ジェニファー・ローレンスのドノスティア栄誉賞授与式*SSIFF2025 ⑱2025年10月01日 09:29

          最年少の受賞者ジェニファー・ローレンスの栄誉賞授与式

  

      

 

927日、第73回サンセバスチャン映画祭は、アラウダ・ルイス・デ・アスアの「Los domingos / Sundays」(西仏)が金貝賞を受賞して閉幕しました。結果スペインの監督が3年連続で受賞したことになりました。今回は2番目の大賞である審査員特別賞もホセ・ルイス・ゲリンの「Historias del buen valle / Good Valley Stories」(西仏)が受賞、国際映画祭として少し問題かなと思いました。受賞結果は次回に回して、前日にクルサール・ホールで授与式のあったジェニファー・ローレンス(ケンタッキー1990)のドノスティア栄誉賞の記事をアップします。

ジェニファー・ローレンスのキャリア&フィルモグラフィーは、コチラ20250918

   

       

    (プレゼンターのJ.A. バヨナからトロフィーを受け取る受賞者、926日)

 

★エステル・ガルシアに続いて二人目の受賞者となったローレンスは、受賞したことは「信じられないほど幸運なことで・・・率直に言って畏敬の念を抱きました」と、この〈魅惑的で並外れた栄誉賞〉に感謝し、「人々が映画、ストーリーを語る芸術や作品の魂を心から愛する映画祭に出席できたことは、本当に特別なことです、有難うございます」とスピーチした。

   

   

 

★授与式の司会者はイニェゴ・ガステシ、プレゼンターはセクション・オフィシアルの審査委員長J.A. バヨナ、女優、プロデューサー(2018年制作会社「エクセレント・カダバー」設立)、監督でもあるローレンスは、1986年の開催以来、最年少の受賞者となりました。若干35歳というのは如何にも若い。先の受賞者として挙げた「比類なきメリル・ストリープ(2008)、レジェンドのペドロ・アルモドバル(2024)、象徴的なローレン・バコール(1992)」のようなアーティストの一人に自分が数えられたことが〈信じられない幸運〉だったのである。

  

    

              (大歓迎を受ける受賞者)

 

2019年の受賞者ドナルド・サザーランド2024年没)が、数年前に「彼女の演技力は偉大な英国俳優と同じくらい優れているから、ジェニファー・ローレンス・オリヴィエに変更することを提案したこと」をプレゼンターは思い出した。「オリヴィエと同じように自然な流れをもち、鋭く、明快で、カリスマ性がある」。彼女の多様性、冷静で情熱的、大胆で繊細さをあげ、「ローレン・バコールにもジーナ・ローランズにも、同じ映画のなかで両方を同時に演じることさえできる。自分が望むものに何でもなれる」と称賛を惜しまなかった。

   

     

               (プレゼンターのJ.A. バヨナ)

 

★授与式の後、リン・ラムジーの最新作「Die, May Love」(25)が上映された。本作について受賞者は「ストーリーはとても生々しく、ユニークで、生の感情、複雑さ、そして抑えのきかないパンクを巧みに織り交ぜています」と、産後鬱でアイデンティティの危機に瀕したヒロインを分析した。本作は配給元も決まり、公開が予定されています。

     

        

  

    (共演者のロバート・パティンソンと、カンヌ映画祭2025のフォトコール)