セクション・オフィシアルの追加作品「Los domingos」*SSIFF2025 ③ ― 2025年07月27日 16:31
バスクの監督アラウダ・ルイス・デ・アスアの「Los domingos」

★7月23日、セクション・オフィシアルの追加発表がありました。結局これでスペイン映画は4作となりました。昨年TVミニシリーズ「Querer」(4話)がアウト・オブ・コンペティションで上映され、連続でサンセバスチャン映画祭に登場することになりました。セクション・オフィシアルにノミネートは初となるアラウダ・ルイス・デ・アスアの「Los domingos」は、長編3作目、17歳になる聡明な理想主義者アイナラの選択は、家族を驚かせ深い断絶と試練をもたらします。

(左から2人目、ルイス・デ・アスア監督、中央がブランカ・ソロア)
4)「Los domingos / Sundays」アラウダ・ルイス・デ・アスア
データ:製作国スペイン=フランス、2025年、スペイン語、ドラマ、115分、撮影地ビルバオ、2025年2月20日クランクイン。配給スペインBTeam Pictures
製作:Buena Pinta Media / Encanta Films / Colose Producciones / Movistar Plus+ /
Think Studio / Sayaka Producciones
監督・脚本:アラウダ・ルイス・デ・アスア、製作者:マヌエル・カルボ、マリサ・フェルナンデス・アルメンテロス、サンドラ・エルミダ、マヒカリ・イピニャ、撮影:ベト・ロウリチ、編集:アンドレス・ジル、美術:サロア・シルアガ、衣装デザイン:アナ・マルティネス・フェセル
キャスト:ブランカ・ソロア(アイナラ)、パトリシア・ロペス・アルナイス(母マイテ)、ミゲル・ガルセス(父親)、フアン・ミヌヒン、マベル・リベラ、ナゴレ・アランブル、リエル・アラバ(ゴルカ)、他
ストーリー:聡明な理想主義者アイナラは17歳、大学でどのようなキャリアを選ぶか決心しなければなりません。少なくとも、それは家族がアイナラに期待していることです。しかし彼女は自分の将来は別の場所にあるように考えています。彼女は神のおそばに近づきたいと修道会のシスターになる計画を打ち明ける。このニュースに不意を衝かれた家族は驚愕し、家族に深い断絶と試練を引き起こすことになる。

監督紹介:アラウダ・ルイス・デ・アスア(バラカルド1978)、監督、脚本家。デウスト大学(スペイン最古の私立大学)卒業後、マドリード映画学校 ECAM の映画監督の学位を取得した。短編5作を撮ったのち、デビュー作「Cinco lobitos / Lullaby」がベルリン映画祭2022パノラマ部門で上映された。同年マラガ映画祭コンペティション部門にノミネート、金のビスナガ作品賞を含む7冠を制した。翌年のゴヤ賞では新人監督賞を受賞するほか、主演女優賞(ライア・コスタ)、助演女優賞(スシ・サンチェス)の3冠、その他フェロス脚本賞、シネマ・ライターズ・サークル新人監督賞、ディアス・デ・シネ賞、ガウディ賞ヨーロッパ映画賞など2023年は受賞ラッシュの年となった。

(ルイス・デ・アスア監督、SSIFF 2024にて)
★ 第2作ロマンチックコメディ「Eres tú / Love at First Kiss」(23、米合作)は、『だから、君なんだ』の邦題でNetflixが配信している。上述した本祭2024 のアウト・オブ・コンペティションで上映された「Querer」は、新作にも出演しているナゴレ・アランブルとペドロ・カサブランクが主演、「愛が何であるか理解している男性はいるのか」がテーマ、TVシリーズ部門のトロフィー、例えばフェロス賞(作品賞・脚本・主演女優賞)、フォルケ賞(作品・主演男優賞)、フォトグラマス・デ・プラタ観客賞、シネマ・ライターズ・サークル賞(作品・アンサンブル・スター賞)などを手にした。
*「Cinco lobitos」の作品紹介は、コチラ⇒2022年05月14日/2022年12月13日
*「Querer」の作品紹介は、コチラ⇒2024年10月09日

(デビュー作「Cinco lobitos」ポスター)
キャスト紹介:アイナラ役のブランカ・ソロアは今作でデビューです。母親役のパトリシア・ロペス・アルナイス(1981)は、昨年ピラール・パロメロの「Los destellos / Glimmers」で銀貝女優賞を受賞、ダビ・ペレス・サニュドの「Ane」でゴヤ賞2021主演女優賞とサンジョルディ賞、エスティバリス・ウレソラ・ソラグレンの『ミツバチと私』でマラガ映画祭2023銀のビスナガ助演女優賞、その他グアダラハラ映画祭、香港映画祭など海外の映画祭でも評価された。ナゴレ・アランブルはフォルケ賞とフェロス賞主演女優賞を受賞した「Querer」の他、ジョン・ガラーニョ&ホセ・マリ・ゴエナガのバスク語映画『フラワーズ』(14)で日本に紹介されている。「Ane」、ガストン・ドゥプラット&マリアノ・コーンの『コンペティション』(21)、TVミニシリーズ「Patria」、パウル・ウルキホ・アリホの「Irati」(22、バスク語)、イボン・コルメンサナの「El bus de la vida」(24)など当ブログ紹介の良作に起用されている。マベル・リベラ(ア・コルーニャ1952)は、アメナバルの『海を飛ぶ夢』でゴヤ賞2005の助演女優賞を受賞している。

(撮影中のブランカ・ソロアと監督)

(銀貝女優賞受賞のロペス・アルナイス、「Los destellos」から)

(ナゴレ・アランブル、「Querer」から)
★ミゲル・ガルセスは、当ブログ紹介映画では、「Querer」、『ミツバチと私』、イシアル・ボリャインの「Soy Nevenka」(24)と「Maixabel」(21)、ロペス・アルナイスと共演したアンドレア・ハウリエタの「Nina」など、さらに今年は何本もTVシリーズが予定されている。フアン・ミヌヒンはブエノスアイレス生れ(1975)だが、海外の監督に起用されている。ディエゴ・レルマンの『代行教師』(22)とセバスティアン・シンデルの『天の怒り』(22)はNetflixで配信されている。フェルナンド・メイレレスの『2人のローマ教皇』(19)では、アンソニー・ホプキンスやジョナサン・プライスと共演、プライス演じるフランシスコ教皇の若い時代を演じた。ルクレシア・マルテルの『Zama サマ』(17)、銀のコンドル賞、マルティン・フィエロ賞、アルゼンチン映画アカデミー賞と受賞歴多数、TVシリーズ「El marginal」(43話、16~22)では27話に出演、タト賞2016主演男優、本作では監督(2話、22)も手掛けている。

(フアン・ミヌヒンとブランカ・ソロア、フレームから)
◎関連記事
*「Ane」の作品紹介は、コチラ⇒2021年01月27日
*『ミツバチと私』の作品紹介は、コチラ⇒2023年03月03日
*「Los destellos / Glimmers」の作品紹介は、コチラ⇒2024年07月30日
*「Nina」の作品紹介は、コチラ⇒2024年09月11日
*『フラワーズ』の主な作品紹介は、コチラ⇒2014年11月09日
*『代行教師』の作品紹介は、コチラ⇒2022年08月09日
*『サマ』の主な作品紹介は、コチラ⇒2017年10月13日
★大学ではなく修道女になりたいという若い女性の話は日本では分かりづらいが、監督によると本作のアイディアは、知人のお嬢さんがヒントになっているそうです。
最近のコメント