本:パブロ・アグエロ、Katall Guillou
撮影:ハビエル・アギーレ
音楽:マイテ・アロタハウレギ、アランサス・カジェハ
編集:テレサ・フォント
録音:ウルコ・ガライ、ホセフィナ・ロドリゲス
特殊効果:マリアノ・ガルシア、アナ・ルビオ、他
製作者:フレド・プレメル、グアダルーペ・バラゲル・Trellez、(エグゼクティブ)コルド・スアスア、他
データ:製作国スペイン、フランス、アルゼンチン、言語スペイン語・バスク語、2020年、スリラー・ドラマ、90分、撮影地ナバラ州レサカ、公開予定スペイン10月2日、フランス2021年3月24日
映画祭・受賞歴:サンセバスチャン映画祭2020セクション・オフィシアル
*パブロ・アグエロ(メンドサ1977)は、本映画祭2009ニューディレクターズ部門に「77 Doronship」で登場、同2015セクション・オフィシアルに「Eva no duerme」、当ブログではノミネート紹介だけでしたが、ガエル・ガルシア・ベルナルやイマノル・アリアスなどが出演していて、今回の「Akelarre」と同じくアルゼンチン西仏合作でした。アルゼンチンのメンドサ出身だがスペインやフランスとの合作が多く、バスクに軸足をおいている監督です。今回のノミネート作品も17世紀のバスクを舞台にした魔術による裁判のプロセスに着想を得た歴史ドラマで、長編第5作めになる。

(パブロ・アグエロ監督)
キャスト:アレックス・ブレンデミュール(ロステギ裁判官)、アマイア・アベラスツリ(アナ)、ジョネ・ラスピウル(マイデル)、ガラシ・ウルコラ、ダニエル・ファネゴ、ダニエル・チャモロ、他多数
ストーリー:1609年バスク、この地方の男たちは海に出かけてしまっている。アナは村の娘たちと一緒に森で行われるフィエスタに出かけていく。この地方にはびこる魔術による裁判を浄化するよう国王フェリペ3世に依頼された裁判官ロステギは、彼女たちを逮捕して魔術を告発する。彼は魔術の儀式アケラーレについて知る必要があるだろうと決心、おそらく悪魔が操っているにちがいないと調査に着手する。17世紀初頭の為政者による、一つの考え方、一つの言語、一つの宗教を強制することを願った魔女狩り裁判、地方文化の否定が語られる。

(撮影中の魅力的な魔女たち)
★ペドロ・オレアが1984年に撮った同名の映画「Akelarre」の舞台は、バスク州の隣りナバラ州でした。ナバラもアケラーレが行われていた。アレックス・デ・ラ・イグレシアの『スガラムルディの魔女』(13)の舞台もナバラ州の小村スガラムルディ、親子三代にわたる魔女軍団の物語。
*『スガラムルディの魔女』の作品紹介は、コチラ⇒2014年10月12日
★アントニオ・メンデス・エスパルサの「Courtroom 3H」(「Sala del Juzgado 3H」)は次回にします。
メンデス・エスパルサの初ドキュメンタリー*サンセバスチャン映画祭2020⑤ ― 2020年08月05日 16:05
長編3作目「Courtroom 3H」 はノンフィクション

(法廷に入って撮影中のメンデス・エスパルサ監督)
★ アントニオ・メンデス・エスパルサ(マドリード1976)の「Courtroom 3H」(「Sala del Juzgado 3H」)は、長編第3作目です。デビュー作「Aquí y allá」(邦題『ヒア・アンド・ゼア』12)、第2作目の「Life and Nothing More」(『ライフ・アンド・ナッシング・モア』英語)が2017年と5年間もかかった。東京国際映画祭2017に来日した折り、「今度は5年間も開けないで撮りたい」と語っていたが、どうやらその通りになった。デビュー作はカンヌ映画祭と併催される「批評家週間」でグランプリを取り、続くサンセバスチャン映画祭ホライズンズ・ラティノ部門にノミネート、2作目はサンセバスチャン映画祭で金貝賞を競い、国際批評家連盟賞FIPRESCIとスピリット賞の一つジョン・カサヴェテス賞を受賞した。今回の新作は2度目のセクション・オフィシアルのノミネート、本映画祭とは相性がいい。
*『ライフ・アンド・ナッシング・モア』と『ヒア・アンド・ゼア』の作品紹介は、
◎セクション・オフィシアル部門◎
②「Courtroom 3H」(「Sala del Juzgado 3H」)スペイン=米国 ドキュメンター、115分
監督・脚本:アントニオ・メンデス・エスパルサ
撮影:バルブ・バラショユ、サンティアゴ・オビエド
編集:サンティアゴ・オビエド、アントニオ・メンデス・エスパルサ
音楽:N/A N/A
録音:ルイス・アルグェリェス、ナチョ・ロジョ=ビリャノバ
特殊効果:カルメン・ライザック
視覚効果:カジェタノ・マルティン
製作:9AM MEDIA LAB / AQUI Y ALLI FILMS
言語:英語、スペイン語
製作者:ペドロ・エルナンデス・サントス、アルバロ・ポルタネット・エルナンデス、アマデオ・エルナンデス・ブエノ(以上 AQUI Y ALLI FILMS)、(エグゼクティブ)レベッカ・ビリャール・ロドリゲス、アナ・カスタニョーサ(以上 9AM MEDIA LAB)、アンドレア・モヤ・アカソ、(ラインプロデューサー)マリア・ベルトラン、Yalan Hu、他アシスタントプロデューサー

