第1回イベロアメリカ・プラチナ賞2014年02月20日 20:19

★ゴヤ賞が終わったらベルリン映画祭、オスカー賞、マラガ映画祭、カンヌが恒例行事でしたが、今年から新たに「イベロアメリカ・プラチナ賞」が創設され順番が変わりました。ブラジルを含めたラテンアメリカ諸国にポルトガル、スペインを含めて合計22カ国が一堂に会しての映画賞です。参加国の映画アカデミーが団結して全世界に向けてイベロアメリカ映画を発信しよう。映画産業では弱小国が多いラテンアメリカ諸国でも束になれば・・・「三本の矢」ということらしい。

 

★第1回授賞式は45日パナマにて開催されます。まずトロフィーのご紹介、デザインはハビエル・マリスカルF・トゥルエバ監督とのコラボで『チコとリタ』(2010)を撮ったスペインのアーチスト。1992年のバルセロナ・オリンピックのマスコット≪コビー≫ちゃんの生みの親です。写真でお分かりのように、両手を高く差し上げて地球を支えているちょっとセクシーな女性像です。先週の金曜日にマドリードの「カサ・デ・アメリカ」にてご披露されました。国境を越えての映画賞ですから、見通しとしては困難が予想されますね。

 


★作品賞、監督賞、脚本賞、オリジナル作曲賞、男優・女優賞、アニメーション賞、ドキュメンタリー賞の8部門栄誉賞です。ノミネーションは作品賞と男優・女優が5作品、残りは3作品です。第1回は101作品の中から選ばれ、ノミネーション発表は313です。栄誉賞は昨年3月に鬼籍入りしたキューバの名プロデューサー、カミロ・ビベスと既にアナウンスされています。『ルシア』『苺とチョコレート』『グアンタナメラ』『永遠のハバナ』、スペインとの合作『ハバナ・ブルース』など数えきれない名画を製作しましたから個人的にも嬉しい。

(写真はプラチナ賞の宣伝ポスター)

 

    スペイン代表作品

○“Vivir es fácil con los ojos cerrados ダビ・トゥルエバが作品賞・監督&脚本賞

ハビエル・カマラが男優賞

○“Las brujas de Zugarramurdiアレックス・デ・ラ・イグレシアが作品賞

                ジョアン・バレントがオリジナル作曲賞

○“La gran familia española”ダニエル・サンチェス・アレバロが作品賞・監督&脚本賞、

○“Caníbal”(マヌエル・マルティン・クエンカ)アントニオ・デ・ラ・トーレが男優賞

○“La herida”(フェルナンド・フランコ)マリアン・アルバレスが女優賞

○“3 bodas de más”(ハビエル・ルイス・カルデラ) インマ・クエスタが女優賞

○『アイム・ソー・エキサイテッド』(アルモドバル)アルベルト・イグレシアスがオリジナル作曲賞

○“Con la pata quebrandaディエゴ・ガランがドキュメンタリー賞

○“Las maestras de la República ピラール・ペレス・ソラノがドキュメンタリー賞

青ゴチック体がゴヤ賞ノミネート無し。ゴヤ賞総括でデ・ラ・イグレシア丸の船長を評価しなかったことにイチャモンつけたが、今度は選んだことを評価しよう。アルモドバルのお気に入り作曲家イグレシアスはゴヤ胸像のコレクター、もう8個も持っているからゴヤ賞は充分です。後進に道を譲りましょう。国際的にも実績あり、最初に選ばれるべき人ですね。がゴヤ賞受賞者。

 

    審査員&プレゼンター

○現在審査員として決定しているのは、イバン・トルヒーリョ(グアダラハラ映画祭ディレクター)、パス・ラサロ(ベルリン映画祭のプログラム編成者・ヨーロッパ映画アカデミー助言者)の二人だけ、他にラテンアメリカの監督や作家が予定されているが、まだ決定に至っていない。

○プレゼンターはメキシコの女優アレサンドラ・ロサルド、アメリカ在住のコロンビア人ジャーナリスト、フアン・カルロス・アルシニエガ。

○プラチナ賞のディレクター、ミゲル・アンヘル・ベンサルによると、授賞式の模様は各国でテレビ中継され、だいたい100分の予定。