オープニングは合唱劇”Hablar”*マラガ映画祭2015 ② ― 2015年03月21日 17:55
「金の映画」は『オーソン・ウェルズのフォルスタッフ』
★前回に続けて、特別賞「金の映画」はオーソン・ウェルズの“Campanadas
a medianoche”(1965、西≂仏≂スイス合作、“Chimes at Midnight”)、日本では『オーソン・ウェルズのフォルスタッフ』の邦題で1986年公開されています。シィクスピアの『ヘンリー4世』と『ウィンザーの陽気な女房たち』に出てくる、大ぼら吹きの悪党フォルスタッフが主人公、でっぷり肥ったウェルズがこの巨漢を怪演して大いに笑わせてくれた歴史物コメディ。ヘンリー4世にシィクスピア劇俳優のジョン・ギールグッド、娼婦ドルにジャンヌ・モロー、皇太子ハル、後のヘンリー5世にキース・バクスターとキャスト陣は英仏米、スペイン人は出ていないようです。製作会社 Internacional Films がスペインなのでタイトルはスペイン語になったが言語は英語というややこしさです。15世紀のイギリスが舞台だがロケ地はバルセロナで撮影された。多分安上がりだったのではないか。受賞者が故人の場合は誰が登壇するのだろうか。製作会社も現在は存在していないようです。
(真夜中の鐘を聴くフォルスタッフ、最後のシーンから)
★1966カンヌ映画祭「20周年記念賞」とテクニカル大賞を受賞(オーソン・ウェルズ)
1966シネマ・ライターズ・サークル賞(スペイン)最優秀作品賞受賞
1968 BAFTA外国人俳優賞受賞(オーソン・ウェルズ)
ベテランと若手が競うコンペティション13作品
★オープニングはホアキン・オリストレルの合唱劇“Hablar”です。マドリードのラバビエス地区を舞台に約20人ほどの若手、中堅、ベテランが織りなす群像劇。もうお馴染みのラウル・アレバロ、マルタ・エトゥラ、マリア・ボトーとフアン・ディエゴ・ボトー姉弟、メルセデス・サンピエトロ、ゴヤ・トレド・・・今回「マラガ賞」受賞のアントニオ・デ・ラ・トーレも出演します。
(ラウル・アレバロ、映画から)
★クロージングはコンペ外から、アルフォンソ・アルバセテのコメディ“Solo
química”、アナ・フェルナンデス(オリ)、アレホ・サウラス(カルロス)、ロドリゴ・ギラオ(エリック・ソト)、ナタリア・デ・モリナ、マリア・エステベ、ホセ・コロナド、ロッシ・デ・パルマなどなど。アルバセテ監督は、『セックスとパーティと嘘』がラテンビート2009で上映されています。原題の“Mentiras y gordas”が英題からの直訳で、残念ながらかけ離れた題が付けられてしまった。アナ・フェルナンデスとアレホ・サウラスはTVシリーズで人気上昇中、ロドリゴ・ギラオはアルゼンチンのイケメン俳優です。
(左から、アレホ・サウラス、アナ・フェルナンデス、ロドリゴ・ギラオ)
★4月になって映画祭が近づいたら、ラテンアメリカ映画部門と合わせて個別にご紹介したい。
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