第70回サンセバスチャン映画祭2022ガラ*受賞結果発表 ㉑ ― 2022年09月27日 13:11
金貝賞はコロンビアの女性監督作品「Los reyes del munndo」が受賞
★9月24日、第70回サンセバスチャン映画祭2022の授賞式がメイン会場クルサールで行われました。金貝賞はコロンビアのラウラ・モラの2作目「Los reyes del mundo」、審査員特別賞はアメリカのマリアン・マティアスの「Runner」、監督賞は『百花』の川村元気のデビュー作、若いシネアストが大賞を独占するという結果になりました。まだ授賞式を見ておりませんが、コンペティション部門以下、ホライズンズ・ラティノ部門など、結果だけ以下にアップしておきます。金貝賞は作品賞のみで、後は銀貝賞です。また昨年から男女の区別を撤廃、主演俳優と助演俳優となっています。脚本審査員賞受賞作ワン・チャオの「Kong Xiu / A Woman」は、最終段階で追加ノミネートされたので作品紹介が間に合いませんでした。中国語タイトルはヒロインの名前です。
セクション・オフィシアル
◎作品賞(金貝賞)
「Los reyes del mundo / The Kings of the World」
(コロンビア=ルクセンブルク=フランス=メキシコ=ノルウェー)
監督ラウラ・モラ
(メデジン出身のラウラ・モラ監督)
(製作者のミルランダ・トーレスとクリスティナ・ガジェゴと)
◎審査員特別賞
「Runner」(米=ドイツ=フランス)
監督マリアン・マティアス
(マリアン・マティアス監督と製作者ジョイ・ヨルゲンセン)
◎監督賞(銀貝賞)
川村元気 作品『百花』(日本)
◎主演俳優賞(銀貝賞)2人
ポール・キルヒャー 出演映画「Le lyceen / Winter Boy」
(監督クリストフ・オノレ、フランス)
カルラ・キレス 出演映画「La maternal」(監督ピラール・パロメロ、スペイン)
◎助演俳優賞(銀貝賞)
レナータ・レルマン 出演作品「El suplente / The Substitute」(監督ディエゴ・レルマン、アルゼンチン=スペイン=イタリア=メキシコ=フランス)
(監督であるパパにエスコートされて登壇したレナータ・レルマン、
左は審査員のレモハン・ジェレミア・モセセ)
◎脚本審査員賞
Dong Yun Zhou(ドン・ユン・チョウ?)、Wang Chao(王超 ワン・チャオ)
「Kong Xiu / A Woman」(監督ワン・チャオ、中国)
(ワン・チャオ監督、ビデオ・メッセージ)
(フレームから)
◎撮影審査員賞(銀貝賞)
マヌエル・アブラモヴィッチ
「Pornomelancolía」
(監督マヌエル・アブラモヴィッチ、アルゼンチン=フランス=ブラジル=メキシコ)
ニューディレクターズ部門
◎クチャバンク賞
「Fifi / Spare Keys」(監督ジャンヌ・アスラン、ポール・サンティラン、フランス)
◎スペシャル・メンション
「Pokhar Ke Dunu Para / On Either Sides of Pond」
(監督 Parth Saurabh インド)
(左から、撮影監督 Pradeep Vignavelu、監督)
ホライズンズ・ラティノ部門
◎オリソンテス賞「Tengo sueños eléctricos」(ベルギー=フランス=コスタリカ)
監督バレンティナ・モーレル
サバルテギ-タバカレラ部門
◎サバルテギ-タバカレラ賞「Vanskabte land / Godland」
(デンマーク=アイスランド=フランス=スウェーデン)
監督Hlynur Palmasonフリヌール・パルマソン
ネスト部門
◎ネスト賞「Montaña azul / Blue Mountain」(短編14分、コロンビア)
監督ソフィア・サリナス、フアン・ダビ・ボオルケスBohorques
◎スペシャル・メンション「Anabase」(短編28分、スイス)
監督バンジャマン・グベ Benjamin Goubet
ドノスティア(サンセバスティアン)市観客賞
◎ドノスティア市観客賞「Argentina, 1985」(ペルラス部門、アルゼンチン=米)
監督サンティアゴ・ミトレ
(製作者の一人チノ・ダリン)
◎ヨーロッパ映画賞「As bestas / The Beasts」
(ペルラス部門、スペイン=フランス)
監督ロドリゴ・ソロゴジェン
(アドルフォ・ブランコ・ルカス、ロドリゴ・ソロゴジェン)
バスク映画イリサル賞
◎イリサル賞「Suro」(スペイン)
監督ミケル・グレア
◎スペシャル・メンション
「A los libros y a las mujeres canto / To Books And Women I Sing」
(スペイン)
監督マリア・エロルサ
ユースTCM賞
◎「A los libros y a las mujeres canto / To Books And Women I Sing」
(スペイン)
監督マリア・エロルサ
WIPヨーロッパ賞
◎WIPヨーロッパ産業賞・WIPヨーロッパ賞
「Hesitation Wound」(監督セルマン・ナカル、トルコ=フランス=ルーマニア)
◎ヨーロッパ―ラテンアメリカ共同作品賞(第11回)
「Seis meses en el edificio rosa con azul」
(監督ブルノ・サンタマリア・ラソ、メキシコ)
RTVE「ある視点」賞
◎RTVE「ある視点」賞
「El sostre groc / El techo amarillo」(監督イサベル・コイシェ スペイン)
*セクション・オフィシアル特別上映作品
◎スペシャル・メンション
「Corsage / La emperatriz reberde」(監督マリー・クロイツァー、
オーストリア=フランス=ドイツ=ルクセンブルク)
◎スペイン協同賞
「Ruido / Noise」(監督ナタリア・ベリスタイン、メキシコ)
(製作者カルラ・モレノ、マリア・ホセ・コルドバ)
ドゥニア・アヤソ賞
◎ドゥニア・アヤソ賞
「Secaderos / Tobacco Barns」(監督ロシオ・メサ、スペイン=米)
◎スペシャル・メンション
「El sostre groc / El techo amarillo」(監督イサベル・コイシェ、スペイン)
◎FIPRESCI賞「Suro」(監督ミケル・グレア、スペイン)
★だいたいメインの賞は以上のようでした。スペインで開催される映画祭ですからスペイン語映画に偏るのは仕方がないとして、今年は多すぎる印象でした。ただセクション・オフィシアルの1作品1賞の原則は守られました。それにしても川村元気の監督賞にはびっくり、デビュー作がノミネートされること事態がそもそも異例なのでした。今年はデビュー作や初出演の受賞者が多く、まるで新人○○賞の印象でした。
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