ストーリー:フロリダの州レオン県タラハシーにある統合家庭裁判所、未成年者に関する事件を解決するために設けられた裁判所を舞台にしたドキュメンタリー。主に親子関係の事件を扱う米国唯一の裁判所である。この裁判所の目的は、できるだけ迅速に信頼できるやり方で、こじれた家族をもとに戻すことである。この映画は、米国の作家で公民権運動家でもあったジェイムズ・ボールドウィンの「もしこの国でどのように不正を裁くか、あなたが本当に知りたいと望むなら、保護されていない人々に寄り添って、証言者の声に耳を傾けなさい」という言葉に触発されて作られた。

★前作と同じようにフィクションとドキュメンタリーをミックスさせているようです。監督はマドリード出身だが、現在フロリダのタラハシー市に在住、フロリダ国立大学で教鞭をとっている。
追加情報:『家庭裁判所 第3H 法廷』の邦題で、ラテンビート2020の上映が決定。
アイトル・ガビロンドの「Patria」*サンセバスチャン映画祭2020 ⑥ ― 2020年08月12日 15:00
特別上映はアイトル・ガビロンドのTVミニシリーズ「Patria」

★セクション・オフィシアル部門で特別上映される「Patria」は、全8話で構成されたTVミニシリーズ作品、アイトル・ガビロンドがフェルナンド・アランブラの同名小説を脚色した。監督はオスカル・ペドラサとフェリックス・ビスカレトが4話ずつ手掛けている。新型コロナウイリスが猛威を振るう以前の2019年夏から撮影に入り、HBO(Home Box Office 米国の有料ケーブルテレビ放送局)を介して2020年5月17日から放映されているようですが、今回スクリーンに登場することになった。1発の銃弾によって分断されたバスクの2つの家族の目を通して、ETAのテロリスト・グループの30年間にわたる歴史が語られる。

(原作者フェルナンド・アランブラと原作)
「Patria」スペイン、2020、TVミニシリーズ(全8話)
製作:HBO España / Alea Media / Mediaset España
監督:アイトル・ガビロンド(立案)、オスカル・ペドラサ、フェリックス・ビスカレト
脚本:アイトル・ガビロンド、(原作)フェルナンド・アランブラ
撮影:アルバロ・グティエレス、ディエゴ・ドゥセエル
音楽:フェルナンド・ベラスケス
編集:アルベルト・デル・カンポ、ビクトリア・ラメルス
製作者:パトリシア・ニエト、ダビ・オカーニャ、テデイ・ビリャルバ、アイトル・ガビロンド
キャスト:エレナ・イルレタ(ビトリ)、アネ・ガバライン(ミレン)、ロレト・マウレオン(ミレンの娘アランチャ)、スサナ・アバイトゥア(ネレア)、ミケル・ラスクライン(ミレンの夫ジョシィアン)、ホセ・ラモン・ソロイス(ビトリの夫チャト)、エネコ・サガルドイ(ミレンの息子ゴルカ)、ジョン・オリバレス(ミレンの息子ホセ・マリ)、イニィゴ・アランバリ(シャビエル)、他多数
ストーリー:2011年、ETAの戦闘中止のニュースが流れた日、ビトリは夫チャトの墓に報告に行った。テロリストに殺害された夫と人生を共にした生れ故郷へ戻ろうと決心する。しかしビトリの帰郷は町の見せかけの静穏をかき乱すことになる。特に親友だった隣人のミレンには複雑な思いがあった。ミレンはビトリの夫を殺害した廉で収監されているホセ・マリの母親だったからだ。二人の女性の間に何があったのか、何が彼女たちの子供や夫たちの人生を損なったのか。一発の銃弾で分断された二つの家族に横たわるクレーター、忘却の不可能性、許しの必要性を私たちに問いかける。
★アイトル・ガビロンド(サンセバスティアン1972)は、脚本家、TV製作者、オーディオビジュアル・フィクションの企画立案者としてスペインでは抜きんでた存在である。特に本邦でもNetflixで配信されているTVシリーズ『麻薬王の後継者』(18「Vivir sin permiso」)は、その代表的な成功作。アルツハイマーになった麻薬王ネモ・バンデイラにホセ・コロナド、彼の右腕に演技派のルイス・サエラ、人気上昇中のアレックス・ゴンサレス、レオノル・ワトリングなどを配した大掛りなシリーズ。「原作を読みはじめたときは霧雨を浴びたようだったが、だんだん雨脚が強くなり最後にはずぶ濡れになった」と、その原作の魅力を形容している。「暴力と共に生きていた時代があったことを、次の世代に橋渡し、未来に向けての一つの旅」とも語っている。

