金貝賞はアルベルト・セラのドキュメンタリー*サンセバスチャン映画祭2024 ㉚2024年10月01日 17:55

          アルベルト・セラの「Tardes de soledad」が金貝賞

   

          

         (製作者全員が登壇、それぞれ受賞スピーチをした)      

   

928日、第72回サンセバスチャン映画祭2024金貝賞が、アルベルト・セラの「Tardes de soledad」(スペイン)に、恐らくドキュメンタリーが受賞するのは初めてではないでしょうか。二人の新人が受賞した監督賞(銀貝賞)には、ラウラ・カレイラの「On Falling」(イギリス=ポルトガル)、ペドロ・マルティン=カレロEl llanto / The Wailing」(スペイン=アルゼンチン=フランス)が受賞しました。因みに1028日から始まる第37回東京国際映画祭TIFFのワールド・フォーカス部門に、セラの新作は『孤独の午後』、マルティン=カレロのデビュー作は『叫び』の邦題で上映が決定しています。両作とも第21回ラテンビート映画祭LBFFとの共催作品です。

 

★監督賞以外の銀貝賞には、2020年からベルリン映画祭と同様男女の区別をしない、主演俳優賞にパトリシア・ロペス・アルナイス(ピラール・パロメロの「Los destellos」スペイン)、助演俳優賞にピエール・ロタン(フランソワ・オゾンの「Quand vient l'automne / When Fall Is Caming」フランス)がトロフィーを手にしました。

 

★審査員特別賞にジア・コッポラの「The Last Showgirl」(米国)、脚本審査員賞には共同で執筆したフランソワ・オゾンフィリップ・ピアッツォ(「Quand vient l'automne」)が受賞しました。撮影審査員賞にピャオ・ソンリ(「Bound In Heaven」中国)が受賞しました。以上がセクション・オフィシアルの受賞者です。

 

★コンペティション部門以外のオリソンテス・ラティノス部門(オリソンテス賞)、ニューディレクター部門(クチャバンク賞)、バスク映画部門(イリサル賞)、観客賞(サンセバスティアン市)などは、次回アップします。

 

         セクション・オフィシアル

  

作品賞(金貝賞)

Tardes de soledad」(『孤独の午後』) 監督:アルベルト・セラ

製作者:モンセ・トリオラ、ルイス・フェロン、アルベルト・セラ、その他が出席した。

製作国スペイン、言語スペイン語

*プレゼンターは審査委員長ハイオネ・カンボルダ

    


   (セラの全作を手掛けているモンセ・トリオラが最初にスピーチした)

 

  

        (最後に喜びの挨拶をしたアルベルト・セラ)

 

審査員特別賞

The Last Showgirl」 監督:ジア・コッポラ、製作国米国、言語英語

*プレゼンターは審査員レイラ・ゲリエロ

    


      (左から、主演のパメラ・アンダーソン、コッポラ監督)

   


                     (9月27日のフォトコール)

 

監督賞(銀貝賞)今回は2

ラウラ・カレイラ(ポルトガル) 

作品「On Falling」製作国イギリス=ポルトガル、言語ポルトガル語、英語

*プレゼンターは審査員キャロル・スコッタ

 


   

                   (左キャロル・スコッタと受賞者)

 

ペドロ・マルティン=カレロ

作品「El llanto / The Wailing」(『叫び』) 

製作国スペイン=アルゼンチン=フランス、言語スペイン語

*プレゼンターはキャロル・スコッタ

 



主演俳優賞(銀貝賞)

パトリシア・ロペス・アルナイス 出演映画「Los destellos

(監督ピラール・パロメロ)

*プレゼンターはレイラ・ゲリエロ

   


 

助演俳優賞(銀貝賞)

ピエール・ロタン 出演映画「Quand vient l'automne / When Fall Is Caming

(監督フランソワ・オゾン)

*プレゼンターは審査員ウルリヒ・ザイドル

 

     

         (左ウルリヒ・ザイドルとピエール・ロタン)

  

  

撮影審査員賞(銀貝賞)

ピャオ・ソンリ(朴松里) 作品「Bound in Heaven」(監督シン・フオ、製作国中国)

*プレゼンターはキャロル・スコッタ

    

        

         (受賞者欠席でシン・フオ監督が代理で受け取りました)

 

    

脚本審査員賞

フランソワ・オゾンフィリップ・ピアッツォ 

 作品「Quand vient l'automne / When Fall Is Caming

(受賞者二人とも欠席で俳優ピエール・ロタンが代理で受け取り、フランス語訛りのスペイン語でスピーチを代読、会場の拍手喝采を受けていました)

*プレゼンターは審査員クリストス・ニク

       

★審査員の一人アメリカの俳優で監督のフラン・クランツは欠席でした。次回はセクション・オフィシアル以外の受賞者をアップします。