パコ・ロカのコミックのアニメーション*マラガ映画祭2018 ⑪2018年04月15日 15:44

       ビデオゲーム作家カルロス・フェルフェルが映画に戻ってきた!

 

    

★カンヌ映画祭2018のコンペティション部門と「ある視点」のノミネーションが発表になりました。まだ全部ではないようですがよく見る顔と初めての顔とが入り混じっています。この時期は、例年ならマラガは終了していたのですが、今年はオープニングしたばかりです。オープニング作品マテオ・ヒルの新作「Las leyes de la termodinamica」の批評も出ました。これから紹介するカルロス・フェルナンデス・デ・ビゴ(カルロス・フェルフェル)のアニメーションMemorias de un hombre en pijamaも既に上映されました。実際はアニメ部分80%、実写部分20%、ということでキャスト紹介はヴォイスになっておりません。

 

    

        (カルロス・フェルナンデス・デ・ビゴ、マラガ映画祭にて)

 

 Memorias de un hombre en pijama」 2018

製作:Dream Team Concept / Ezaro Films / Hampa Studio / Movistar/ TVE 他多数

監督:カルロス・フェルナンデス・デ・ビゴ

脚本:パコ・ロカ、アンヘル・デ・ラ・クルス、ディアナ・ロペス・バレラ

撮影:マルコス・ガルシア・カベサ

音楽:Love of Lesbian

編集:エレナ・ルイス

視覚効果:マルコス・ガルシア・カベサ、モイセス・レハノ・アルホナ

アニメーション監督:ロレナ・アレス

製作者:マリア・アロチェ(エグゼクティブ)、アンヘル・デ・ラ・クルス、マヌエル・クリストバル、ジョルディ・メンディエタ、アレックス・セルバンテス

 

データ:製作国スペイン、スペイン語、2018年、アニメーション+ 実写、74分、コメディ・コミック、マラガ映画祭2018正式出品(上映414日)

 

キャスト:ラウル・アレバロ(パコ)、マリア・カストロ(ヒルゲロ)、マヌエル・マンキーニャ(メッセンジャー)、サンティ・バルメス(エスコルピオ)、フリアン・サルダリアガ(タウロ)、ジョルディ・ブルネト、タチョ・ゴンサレス、エレナ・S・サンチェス

 

プロット40代の独身男性パコの物語。子供のときからの夢を手に入れ充実した人生を送っている。つまりパジャマを着たまま家でずっと仕事をして、まさに幸福感を満喫していた。ところがまったく予期せぬことが出来してしまった。ヒルゲロに出会い恋してしまったのだ。カップルが直面せざるを得ない日々の困難が語られる。パコは相変わらずパジャマを手放そうとはせず、家の中に留まることの正当性を主張する。二人の友人たちの忠告や彼らの人生を織り交ぜながら、物語はコミカルな色合いのなかで進んでいくことになる。

 

     

             (パコ役、アニメと実写のラウル・アレバロ) 

 

★本作はパコ・ロカ(フランシスコ・ホセ・マルティネス・ロカ、1969年バレンシア生れのコミック作家)原作のコミックの映画化です。20年以上のキャリアをもつ、スペインを代表する漫画家。パコ・ロカは2007年のArrugasが国際的にも大成功をおさめ、日本でも『皺』の邦題で翻訳刊行(ShoPro Book20117月刊)された。20122月に来日、セルバンテス文化センターで講演会が持たれました。映画化の邦題は『しわ』となり、イグナシオ・フェレーラス監督も翌年6月の劇場公開時に来日していたはずです。今回映画化されたMemorias de un hombre en pijama」のコミック版は2011年刊、既に映画化が決定していたから完成の道のりは長かった。

 

        

              (パコ・ロカと原作コミック)

 

★脚本の共同執筆者アンヘル・デ・ラ・クルスは『しわ』でもタッグを組んでいる。ウェンセスラオ・フェルナンデス・フローレスの同名小説「El bosque animado」をアニメ化(2001)した監督、脚本家、アニメの脚本を多数手掛けている実力者です。この小説は1987ホセ・ルイス・クエルダがアルフレッド・ランダを主役にして既に映画化しており、『にぎやかな森』の邦題で第2回スペイン映画祭上映後公開されています。ディアナ・ロペス・バレラはクレジットされておりませんが、同じように参加していたようです。製作者マヌエル・クリストバルも『しわ』El bosque animado参加組の一人です。

 

      

               (日本版『しわ』のDVDポスター)

   

 監督キャリア&フィルモグラフィー

カルロス・フェルナンデス・デ・ビゴ(カルロス・フェルナンデス・フェルナンデス)は、ビデオゲーム作家、監督、脚本家、製作者。ニックネーム、カルロス・フェルフェル(IMDb)、カルロス・F・ビダルなど、幾つもの名前がある。ビゴ大学卒。ガリシアのビゴ出身から本作ではカルロス・フェルナンデス・デ・ビゴでクレジットされている。アニメーション2D/3Dのキャリアは20数年になり、2012年ビデオゲームFireplacing(ニンテンドーWii)や2014Zombeer(ソニー・プレイステーション3)などがある。監督は主演者ラウル・アレバロともどもマラガ入りしており、上映後のプレス会見も済んだようです。

 

      

             (上映後のプレス会見、中央が監督、右端がラウル・アレバロ)

 

2013年短編アニメーション3DMortiを撮る。長編アニメはMemorias de un hombre en pijamaが初となる。これからの予定としてSFアクションTesla 3327SFホラーSkizoがアナウンスされています。毎年6月にフランスで開催される「アヌシー国際アニメーション映画祭2018」に出品されます。それに先立ってカンヌ映画祭のフィルム・マーケットのなかの「Goes to Cannes」で519日に一部分の上映が決定したようで、宣伝効果が期待されます。この映画祭では宮崎駿の『紅の豚』や、ついこのあいだ鬼籍入りした高畑勲の『平成狸合戦ぽんぽこ』、昨年は湯浅正明の『夜明け告げるルーのうた』がグランプリを受賞している世界最大のアニメーション映画祭です。 

     

                       (短編アニメーションMorti」のポスター

  

キューバからエルネスト・ダラナスの新作*マラガ映画祭2018 ⑩2018年04月12日 15:40

      『ビヘイビア』のエルネスト・ダラナスがマラガに戻ってきました!