(二人の主役に挟まれて、両手に花のアイトル・ガビロンド)
★フェリックス・ビスカレト(パンプローナ1975)は、監督、脚本家、製作者。スペイン映画祭2019(インスティトゥト・セルバンテス東京主催)で上映された『サウラ家の人々』(17「Saura(s)」)を監督している。監督キャリアは以下に紹介しています。
*『サウラ家の人々』の作品&監督紹介は、コチラ⇒2017年11月11日
★キャストは、姉妹のように仲良しだったという主役の一人ビトリ役のエレナ・イルレタ(サンセバスティアン1955)は、イシアル・ボリャインの『花嫁のきた村』や『テイク・マイ・アイズ』ほかに出演している。もう一人の主役ミレン役のアネ・ガバライン(サンセバスティアン1963)は、ジョン・ガラーニョ&ホセ・マリ・ゴエナガの『フラワーズ』、古くはアレックス・デ・ラ・イグレシアの『13みんなのしあわせ』や『マカロニ・ウエスタン800発の銃弾』、当ブログでご紹介した本作と同じバスクを舞台にしたアナ・ムルガレンの「La higuera de los bastardos」などに出演しているベテラン。
*「La higuera de los bastardos」の作品紹介は、コチラ⇒2017年12月03日

(ビトリ役エレナ・イルレタとミレン役のアネ・ガバライン)
★ミレンの息子ゴルカ役のエネコ・サガルドイは、ジョン・ガラーニョ&アイトル・アレギの『アルツォの巨人』(17「Handia」)で巨人役になった俳優。ビトリの夫チャトに扮したホセ・ラモン・ソロイス、ミレンの夫ジョシィアンのミケル・ラスクラインの二人は、『フラワーズ』に揃って出演している。バスク語話者は限られているから、結局同じ俳優が出演することになっている。

(サンセバスティアンに勢揃いしたスタッフと出演者たち、中央がアイトル・ガビロンド)
第23回マラガ映画祭の全容が発表されました*マラガ映画祭2020 ⑪ ― 2020年08月13日 14:59
赤絨毯なし、上映作品削減、安全第一をモットーにようやく開催!

(全容を発表する映画祭ディレクター、フアン・アントニオ・ビガル)
★新型コロナウイルス感染者拡大で延期されていた、第23回マラガ映画祭2020の全容が発表になりました。本映画祭は3月開催を目前にして延期がアナウンスされ、延期か中止か宙ぶらりんのまま二転三転して、8月21日~30日に決定していた。この度8月7日、映画祭ディレクター、フアン・アントニオ・ビガルによって、正式に全容のプレゼンテーションの運びとなりました。セクション・オフィシアルのコンペティションの上映作品20作が16作に削減されたいうことですから、80%は変更されなかったわけです。既にアップしているイシアル・ボリャインの新作コメディ「La boda de Rosa」がオープニング作品に決定したようです。
*「La boda de Rosa」の作品紹介は、コチラ⇒2020年03月21日


(主演のカンデラ・ペーニャを配したポスター)
★当然のことながら、赤絨毯なし、これ以上できないというコロナ対策をして臨むということで、スターとの自撮りもできない異例の映画祭になります。唯一の朗報はチケット代が50%引きになることかもしれない。7日(金)17:00からセルバンテス劇場、エチェガライ映画館窓口で発売、勿論ウエブでも購入できます。「劇場に来て映画をもう一度観てもらいたい」という明確なメッセージのもとで開催すると、フアン・アントニオ・ビガル氏。
★未発表だった特別賞の一つ「金の映画」には、今は亡きピラール・ミロ(マドリード1940~97)の「El perro del hortelano」(1995『愛は奪った』)が選ばれた。ロペ・デ・ベガの古典を監督が脚色、エンマ・スアレス、カルメロ・ゴメス主演の本作は、ゴヤ賞1996の監督賞・脚色賞・主演女優賞など7部門を獲得している。

