マヌエル・ゴメス・ペレイラのコメディ「La cena」*ゴヤ賞2026 ⑤ ― 2026年02月09日 18:41
ゴヤ賞作品賞を含む8カテゴリーにノミネートされた「La cena」

★フォルケ賞(アルベルト・サン・フアン男優賞ノミネート)に続いて、フェロス賞(コメディ部門の作品賞受賞)でも気を吐いたマヌエル・ゴメス・ペレイラの「La cena / The Dinner」は、スペイン内戦終結後をバックにフランコ派、反フランコ派入り乱れ、フランコ将軍やヒトラー総統も登場するブラックコメディ。本作はホセ・ルイス・アロンソ・デ・サントスの戯曲 “La cena de los generales”(2008年刊)が原作。キャスト陣はアルベルト・サン・フアン、マリオ・カサス、アシエル・エチェアンディア、エルビラ・ミンゲス、アントニオ・レシネスなど芸達者なベテラン勢がクレジットされている。ゴヤ賞ノミネートは作品賞、脚色賞を含む8カテゴリー、以下太字がゴヤ賞にノミネートされている。
★評価はおしなべて高く、映画データベースは10点満点の7点、エル・パイスのハビエル・オカーニャは「記憶の必要性、尊厳の価値、自由の理想の高貴さ、悲劇中の悲劇、ユーモアを巧みに結びつけている」とポジティブに評価しています。敵対する登場人物の常套句に注意をはらって、異なった視点で現代史を語るインテレクチュアルなブラック・コメディ。

(二人の主役、マリオ・カサスとアルベルト・サン・フアン)
「La cena / The Dinner」2025
製作: La Terraza / Turanga Films / Entre Medina y Genaro / Halley Production / Sideral Cinema / ICO / ICAA / Movistar Plus+ / Crea SGR / RTVE 他
監督:マヌエル・ゴメス・ペレイラの
脚本:ホアキン・オリストレル、ヨランダ・ガルシア・セラノ、
マヌエル・ゴメス・ペレイラ
原作:ホセ・ルイス・アロンソ・デ・サントスの戯曲 “La cena de los generales”
撮影:アイトル・マンチョラ
音楽:アンヌ・ソフィー・Versnaeyen
(オリジナル歌曲賞ビクトル・マヌエル「Y mientras tanto」)
編集:ヴァネッサ・マリムベルトMarimbert
美術:コルド・バジェス
プロダクションデザイン:マリア・ヘスス・タラソナ
衣装デザイン:エレナ・サンチス
メイク&ヘアー:アンパロ・サンチェス、アネ・マルティネス、他
製作者:クリストバル・ガルシア、リナ・バデネス、ロベルト・ブトラゲーニョ、
(エグゼクティブ)アナ・カマチョ、ラウラ・カストロ・オテロ、他
データ:製作国スペイン=フランス、2025年、スペイン語、ブラック・コメディ、106分、撮影地マドリードのホテル・プラサ、エル・エスコリアのホテル・ミランダ & スイス、バレンシア市、カナリア諸島ラス・パルマス、配給元ア・コントラコリエンテ・フィルムズ(スペイン)、フィルム・ファクトリー・エンターテインメント(ワールド)、公開スペイン、アンドラ公国10月17日、イタリア2026年04月09日、興行収入2025年末370万ユーロ、ワールド447万ユーロ
映画祭・映画賞:第73回サンセバスチャン映画祭2025 RTVE 部門上映(9月24日)、第40回バレンシア映画祭オープニング作品、第31回フォルケ賞2025主演男優賞ノミネート(アルベルト・サン・フアン)、第8回ロラ・ガオス賞助演女優賞(グロリア・マルチ)、プロダクションデザイン賞(マリア・ヘスス・タラソナ)受賞、第13回フェロス賞2026コメディ賞受賞、以下主演男優・助演女優・助演男優・予告編賞ノミネート、シネマ・ライターズ・サークル賞脚本・主演男優・助演女優賞にノミネート(結果発表2月23日)、ゴヤ賞は上記の通り。

(マドリード公開のイベントに参加したクルー、2025年10月13日)
ストーリー:スペイン内戦終結からわずか2週間後の1939年4月15日、負傷者の臨時病院として営業していたマドリードの高級ホテルであるパレスホテルに或るミッションを受けたメディナ中尉が到着する。フランコ将軍が武力勝利を祝う夕食会の開催を要請したからです。さっそく中尉はウェイター頭のヘナロに宴会の準備を命じます。当時マドリードにはフランコ派の料理人がいないという噂から、ヘナロは処刑寸前の反フランコ派の料理人たちの解放を求めます。将軍以下招待客は知りません、何を知らないかというと、夕食会の料理が国外逃亡の最後のチャンスを窺う反フランコ派の料理人によって準備されていることです。内戦の疵を抱えた人々が入り乱れての騙し合いが始まります。

(おしっこ入りスープにご満悦なフランコ将軍)
キャスト:
マリオ・カサス(サンティアゴ・メディナ中尉)
アルベルト・サン・フアン(ヘッド・ウェイターのヘナロ・パラソン)主演男優賞ノミネート
ノラ・エルナンデス(看護師マリア)新人女優賞ノミネート
アシエル・エチェアンディア(ファランヘ党のホセ・ルイス・アロンソ、サイコパス)
オスカル・ラサルテ(ソムリエのアンヘル、マリアのパートナー)
マルティン・パエス(ガリシアの将校チャペロ)
エルビラ・ミンゲス(労働組合リーダーの料理人フアナ、アンヘルの母)助演女優賞ノミネート
カルロス・セラノ(ファッシストのウェイター、エル・ルビオ)
カルメン・バラゲ(アルコール依存症のフローラ)
アントニオ・レシネス(反フランコの料理人アントン)
エバ・ウガルテ(メディナ中尉の妻ルチ)
ハビ・フランセス(フランシスコ・フランコ将軍)
グロリア・マルチ(フランコ将軍の妻カルメン・ポロ)
トニ・アグスティ(料理人エピ・ファニオ)
フェラン・ガデア(ブラス)、エレアサル・オルティス(ナンド)、ラファエル・バルス(アロンソの部下)、ダビ・ディアス(ヒットラー総統)他多数