 

     

エルネスト・ダラナスの『ビヘイビア』のオリジナル・タイトルはConducta14)、邦題は埼玉県で開催される「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2015」上映時に付けられたもので、グランプリ観客賞を受賞しました。本作は第17回マラガ映画祭2014のラテンアメリカ部門のグランプリでした。当時はスペインとラテンアメリカ諸国に大別されており、作品賞・監督賞、主役のアリーナ・ロドリゲスが女優賞受賞など大賞を独占した映画でした。今回ノミネートされた第4作目Sergio & Serguéiは、トロント映画祭2017でワールド・プレミアされ、既に釜山映画祭2017正式出品、ロン・パールマンも来ハバナしたハバナ映画祭2017、マイアミ映画祭2018正式出品(Knight Competition Grand Jury部門)、トゥールーズ映画祭2018などで上映されています。

 

Sergio & Serguéi

製作:Mediapro / RTV Comercial (キューバ) / ICAIC / Wing and a Prayer Pictures

監督:エルネスト・ダラナス・セラノ

脚本:エルネスト・ダラナス・セラノ、マルタ・ダラナス・セラノ

撮影:アレハンドロ・メネンデス

音楽:ミカ・ルナ

編集;ホルヘ・ミゲル・ケベド

美術:マイケル・マルティネス、ライア・コレト

衣装デザイン:アンナ・グエル、Yanelys Pérez

メイクアップ:ナタリア・アルベルト、Meilyn Ng de la Nuez

視覚効果:フェラン・ピケル、ホルヘ・セスペデス

録音:ホルヘ・マリン

製作者:(エグゼクティブ)ハビエル・メンデス、ロン・パールマン、ガブリエル・ベリスタイン、ダニロ・レオン、アドリアナ・モヤ、(プロデューサー)オマル・オラサバル・ロドリゲス、ラモン・サマダ

  

データ:製作国スペイン=キューバ=米、スペイン語・英語・ロシア語、2017年、ドラマ、89分、配給BTEAM Pictures、キューバ公開20181

映画祭・受賞歴:トロント映画祭201798日)、釜山映画祭20171013日)正式出品、ハバナ映画祭2017ACAVキューバ視聴覚組合賞、エルネスト・ダラナスがステンドグラス賞)、マイアミ映画祭2018Knight Competition Grand Jury部門」(3月)正式出品、トゥールーズ映画祭2018(観客賞)、マラガ映画祭(415日)

 

キャスト:トマス・カオ(セルヒオ・コリエリ)、エクトル・ノアス(セルゲイ)、ロン・パールマン(ピーター)、ジュリエト・クルス(リア)、マリオ・ゲーラ(ラミロ)、アナ・グロリア・ブドゥエン(カリダード)、カミラ・アルテチェ(パウラ)、アルマンド・ミゲル・ゴメス(ウリセス)、イダルミス・ガルシア(ソニア)、ローランド・ライヤーハノフ(イゴール)、アイリン・デ・ラ・カリダード・ロドリゲス(セルヒオの娘マリアナ)、ルイス・マヌエル・アルバレス(トマス)、A.J.バックリー(ホール刑事)他

       

        

      (主要登場人物、ロン・パールマン、トマス・カオ、エクトル・ノアス)

  

プロット1991年キューバ、旧ソビエト連邦が崩壊すると、キューバは経済危機に突入した。セルヒオはアマチュア無線家のマルクス主義の教師だが、さてこれから先、自分の人生を転換し、家族を養うには何を為すべきかが皆目分からない。一方、故障したソ連邦最後の宇宙飛行士セルゲイは、有人宇宙ステーション「ミール」のなかで、半ば忘れられた存在になっていた。セルヒオとセルゲイは無線装備のお蔭で出会い連絡し合ううちに、やがて二人の間に友情が生れる。二人はそれぞれの国家で起こるであろう劇的変化に互いに助け合うことになる。国境を越えた友情の物語。

 

         

            (1991年、キューバ、映画から)

 

★物語からはロン・パールマン演じるピーターがどう絡んでくるのかさっぱり分からないし、国境を越えた友情物語では平凡すぎて、ドラマとしてのひねりが感じられない。しかしパールマンの映画祭開催中の来マラガがアナウンスされているからファンは待ち遠しいでしょう。テレビ版『美女と野獣』でゴールデン・グローブ賞を受賞しているが、なんといっても忘れられないのがギレルモ・デル・トロの『ヘルボーイ』です。デル・トロ監督も来訪が予定されているようです。他にフアン・アントニオ・バヨナとか、観光客が増えてくる時期だけにマラガもいよいよお祭りムードになってきたようです。

 

   

(打合せ中の撮影監督アレハンドロ・メネンデス、中央エルネスト・ダラナス監督、パールマン)

 

★キャスト陣もキューバ、スペイン、アメリカ、ロシアと国際色豊かです。ソ連崩壊後、援助を打ち切られたキューバの90年代前半は、まるで石器時代に戻ったかのようなナイナイ尽くしだった。現在は当時より少しは暮らし向きがよくなっていると思いたい。昨年のマラガ映画祭では、フェルナンド・ぺレスの「Ultimos días en La Habana1作だけでしたが、今年は本作以外にヘラルド・チホーナの新作もノミネートされています。いずれアップしたい。   

 

   

(前列左から、パウラ、ウリセス、マリアナ、後列左から、リア、ラミロ、カリダード)

 

   

(親子を演じたトマス・カオとアイリン・デ・ラ・カリダード・ロドリゲス、映画から)

 

監督キャリア&フィルモグラフィー

エルネスト・ダラナス・セラノErnesto Daranas Serrano は、1961年ハバナ生れ、監督、脚本家。監督デビューは短編ドキュメンタリーLos últimos gaiteros de La Habana0426分)、スペイン国王ジャーナリズム国際賞を受賞、長編第2Los dioses rotos08、ラテンビート邦題『壊れた神々』)は、ハバナ映画祭2008観客賞、2008年度最優秀映画に選ばれ、オスカー賞キューバ代表作品になった。第3作が上述したConducta『ビヘイビア』14)です。マラガ映画祭上映後、世界各地の映画祭、例えばトロント、ボゴタ(作品賞)、釜山、ハイファ、ハバナ(作品賞)、ウエルバ(ラビダ賞)、パームスペリングス、ポートランド(観客賞)などを巡った。本作もオスカー賞キューバ代表作品に選ばれている。「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2015」上映後に主役のアリーナ・ロドリゲスが癌に倒れてしまった(享年63歳)。

 

         

              (エルネスト・ダラナス・セラノ)

   

        

                (『ビヘイビア』のポスター

*追記『セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!の邦題で2018年12月01日公開になります。

ヴァレリア・ベルトゥッチッリのデビュー作*マラガ映画祭2018 ⑨2018年04月10日 19:54

           女優ヴァレリア・ベルトゥッチッリが監督デビューしました!

 

    

★サンダンス映画祭2018でワールド・プレミアしたLa reina del miedoは、女優のヴァレリア・ベルトゥッチッリのデビュー作、共同監督のファビアナ・ティスコルニアはルクレシア・マルテルの「サルタ三部作」や最新作『サマ』、ルシア・プエンソの『フィッシュチャイルド』、パブロ・トラペロの『エル・クラン』などで長らく助監督を務めており、共にデビュー作です。主役も演じたヴァレリア・ベルトゥッチッリがサンダンスで演技賞を受賞したこともあって、既にアルゼンチンでは公開され、マラガでは414日上映予定です。

 

    

  (左から、共同監督ティスコルニアとベルトゥッチッリ、製作者マルセロ・ティネリィ)

 

La reina del miedoThe Queen of Fear2018

製作:Patagonik Film Group / Rei Cine / INCAA(以上アルゼンチン)/

     Snowglobe Films(デンマーク)

監督:ヴァレリア・ベルトゥッチッリ&ファビアナ・ティスコルニア

脚本:ヴァレリア・ベルトゥッチッリ

音楽:Vicentico

編集:ロサリオ・スアレス

撮影:マティアス・メサ

美術:マリエラ・リポダス

衣装デザイン:アンドレア・マッティオ

メイクアップ:マリサ・アメンタ、ネストル・ブルゴス

製作者:フアン・ロベセ(エグゼクティブ)、マルセロ・ティネリィ、フアン・ベラ、他多数

 

