ヴィム・ヴェンダースの新作で開幕*サンセバスチャン映画祭2017 ⑫ ― 2017年09月26日 13:12
アリシア・ヴィカンダー、サンセバスチャンに到着
★まずまずの天候に恵まれ開幕しました。続々と内外のシネアストが現地入りして国際映画祭ならではの雰囲気がただよってきました。オープニング作品 “Submergence” の監督ヴィム・ヴェンダースのグループ、アントニオ・バンデラス、パス・ベガ、審査委員長ジョン・マルコヴィッチ以下の審査員一同(ホルヘ・ゲリカエチェバリア、エンマ・スアレス、ドロレス・フォンシ、ウィリアム・オールドロイド、アンドレ・ザンコウスキ、パウラ・ヴァカロ)、カルロス・サウラ、アニエス・ヴァルダ、アキ・カウリスマキなどのスーパー・シニア組も元気な姿で到着しました。ホライズンズ・ラティノの有力候補、チリのセバスチャン・レリオ監督とヒロインのダニエラ・ベガも早々と姿を見せ意気込みを印象づけました。

(審査員一同、中央がマルコヴィッチ審査委員長)
★オープニング作品はヴィム・ヴェンダースの最新作 “Submergence”(スペイン題 “Inmersión”)、先日閉幕したトロント映画祭のスペシャル・プレゼンテーション部門でも上映され、監督は第4回「ゴールデン・サム」賞を受賞したばかりです。監督、ヒロインのスウェーデン出身だが現在はハリウッドで活躍しているアリシア・ヴィカンダー(ヴィキャンデル)、トロントにも来ていたケリン・ジョーンズが現地入りしたようです。

(サンセバスチャンには姿を見せなかったジェームズ・マカヴォイ入りのポスター)

(ケリン・ジョーンズ、ヴィム・ヴェンダース監督、アリシア・ヴィカンダー)

「サンセバスチャンは Netflix 作品を拒みません」と総監督ホセ・ルイス・レボルディノス
★ベネチア映画祭のディレクターもネットフリックス制作の映画は「大歓迎」と、カンヌとは違う路線をアナウンスしましたが、サンセバスチャンの今年7回目を総指揮するホセ・ルイス・レボルディノスも早くから「Netflix 作品を拒みません」と明言していました。規模も格も段違いですから、存続のためにもきれいごとなど言ってられません。だからではないでしょうが、ベロドロモ部門上映のボルハ・コベアガの “Fe de etarras” の以下のような大垂れ幕がビル全体を被いました。レボルディノスも56歳、63歳で引退をちらつかせていますが、大分先の話です。

(ネットフリックス制作“Fe de etarras” のプロモーション用の大ポスター)
★マヌエル・マルティン・クエンカの “El autor” の面々も勢揃いしています。スペイン語映画では賞レースの先頭を走っている印象です。大歓迎を受けて、ハビエル・グティエレスもマリア・レオンも上機嫌のようです。ハビエルは2014年に『マーシュランド』(アルベルト・ロドリゲス)で男優賞を受賞していますが、授賞式には欠席して相棒のラウル・アレバロがスピーチを代読した。アルベルト・ロドリゲス監督は作品は、コンペティション外でTVシリーズ “La peste”(2回分)が上映されます。

(マヌエル・マルティン・クエンカ監督)

(一人だと小柄が目立たない主役アルバロのハビエル・グティエレス)

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