(アルベルト・サン・フアン、マリア役のノラ・エルナンデス、マリオ・カサス)

(スペイン脱出を目論むソムリエ役のオスカル・ラサルテと料理人たち)

(マリア、料理人フアナ役のエルビラ・ミンゲス、オスカル・ラサルテ)

(ファランヘ党員アロンソ役のアシエル・エチェアンディア右)
★監督紹介:マヌエル・ゴメス・ペレイラ、1958年12月マドリード生れ、監督、脚本家、製作者。代表作として1995年の「Boca a boca」(監督・脚本)、ゴヤ賞1996作品・監督・脚本賞ノミネート、ハビエル・バルデムが主演男優賞受賞の他、シネマ・ライターズ・サークル賞、フォトグラマス・デ・プラタ、オンダス賞などを受賞して知名度を挙げた作品。共演者にアイタナ・サンチェス=ヒホン、マリア・ブランコなど。邦題『電話でアモーレ』で公開された。
★スター・キャスト出演のロマンティック・コメディ「El amor perjudica seriamente la salud / Love Can Seriously Damege Your Health」(『ペネロペ・クルスの抱きしめたい!』)は、60年代にスペインを訪問したジョン・レノンのイベントに偶然出会った二人の若者(ペネロペ・クルスとガビノ・ディエゴ)が恋に落ち、別れ、また出会う風変わりな30年間を描いている。歌手で女優のアナ・ベレン、フアンホ・プイグコルベ、当時の豪華キャストが出演、コメディで2時間は長すぎるが型破りのロマンティック・コメディだった。
★1999年、「Entre las piernas」がベルリン映画祭に正式出品、プチョン・ファンタスティック映画祭でシチズン・チョイス賞を受賞、カルメロ・ゴメスがトゥリア主演男優賞を受賞、翌年『スカートの奥で』の邦題で2000年ビデオが発売された。出演者はゴメスのほか、ビクトリア・アブリル、ハビエル・バルデム、フアン・ディエゴ、新作主役のアルベルト・サン・フアンも共演している。
★2005年の「Reinas / Queens」は、ゲイ・カップルの共同結婚式を題材にした娯楽作。息子たちの母親役に、アルモドバル学校のミューズを含むベテラン5人、マリサ・パレデス、カルメン・マウラ、ベロニカ・フォルケ、メルセデス・サンピエトロ、ベティアナ・ブルムを起用、そのゲイの息子たちに当時の売れっ子を集合させ、クレジット欄には度肝を抜く。直近10年はTVシリーズにシフトしており、Netflixなどで配信されているものもある。

(新作撮影中のゴメス・ペレイラ)
*主なフィルモグラフィー
1994「Todos los hombres sois iguales / All Men Are the Same」(コメディ、監督・脚本)
ゴヤ賞1995オリジナル脚本賞受賞、ペニスコラ・コメディFF1994作品・監督賞受賞
1995「Boca a boca」『電話でアモーレ』(コメディ、1997年11月公開)
1996「El amor perjudica seriamente la salud」『ペネロペ・クルスの抱きしめたい!』
(コメディ、監督・脚本・製作)
1999「Entre las piernas」『スカートの奥で』(ミステリー・ロマンス、監督・脚本・製作)
2005「Reinas / Queens」『クイーンズ』(コメディ、監督・脚本)
2008「El juego del ahorcado」『ザ・レイプ 秘密』(ドラマ、監督・脚本、DVD)
ゴヤ賞2009新人男優賞(アルバロ・セルバンテス)ノミネート
2014「La ignorancia de la sangre」(スリラー、監督)
スペイン俳優組合助演男優賞(アルベルト・サン・フアン)ノミネート
2017「Tiempos de guerra」(ドラマ、TVシリーズ13話中6話、監督)
2019~20「Alta mar / High Seas」『アルタ・マール:公海の殺人』
(犯罪ドラマ、TVシリーズ12話中4話、監督)、2019年、Netflixで配信
★キャスト紹介:メディナ中尉を演じたマリオ・カサス(ア・コルーニャ1986)とヘナロ・パラソン役のアルベルト・サン・フアン(マドリード1968)のキャリア&フィルモグラフィーは既に紹介しています。2人とも主演男優賞のゴヤ胸像を手にしています。
*マリオ・カサス紹介は、コチラ⇒2021年02月23日
*アルベルト・サン・フアン紹介は、コチラ⇒2025年01月08日/2021年02月01日
第40回ゴヤ賞2026ノミネーション発表*ゴヤ賞2026 ④ ― 2026年01月19日 20:23
最多ノミネーションはアラウダ・ルイス・デ・アスアの「Los domingos」

★1月13日(火)、予告通り第40回ゴヤ賞2026のノミネーション全28カテゴリーが発表になりました。司会者は女優のトニ・アコスタと俳優で製作者のアルトゥーロ・バルスの二人などアナウンス通りでした。授賞式は2月28日バルセロナのオーディトリアム・フォーラムCCIBで開催、バルセロナ開催は25年前の2000年が最初で今回が2回めです。最多ノミネーションは「Los domingos」の13個、「Sirat」の11個、「Maspalomas」9個、「La cena」8個、「Sorda」、「El cautivo」と「Los Tigres」が7個、「Romería」6個、「Ciudad sin sueño」が5個となりました。発表は以下の通りです。(*印は当ブログ紹介作品、初出のみ)