データ:製作国アルゼンチン=デンマーク、スペイン語、2018年、ドラマ、107分、撮影地ブエノスアイレス、配給ブエナ・ビスタ・インターナショナル、13歳以上、サンダンス映画祭2018「ワールド・シネマドラマ」正式出品、ヴァレリア・ベルトゥチェッリ演技賞(Mejor Actriz Dramatica)受賞、アルゼンチン公開322日、マラガ映画祭414日上映

 

キャスト:ヴァレリア・ベルトゥッチッリ(ロベルティナ、愛称ティナ)、ディエゴ・ベラスケス(ティナの親友リサンドロ)、ダリオ・グランディネッティ(ティナの別れた夫)、ガブリエルプマゴイティ、メルセデス・スカポラ、サリー・ロペス、Stine Primdahl、他

 

プロット:ロベルティナはアルゼンチンでは評価の高い舞台女優の一人である。キャリアを磨くための独り舞台が1ヵ月後に迫っている。しかしここ数日間プロとしての責任感に拘るあまり不安に取りつかれ集中できない。リハーサルどころか準備もままならないでいる。リハーサルを避け、アシスタントたちとの意見にも耳を貸さず、誰かが自分を追けまわしていると確信するようになる。次第にティナは、馬鹿げた病的恐怖と家庭内のごたごたを一緒くたにした世界に没入していく。折しもデンマークにいる親友リサンドロが重い病に伏していると聞くと、彼を看病するために馳せつけようとすべてをなげうつ。初日が近づくにつれティナは、すべての時間を、彼女自らをも避けていたことに気づく。

 

★タイトルぴったりの心的恐怖が語られるようです。ティナは離婚した夫と対立している。この夫にアルモドバル映画でお馴染みになったダリオ・グランディネッティが扮する。今はデンマークで暮らしている親友リサンドロの健康状態もかなり悪い。批評家からはディエゴ・ベラスケスの演技が好感されているようだ。彼はルシア・プエンソの『フィッシュチャイルド―ある湖の伝説』でエル・バスコを演じた俳優、『人生スイッチ』の第2話、未公開だが軍事独裁時代の恐怖を描いたLa larga noche de Francisco Sanctis16、アンドレア・テスタ&フランシスコ・マルケス)では主人公のフランシスコを演じている。面白いのはどちらかというとコメディを得意とするコミカルな役が多い早口のベルトゥッチッリがティナのような役柄を演ずるところでしょうか。

 

     

              (ティナとリサンドロ、映画から)

 

ヴァレリア・ベルトゥッチッリ1969年サン・ニコラス、ブエノスアイレス州生れ、女優、監督。14歳のとき家族と首都に転居、短期間オーストラリアやコルドバ(アルゼンチン)で暮らす。女優としての第一歩はParakulturalというアンダーグラウンド劇場出演、続いてサン・マルティン将軍劇場、セルバンテス・ナショナル劇場に出演する。映画デビューは以下のフィルモグラフィーを参照、テレビ出演多数。アルゼンチンの主要な映画賞、シルバー・コンドル賞、クラリン賞、スール賞などを受賞しているほか、物言う女優としても有名。「世の中はあらゆる不平等がまかり通っているが、私たちは前に進まねばならない。不平等に反対する姿を息子たちに見せておきたい」とも。初監督は「想像した通りで、最初の1週間は特にきつかったが、やり方を飲み込むと何とかなった。クルーのお蔭です」と、プロデューサーの一人マルセロ・ティネリィの支えを挙げた。

 

    

       (舞台女優ロベルティナに扮したヴァレリア・ベルトゥッチッリ)

 

★デビュー作1000 Boomerangos95、マリアノ・ガルペリン)で共演したシンガー・ソングライターのガブリエル・フリオ・フェルナンデス・カペリョVicentico1994年結婚、息子が2人いる。未だに相思相愛の仲と長続きしている。勿論、本作の音楽は彼が手掛けている。長続きの秘訣は分からないが「時間があっという間に経って、24年間過ぎたとは思えないけれど、これからも続くと思うよ」と「ラ・ナシオン」紙に語っている。共演の多いリカルド・ダリンの一家とは家族ぐるみの付き合いだそうです。

 

      

          (左から、Vicentico、ヴァレリアとリカルド・ダリン)

  

     *キャリア&主なフィルモグラフィー

1995 1000 Boomerangos監督マリアノ・ガルペリン(共演Vicentico)コメディ

1999 Silvia Prieto  監督マルティン・Rejtman(共演Vicentico)コメディ

1999 Alma mía 監督ダニエル・バロネ、銀のコンドル新人女優賞、コメディ

2004 Luna de Avellaneda  監督フアン・ホセ・カンパネラ

  (共演リカルド・ダリン、エドゥアルド・ブランコ、メルセデス・モラン)

2006 Mientras tanto  監督ディエゴ・レルマン、銀のコンドル主演女優賞クラリン女優賞

2007 XXY  監督ルシア・プエンソ(共演リカルド・ダリン)クラリン助演女優賞

2008 Lluvia  監督パウラ・エルナンデス(共演エルネスト・アルテリオ)

   ウエルバ・イベロアメリカ映画祭女優賞

2008 Un novio para mi mujer  監督フアン・タラトゥラ、スール賞女優賞

2012 La suerte en sus manos  監督ダニエル・ブルマン、コメディ

2013 Pensé que iba a haber fiesta  監督ビクトリア・ガラルディ(共演エレナ・アナヤ)コメディ

2013 Vino Para robar  監督アリエル・Winograd(共演ダニエル・エンディエール、

   パブロ・ラゴ

2016 Me casé con un boludo  監督フアン・タラトゥラ(共演Vicentico

2018 La reina del miedo 監督ほか省略

ノミネーションは省略。

 

    

     (Vicentico の新アルバム「Ultimo acto」をデュエットする二人、2015年)

 

  

★共同監督ファビアナ・ティスコルニアは、本作がデビュー作であるが、長らくルクレシア・マルテルの助監督として活躍、業界ではよく知られた存在である。上記以外で話題になった作品を列挙すると、フアン・ホセ・カンパネラのEl hijo de la novia」(01)、アドルフォ・アリスタラインのLugares comunes02)、エドゥアルド・MignognaEl viento05)、マルセロ・ピニェイロの『木曜日の未亡人たち』09)、カルロス・ソリンのEl gato desaparece11)やDías de pesca12)、パブロ・トラペロの『ホワイト・エレファント』12)など、アルゼンチンを代表する監督たちとタッグをくんでいる。因みにルクレシア・マルテルの「サルタ三部作」というのは、監督の生地サルタ州を舞台にした『沼地という名の町』01)、『ラ・ニーニャ・サンタ』04)、『頭のない女』08)の3作です。他にナタリア・メタのMuerte en Buenos Aires14、ラテンビート上映邦題『ブエノスアイレスの殺人』)をプロデュースしている。

 

    

        (マルテルの『サマ』撮影中のファビアナ・ティスコルニア)

 

『サマ』の紹介記事は、コチラ201710131020

『フィッシュチャイルド―ある湖の伝説』の紹介記事は、コチラ20131011

『エル・クラン』の紹介記事は、コチラ20161113

『ブエノスアイレスの殺人』の紹介記事は、コチラ20141101

La larga noche de Francisco Sanctis」の紹介記事は、コチラ20160511


セクション・オフィシアル20作が発表*マラガ映画祭2018 ⑧2018年04月08日 11:53

           やっと映画祭の全体像が見えてきましたが・・・

 

    

44日に各セクションの審査員が発表になり、続いてセクション・オフィシアルの20作品(コンペティション外1作を含む)も姿を現しました。製作国スペインとその他イベロアメリカ諸国が半分ずつになりました。セクション・オフィシアルの審査員は、マリアノ・バロッソ(監督・スペイン映画アカデミー副会長)、マルタ・サンス(作家)、シルヴィ・インベール(メイクアップ・アーティスト、昨年リカルド・フランコ賞を受賞)、アウラ・ガリード(女優)、マナネ・ロドリゲス(監督)以上5名です。閉幕までにどれだけアップできるか分かりませんが、以下に作品名、監督、製作国を列挙しておきます。(ゴチック体は紹介作品、VOSEは字幕付き)

 

A voz do silencio (La voz del silencio) VOSE  監督 André Ristum アンドレ・リストゥム 

  1.   ブラジル、アルゼンチン

     

  1.    

