ペルラス部門ノミネート14作発表*サンセバスチャン映画祭2024 ⑯ ― 2024年08月31日 16:19
オープニング作品はジャック・オーディアールの「Emilia Pérez」

★8月16日にペルラス部門の作品が発表になりました。今年の国際映画祭の受賞作、話題作が選ばれるセクションです。他にメイド・イン・スペイン部門、ジャンルを問わないサバルテギ-タバカレア部門、短編映画が対象のネスト部門など、ほとんどのセクションがアナウンスされました。
★ペルラス部門はコンペティション14作、アウトオブコンペティションの2作、オープニング作品はフランスのジャック・オーディアールの「Emilia Pérez」(カンヌ映画祭2024審査員賞)、クロージング作品はジョン・ガラーニョ&アイトル・アレギの「Marco」が選ばれました。カンヌのパルムドール受賞作品ショーン・ベイカーの「Anora」もノミネートされていますが、オープニングに「Emilia Pérez」が選ばれたのは、スペイン女優のカルラ・ソフィア・ガスコンを含む4人がグループで女優賞を受賞したからと推測します。
*「Emilia Pérez」の作品紹介記事は、コチラ⇒2024年06月04日

(ジャック・オーディアール「Emilia Pérez」から)
★カンヌのグランプリを受賞したインドのパヤル・カパディアの第2作「All We Imagine as Light」、審査員特別賞のモハマド・ラスロフの「The Seed of the Sacred Fig」(イラン)、脚本賞のコラリー・ファルジャの「The Substance」(英)、アンドレア・アーノルドの「Bird」(英)、フランシス・フォード・コッポラの「Megalopolis」(米)、パオロ・ソレンティーノの「Parthenope」(伊)、アニメーションのスペシャリスト、アダム・エリオットの「Memoir of a Snail」(オーストラリア)などなど、これではまるで今年のカンヌのコンペティションのおさらいをしている感がぬぐえません。

(パヤル・カパディアの「All We Imagine as Light」から)
★クロージング作品、バスクの二人の監督ジョン・ガラーニョ&アイトル・アレギの「Marco」と、久しぶりにサンセバスチャンに戻ってきたブラジルのウォルター・サレスの「Ainda Estou Aqui / I’m Still Here」(コンペティション)の2作をアップする予定です。前者はSSIFF 2017の審査員特別賞とバスク語映画が対象のイリサル賞を受賞した『アルツォの巨人』の監督作品、新作はスペイン語です。後者は『セントラル・ステーション』や『モーターサイクル・ダイヤリーズ』の監督、新作はベネチア映画祭コンペティション出品作品、ベネチアでプレミアされる(9月1日)。2作とも重たいテーマです。

(ジョン・ガラーニョ&アイトル・アレギの「Marco」から)

(ウォルター・サレスの「Ainda Estou Aqui / I’m Still Here」から)

(左から、ジャック・オーディアール、アンドレア・アーノルド、ショーン・ベイカー、
フランシス・フォード・コッポラ)
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