(ホスト役のトニ・アコスタとアルトゥーロ・バルス)
*第40回ゴヤ賞2026ノミネーション*
◎作品賞
「La cena / The Dinner」(フェロス賞コメディ部門作品賞受賞)
製作:クリストバル・ガルシア、リナ・バデネス、ロベルト・ブトラゲーニョ

「Los domingos」(フォルケ賞・フェロス映画部門作品賞受賞) *
製作:マヌ・カルボ、マリサ・フェルナンデス・アルメンテロス、
サンドラ・エルミダ・ムニョス、ナヒカリ・イピニャ

「Maspalomas」 *
製作:アンデル・バリナガ=レメンテリア・アラノ、アンデル・サガルドイ・ムヒカ、
フェルナンド・ラロンド、ハビエル・ベルソサ

「Sirat」(フェロス賞予告編賞受賞) *
製作:アグスティン・アルモドバル、エステル・ガルシア、オリオル・マイモー、
ハビ・フォント

「Sorda」 *
製作:アドルフォ・ブランコ、ミリアム・ポルテ、ヌリア・ムニョス・オルティン

◎監督賞
アラウダ・ルイス・デ・アスア 「Los domingos」(フェロス監督賞受賞)
アイトル・アレギ、ホセ・マリ・ゴエナガ 「Maspalomas」
カルラ・シモン 「Romería」 *

オリベル・ラシェ 「Sirat」
アルベルト・セラ 「Tardes de soledad」『孤独の午後』 *
(フェロス賞ノンフィクション部門感動賞受賞)

◎新人監督賞
イオン・デ・ソサ 「Balearic」

ジャウマ・クラレト・ムサルト 「Estrany riu / Extraño río」

ジェンマ・ブラスコ 「La furia」

ヘラルド・オムス 「Muy lejos」 *

エバ・リベルタード 「Sorda」
◎オリジナル脚本賞
アラウダ・ルイス・デ・アスア 「Los domingos」(フェロス脚本賞受賞)
ホセ・マリ・ゴエナガ 「Maspalomas」
オリベル・ラシェ、サンティアゴ・フィリョル 「Sirat」
アグスティン・ディアス・ヤネス 「Un fantasma en la batalla」『そして彼女は闇を歩く』*

アベリナ・プラト 「Una quinta portuguesa」 監督アベリナ・プラト *

◎脚色賞
ギジェルモ・ガロエ、ビクトル・アロンソ=ベルベル 「Ciudad sin sueño」 *
監督ギジェルモ・ガロエ(フェロス賞フィクション部門感動賞受賞)

セリア・リコ・クラベリーノ 「La buena letra」 監督セリア・リコ・クラベリーノ *

ホアキン・オリストレル、マヌエル・ゴメス・ペレイラ、ヨランダ・ガルシア・セラノ
「La cena」
カルラ・シモン 「Romería」
エバ・リベルタード 「Sorda」
◎オリジナル作曲賞
カルラ・F. ・ベネディクト 「El talento」

イバン・パロマレス・デ・ラ・エンシナ 「Leo & Lou」

フリオ・デ・ラ・ロサ 「Los Tigres」 *

アランサス・カジェハ 「Maspalomas」
カングディング・ライ 「Sirat」(フェロス賞オリジナル音楽賞受賞)
◎オリジナル歌曲賞
「La Arepera」作曲:パロマ・ペニャルビア・ルイス
「! Caigan las rosas blancas !」

「Flores para Antonio」作曲:アルバ・フローレス、シルビア・ペレス・クルス
「Flores para Antonio」

「Hasta que me quede sin voz」作曲:レイバ
「Hasta que me quede sin voz」

「Y mientras tanto」歌・作曲:ビクトル・マヌエル
「La cena」
「Caminar el tiempo」作曲:ブランダ・パロマ・ラモス、ホセ・パブロ・ポロ、
ルイス・イバルス 「Parecido a un asesinato」

◎主演男優賞
アルベルト・サン・フアン 「La cena」
ミゲル・ガルセス 「Los domingos」
ホセ・ラモス・ソロイス 「Maspalomas」(フォルケ賞男優賞、フェロス主演男優賞受賞)
マリオ・カサス 「Muy lejos」
マノロ・ソロ 「Una quita portuguesa」
◎主演女優賞
アンヘラ・セルバンテス 「La furia」
パトリシア・ロペス・アルナイス 「Los domingos」(フォルケ賞・フェロス主演女優賞受賞)
アントニア・セヘルス 「Los Tortuga」 監督ベレン・フネス *

ノラ・ナバス 「Mi amiga Eva」 監督セスク・ゲイ

スサナ・アバイトゥア 「Un fantasma en la batalla」
◎助演男優賞
ミゲル・レリャン 「El cautivo」『囚われ人』 監督アレハンドロ・アメナバル

フアン・ミヌヒン 「Los domingos」
カンディド・ウランガ 「Maspalomas」(フェロス助演男優賞受賞)
タマル・ノバス 「Rondallas」 監督ダニエル・サンチェス・アルバロ

アルバロ・セルバンテス「Sorda」
◎助演女優賞
エルビラ・ミンゲス 「La cena」
ナゴレ・アランブル 「Los domingos」(フェロス助演女優賞受賞)
ミルヤム・ガジェゴ 「Romería」
エレナ・イルレタ 「Sorda」
マリア・デ・メデイロス 「Una quita portuguesa」
◎新人男優賞
アントニオ〈トニ〉・フェルナンデス・ガバレ 「Ciudad sin sueño」
フリオ・ペーニャ 「El cautivo」
ウーゴ・ウェセル Welzel 「Enemigos」 監督ダビ・バレロ