  2. Ana de día 監督 Andrea Jaurrieta アンドレア・ハウリエタ スペイン 

     

  1.    

  2. Benzinho VOSE 監督 Gustavo Pizzi グスタボ・ピッツィ ブラジル、ウルグアイ

  3. *2018年04月30日

     

  1.    

  2. Casi 40 監督 David Trueba ダビ・トゥルエバ スペイン

    2018年04月04

     

  1.   

  2. El mundo es suyo 監督 Alfonso Sanchez アルフォンソ・サンチェス スペイン

     

  1.  

  2. Formentera Lady VOSE 監督 Pau Durá パウ・ドゥラ スペイン

  3. *2018年04月17日

     

  1.    

  2. Invisible 監督 Pablo Giorgelli アルゼンチン、ウルグアイ、ブラジル、独、仏

     

  1.   

  2. Las leyes de la termodinámica VOSE 監督 Mateo Gil マテオ・ヒル スペイン

    2018年04月02

     

  1.   

  2. Les distáncies (Las distansias) VOSE 監督 Elena Trape エレナ・トラぺ スペイン

  3. *2018年04月27日

     

  1.  

  2. Los Adioses 監督 Natalia Beristain ナタリア・ベリスタイン メキシコ

     

  1.  

  2. Los buenos demonios 監督 Gerardo Chijona ヘラルド・チホーナ

     

  1.  

  2. Memorias de un hombre en pijama (アニメーション)監督 Carlos Fernández de Vigo

    カルロス・フェルナンデス・デ・ビゴ スペイン

  3. *2018年4月15日

     

  1.   

  2. Mi querida cofradía 監督 Marta Díaz de Lope マルタ・ディアス・デ・ロペ スペイン

     

  1.   

  2. No dormirás 監督Gustavo Hernández グスタボ・エルナンデス アルゼンチン、西、ウルグアイ

  3. *2018年04月19日

     

  1.  

  2. Ojos de madera 監督 Roberto Súarez & Germán Tejeira

  3. ロベルト・スアレス&ヘルマン・テヘイラ  ウルグアイ、ベネズエラ、アルゼンチン

     

  1.  

  2. Sergio & Serguéi VOSE 監督Ernesto Daranas Serrano エルネスト・ダラナス・セラノ キューバ

    *2018年04月12日 

  3. 2018年公開が予定されています。

  4.     


  1. Sin Fin 監督 César Esteban Alenda & José Esteban Alenda

  2. セサル=ホセ・エステバン・アレンダ スペイン

  3. *2018年4月21日

     

  1.  

  2. The Queen of Fear (La reina del miedo) 監督 Valeria Bertuccelli & Fabiana Tiscornia 

    ヴァレリア・ベルトゥチェッリ&ファビアナ・ティスコルニア アルゼンチン、デンマーク

  3. *2018年04月10日

     

  1.  

  2. Violeta al fin 監督 Hilda Hidalgo イルダ・イダルゴ コスタリカ、メキシコ

  3.  

  1.  

      

    コンペティション外

  2. El mejor verano de mi vida 監督 Daniel de la Orden ダニエル・デ・ラ・オルデン スペイン

     

  1.  

    ★以上20作です。開幕は413日、オープニング作品はマテオ・ヒルの「Las leyes de la termodinámica」、結果発表は422日です。次回はヴァレリア・ベルトゥチェッリ&ファビアナ・ティスコルニアのデビュー作「La reina del miedo」を予定しています。


ダビ・トゥルエバの「Casi 40」正式出品*マラガ映画祭2018 ⑦2018年04月04日 17:12

       『「ぼくの戦争」を探して』のダビ・トゥルエバの新作Casi 40

 

★開幕10日を切りましたが未だコンペティション部門の全作品発表に至っておりません。現在上映が決定されているダビ・トゥルエバの新作Casi 40のご紹介。本映画祭がワールドプレミアということで詳しい情報は入手できていませんが、トゥルエバのデビュー作La buena vida1996)出演のルシア・ヒメネス1978、セゴビアフェルナンド・ラマリョ1980、マドリードが主役ということです。二人とも監督同様本作で映画デビューしており、ちょっと話題になりそうです。La buena vida」はゴヤ賞1997新人監督賞・脚本賞にノミネートされた他、ラマリョも新人男優賞にノミネートされた。カルロヴィー・ヴァリー映画祭特別審査員賞、トゥリア賞(第1監督賞)を受賞した作品

 

 Casi 40 2018

製作:Buenavida Producciones / Perdidos G.C.

監督・脚本:ダビ・トゥルエバ

データ:製作国スペイン、スペイン語、2018年、マラガ映画祭2018コンペティション部門出品

キャスト:ルシア・ヒメネス、フェルナンド・ラマジョ、カロリナ・アフリカ、ビト・サンス

 

プロット:青春時代に友人だった二人の男と女の慎ましい物語が語られる。彼女は歌手として成功したが、もうステージからは降りている。彼は化粧品のセールスマンとしてなんとか暮らしているが、若いころの音楽への夢を再び活動させたいと思っている。演奏旅行をするために二人は再び集まることにする。

 

      

         (ルシア・ヒメネス、フェルナンド・ラマリョ、映画から)

 

    

          (左から、撮影中のルシア・ヒメネス、監督、フェルナンド・ラマリョ)

 

★詳しい情報が入手でき次第、追加する予定です。カロリナ・アフリカは脚本家でもあるが、フェルナンド・トゥルエバの「La reina de España」や『「ぼくの戦争」を探して』に出演している。ビト・サンスは前回アップしたマテオ・ヒルのオープニング作品「Las leyes de la termodinámica」の主役を演じている。

 

ダビ・トゥルエバDavid Trueba1969年マドリード生れ、監督、脚本家、俳優、小説家、ジャーナリスト(日刊紙「エル・パイス」や「エル・ムンド」紙)。マドリード・コンプルテンセ大学ジャーナリズム情報科学科卒業、フェルナンド・トゥルエバ監督は実兄。2013年のVivir es fácil con los ojos cerrados邦題『「ぼくの戦争」を探して』では、念願のゴヤ賞2014の作品・監督・脚本・主演男優・助演女優・オリジナル作曲賞の6冠を受賞した。以下で主なフィルモグラフィーを紹介しています。

Vivir es fácil con los ojos cerrados」内容紹介は、コチラ2014130

監督フィルモグラフィー紹介は、コチラ20141121

 

