第5回イベロアメリカ・プラチナ賞2018*ノミネーション発表2018年03月20日 14:23

             『ナチュラルウーマン』最多の9部門ノミネーション

 

★第5イベロアメリカ・プラチナ賞のガラが、昨年の7月から4月に前倒しになったせいか、ノミネーション発表も2月下旬と早まりました。目下、ガラはラテンアメリカ諸国とスペインとで交互に開催されています。パナマ、スペインのマルベージャ、ウルグアイのプンタ・デル・エステ、マドリード、今回はメキシコのカンクン近郊のリゾート地シカレ・リビエラ・マヤ(グラン・ティラッコ劇場Teatro Gran Tlachco de Xcaret 1800人収容)で429日です。総合進行役はメキシコの俳優・監督・製作者・脚本家と多才なエウヘニオ・デルベス、彼は第1回プラチナ賞男優賞の受賞者です。

1回イベロアメリカ・プラチナ賞授賞式の記事は、コチラ2014417

 

★映画賞は過去の作品に贈られる賞だから受賞結果だけでもと思いつつ、まだ5回目という歴史の浅い映画賞、イベロアメリカ諸国以外では話題にならないことも考慮して、やはりアップしておくことにしました。開催時期が3月から4月になった21回マラガ映画祭413日~22日)の各賞発表が五月雨式にアップされています。ギレルモ・デル・トロマラガ賞受賞を手始めに、そろそろ紹介していく予定です。71回カンヌ映画祭58日~19日)も未だ発表になっておりません。今回の審査委員長は女性と予想しておりましたが、ケイト・ブランシェットに決定したようです。スペイン語映画がノミネートされるようでしたら記事にしたい。

 

★主なカテゴリー

 (製作国はイベロアメリカ諸国限定。「」は公開または映画祭上映時の邦題 当ブログ紹介)

作品賞(フィクション部門)

La cordillera(「サミット」アルゼンチン、スペイン)

La librería(スペイン)

Ultimos días en La Habana(キューバ、スペイン)

Una mujer fantástica(「ナチュラルウーマン」チリ、スペイン)

Zama(「サマ」アルゼンチン、ブラジル、スペイン、メキシコ、ポルトガル)

 

「サマ」

     

監督賞

アレックス・デ・ラ・イグレシア Perfectos desconocidos(スペイン)

フェルナンド・ぺレス Ultimos días en La Habana(キューバ、スペイン)

イサベル・コイシェ La librería(スペイン)

ルクレシア・マルテル 「サマ」(アルゼンチン、ブラジル、西、メキシコ、ポルトガル)

セバスティアン・レリオ 「ナチュラルウーマン」(チリ、スペイン)

 

イサベル・コイシェ

     

脚本賞

カルラ・シモン Verano 1993 「夏、1993」(スペイン)

フェルナンド・ぺレス&アベル・ロドリゲス Ultimos días en La Habana(キューバ、西)

イサベル・コイシェ La librería(スペイン)

ルクレシア・マルテル 「サマ」(アルゼンチン、ブラジル、西、メキシコ、ポルトガル)

セバスティアン・レリオ&ゴンサロ・マサ 「ナチュラルウーマン」(チリ、スペイン)

 

「ナチュラルウーマン」

      

オリジナル作曲賞

アルベルト・イグレシアス 「サミット」(アルゼンチン、スペイン)

アルフォンソ・ビラリョンガ La librería(スペイン)

デルリスA. ゴンサレス Los buscadores(パラグアイ)

フアン・アントニオ・レイバ&マグダ・ロサ・ガルバン El techo(ニカラグア、キューバ)

プリニオ・プロフェタ O filme da minha vida(ブラジル)

 

「サミット」

                                                             

 男優賞

アルフレッド・カストロ Los perros(チリ、アルゼンチン、ポルトガル)

ダニエル・ヒメネス・カチョ「サマ」(アルゼンチン、ブラジル、西、メキシコ、ポルトガル)

ハビエル・バルデム Loving Pablo(スペイン)

ハビエル・グティエレス El autor(スペイン、メキシコ)

ホルヘ・マルティネス Ultimos días en La Habana(キューバ、スペイン)

 

ハビエル・グティエレス

       

女優賞

アントニア・セヘルス Los perros(チリ、アルゼンチン、ポルトガル)

ダニエラ・ベガ 「ナチュラルウーマン」(チリ、スペイン)

エンマ・スアレス Las hijas de Abril(メキシコ)

マリベル・ベルドゥ Abracadabra(スペイン) 

