受賞結果落穂ひろい*サンセバスチャン映画祭2020 ⑯ ― 2020年09月29日 15:16
ホライズンズ・ラティノ部門の受賞者はメキシコのフェルナンダ・バラデス
★セクション・オフィシアル部門以外のホライズンズ・ラティノ部門、ニューディレクターズ部門、サバルテギ-タバカレラ部門などの受賞者は全員女性監督、メイド・イン・スペイン部門でも触れましたが元気な若い女性たちの受賞が目立ちました。今年はラテンビートもないことだしと勝手に決め、作品紹介が手薄でしたが、なかには受賞作をアップしているのもありました。以下スペイン語映画を中心に受賞結果を羅列しておきました。
◎オリソンテス賞(ホライズンズ・ラティノ部門)
「Sin señas palticulares / Identifying Features」(メキシコ=スペイン)
監督フェルナンダ・バラデス
*他にスペイン協力賞も受賞した。
*作品紹介は、コチラ⇒2020年09月09日
(賞状を披露するフェルナンダ・バラデス)
(英題のポスター)
◎クチャバンク賞(ニューディレクターズ部門)
「La última primavera / Last Days of Spring」(オランダ=スペイン)
監督イサベル・ランベルティ
(トロフィーを手にしたイサベル・ランベルティ)
◎サバルテギ-タバカレラ賞
「A metamorfose dos pássaros / The Metamorphosis of Birds」(ポルトガル)
*ドキュメンター・ドラマ、伝記
監督カタリナ・ヴァスコンセロス
(カタリナ・ヴァスコンセロス)
◎イリサル賞(バスク映画賞)
「Ane / Ane is Missing」(スペイン)
監督ダビ・ペレス・サニュド
*他にバスク脚本賞受賞(マリナ・パレス・プリド、ダビ・ペレス・サニュド)
(賞状を披露するダビ・ペレス・サニュド)
(主役のパトリシア・ロペス・アルナイス)
★他にメイド・イン・スペイン部門で上映されたパウラ・パロメロの「Las niñas / School Giris」がSGAE財団のドゥニア・アヤソ賞、ヴィゴ・モーテンセンのデビュー作「Falling」がセバスティアン観客賞を受賞した。
◎特別栄誉賞シネミラ
★特別賞のシネミラ栄誉賞には、キャスティング・ディレクターのサラ・ビルバトゥア(ギプスコア1958)が受賞した。1990年代から手掛けた映画は、本邦で公開された作品も含めて相当の数にのぼる。例えば、フリオ・メデムの『ルシアとSEX』『アナとオットー』、フアン・カルロス・フレスナディジョの『1億分の1の男』、アルモドバルの『トーク・トゥ・ハー』、ギレルモ・デル・トロの『デビルス・バックボーン』『パンズ・ラビリンス』、カルロス・ベルムトの『マジカル・ガール』『シークレット・ヴォイス』、しばらくTVシリーズに専念していたが映画に戻り、最近カルロス・セデスの「El verano que vivimos」を手掛けた。次回作はイサベル・コイシェの「It Snows in Benidorm」で、イギリスとスペインの個性派をキャスティングしている。プロデューサー同様、縁の下の力持ちのキャスティング・ディレクターに光が当たった。既にマラガ映画祭2013でリカルド・フランコ賞を受賞している。
(トロフィーを手にスピーチするサラ・ビルバトゥア)
★「El verano que vivimos」は、本映画祭では賞に絡まないチャリティー上映でしたが、パートナーになってから初めて共演するブランカ・スアレスとハビエル・レイをキャスティング、他にカルロス・クエバス、シンガーのアレハンドロ・サンス、マリア・ペドラサなど、目下話題の若手を起用した。オープニング・セレモニーには監督以下主演者たちが一堂に会し、その華やかさでコロナ禍吹き飛ばしに一役買った。ワーナーブラザーズで11月6日公開が決定している。オンライン配信を期待しています。
*オープニング・セレモニーの記事は、コチラ⇒2020年09月21日
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