       

 ダビ・トゥルエバの主なフィルモグラフィー(短編・俳優は割愛)

1991 「Felicidades, AlbertiTV映画脚本

1992Amo tu cama rica」(脚本、監督はエミリオ・マルティネス=ラサロ)

1993El peor programa de la semanaTVシリーズ5)監督デビュー

1996 La buena vida監督・脚本、長編映画デビュー作)

2003 Soldados de Salamina」(オスカー賞2004スペイン代表作品、コペンハーゲン映画祭脚本賞、

  トゥリア賞受賞、ゴヤ賞ノミネーション)

2006Bienvenido a casa」(監督・脚本、マラガ映画祭監督賞受賞)

2006La silla de Fernando」(ドキュメンタリー)

2007Rafael Azcona, oficio de guionistaTVドキュメンタリー)、

2011Madrid, 1987」(主役のホセ・サクリスタンフォルケ賞男優賞受賞)

2013Vivir es fácil con los ojos cerrados『「ぼくの戦争」を探して』(2016年発売DVDタイトル)

2016Salir de casa

2018Casi 40」マラガ映画祭2018正式出品

 

脚本のみ参加作品は、フェルナンド・トゥルエバの『あなたに逢いたくて』(95)や『美しき虜』(98)、エミリオ・マルティネス=ラサロの『わが生涯最悪の年』(94)や、カルロス=ハビエル・バルデム兄弟が出演したアレックス・デ・ラ・イグレシアの『ペルディータ』(97メキシコとの合作、英語・西語)では、監督やホルヘ・ゲリカエチェバリアなどと共同執筆している。その他、初期には「オチョ・アペジード」で空前のヒット作を生み出したエミリオ・マルティネス=ラサロ監督とのコラボレーションが多く、なかで「Amo tu cama rica」にはハビエル・バルデムも出演、主役を演じたアリアドナ・ヒルと結婚したが後離婚、現在はそれぞれ別のパートナー、アリアドナは『アラトリステ』で共演したヴィゴ・モーテンセンと2009年に再婚している。彼女が主演した Soldados de Salamina」は、ハビエル・セルカスの同名小説の映画化、小説は『サラミスの兵士たち』の邦題で翻訳されている。上記したようにオスカー賞スペイン代表作品に選ばれたが落選した。

 

La silla de Fernando」は、監督、俳優として長きにわたって活躍、彼抜きでスペイン映画史は語れないという巨人フェルナンド・フェルナン=ゴメスの人生を語ったドキュメンタリー、本作は批評家から絶賛された。続くTVドキュメンタリー「Rafael Azcona, oficio de guionista」は、脚本の恩師であり、ダビ・トゥルエバのシナリオ作家としての才能を開花させたと言われる名脚本家ラファエル・アスコナの業績を辿った作品20082月に鬼籍入りしたが、現在でも「アスコナ亡き後の脚本は面白くなくなった」と惜しむアスコナ・ファンは多い


オープニング作品はマテオ・ヒルの新作*マラガ映画祭2018 ⑥2018年04月02日 17:38

        マイアミ映画祭2018「監督賞」受賞作品「Las leyes de la termodinámica

 

★まだコンペティション部門の全体像は見えてきませんが、マテオ・ヒルのオープニング作品Las leyes de la termodinámica他、スペインからはダビ・トゥルエバCasi 40パウ・ドゥラFormentera Ladyエレナ・トラぺLas distancias、キューバからエルネスト・ダラナス・セラーノSergio y Serguéiヘラルド・チホーナLos buenos demonios、アルゼンチンからヴァレリア・ベルトゥチェッリのデビュー作La reina del miedoなどが発表されています。例年の3月開催から4月にシフトしたことで、本映画祭がワールドプレミアではなくなっています。マテオ・ヒルやダラナス・セラーノの作品は、マイアミ映画祭201839日~18日)にエントリーされており、そのほかヴァレリア・ベルトゥチェッリの作品も、サンダンス映画祭(118日~28日)がプレミア、監督自身が主演して演技賞(女優賞)を受賞しています。今後もこのケースが増えるかもしれません。

 

        

    (開幕上映作品、マテオ・ヒルのLas leyes de la termodinámica」ポスター

 

マテオ・ヒルの新作「Las leyes de la termodinámica」は、第35マイアミ映画祭の監督賞受賞作品、受賞したから選ばれたわけではなく開催前に決定しておりました(37日発表)。因みに作品賞はディエゴ・レルマンの『家族のように』でした(ラテンビート2017)。クランクインした201610月から話題になっており、それは前作のロマンティックSFProyecto Lázaro16、英題Realive)が観客に受け入れられたことと関係があると思います。2083年という未来の世界では、科学に重きを置く、宗教を蔑ろにする不信人者たちであふれ、人生はより不明確で曖昧になる。矛盾が許され、どこまで行っても不可能だが、やはり愛を求めている。モラル的な願いを込めて構成されたロマンティックSF

   

  

  (主役のトム・ヒューズ、ウーナ・チャップリンなど、Proyecto Lázaro」ポスター

 

  「Las leyes de la termodinámica英題「The Laws of Thermodynamics

製作:Zeta Cinema / Atresmedia Cine / On Cinema 2017 / Netflix /    Televisió de Catalunya / Atresmedia / ICAA / ICEC

監督・脚本:マテオ・ヒル

撮影:セルジ・ビラノバ

音楽:フェルナンド・ベラスケス

編集:ミゲル・ブルゴス

美術:フアン・ペドロ・デ・ガスパル

衣装デザイン:クララ・ビルバオ

製作者:フランシスコ・ラモス、(エグゼクティブ)ラファエル・ロペス・マンサナラ

 

データ:製作国スペイン、スペイン語、2018年、ロマンティック・コメディ、撮影地バルセロナ。配給元ソニー・ピクチャー、スペイン公開420日決定。

映画祭・受賞歴:マイアミ映画祭2018正式出品(Knight Competition Grand Jury)監督賞受賞、マラガ映画祭正式出品(オープニング作品)

 

キャスト:ビト・サンス(マネル)、ベルタ・バスケス(エレナ)、チノ・ダリン(パブロ)、ビッキー・ルエンゴ(エバ)、フアン・ベタンクール(ロレンソ)、アンドレア・ロス(アルバ)、イレネ・エスコラル(ラケル)、ジョセップ・マリア・ポウ(アマト教授)他

 

物語:ちょっとノイローゼ気味だが前途有望な物理学者マネルの物語。人気モデルで新米女優のエレナとの関係をどのように証明するか計画を立てる。彼のせいで散々な結果になっているのは、まぎれもなく物理学の原則、つまりニュートンやアインシュタインのような天才、あるいは量子力学の創始者たちの原理から導きだしているからだ。それは特に熱力学の三原則によっているからだ。

      

     

     (左から、フアン・ベタンクール、ベルタ・バスケス、ビト・サンス、映画から)

 