(主演のエンマ・スアレスとカルメロ・ゴメスを配したポスター)
★マスク着用は義務、マラガのアーティスト、ハビエル・カジェハがデザインした映画祭オリジナルのマスクが8月15日からオンライン発売もアナウンスされた。多分ビガル氏がしているマスクでしょうか(写真参照)。アンダルシアの夏の暑さは耐えがたいから、どれだけ守られるか。
★マラガ映画祭の後に続く、サンセバスチャン映画祭、バジャドリード映画祭、ほかセビージャ、ウエルバなどの各ディレクターたちは、目を皿にして成り行きを見守ることになるでしょう。マラガの責任は実に重い、失敗は許されないでしょう。ともあれ中止ではなく開催に漕ぎつけた関係者一同の努力を感謝したい。
アルモドバルの初短編がベネチア映画祭で上映*ベネチア映画祭2020 ― 2020年08月16日 15:42
アルモドバル初となる英語映画「The Human Voice」上映が決定

★去る7月28日(現地)、第77回ベネチア映画祭2020(9月2日~12日)のコンペティション上映作品の発表がありましたが、スペイン語映画は、メキシコのミシェル・フランコ「Nuevo orden」(20、「New Order」フランスとの合作)の1作だけでした。カンヌ映画祭受賞者常連のフランコ監督、ベネチアは今回が初登場となります。そのほかでは、アンドレイ・コンチャロフスキー(ロシア)、アモス・ギタイ(イスラエル)、クロエ・ジャオ(米)、ジャンフランコ・ロッシ(伊)などの名前がありました。
★当ブログで製作発表当時から紹介してきた、ペドロ・アルモドバルの初短編「The Human Voice」(「La Voz Humana」30分)がコンペティション外で上映されることになりました。アルモドバル初短編、初英語映画として話題になっていましたが、新型コロナウイルス感染者拡大で完成が遅れていました。ジャン・コクトーの一人芝居” La Voix humaine”(1930) の映画化。去ったばかりの恋人からの電話をひたすら待っている絶望を抱えた女性の物語だそうです。英国女優ティルダ・スウィントンを起用しており、彼女はすでに今回のベネチア映画祭で栄誉金獅子賞を受賞することが決定しています。もう一人の受賞者が香港のアン・ホイ監督、女性が受賞するのは今回が初めてというからびっくりする。
*「La Voz Humana」の紹介記事は、コチラ⇒2020年02月17日

(撮影中の監督と主役ティルダ・スウィントン)
★前回栄誉金獅子賞を受賞したばかりのアルモドバルによると「このコロナ感染の特別な年に、ティルダとベネチアに戻ることができて非常に嬉しい。本作は女優としてティルダが残した数多くの実績の一つです」と。それも自分が昨年受賞した栄誉賞をティルダが受賞するので喜びもひとしおのようです。映画祭ディレクターのアルベルト・バルバラも「今年も再びアルモドバル監督を迎えることができるのはとても光栄なことです」と呼応している。
★コロナの時代の映画祭は、すべてにおいて例年とは異なる。オンライン上映もあり、リド島以外のベネチアの映画館上映、レッド・カーペットは敷く予定だが、審査委員長のケイト・ブランシェット以外の大物シネアストの登場は予定にない由。コロナが世界の映画祭に及ぼす影響は計り知れない。ともあれクラスターを警戒しながら終了して欲しい。

(審査委員長ケイト・ブランシェット)
追加情報:2022年『ヒューマン・ボイス』の邦題で公開されました。
ダニエル・カルパルソロの最新スリラー*マラガ映画祭2020 ⑫ ― 2020年08月22日 06:27
コンペティション部門にダニエル・カルパルソロの「Hasta el cielo」

(ミゲル・エランとカロリナ・ジュステを配したポスター)
★仕切り直しをして開催されることになったマラガ映画祭、新型コロナウイリスの第2波拡大は、スペイン含めて欧米諸国を襲っていますが、予告通りいよいよ8月21日にオープニングとなりました。3月開催のセクション・オフィシアルには含まれていなかったダニエル・カルパルソロの「Hasta el cielo」が、今回アナウンスされていました。実際にあった事件にインスパイアされて製作されたフィクション、若手のミゲル・エランを主人公に、カロリナ・ジュステやルイス・トサールが脇を固めています。マラガ上映後の8月28日にスペイン公開が決定しているようです(配給ユニバーサル・ピクチャー・インターナショナル・スペイン)。