ジャン・モンテル・パラウ 「Leo & Lou」
ミッチ・ロブレス 「Romería」
◎新人女優賞
ノラ・エルナンデス 「La cena」
ブランカ・ソロア 「Los domingos」
エルビラ・ララ 「Los Tortuga」
リュシア・ガルシア 「Romería」
ミリアム・ガロ 「Sorda」
◎プロダクション賞
アントネーリョ・ノベリーノ 「Ciudad sin sueño」
セルヒオ・ディアス・ベルメホ 「El cautivo」
イツィアル・ガルシア・スビリ 「Los domingos」
ベゴーニャ・ムニョス・コルクエラ 「Los Tigres」
オリオル・マイモ 「Sirat」
◎撮影監督賞
ルイス・ポサス 「Ciudad sin sueño」
ベト・ロウリッチ 「Los domingos」
パウ・エステベ・ビルバ 「Los Tigres」
ハビエル・アギーレ・エラウソ 「Maspalomas」
マウロ・エルセ 「Sirat」
◎編集賞
ビクトリア・ラマーズ 「Ciudad sin sueño」
アンドレス・ジル 「Los domingos」
ホセ・M. G.・モヤノ 「Los Tigres」
クリストバル・フェルナンデス 「Sirat」
ベルナト・ビラプラナ 「Un fantasma en la batalla」
◎美術賞
フアン・ペドロ・デ・ガスパル 「El cautivo」
コルド・バジェス 「La cena」
ペペ・ドミンゲス・デル・オルモ 「Los Tigres」
ミケル・セラノ 「Maspalomas」
ライア・アテカ 「Sirat」
◎衣装デザイン賞
ニコレタ・タラタ 「El cautivo」
ネレア・トリホス 「Gaua」

エレナ・サンチス 「La cena」
アナ・マルティネス 「Los domingos」
アンナ・アギラ 「Romería」
◎メイクアップ&ヘアー賞
アナ・ロペス=プイグセルベル、ベレン・ロペス=プイグセルベル、ナチョ・ディアス
「El cautivo」
パトリシア・ロペス、パコ・ロドリゲス・H.、ナチョ・ディアス 「Gaua」
サライ・ロドリゲス、ダビ・モレノ、オスカル・デル・モンテ 「La tregua」
監督ミゲル・アンヘル・ビバス

カルメレ・ソレル、セルヒオ・ぺレス・ベルベル 「Maspalomas」
サライ・エバ・アデン 「Sirat」
◎録音賞
アイトル・ベレンゲル、ガブリエル・グティエレス、カンデラ・パレンシア 「El cautivo」
アンドレア・サエンス・ペレイロ、マイテ・カブレラ 「Los domingos」
ダニエル・デ・サヤス、ガブリエル・グティエレス、カンデラ・パレンシア 「Los Tigres」
アマンダ・ビリャビエハ、ライア・カサノバス、ヤスミナ・プラデラス 「Sirat」
ウルコ・ガライ、エンリケ・G.・ベルメホ、アレハンドラ・カスティーリョ 「Sorda」
◎特殊効果賞
セサル・モレノ、アナ・ルビオ、フアンマ・ノガレス 「Enemigos」
ジョン・セラノ、マリアノ・ガルシア・マルティ、ダビ・エラス、イニャキ・ジル 「Gaua」
パウラ・ガリファ・ルビア、アナ・ルビオ 「Los Tigres」
ペップ・クラレット、ベンハミン・アジョルジュ 「Sirat」
ジョン・セラノ、マリアノ・ガルシア・マルティ、ラウラ・ペドロ
「Un fantasma en la batalla」
◎アニメーション賞
「Bella」 ベルナベ・リコ、カルロス・ロサド・シボン、他

「Decorado」(フォルケ賞アニメーション賞受賞作品)
アルベルト・バスケス、ホセ・マリア・フェルナンデス・デ・ベガ、他

「El tesoro de Barracuda」 アドリアン・ガルシア、アレックス・セルバンテス、他

「Norbert」 アルバロ・ウルティスベレア、ホセ・コラル・リョレンテ、他

「L'Olivia y el teremoto invisible」 エドゥアルド・プエルタス・アンフルンス、
イレネ・イボラ・リソ、他

◎ドキュメンタリー賞
「2025.Todos Somos Gaza」 エルナン・シン、ヨーゼフ・ハマシュHammash

「Eloy de la Iglesia. Adicto al cine」 ガイスカ・ウレスティ、フリオ・ディエス、
オイハナ・オレア

「Flores para Antonio」 (フォルケ賞ドキュメンタリー賞受賞作品)
アルバ・フローレス、ブルナ・エルナンド、エレナ・モリーナ、イサキ・ラクエスタ
「Tardes de soledad」 アルベルト・セラ、ルイス・フェロン、モンセ・トリオラ、
ペドロ・パラシオス
「The Sleeper. El Caravaggio perdido」 アルバロ・ロンゴリア、フランシスコ・ポウ、
ヘラルド・オリバレス、リカルド・フェルナンデス=デウ

◎イベロアメリカ映画賞
「Belén」(アルゼンチン、2025)(フォルケ賞ラテンアメリカ映画賞受賞)
監督ドロレス・フォンシ

「La misterioa mirada del flamenco」(チリ、2025) 同ディエゴ・セスペデス

「La piel del agua」(コスタリカ=チリ、2024) 同パトリシア・ベラスケス

「Manas」(ブラジル=ポルトガル、ポルトガル語、2024) 同マリアンナ・ブレンナンド

「Un poeta」(コロンビア、2025) 同シモン・メサ・ソト

◎ヨーロッパ映画賞
「Conclave」(イギリス、2024)『教皇選挙』 監督エドワード・ベルガー

「La chica de la aguja / The Girl with the Needle」(デンマーク、2024)
『ガール・ウィズ・ニードル』 監督マグヌス・フォン・ホーン