★自由意志は存在するのか否か、人々は自分自身で決定する能力、または自然の法則によって定められた能力を持っているのかどうか、私たちの関係が上手くいかない責任は自ら負うべきか、現実を変えようとするのは無意味なことか、と監督は問うているようです。主役のビト・サンス、ベルタ・バスケス、チノ・ダリン、ビッキー・ルエンゴの4人は当ブログでは脇役として登場させているだけですが、最近人気が出てきた若手のホープたちです。ビト・サンスはいずれアップしたいダビ・トゥルエバの新作「Casi 40」にも起用されている。チノ・ダリンはリカルド・ダリン・ジュニア、フェルナンド・トゥルエバの「La reina de España」に出演している。ベルタ・バスケスフェルナンド・ゴンサレス・モリナの「Palmeras en la nieve」でマリオ・カサスと禁断の恋をするヒロインを演じ、2015年の興行成績に寄与している(Netflix『ヤシの木に降る雪』)。ビッキー・ルエンゴは当ブログ初登場です。

 

         

     (監督を囲んだ4人のキャスト、201610月クランクインしたときの写真)

 

マテオ・ヒルMateo Gil1972年ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア生れ、監督、脚本家、製作者、撮影監督。1993年、短編Antes del besoで監督デビュー、1996年、アレハンドロ・アメナバルの『テシス 次に私が殺される』や翌年の『オープン・ユア・アイズ』の脚本を共同執筆する。エドゥアルド・ノリエガを主役に起用した長編デビュー作(1999『パズル』)以来、奇妙で一風変わった、それでいて興味深い映画を撮り続けている。『パズル』ではアメナバルが音楽を手掛けている。初期にはアメナバル、ノリエガと組んだ作品が多い。

 

       

 主なフィルモグラフィー短編を除く)

1996Tesis」『テシス 次に私が殺される』脚本、監督アメナバル

1996Cómo se hizo Tesis監督

1997Abre los ojos」『オープン・ユア・アイズ』脚本、監督アメナバル

1999Nadie conoce a nadie」『パズル』監督、脚本、東京国際映画祭上映

2004Mar adentro」『海を飛ぶ夢』脚本、監督アメナバル、ゴヤ賞2005脚本賞

2005El todo」脚本、監督マルセロ・ピニェイロ、ゴヤ賞2006脚本賞

2006スパニッシュ・ホラー・プロジェクト エル・タロット』TV、監督・脚本、TV放映

2009Agora」『アレクサンドリア』脚本、監督アメナバル、ゴヤ賞2010脚本賞

2011Blackthorn」『ブッチ・キャシディ 最後のガンマン』監督

   トゥリア賞2012新人監督賞、TV放映

2016Proyecto Lázaro」「Realive」監督、脚本、ファンタスポルト映画祭2017作品・脚本賞

2018Las leyes de la termodinámica」監督、脚本、マイアミ映画祭監督賞

追記:『熱力学の法則』の邦題でNetflix 配信されました。

  

モニカ・ランダル「ビスナガ・シウダ・デル・パライソ」*マラガ映画祭2018 ⑤2018年03月30日 17:10

          マカロニウエスタン女優または『カラスの飼育』の叔母さん役が有名?

 

2015年に創設られた「ビスナガ・シウダ・デル・パライソ」に選ばれたのは、バルセロナ生れのモニカ・ランダル、伊西合作映画のマカロニウエスタン、例えば『五匹の用心棒』66)やテレンス・ヤングの『レッド・サン』71)出演時にモニカ・ランドールとクレジットされたことから、日本では後者のほうが通りがいい。ということでカルロス・サウラの『カラスの飼育』76)公開時も後者が採用されました。ここでは母親を亡くした三姉妹の世話をする叔母役、現在に過去を絡ませる手法を取り入れたサウラがもっとも輝いていた時代の作品かもしれない。

 

      

            (モニカ・ランダル、『カラスの飼育』から)

 

★過去の受賞者は、フリエタ・セラノエミリオ・グティエレス・カバ、昨年のフィオレリャ・ファルトヤノと、いずれも映画・舞台で活躍したベテラン俳優が選ばれている。レトロスペクティブ賞は目下活躍中のシネアストから選ばれる貢献賞だが、こちらは現役引退に近いシネアストから選ばれているようです。モニカ・ランダルもペドロ・オレアのTiempo de tormenta03)を最後に銀幕からは引退していますが、しばらくはTVシリーズ出演、TV司会者、舞台女優としては現役を続けていた。 

   

モニカ・ランダル(ランドール)Mónica Randall、本名Aurora Juliá i Sarasa19421118日バルセロナ生れ(75歳)、女優、TV司会者、監督。バルセロナのアルテ・ドラマティコで演技を学ぶ。アレハンドロ・ウジョアの劇団員として、コメディ「Cena de matrimonios」などの舞台に立つ。ほかハシント・ベナベンテの「Los intereses creados」、フアン・ホセ・アロンソ・ミリャンの「El alma se serena」などに出演、その後映画界に移り、30年のブランクを経た2009年、ヤスミナ・レサの「Una comedia española」(演出シルビア・ムント)で舞台に戻ってくる。

 

★映画出演はTVシリーズを含めると100作を超える。上述のマカロニウエスタンの他、未公開だがビデオやテレビ放映を含めると結構あります。例えば『殺しの番号77~』(66TV放映、伊西)、『黄金無頼』(67、伊西)、『Dデイ特攻指令』(68、伊西、ビデオ)、『今のままでいて』(78、伊西米)などが挙げられます。これらは代表作というわけではなく、字幕入りで鑑賞可能というだけのことです。映画デビューはホセ・ディアス・モラレスのLa revoltosa63、その後上記のマカロニウエスタンに出演、特に「007」の監督テレンス・ヤングの『レッド・サン』71、仏伊西)は、アラン・ドロン、チャールズ・ブロンソン、三船敏郎出演の異色マカロニウエスタンだった。モニカ自身は脇役に過ぎなかったが、当時の世界三大スターと共演できた映画だった。 

        

         (モニカ・ランダル、三船敏郎、『レッド・サン』から)

 

★マカロニウエスタン・ブームに陰りが見えてきた1968年からスペイン映画出演が増え、ルイス・セサール・アマドリCristina Guzmán68)、ペドロ・ラサガAbuelo Made in Spain69)他、ハイメ・デ・アルミリャンCarola de día, Carola de noche69)、ラファエル・ヒルUn adulterio decente69)など、コスモポリタンで気取った女性のプロトタイプを演じることが多かったが、それはフランコ体制という時代の要請でもあった。Cristina Guzmán」でナショナル・シンジケート・オブ・スペクタクル賞1968助演女優賞を受賞した。

 

★フランコ体制の揺らぎとともにハイメ・デ・アルミリャンのMi querida señolita72)、カルロス・サウラの『カラスの飼育』、アントニオ・ヒメネス=リコRetrato de familia76)、ルイス・ガルシア・ベルランガの「ナシオナル三部作」の第1作目La escopeta nacional78)などに出演する。今ではクラシック映画の名作になっている作品だが、Retrato de familia」でシネマ・ライターズ・サークル賞1976主演女優賞、ナショナル・シンジケート・オブ・スペクタクル賞1976女優賞、「La escopeta nacional」でフォトグラマス・デ・プラタ1978スペイン映画俳優賞を受賞した。

  

  

(主演女優賞を受賞した「Retrato de familia」から)

  

★1987年、ハイメ・デ・アルミリャンの「Mi general」で主役に起用され、フェルナンド・レイ、フェルナンド・フェルナン・ゴメス、エクトル・アルテリオ、ラファエル・アロンソ他、当時の錚々たる男優陣と共演した。本作はモントリオール映画祭1987審査員特別賞を受賞した。1993年、ベルランガの最後の映画となるTodos a la cárcelに出演、先述したように2003年の「Tiempo de tormentaが最後の映画出演となった。