(カロリナ・ジュステ、ルイス・トサール、監督、ミゲル・エラン、アシア・オルテガ)
「Hasta el cielo」(「Sky High」)2020
製作:Vaca Films / RTVE / Movistaar+ / Telemaadrid / Canal+ / Netflix
協賛:ICAA / Programa Media
監督:ダニエル・カルパルソロ
脚本:ホルヘ・ゲリカエチェバリア(『プリズン211』『暴走車 ランナウェイ・カー』)
撮影:ホス・インチャウステギ(『Rec3』『ガン・シティ~動乱のバルセロナ』)
サウンドトラック:カルロス・ジャン(作曲)、C.Tangana、DJ Nano
編集:アントニオ・フルトス(「Cien años de perdón」『インベーダー・ミッション』『ワイルド・レーザー』)
製作者:ボルハ・ペナ(『プリズン211』『エル・ニーニョ』)、(エグゼクティブ)エンマ・ルストレス(『プリズン211』『暴走車 ランナウェイ・カー』)
データ:製作国スペイン、スペイン語、2020年、スリラー、実話に基づくフィクション、撮影地マドリード、イビサ、バレンシア、撮影2019年、配給ユニバーサル・ピクチャー・インターナショナル・スペイン、スペイン公開2020年8月28日
映画祭・受賞歴:第23回マラガ映画祭2020セクション・オフィシアル正式出品
キャスト:ミゲル・エラン(アンヘル)、カロリナ・ジュステ(エストレージャ)、ルイス・トサール(暗黒街のボス、ロヘリオ)、アシア・オルテガ(ロヘリオの娘ソーレ)、パトリシア・ビコ、フェルナンド・カヨ、セサル・マテオ、リチャード・ホームズ(ポリ)、Ayax(ラッパー)、Dollar Selmouni、Ramseys、他多数
ストーリー:マドリード育ちのアンヘルの愛の物語。ディスコでエストレージャと知り合った日を境に、アンヘルの人生は永遠に変わってしまった。彼女のボーイフレンドのポリとの諍いで、アンヘルがトラブルに熱しやすい非凡な才能の持ち主であることを見抜いたエストレージャは、マドリード警察のすべてに脅しをかけているショーウィンドウ荒らしのグループに加わるよう促した。アンヘルの野心は、マドリードからイビサに移送する怪しげな仕事を巧みにこなし、腐敗弁護士や胡散臭い取りまきがうごめく強盗団の頂点に立つことだった。彼は周囲の助言を無視して、闇市場を支配するマフィアのボスの一人ロヘリオに近づいていくが、権力の代価が如何に高いものであるかを思い知るだろう。エストレージャとカポの娘ソーレのどちらかを選ばねばならないだろう。もっとも汚れた下町で始まり、最も高い空への旅。

(アンヘル役のミゲル・エラン、ロヘリオ役のルイス・トサール、映画から)
激しいエモーション、セクシーで軽快にスペイン社会の深淵を描く
★ダニエル・カルパルソロ(バルセロナ1968)は、スリラー『インベーダー・ミッション』(12)や『ワイルド・レーザー』(13)が公開されているが、当ブログでは監督の代表作アドベンチャー・スリラー「Cien años de perdón」を記事にした折りに作品&監督キャリア紹介をしています。ルイス・トサールのキャリア紹介も兼ねています。
*「Cien años de perdón」の紹介記事は、コチラ⇒2016年07月03日

(「Cien años de perdón」のポスター)
★監督談によると、「Hasta el cielo」は実話にインスパイアされたもので「強盗事件を軸にしたスリラー映画、激しいエモーション、セクシーで、軽快にスペイン社会の深淵を描いている。不動産バブル時代に成長したチャンスを見逃さない非行少年たちの波乱にとんだ半生が語られる。スペイン社会に提供された喜びと贅沢、しかしそれを享受できたのは一握りの人に限られていた」とコメント。因みにショーウィンドウ荒らしのグループと翻訳した <alunicero> は、ショーウィンドウに車ごと突入させて破壊し強盗する <alunizaje> からの造語。

(ショーウィンドウ荒らしを実行する強盗団)
★脚本を執筆したホルヘ・ゲリカエチェバリア(アストゥリアス1964)は、ダニエル・モンソンの『プリズン211』(「Celda 211」)でゴヤ賞2010脚色賞を受賞、ゴヤ賞関連ではモンソンの『エル・ニーニョ』、アレックス・デ・ラ・イグレシアのデビュー作『ビースト 獣の日』『13みんなのしあわせ』『オックスフォード連続殺人』、カルパルソロの「Cien años de perdón」などでノミネートされている。
★アンヘル役のミゲル・エランは、ダニエル・グスマンのデビュー作「A cambio de nada」でゴヤ賞2016新人男優賞を受賞、NetflixのTVシリーズ『ペーパー・ハウス』のリオ役、同じく『エリート』のクリスティアン・バレラ役で若い俳優にしては認知度は高い。エストレージャ役のカロリナ・ジュステは、ラテンビート2018でも上映されたアランチャ・エチェバリアの『カルメン&ロラ』でゴヤ賞2019助演女優賞を受賞している。

(ゴヤ賞2016新人男優賞のミゲル・エラン)