「On Falling」(ポルトガル=イギリス、2024)『オーロラの涙』 監督ローラ・カレイラ

「Un simple accidente」(仏=イラン他、2025)
『イット・ワズ・ジャスト・アン・アクシデント』 監督ジャファル・パナヒ

「Valor sentimental / Sentimental Value」(ノルウェー他、2025)
『センチメンタル・バリュー』 監督ヨアキム・トリアー

◎短編映画賞
「Angulo muerto」(フォルケ賞短編賞受賞作品) 監督クリスティアン・ベテタ
製作:ホセ・ルイス・ランカーニョ、パブロ・ロペス・トーレス

「De sucre」 監督クラウディア・セドー
製作:アリアドナ・ドット、ラファ・モレス、トノ・フォルゲラ

「El cuento de la noche de verano」 監督マリア・エレーラ
製作:エミリア・フォルト、マリア・エレーラ、ステファン・シュミッツ

「Sexo a los 70」 監督バネサ・ロメロ
製作:ベアトリス・ボデガス、パロマ・テヘロ、ラウル・ルアノ

「Una cabeza en la pared」 監督マヌエル・マンリケ
製作:アルベルト・トーレス、ディエゴ・サニス、ホルヘ・アコスタ、マヌエル・マンリケ

◎短編ドキュメンタリー賞
「Desonancia」 監督ラケル・ラロサ
製作:エバ・パトリシア・フェルナンデス・マンサノ、ラファエル・リナレス

「El Santo」 監督カルロ・ドゥルシD’Ursi
製作:アダン・アリアガ、カルロ・ドゥルシ、ミゲル・モリナ・カルモナ

「La conversación que nunca tuvimos」 監督クリスティナ・ウルヘル
製作:クリスティナ・ウルヘル、エバ・モレノ

「The painter’s room」 監督マリア・コロメル・カンジェリェス
製作:ベルナル・マンサノ、ミゲル・アンヘル・ブランカ、モンセ・プジョル・ソラ

「Zona Wao」 監督ナゴレ・エセイサ・ムヒカ
製作:イサスクン・アランディア、ナゴレ・エセイサ・ムヒカ

◎短編アニメーション賞
「Buffet Paraiso」 監督エクトル・サフラ、サンティ・アメスケタ
製作:アレックス・セルバンテス、ロヘル・トラス

「Carmela」 監督ビセンテ・マリョルス
製作:ダビ・カストロ・ゴンサレス、イラン・ウロス、レティシア・モンタルバ

「El corto de Rubén」 監督ホセ・マリア・フェルナンデス・デ・ベガ
製作:ホセ・マリア・フェルナンデス・デ・ベガ

「El estado del Alma」 監督サラ・ナベス
製作:ディオゴ・カルバーニョ、ホセ・マリア・フェルナンデス・デ・ベガ、ヌノ・ベアト

「Gilbert」 監督アレックス・サル、アルトゥーロ・ラカル、ジョルディ・ヒメネス
製作:モニカ・ガジェゴ

★以上が全28カテゴリーのノミネーションです。イベロアメリカ映画賞とヨーロッパ映画賞に2024年製作作品があるのは、スペイン公開が2025年とタイムラグがあるためです。またマヌエル・ゴメス・ペレイラの「La cena / The Dinner」のように作品賞ふくめ8カテゴリーにノミネートされながらノーチェックだった作品は、追ってアップを予定しています。
ゴヤ賞2026ノミネーション発表は1月13日*ゴヤ賞2026 ③ ― 2026年01月10日 16:24
ノミネーション発表はトニ・アコスタ&アルトゥーロ・バルスの二人

★第40回ゴヤ賞2026のノミネーション発表は、1月13日の16:40からとアナウンスされました。少し遅れ気味のようです。節目の40回ということもあってガラを主催するスペイン映画アカデミーは勿論だが、バルセロナ市議会やカタルーニャ州政府の意気込みも違っている。観光の中心地としてのバルセロナをアピールして経済的なインパクトを得るチャンスと捉えている。ライバル都市マドリード開催では、どちらかというと冷ややかな対応でしたが、今回はバルセロナ全体で共有できるイベントを目指しているようです。授賞式は2月28日、バルセロナ国際会議センターのオーディトリアムで開催されます。当日の総合司会は、先述したようにルイス・トサールとリゴベルタ・バンデーニが務めます。

(リゴベルタ、映画アカデミー会長フェルナンド・メンデス=レイテ、トサール)
★トニ・アコスタ(カナリア諸島テネリフェ1972)は女優、映画のほかTVシリーズ出演も多い。代表作はダニエラ・フェイエルマンの「7 minutos」(マラガ映画祭2009銀のビスナガ助演女優賞)、カルロス・ドレゴの「Cuento de verano」(マラガFF2015ソナシネ部門主演女優賞)、TVシリーズ「Señoras del (h) AMPA」(2019~21、26話、フォトグラマス・デ・プラタ2020女優賞)、サンティアゴ・セグラの人気シリーズ・コメディ「Padre no hay más que uno 1~5」(2019~25)に出演、現在 Netflix 配信中のカルロス・テロンのコメディ・ホラー『フェノメナス』(23)にベレン・ルエダやグラシア・オラヨなどと出演している。

★アルトゥーロ・バルス(バレンシア1975)俳優、テレビ司会者、製作者。TVシリーズ「Cámera Café」(2005~09、27話)のヘスス・ケサダ役でフォトグラマス・デ・プラタ2007主演男優賞、2022年に映画化されたときも同じ役で出演している。フォルケ賞を受賞したエスペランサ・ペドレーニョと共演するなど映画よりTVで活躍している。ダニ・デ・ラ・オルデンの「El mejor verano de mi vida」(18) でトニ・アコスタと共演。製作者としては2025年夏急逝したベロニカ・エチェギが監督デビューした「Tótem Lobo」の製作者の一人としてゴヤ賞2022短編映画賞を受賞している。

