マラガ才能賞にカルロス・マルケス=マルセ*マラガ映画祭2020 ⑮ ― 2020年08月29日 13:42
「映画の殿堂セルバンテス劇場で賞をいただけるのは望外の喜び」
(受賞スピーチをするカルロス・マルケス=マルセ、8月24日、セルバンテス劇場)
★去る8月24日、第23回ビスナガ・マラガ才能賞の授与式がセルバンテス劇場でありました(プレゼンターは女優のノエミ・ルイス)。受賞者カルロス・マルケス=マルセ(バルセロナ1983)は監督、脚本家、編集者、6年前の2014年「10.000 km」で華々しくデビュー、金のビスナガ賞(作品賞)と監督賞他を受賞した。翌年のゴヤ賞2015では新人監督賞を受賞している。また昨年のマラガ映画祭2019に出品されたカタルーニャ語の「Els dies que vindran」でも、金のビスナガ賞と監督賞を受賞するなど、本映画祭との関りは深い。
*「10.000 km」の作品&キャリア紹介は、コチラ⇒2014年04月11日
*「Els dies que vindran」の作品紹介は、コチラ⇒2019年04月11日
★デビュー作から製作を手掛けている20年来の親友にしてプロデューサーのセルジ・モレノも登壇、また「10.000 km」のヒロインを演じたロンドンっ子のナタリア・テナは来マラガできないことから、お祝いをビデオメッセージで送ってきた。彼女は英国人だが両親がスペイン出身、スペイン語が堪能で、本作出演で銀の最優秀女優賞を受賞したのでした。
(金のビスナガ賞受賞の「10.000 km」のナタリア・テナとダビ・ベルダゲルのカップル)
★今回はセクション・オフィシアル出品はありませんでしたが、マラガ・プレミア部門に2020年製作のカタルーニャTVのドラマ「La mort de Guillem」が上映された(25日にアルベニス映画館)。1993年4月11日、バレンシア州カステリョンの町モンタネホスで極右グループに暗殺されたアンチ・ファシストのギリェム・アグリョ(1974)の死をめぐるTVドラマ。実話に基づいているドキュメンタリー・ドラマ、つづめてドクドラと称している。1995年にネオナチのペドロ・クエバス1人が禁固14年の刑を受けただけで他のグループ全員は無罪、クエバスも4年服役しただけで自由の身になったという不可解な政治的事件。既に27年が経っておりますが、非常に複雑な事案で未だに未解決事件ということです。現在でも不正に苦しむ家族(両親が健在)や関係者に対する嫌がらせが続いているという。
(ギリェム・アグリョ役のヤニス・コリャドとギリェムの両親)
(プレス会見に臨むカルロス・マルケス=マルセ監督、8月25日)
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