(ゴヤ賞2019助演女優賞のカロリナ・ジュステ)
★ソーレ役のアシア・オルテガは、Netflixで配信されたミゲル・アンヘル・ビバスの『息子のしたこと』に出演している。パトリシア・ビコは2005年にカルパルソロと結婚、「Cien años de perdón」に出演している。フェルナンド・カヨはJ.A.バヨナの『永遠のこどもたち』、アルモドバル『私が、生きる肌』、TVシリーズ『ペーパー・ハウス』など。
*「A cambio de nada」の作品紹介は、コチラ⇒2015年04月12日
*『カルメン&ロラ』の作品紹介は、コチラ⇒2018年05月13日
★キャスティングのために街中でのスカウト作戦をして見つけた、ラッパーのAyaxは本作でデビュー、他に音楽シーンで参加したミュージシャンたちDollar SelmouniやRamseysは、本作が映画初出演ということです。Netflixが一枚噛んでいるようなので、もしかしたら本邦でも配信されるかもしれない。
追加情報:『ライジング・スカイハイ』の邦題で Netflix 配信された。
異例ずくめで開幕したマラガ映画祭2020 ⑬ ― 2020年08月23日 20:03
コロナ時代のマラガ映画祭、異例ずくめで発進

(話題作の看板が設置されたマラガのラリオス通りをぶらつく散策者、8月19日正午)
★8月21日、3月開催だった 第23回マラガ映画祭2020 がおよそ5ヵ月遅れで開幕しました。メイン会場のセルバンテス劇場3階では、作業員たちが開幕前日の20日まで仕上げに奔走、やっと開幕に漕ぎつけたということです。マラガ県では連日180人くらいの感染者がいることから、マスク着用を義務付け、してない人は警官から尋問されるという厳しさ。今年はレッド・カーペットも敷かれず、スターたちとファンとの出会いを大切にするマラガの呼び物、サイン会や自撮り写真、勿論握手などもってのほかです。
★有名スターたちが宿泊するACマラガ・パラシオでは、入り口に群がるファンたちをシャットアウトするため2列のプランターを設置して通せんぼしているとか。ここでも3密が徹底しているようです。以前ならエレベーターに偶然乗り合わせるチャンスを狙って、ACマラガ・パラシオの宿泊代を親に払わせていた子供たちがいたそうですが、これもダメです。昔はこういうファンをちょちょろするので映画祭の <ネズミ> といったのですが、大声を出したりイケメン・スターを突ついたりするので <カモメ> と言うようになっていましたが、これも叶いません。
★マラガ出身で本映画祭に多額の出資をしているアントニオ・バンデラスが、コロナ検査で陽性だったことを公表しました。目下隔離生活をしているようですが、場所は明らかにしていません。8月10日に60歳になったばかりです。数年前に心臓のステント手術をしていることもあり、比較的軽症とはいえ心配です。マラガ名誉市民の一人で、メラニー・グリフィスとの離婚後、市内に家を購入しています。来年のゴヤ賞2021のメイン司会者にも決定しているから、一日でも早い回復を祈ります。
*ゴヤ賞2021の記事は、コチラ⇒2020年07月03日

(ゴヤ賞2021のもう一人のメイン司会者マリア・カサドとバンデラス)
★21日、イシアル・ボリャインのコメディ「La boda de Rosa」で開幕しました。出演者のカンデラ・ペーニャ、セルジ・ロペス、ナタリア・ポサ、パウラ・ウセロなども来マラガしてプレス会見に出席した。
*「La boda de Rosa」の紹介記事は、コチラ⇒2020年03月21日



(ソーシャルディスタンスを守って並んだ出席者、中央がボリャイン監督、プレス会見)
★壇上のほうはソーシャルディスタンスを守っていますが、記者席は大分密状態の印象です。プレス会見場に入れる記者は、警備員がマスク着用のほか、検温、手の消毒などをチェックしているはずですが、どうもあやしい。マラガに続いて、9月のベネチア、サンセバスチャンと大きな映画祭が控えています。各映画祭のディレクターたちも偵察に現地を訪れているということですから、失敗は許されないのではないでしょうか。
★映画上映会場の観客席は、アンダルシア州の勧告に従って、例年の65%に減らしているということです。もっと削減したほうがベターだと、ディレクターのフアン・アントニオ・ビガルは語っています。座席は座れないように一部撤去し、取り外しできない背もたれだけにしている由。スペインの映画祭は日本と違って座席指定はなく先着順のオール自由席です。まったく異例ずくめですが、個人的には <コロナ後> は、2~3年先になると思っているので、当分は <ウィズコロナ> 対策で乗り切るしかありません。
★経済的効果はチケット代を半額にしたうえ、今まで不要だったコロナ対策費や人件費がかさみ、あまり期待できません。例年と比較しても意味がありませんが、スペインでも「Go To トラベル」キャンペーンに似た「♯映画館で映画を観よう」があって、もともとの「♯ステイホーム」も同時に叫ばれており、市民は「どっちにすればいいの」と困惑している。
海外勢スター不在の映画祭も折り返し点*マラガ映画祭2020 ⑭ ― 2020年08月27日 08:23
新型コロナウイリスがもたらした前例のない冷淡さと隔たり