*横道に入りますが、ベロニカ・エチェギ(マドリード1983)訃報について:ビガス・ルナに見いだされ、『女が男を捨てるとき』で鮮烈デビューした女優の早すぎる旅立ちは残念でなりません。遺作になってしまったホルヘ・トレグロッサの「Ciudad de sombras」(『シティ・オブ・シャドウズ』TVミニ、6話)がNetflixで配信中、彼女にオマージュが捧げられています。
ゴヤ賞2026栄誉賞にゴンサロ・スアレス*ゴヤ賞2026 ② ― 2025年12月25日 18:48
「アクション!」&「カット!」を懐かしむゴンサロ・スアレス

(ゴヤ賞2026栄誉賞受賞者ゴンサロ・スアレス)
★前回予告した通り、ゴヤ賞2026栄誉賞受賞者ゴンサロ・スアレスのキャリア&フィルモグラフィー紹介です。バルセロナ派の先駆者の一人、バルセロナで開催される第40回ゴヤ賞2026ガラで授与されます(2月28日)。貰ったトロフィは「我が家で一番目立つところに置く」そうです。2020年にEGEDA(オーディオビジュアル著作権管理協会)が選考母体のホセ・マリア・フォルケ賞「金のメダル」を受賞した折に簡単なキャリア&フィルモグラフィーを紹介しております。記事がダブりますが、ゴヤ栄誉賞受賞を機に改めてスペイン映画界でも異色の監督をご紹介します。60年にわたるスペインの映画と文学に貢献してきた功績が授賞理由。受賞の知らせに「映画を作らなくなって郷愁を感じるけれど、受賞はとても嬉しい。『アクション!カット!』と言うのが大好きなんだ。だって映画はアクションだからね」と。「どこに行くか決めずに知らない場所に行くのが好き。どこに辿りつくのか分からないのが冒険」とも語っている。

(フォルケ賞〈金のメダル〉を手にした受賞者、2020年1月18日)
★およそ20作くらいの長編を撮った監督は、2007年のコメディ「Oviedo Express」を最後に引退したかと思ったが、80代半ばで中編「El sueño de Malinche」(19)と短編「Alas de teniebla」(21)というアニメーションを撮っている。「いくつかの例外はあるが、自作を見返すということはしない。もしそんなことをしたら似たものが出来てしまうからね。映画が完成したら、それはそれで終わり、自分はそうやってきた」と。自分にとって時間は常に大きな謎、彼が映画に求めるものは挑戦すること。
*フォルケ賞〈金のメダル〉受賞の記事は、コチラ⇒2020年01月13日
★ゴンサロ・スアレス Gonzalo Suárez Morilla 1934年、アストゥリアス州オビエド生れ、監督、脚本家、製作者、俳優、ジャーナリスト、作家(ペンネームはマルティン・ジラール)と多才。2年後の1936年、スペイン内戦が勃発した。彼はマドリードのインターナショナル・リセ・フランセに入学できた10歳まで学校教育をは受けていない。当時父親ゴンサロ・スアレス・ゴメスは、15世紀半ばのフランス最初の近代詩人と言われるフランソワ・ヴィヨンの専門家でマドリードの大学の特任教授でしたが、社会主義者という理由で追放の身であった。

(受賞の知らせを受けたスアレス、2025年7月18日、マドリード)
★1951年、マドリードで哲学と文学を学び始める。戯曲執筆や舞台俳優としてアメリカのウィリアム・サローヤンの『君が人生の時』、ギリシャ三大悲劇詩人エウリピデスの『メディア』、シェイクスピアの『テンペスト/あらし』などを演じていた。しかしフランコ独裁政権下での勉学は厳しく、故国を捨ててパリに向かい、彼の地では一時しのぎの仕事に甘んじていた。1958年、妻のエレーヌ・ジラールを伴ってバルセロナに到着、マルティン・ジラールのペンネームでジャーナリズム界に入り成功するも、当時流行していた自然主義的なものとは断絶した著作に専念する。1963年 ”De cuerpo presente” を手始めに刊行することができた。そのうち何作かを後に脚色して映画化している。映画デビューは1966年、短編「El horrible ser nunca visto」、撮影を手掛けたカルロス・スアレス(1946~2019)は実弟、彼は兄の1970年代以降のほぼ全作を担当している。こうして映画製作と著作の二足の草鞋を履く人生が始まった。

(ゴンサロ & カルロス・スアレス・モリーリャ兄弟)
★以下に主なフィルモグラフィーを列挙するが、話題作に触れておきたい。ベルリナーレ1970にノミネートされたファンタジー「El extraño caso del doctor Fausto」は、ファウスト博士を狂気の世界に堕落させる美しい女性の物語、ファウスト博士にビクトル・プイグを起用、自身はナレーションを担当、他にスアレス映画の常連チャロ・ロペスがクレジットされている。モスクワ映画祭1975にノミネートされた「La Regenta」は、レオポルド・アラス、ペンネーム〈クラリン〉の小説『ラ・レヘンタ』(1988刊行)の映画化、オビエドを舞台に年の離れた元裁判官と結婚した若いアナ・オソレス(エンマ・ペネーリャ)を苦しめる地方の偽善、宗教的抑圧が描かれる。「Parranda」は、ホセ・サクリスタンがサンジョルディ賞男優賞を受賞したドラマで、他にホセ・ルイス・ゴメス、アントニオ・フェランディス、チャロ・ロペス、フェルナンド・フェルナン=ゴメスなど有名どころが共演している。酒とセックス、暴力に溺れる3人の友人が奈落の底に落ちていく奇抜な人生が語られる。

(「El extraño caso del doctor Fausto」のポスター)

(フェルナン=ゴメスと3人の悪友、「Parranda」から)
★カンヌ映画祭1984外国映画部門のユース賞受賞した「Epilogo」は、他にフランシスコ・ラバルがフォトグラマス・デ・プラタ1985主演男優賞を受賞、チャロ・ロペスが女優賞にノミネートされた。ロカブルノ(ラバル)とディティランボ(ホセ・サクリスタン)は、一緒に小説を書き、同じ女性(チャロ・ロペス)に恋をしていましたが二人は別れました。10年後ディティランボは「エピローグ」を共に執筆しようとロカブルノを訪れます。キャストの演技が光った秀作、スアレス自身の小説がもとになっている。