 

  

★その他の受賞歴:1964年からドラマや司会者として出演するようになったテレビでは、1973年のエンターテイメント番組「Mónica a Medianoche」で「TP de Oro」賞のベスト司会者に選ばれたほか、サン・ジョルディ賞2015プロフェショナル・キャリア賞を受賞した。

 

★以上でマラガ映画祭の特別賞紹介はおしまいにして、次回から五月雨式にアナウンスされているコンペティション部門の作品紹介をする予定です。

パコ・デルガドにリカルド・フランコ賞*マラガ映画祭2018 ④2018年03月28日 17:55

       オスカー賞に2回ノミネートされた国際派の衣装デザイナー

       

リカルド・フランコ賞―マラガ映画アカデミー

★今回からマラガ映画アカデミーとのコラボになり、上記のように長い賞名になりました。主に技術面で活躍しているシネアストに贈られる賞です。昨年はメイクアップ・アーティストのシルヴィ・インベールに贈られました。リカルド・フランコは、1949年マドリード生れ、監督、脚本家、俳優、製作者。1998年長らく患っていた心臓病のため48歳という若さで鬼籍入りしてしまいました。日本での紹介作品は、ノーベル文学賞を受賞したカミロ・ホセ・セラの『パスクアル・ドゥアルテの家族』を映画化した『パスクアル・ドゥアルテ』(カンヌ映画祭1976正式出品、スペイン映画祭1984上映)と、『エストレーリャ~星のまわりで』(ゴヤ賞1998作品・監督・脚本賞、スペイン映画祭1998上映)の2作だけかと思います。

リカルド・フランコについての記事は、コチラ201447

 

         アルモドバルやデ・ラ・イグレシア監督とコラボレーション

 

受賞者のキャリア&フィルモグラフィー

パコ・デルガド Francisco Paco Delgado Lopezは、1965年カナリア諸島ランサロテ生れ、衣装デザイナー。1982年物理学を学ぶためマドリードに上京するも3学年で退学、舞台装置と衣装を学ぶためバルセロナに移動する。その後奨学金を貰ってロンドンに移り、12年間舞台装置家として仕事をする。帰国後ヘラルド・ベラLa Celestina1996)に、衣装デザイナーのソニア・グランデの助手として映画界に入る。

 

         

  (『リリーのすべて』で2度目のオスカー賞をノミネートされたパコ・デルガド、2016年)

 

2000年、アレックス・デ・ラ・イグレシアLa comunidad(『13みんなのしあわせ』)を手掛け、第1作目でゴヤ賞2001衣装デザイン賞にノミネートされる。以後デ・ラ・イグレシア映画の『マカロニ・ウエスタン800発の銃弾』02)、『オックスフォード連続殺人』08)、『気狂いピエロの決闘』10、ゴヤ賞2回目のノミネート)、『スガラムルディの魔女』13、ゴヤ賞2回目の受賞、フェニックス映画賞ノミネート)などを担当する。

 

        

       (デ・ラ・イグレシアとデルガド、『気狂いピエロの決闘』から

 

2004年、ペドロ・アルモドバル『バッド・エデュケーション』『私が、生きる肌』11、ゴヤ賞ノミネート)に起用される。パブロ・ベルヘル『ブランカニエベス』12)で初めてゴヤ賞を受賞、ヨーロッパ映画賞、ガウディ賞も受賞、国際映画祭でも高い評価を受けた。ベルヘルの最新作Abracadabra17)も手掛けている。

ヨーロッパ映画賞2013の記事については、コチラ2013112

  

   

       (ゴヤ賞初受賞の『ブランカニエベス』の衣装とデルガド)

 

★国際舞台に躍り出たのは、やはりトム・フーパー『レ・ミゼラブル』13)でオスカー賞や英国映画テレビ芸術アカデミーBAFTAにノミネートされたこと、米国サタン賞を受賞したことでしょうか。同監督の『リリーのすべて』15The Danish Girl」)もオスカー賞、BAFTAにノミネートされたほか、衣装デザイナー・ガウディ賞を受賞した。世界初の性別適合手術を受けたリリー・エルベの実話がもとになっている。

    

    

                   (『リリーのすべて』の衣装をバックに)

 

★最新作はディズニー実写映画A Wrinkle in Time18)、マデレイン・レングルのSFファンタジー小説をエイヴァ・デュヴァーネイが映画化した。邦題は『五次元世界のぼうけん』、クリス・パン、リース・ウィザースプーン、オプラ・ウィンフリー、ミンディ・カリングなどが出演している。 

       

              (オプラ・ウィンフリーとデルガド)

 

「金の映画」ペドロ・オレアUn hombre llamado Flor de Otoño

★本作の公開40周年を記念して選ばれています。主役のホセ・サクリスタンが女装に挑戦、サンセバスチャン映画祭1978の男優銀貝賞を受賞した作品です。ホセ・サクリスタンはカルロス・ベルムトの『マジカル・ガール』出演より日本での若いファン層を開拓しましたが、マラガ映画祭2014の「レトロスペクティブ賞」の受賞者でもあります。

 

     

       (ホセ・サクリスタン、Un hombre llamado Flor de Otoño」から

 

ロドリゴ・ソロゴイェンにマラガ才能賞*マラガ映画祭2018 ③2018年03月26日 11:24

       エロイ・デ・ラ・イグレシア賞がマラガ才能賞に衣替え

 

マラガ才能賞(エロイ・デ・ラ・イグレシア)-La Opinión de Málaga

★今回から各種特別賞にそれぞれ協賛者の名前が入ることになったらしく、エロイ・デ・ラ・イグレシア賞は上記のように長たらしい「マラガ才能賞Premio Malaga Talent(エロイ・デ・ラ・イグレシア)」と名称まで変更になりました。コラボしているLa Opinión de Málagaは、マラガやアンダルシア中心の情報(経済、文化、スポーツ)を発信している日刊紙です。

エロイ・デ・ラ・イグレシアの紹介記事は、コチラ201447

 

キャリア、フィルモグラフィー紹介

★受賞者のロドリゴ・ソロゴイェンソロゴジェンRodrigo Sorogoyenは、1981年マドリード生れ、監督・脚本家・プロデューサー。マドリードの大学で歴史学の学士号を取得、大学の学業とオーディオビジュアルの勉強の両立を目指して映画アカデミーで学び、3本の短編を制作して卒業。2004、マドリード市が資金援助をしているECAMEscuela de Cinematografía y del Audiovisual de la Comunidad de Madridの映画脚本科に入り、並行してTVドラ の脚本執筆を始める。最終学年2008年にデビュー作8 citasを撮り(脚本ペリス・ロマノとの共同執筆)マラガ映画祭2008に出品され高い評価を受ける。本作にはフェルナンド・テヘロ、ベレン・ルエダ、ベロニカ・エチェギ、ラウル・アレバロ、ハビエル・ペレイラなど、現在活躍中の演技派が出演した。

    

    

 

2011年、Caballo Films製作で長編第2作となるStockholmの脚本に共同執筆者イサベル・ペーニャと着手する。資金難からクラウドファンディングで賛同者を募り完成させる。マラガ映画祭2013監督賞、新人脚本賞を受賞、ゴヤ賞2014新人監督賞ノミネート、シネマ・ライターズ・サークル賞2014新人監督賞受賞、Feroz 2014ドラマ部門作品賞受賞トランシルバニア映画祭グランプリ、その他マイアミモントリオール、トゥールーズ他の映画祭正式出品。