(左からキティ・マンベール、ベルナベ・リコ監督、フアナ・アコスタ、8月24日フォトコール)
★メイン会場であるセルバンテス劇場前に設えられるレッド・カーペットなしのマラガ映画祭も折り返し点になりました。ラテンアメリカ諸国からの海外スターたちが来られないこともあって、フォトコールさえ写真のようにまばらです。例年だとフォトコールは1作品につき1ダースほどの関係者が参加する。大挙して押し寄せるスターやスタッフ陣の整理や予定通り登場しないことで長く待たされたりと翻弄されていたカメラマンたちも、今年はのんびりゆったりしているようです。そのうえ参加メディアも制限されて大幅に減少したからです。
★上記の写真は、ベルナルベ・リコ(セビーリャ1973)のデビュー作「El inconveniente」(セクション・オフィシアル)のフォトコールに臨んだ、キティ・マンベール(女優、マラガ1953)、フアナ・アコスタ(コロンビアのカリ1976、スペイン在住)と監督の3人。他の出演者ホセ・サクリスタン、カルロス・アレセス、ダニエル・グラオなどは不参加。マスク着用が原則ですが屋外ということでマスクなし、ソーシャルディスタンスを守っていた。キティ・マンベールはマラガの特別賞の一つビスナガ・シウダ・デル・パライソ賞の受賞者、フアナ・アコスタはオープニングのプレゼンターを務めていたが、国内移動ということで来マラガできました。

(ビスナガ・シウダ・デル・パライソ賞を受賞したキティ・マンベール、8月24日)

(ベルナベ・リコの長編デビュー作、マンベールとアコスタを配したポスター)

(棺桶に寝転がっているのがカルロス・アレセス、映画から)
★8月25日、セルバンテス劇場でアルトゥーロ・リプスタインのレトロスペクティブ賞―マラガ・オイの受賞式がありました。勿論メキシコから来マラガできませんからビデオ参加、受賞への感謝、パンデミックのせいで授賞式に立ちあえなかったことを述べた後、「私の作った映画のすべてが、議論の余地なく、私の自伝的なものといえます。実際にそうなのです」と告白、つまり老人の性と欲望をテーマにしたセクション・オフィシアル上映の最新作「El diablo entre las piernas」も自伝だということでしょう。「映画館に行くために学校をさぼり、その口実に実に多くの伯父伯母、祖父母に死んでもらいました」と。さすがに両親は二人だし直ぐバレるから避けたらしい。
*「El diablo entre las piernas」の作品紹介は、コチラ⇒2020年04月11日

(ビデオでの授賞式、セルバンテス劇場、8月25日)

(ビデオ参加でのプレス会見の様子)

(「El diablo entre las piernas」をバックにしたリプスタイン監督)
★映画祭は地味ながら粛々と進行しているようですが、その盛り上がりの欠如、少し寒々した距離感は否めないようです。
マラガ才能賞にカルロス・マルケス=マルセ*マラガ映画祭2020 ⑮ ― 2020年08月29日 13:42
「映画の殿堂セルバンテス劇場で賞をいただけるのは望外の喜び」

(受賞スピーチをするカルロス・マルケス=マルセ、8月24日、セルバンテス劇場)
★去る8月24日、第23回ビスナガ・マラガ才能賞の授与式がセルバンテス劇場でありました(プレゼンターは女優のノエミ・ルイス)。受賞者カルロス・マルケス=マルセ(バルセロナ1983)は監督、脚本家、編集者、6年前の2014年「10.000 km」で華々しくデビュー、金のビスナガ賞(作品賞)と監督賞他を受賞した。翌年のゴヤ賞2015では新人監督賞を受賞している。また昨年のマラガ映画祭2019に出品されたカタルーニャ語の「Els dies que vindran」でも、金のビスナガ賞と監督賞を受賞するなど、本映画祭との関りは深い。
*「10.000 km」の作品&キャリア紹介は、コチラ⇒2014年04月11日
*「Els dies que vindran」の作品紹介は、コチラ⇒2019年04月11日
★デビュー作から製作を手掛けている20年来の親友にしてプロデューサーのセルジ・モレノも登壇、また「10.000 km」のヒロインを演じたロンドンっ子のナタリア・テナは来マラガできないことから、お祝いをビデオメッセージで送ってきた。彼女は英国人だが両親がスペイン出身、スペイン語が堪能で、本作出演で銀の最優秀女優賞を受賞したのでした。