(ラバル、ロペス、サクリスタン、「Epilogo」のフレームから)
★監督にゴヤ賞監督賞をもたらしたミステリーホラー「Remando al viento」(西=英合作)は、英語映画ということもあって『幻の城 バイロンとシェリー』という邦題で初めて劇場公開された映画。バイロン卿にヒュー・グラント、詩人パーシー・シェリーにヴァレンタイン・ペルカ、彼の婚約者メアリー・シェリーにリジー・マキナニー(『フランケンシュタイン』の著者)が扮し、彼女の異母妹クレア・クレアモントにエリザベス・ハーレー、バイロン卿の元恋人で秘書の主治医ポリドリをホセ・ルイス・ゴメスが演じ、衣装デザインを後にスペイン映画アカデミー会長を務めたイヴォンヌ・ブレイクが手掛けた豪華版だった。

★ゴヤ賞オリジナル脚本賞ノミネートの「El detective y la muerte」(西=仏合作)は、シュルレアリスムの雰囲気があるフィルムノワール、キャストは人気上昇中のハビエル・バルデム(サンセバスチャンFF銀貝賞男優賞受賞)、常連カルメロ・ゴメス(フォトグラマス・デ・プラタ主演男優賞受賞)、ポルトガルとフランスの国籍を持つマリア・デ・メデイロス、エクトル・アルテリオ、チャロ・ロペスなどの豪華版。混乱したプロット、捩じれた陰謀、幻想的な事件などで好みが二分された。

(刑事役バルデムを配した「El detective y la muerte」のポスター)
★サンジョルディ賞作品賞を受賞した「Portero」は、スペインのプレミアリーグのゴールキーパー、ラミロ・フォルテサの物語。ラミロ役にまたしてもカルメロ・ゴメスを起用、マリベル・ベルドゥ、治安警備隊員のアントニオ・レシネス、エルビラ・ミンゲス、「マキ」に扮したエドゥアルド・フェルナンデスなど最高のキャスト陣、内戦後のアストゥリアスが舞台。実話に着想を得たサッカーと内戦後のマキを絡ませたドラマ。

(GKを演じたカルメロ・ゴメスを配したポスター)
★長編としては最後となる「Oviedo Express」は、ゴヤ賞7部門ノミネートでしたが無冠に終わり、評価も毀誉褒貶でした。弟の撮影監督カルロスとの二人三脚にも終止符が打たれた。カルメロ・ゴメス、アイタナ・サンチェス=ヒホン、ナイワ・ニムリ、マリベル・ベルドゥ、アルベルト・ヒメネス、ホルヘ・サンス、新人バルバラ・ゴエナガを登場させた。フォルケ賞金のメダル受賞の記事で紹介しています。

(カルメロ・ゴメス、マリベル・ベルドゥ、フレームから)

(左から、アルベルト・ヒメネス、アイタナ・サンチェス=ヒホン、スアレス監督、
バルバラ・ゴエナガ、カルメロ・ゴメス、バジャドリード映画祭、2007年10月28日)
◎主なフィルモグラフィー
1966「El horrible ser nunca visto」(17分、モノクロ、ホラーコメディ)
監督・脚本・製作・出演
1967「Ditirambo vela por nosotros」(26分、モノクロ)監督・脚本・出演
1967「Ditirambo」(103分)監督・脚本・出演(ディティランボ役)
1969「El extraño caso del doctor Fausto」(ファンタジー)監督・脚本・製作、ナレーション
ベルリナーレ1970正式出品
1972「Morbo」(スリラー)監督・脚本 主演アナ・ベレン、ビクトル・マヌエル
1973「Al diablo con el amor」(ミュージカル)監督・脚本・出演
主演アナ・ベレン、ビクトル・マヌエル、ルイス・シヘス
1974「La Regenta」監督、レオポルド・アラス〈クラリン〉の同名小説の映画化
モスクワFF 1975正式出品、ブニュエル賞受賞
1977「Parranda」(ドラマ)監督・脚本
サンジョルディ賞男優賞(ホセ・サクリスタン)
1984「Epilogo」監督・脚本、カンヌFF外国映画部門ユース賞受賞、シカゴFFノミネート
1988「Remando al viento」(ミステリーホラー、英語)『幻の城 バイロンとシェリー』
サンセバスチャンFF監督賞、ゴヤ賞1989監督賞受賞、オリジナル脚本賞ノミネート、
カルロス・スアレス撮影賞受賞、リオデジャネイロFF審査員特別賞受賞
フォトグラマス・デ・プラタ作品賞、サンジョルディ作品賞受賞
1991「Don Juan en los infiernos」シネマ・ライターズ・サークル監督賞受賞
1992「La reina anónima」主演カルメン・マウラ、マリサ・パレデス
1994「El detective y la muerte」ゴヤ賞脚本賞・サンセバスチャンFF作品賞ノミネート
シネマ・ライターズ・サークル撮影賞受賞(カルロス・スアレス)
2000「Portero」ゴヤ賞2001脚色賞ノミネート、サンジョルディ賞2001作品賞受賞
2007「Oviedo Express」(コメディ)ゴヤ賞2008オリジナル脚本賞ノミネート、
ナント・スパニッシュFFジュール・ヴェルヌ、スペシャルメンション
トゥールーズFFスペイン2008作品賞ノミネート、音楽賞・撮影賞受賞、他
2019「El sueño de Malinche」(アニメーション、中編)
(ボイス)マリアン・アルバレス、アナ・アルバレス、カルメロ・ゴメス
2021「Alas de teniebla」(アニメーション、短編)脚本を妻エレーヌ・ジラールと共同執筆
(ボイス)アナ・アルバレス、ホセ・サクリスタン、チャロ・ロペス
◎バルセロナ派の代表作と言われるビセンテ・アランダの「Fata Morgana」(66)は、スアレスの同名小説の映画化、彼もアランダと脚本を共同執筆している。カルロヴィ・ヴァリ映画祭、カンヌ映画祭併催の「批評家週間」にノミネートされた。スペイン語版ウィキペディアによると、カミロ・ホセ・セラの同名小説をマリオ・カムスが映画化した「La colmena」(82、『蜂の巣』)にも共同脚本家として参画している由。俳優として自作には度々スクリーンに顔を出しているが、自作以外にもアルモドバルの『グロリアの憂鬱』(84)、オスカル・ラドワールの「A contratiempo」(82)などに出演している。