ソフィア・ガラ Alanis(アルゼンチン)

 

アントニア・セヘルス

                                                   

作品賞(アニメーション部門)

Deep(スペイン)

El libro de lila(コロンビア、ウルグアイ)

Historia antes de uma historia(ブラジル)

Lino-Uma aventura de sete vidas(ブラジル)

Tadeo Jones 2. El secretodel Rey Midas(スペイン)

  

                                                            

             「Lino-Uma aventura de sete vidas

 

作品賞(ドキュメンタリー部門)

Dancing Beethoven(スペイン)

Ejercicios de memoria(パラグアイ、アルゼンチン)

El pacto de Adriana(チリ)

Los niños(チリ)

Muchos hijos, un mono y un castillo(スペイン)

 

                                               

           「Muchos hijos, un mono y un castillo

 

オペラ・プリマ初監督作品賞

El techo(ニカラグア、キューバ)

La defensa del dragón(コロンビア)

La llamada(スペイン)

La novia del desierto(アルゼンチン、チリ)

Mala junta(チリ)

Verano 1993(スペイン)

 

 「El techo

                                     

 編集賞

アナ・プファフ&ディダク・パロウ 「夏、1993」(スペイン)

エティエンヌ・ボーザック La mujer del animal(コロンビア)

ミゲル・シュアードフィンガー&カレン・ハーレー

 「サマ」(アルゼンチン、ブラジル、スペイン、メキシコ、ポルトガル)

ロドルフォ・バロス Ultimos días en La Habana(キューバ、スペイン)

ソレダード・サルファテ 「ナチュラルウーマン」(チリ、スペイン)

 

La mujer del animal

       

美術賞

エステファニア・ラライン「ナチュラルウーマン」(チリ、スペイン)

ミケル・セラーノ  Handia

モニカ・ベルヌイ 「夏、1993」(スペイン)

レナタ・ピネイロ 「サマ」(アルゼンチン、ブラジル、スペイン、メキシコ、ポルトガル)

セバスティアン・オルガンビデ&ミカエラ Saiegh 「サミット」(アルゼンチン、スペイン)

 

Handia

      

撮影賞

ベンハミン・エチャサレッタ 「ナチュラルウーマン」(チリ、スペイン)

ハビエル・フリア 「サミット」(アルゼンチン、スペイン)

ラウル・ペレス・ウレタ Ultimos días en La Habana(キューバ、スペイン)

ルイ・ポサス 「サマ」(アルゼンチン、ブラジル、スペイン、メキシコ、ポルトガル)

サンティアゴ・ラカ 「夏、1993」(スペイン)

 

 「夏、1993

    

 

録音賞

アイトル・ベレングエラ、ガブリエル・グティエレス、ニコラス・デ・ポウルピケ 

   Verónica(「エクリプス」スペイン)

グイド・ベレンブルム 「サマ」(アルゼンチン、ブラジル、西、メキシコ、ポルトガル)

セルヒオ・ブルマン、ダビ・ロドリゲス、ニコラス・デ・ポウルピケ 

  El bar(「クローズド・バル~街角の狙撃手と8人の標的」スペイン、アルゼンチン)

Sheyla Pool Ultimos días en La Habana(キューバ、スペイン)

ティナ・Laschke 「ナチュラルウーマン」(チリ、スペイン)

 

「エクリプス」

        

価値ある教育シネマ賞

Como nossos pais ブラジル

Handia スペイン

La mujer del animal コロンビア

Mala junta チリ

Una mujer fantástica 「ナチュラルウーマン」チリ、スペイン

    

(ブラジル)

    

テレビ・シリーズのノミネーションは割愛、受賞作品はアップします。

掲載写真は各国から適当に選んだものです。

 

★ざっと眺めただけで単独合作含めてスペインのノミネーションが多い。作品・監督・脚本賞のいずれにも顔を出している。ドキュメンタリーやアニメーションを合計すると20作ぐらいになるか。メキシコが開催国だがいささか寂しい印象です。メキシコ、ブラジル、チリなど除くと、ラテンアメリカ諸国は1国だけで製作するのは難しいことが分かります。少しはマシなスペインの資金提供となる。

 

★今回の参加国は23ヵ国だそうですが(ノミネーションを受けた国は11ヵ国)、ゴヤ賞2018イベロアメリカ映画賞にノミネートさえされなかったフェルナンド・ぺレスの「Ultimos días en La Habana」が、7カテゴリーでノミネートされている。悪くはなかったが、個人的には少し奇異な印象をもちました。


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