(金のビスナガ賞受賞の「10.000 km」のナタリア・テナとダビ・ベルダゲルのカップル)
★今回はセクション・オフィシアル出品はありませんでしたが、マラガ・プレミア部門に2020年製作のカタルーニャTVのドラマ「La mort de Guillem」が上映された(25日にアルベニス映画館)。1993年4月11日、バレンシア州カステリョンの町モンタネホスで極右グループに暗殺されたアンチ・ファシストのギリェム・アグリョ(1974)の死をめぐるTVドラマ。実話に基づいているドキュメンタリー・ドラマ、つづめてドクドラと称している。1995年にネオナチのペドロ・クエバス1人が禁固14年の刑を受けただけで他のグループ全員は無罪、クエバスも4年服役しただけで自由の身になったという不可解な政治的事件。既に27年が経っておりますが、非常に複雑な事案で未だに未解決事件ということです。現在でも不正に苦しむ家族(両親が健在)や関係者に対する嫌がらせが続いているという。


(ギリェム・アグリョ役のヤニス・コリャドとギリェムの両親)

(プレス会見に臨むカルロス・マルケス=マルセ監督、8月25日)
金のビスナガは「Las ninas」と「Summer White」*マラガ映画祭2020 ⑯ ― 2020年08月31日 11:51
金賞はピラール・パロメロとロドリゴ・ルイス・パターソンのデビュー作
★8月29日、第23回マラガ映画祭2020の受賞結果が発表になりました。「文化を正常化する」をモットーに開催されたマラガ映画祭もいよいよ閉幕となります。金のビスナガ賞(作品賞)は、スペイン映画はピラール・パロメロの「Las niñas」、イベロアメリカ映画はメキシコのロドリゴ・ルイス・パターソンの「Summer White」が受賞しました。共に長編デビュー作、本映画祭はイスパノアメリカ映画の登竜門的な存在ですが、今年はその通りの新人が勝利しました。審査員は、アルバロ・ブレッヒナー、アデルファ・カルボ、アルバロ・セルバンテス、チュス・グティエレス、パブロ・レモンの5名です。以下はセクション・オフィシアルの受賞作品リストです。ブレッヒナーはウルグアイの監督ですが現在はマドリード在住です。
◎金のビスナガ(スペイン)副賞12.000ユーロ
・「Las niñas」 監督ピラール・パロメロ
ICAA / ICEC* / RTVE / TV3 / Movistar+ / アラゴンTV / Media / Ibermedia 他
*作品&監督キャリア紹介は、コチラ⇒2020年03月16日

◎金のビスナガ(イベロアメリカ)副賞12.000ユーロ
・「Summer White」(「Blanco de verano」)メキシコ 監督ロドリゴ・ルイス・パターソン
Capacitación Cinematográfica / A.C. / FOPROCINE* / IMCINE

◎審査員特別賞(銀のビスナガ)以下すべて銀賞
・「La boda de Rosa」スペイン、監督イシアル・ボリャイン
RTVE / A Punt / Movistar+ / ICAA / IVAC* / ICEC
*作品紹介は、コチラ⇒2020年03月21日


◎女優賞「ホテルACマラガ・パラシオ」(今回2名)
・キティ・マンベール、スペイン、映画「El inconveniente」、監督ベルナベ・リコ
・レジェナ・カセ、ブラジル、映画「Tres veranos」、監督Sandra Kogut

◎男優賞(今回2名)
・アルベルト・アンマン、スペイン
・パブロ・エチャリ、アルゼンチン
映画「El silencio del cazador」アルゼンチン、2019、監督マルティン・デ・サルボ

◎助演女優賞
・ナタリエ・ポサ、スペイン、映画「La boda de Rosa」
◎助演男優賞
・ファビアン・コレス、メキシコ、映画「Summer White」
◎脚本賞
・ロドリゴ・ルイス・パターソン&ラウル・セバスティアン・キンタニジャ、メキシコ
映画「Summer White」
◎音楽賞
・パスカル・ゲーニュ(フランス出身サンセバスチャン在住)
映画「Malpaso」ドミニカ共和国、2019、監督エクトル・バルデス

◎撮影賞
・ダニエラ・カヒアス、スペイン、映画「Las niñas」
◎編集賞
・パウラ・ルポロ、アルゼンチン、映画「El silencio del cazador」
◎観客賞
・「El inconveniente」スペイン、監督ベルナベ・リコ

*ICEC (カタルーニャ文化事業協会)
FOPROCINE(クオリティ映画製作基金)
IVAC(バレンシア文化協会)
★以上がセクション・オフィシアルの受賞作品リストです。2019年製作の作品の中には他の映画祭での受賞作、公開されているものが混じっています。マラガがプレミアでないということです。入手できたポスターをアップしておきました。第24回マラガ映画祭2021は、6月4日~13日とアナウンスがありましたが、あくまで予定です。
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