(スアレス監督と脚本家エレーヌ・ジラール)
◎上記以外の主な受賞歴
1991年、映画国民賞受賞
2003年、ナチョ・マルティネス賞
2011年、シッチェス映画祭マリア栄誉賞
2013年、フォトグラマス・デ・プラタ生涯功労賞
2016年、賢者アルフォンソX世大十字勲章(映画作家では最初の受章者)
2020年、ホセ・マリア・フォルケ賞金のメダル
2021年、第49回ウエスカ映画祭ブニュエル賞受
ヒホン映画祭アイザック・デル・リベロ賞
2024年、アビレス・アクシオン映画祭トリビュート賞
2026年、第40回ゴヤ栄誉賞
第40回ゴヤ賞2026バルセロナ開催*ゴヤ賞2026 ① ― 2025年12月17日 15:49
総合司会者はルイス・トサール & リゴベルタ・バンディーニ

★10月28日、マドリードのスペイン映画アカデミー本部で第40回ゴヤ賞2026のアウトラインが発表になりました。2月28日バルセロナ開催、2月8日のガウディ賞と3月6日開幕のマラガ映画祭のあいだを取ったようです。例年ならノミネーション発表の時期ですが、2月下旬ということもあって候補作品219作(フィクション123作、ドキュメンタリー87作、アニメーション9作)などが発表になっただけでした。ゴヤ栄誉賞はゴンサロ・スアレス、監督、脚本家、製作者、作家、ジャーナリスト、俳優でもある。1934年アストゥリアス州オビエド生れの御年91歳の現役です。次回キャリア&フィルモグラフィー紹介を予定しています。

(ゴヤ栄誉賞受賞者ゴンサロ・スアレス)
★ガラ当日のホスト役として総合司会を務めるのは、ルイス・トサールとカタルーニャ出身のシンガーソングライターのリゴベルタ・バンディーニのお二人です。ルイス・トサール紹介はするまでもありませんが、フェルナンド・レオン・デ・アラノアの『月曜日にひなたぼっこ』(02)で助演男優賞、イシアル・ボリャインの『テイク・マイ・アイズ』(03)に続いて、ダニエル・モンソンの『プリズン211』(09)で2度目となるゴヤ賞主演男優賞と3個のゴヤ胸像を手にしています。ノミネーションの常連さんですが11回だそうです。

(ホスト役のルイス・トサールとリゴベルタ・バンディーニ)
★トサール曰く「カタルーニャ語、ガリシア語、バスク語、カスティーリャ語とスペインの代表的な言語が飛び交うでしょう」と、スペインの文化的多様性を強調し、「笑わせ、共感させ、画面の向こう側にいる人々と繋がれる」方法を選びました。また「私たち映画人の最大のフェスティバルであるゴヤ賞ガラ司会者に選ばれることは、長年の夢でした」とヨイショしました。ガリシアのルゴ出身(1971)ですが、バルセロナ派に育てられた俳優です。「カタルーニャ映画は、資金的にいささか恵まれない、それがアキレス腱になっている」ともプレス会見で語っている。

★リゴベルタ・バンディーニは、カタルーニャ生れ、シンガーソングライターの他、声優としても活躍、子供シリーズやアニメーションの吹き替え、映画ではダコタ・ファニングやエマ・ストーン、シェイリーン・ウッドリーなどのボイスを演じ分けている。ゴヤ賞2024オリジナル歌曲賞の受賞者(“Yo solo quiero amor”)、昨年グラナダで開催されたガラにも特別出演して ”El amor” を絶唱して会場を沸かせました。彼女曰く「責任が重いですが、とても感動しています。素晴らしいポジティブなガラになるよう頑張ります」と、地元でのガラ開催に意気込んでいる。当日ホスト二人のデュエットが聴けるかもしれません。

(ルイス・トサールとリゴベルタ・バンディーニ、プレス会見)
★2019年からマドリードを離れて、スペインの各都市、セビーリャ(2019、2023)、マラガ(2020,2021)、バレンシア(2022)、バジャドリード(2024)、昨年のグラナダを巡って、開催2回目となるバルセロナに戻ってきました(最初は26年前の2000年)。ノミネーション発表は、年明け早々の由ですが、当ブログ紹介作品がかなり候補に挙がっています。例えばカンヌ映画祭審査員賞を受賞したオリベル・ラシェの「Sirat. Trance en el desierto」(原題「Sirat」で東京国際映画祭ガラ・セレクション上映)、カルラ・シモンの「Romeria」、アグスティン・ディアス・ヤネスの「Un fantasma en la batalla」(『そして彼女は闇を歩く』)、エバ・リベルタードの「Sorda」、アルベルト・ロドリゲスの「Los Tigres」、ベレン・フネスの「Los tortugas」、サンセバスチャン映画祭の金貝賞を受賞したアラウダ・ルイス・デ・アスアの「Los domingos」などが候補になっています。
★映画アカデミー会長フェルナンド・メンデス=レイテは、トサールが「我が国最高の俳優の一人」と強調し、ベンディーニが新曲 ”Brindis !!!” を演奏したことを紹介した。

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