Stockholmとキャリア紹介記事は、コチラ2014617

 

     

 

2016年、第3作目となるスリラーQue Dios nos perdone(英題「May God Save Us」)の脚本をイサベル・ペーニャと共同執筆、キャストにアントニオ・デ・ラ・トーレ、ロベルト・アラモを起用した。サンセバスチャン映画祭2016脚本賞を受賞、主演のロベルト・アラモがゴヤ賞2017、フォルケ賞、フェロス賞で主演男優賞を受賞した。本作は201810月「ワールド・エクストリーム・シネマ2017」の一つとして『ゴッド・セイブ・アス マドリード連続老女強姦殺人事件』の邦題で短期間ながら公開された。

 

         

        (アントニオ・デ・ラ・トーレとロベルト・アラモ、映画から)

 

2017年、短編Madreは映画賞60以上の受賞に輝く。アルカラ・デ・エナーレス短編映画祭217観客賞・作品賞・監督賞、「マドリード市短編週刊」で短編映画賞、マラガ映画祭2017観客賞・女優賞(マルタ・ニエト)、アリカンテ映画祭監督賞、フォルケ賞2018(短編フィクション部門)作品賞、ゴヤ賞2018(フィクション部門)短編映画賞など多数受賞している。

Madre」関連記事は、コチラ2018210

 

     

     (トロフィーを手に受賞スピーチをする監督、ゴヤ賞2018授賞式23日)

 

2018年、長年撮りたかったと語っていたスリラーEl Reinoが長編第4作となる。既に公開928日が予定されている。製作TornasolAtresmedia、脚本共同執筆イサベル・ペーニャ、出演者は主役にアントニオ・デ・ラ・トーレ、バルバラ・レニー、ジョセップ・マリア・ポウなど演技派を揃えている。 

     

       (バルバラ・レニーとアントニオ・デ・ラ・トーレ、映画から)

 

フアン・アントニオ・バヨナにレトロスペクティブ賞*マラガ映画祭2018 ②2018年03月24日 18:18

       『怪物はささやく』のバヨナ監督、レトロスペクティブ賞受賞 

 

レトロスペクティブ賞は、貢献賞、栄誉賞の色合いが濃く、どちらかというとベテラン勢が受賞することが多かった。当ブログ誕生後の過去4年間を遡る受賞者は、2014ホセ・サクリスタン1937)、2015イサベル・コイシェ1960)、2016グラシア・ケレヘタ1962)、昨2017年はフェルナンド・レオン・デ・アラノア1968)でした。1975年生れのフアン・アントニオ・バヨナは、輝かしいキャリアの持ち主とはいえ、世代的には一回りほど若くベテラン枠には入らない。今年から賞名が日刊紙「Málaga Hoy」とのコラボレーションとなりPremio RetrospectivaMálaga Hoyに変更されました。

  

 

★マラガ映画祭には特別賞として、前回アップのマラガ賞以下、リカルド・フランコ賞エロイ・デ・ラ・イグレシア賞銀のビスナガ「シウダ・デル・パライソ」賞「金の映画」などがあり、コンペティション発表前に決まりしだい順次アナウンスされます。先頭を切って131日に発表されたのが本賞でした。今回の受賞者は長編3作すべてがヒットした、批評家からも観客からも受け入れられた稀有な監督、全作が劇場公開されました。日本語ウイキペディアでも詳しい情報が入手できますので簡単なデータ紹介にとどめます。

 

フアン・アントニオ・バヨナ Juan Antonio Bayona197559日バルセロナ生れ、監督、脚本家、製作者。カタルーニャ映画視聴覚上級学校ESCACの監督科出身、Mis vacasiones99)、El hombre esponja02)など、短編多数を制作する。1993年、長編デビュー作『クロノス』を手にシッチェス映画祭に出席していたギレルモ・デル・トロより、将来的に制作支援を確約してもらえ、それが果たされたのが「母子三部作」の第1El orfanato『永遠のこどもたち』)、製作総指揮をデル・トロが担いました。カンヌ映画祭2007でプレミアされ、翌2008年のゴヤ賞新人監督賞を受賞した。

   

  

 

2012年「母子三部作」の第2Lo imposible『インポッシブル』)は、ハリウッド俳優を起用した英語映画にもかかわらず国内外で空前のヒット作となる。国内だけでも600万人以上が映画館に足を運び、ゴヤ賞5冠、彼は監督賞を受賞した。2004年スマトラ島沖地震の津波に巻き込まれたカタルーニャ一家の実話がもとになっている。ナオミ・ワッツ演じた母親マリア・ベロンがものした記録を、前作と同じ脚本家セルヒオ・G・サンチェスが脚色した。スペイン映画としては製作費$45,000,000は半端ではなかったが、トータルで$180,300,000を叩き出し、その功績のお蔭か、翌2013年の映画国民賞に歴代最年少で選ばれた。スペイン文化省とスペイン映画アカデミーが選考母体、格式はゴヤ賞より上でしょうか。時の文化教育スポーツ大臣出席のもとサンセバスチャン映画祭で授与式が行われる。2013年は消費税が3倍近く急騰した年だったことから、「教育を疎かにし文化にたいしては消費税増税をした」と、文化教育に冷たい政権に苦言を呈するという異例の受賞スピーチをして話題になった。

    

  

(国民党ラホイ政権の文化相ホセ・イグナシオ・ウェルトから授与されたバヨナ監督)

 

2014年、アメリカのテレビ局ショウタイムShowtime が企画し、サム・メンデス他によってプロデュースされたゴシック・ホラー、TVシリーズPenny Dreadful(第1話・第2話)を監督する。翌年WOWOWが「ナイトメア~血塗られた秘密」という邦題で放映された。

 

2015年、Oxfam Intermón のために短編ドキュメンタリー9 días en Haití37分、仮題「ハイチでの9日間」)を撮る。世界の極貧国の一つと言われるハイチの現状、開発協力の重要性、危機的状況からの緊急的脱出の必要性、またハイチの子供たちの目を通して、チャンスを得られる権利を訴えたドキュメンタリー。

 

          

      (自身出演した短編ドキュメンタリー9 días en Haitíのポスター)

 

2016年「母子三部作」の第3Un monstruo viene a verme(『怪物はささやく』)、本作はゴヤ賞2017では最多受賞の9冠、うち彼は監督賞を受賞した。

 

2017年、セルヒオ・G・サンチェスのホラー・スリラーEl secreto de Marrowboneをプロデュースする。ゴヤ賞2018新人監督賞にノミネートされた。サンチェスは『永遠のこどもたち』と『インポッシブル』の脚本家。

 

2018年、Jurassic World: El reino caídaを撮る。「ジュラシック・ワールド」シリーズの第5作、スティーブン・スピルバーグが製作総指揮、201868日スペイン公開予定、日本公開は邦題『ジュラシック・ワールド/炎の王国』で713日がアナウンスされている。他にグスタボ・サンチェスの長編ドキュメンタリーI Hate New Yorkの製作を手掛ける。ニューヨークのアンダーグラウンドで生きる4人の女性アーティスト、トランスジェンダー活動家を追ったドキュメンタリー、本作は今年のマラガ映画祭で上映される予定。