ディエゴ・レルマンの『UFOを愛した男』*ネットフリックスで鑑賞 ― 2024年10月31日 11:01
『UFOを愛した男』――現実と伝説化されたエピソードが衝突する

(メインキャストをちりばめたポスター)
★ディエゴ・レルマンの『UFOを愛した男』が、10月18日からネットフリックスで配信が始まりました。サンセバスチャン映画祭SSIFF 2024のセクション・オフィシアルにノミネートされた折、期待を込めて作品紹介をいたしました。フェイクニュースを演出する主人公ホセ・デ・ゼルの行動を批判することがテーマでないことは分かっていましたが、それでももう少し工夫が欲しかったと思いました。勿論、レオナルド・スバラリアの罪ではありません。混乱はアルゼンチンのアイデンティティーの基本、一貫性のないジグザクしたところを楽しむことをおすすめします。既に内容紹介をしておりますが、鑑賞したことではっきりしたところもありますので、データを加筆して再録します。謎の多いホセ・デ・ゼルの人物紹介記事は、以下にアップしております。
*『UFOを愛した男』内容紹介記事は、コチラ⇒2024年08月17日

(左から、レオナルド・スバラリア、ディエゴ・レルマン監督、レナータ・レルマン、
モニカ・アジョス、SSIFF2024、9月24日フォトコールにて)
『UFOを愛した男』(オリジナル題「El hombre que amaba los platos voladores」)
製作:El Campo Cine / Bicho Films 協賛Netflix
監督:ディエゴ・レルマン
脚本:ディエゴ・レルマン、アドリアン・ビニエス
音楽:ホセ・ビラロボス
編集:フェデリコ・ロットスタイン
撮影:ボイチェフ・スタロン
音響:レアンドロ・デ・ロレド、ナウエル・デ・カミジス、他
メイクアップ:ベアトゥシュカ・ボイトビチ
衣装デザイン:フェオニア・ベロス・バレンティナ・バリ
製作者:ニコラス・アブル、ディエゴ・レルマン
キャスト紹介:
レオナルド・スバラリア(TVレポーター&ジャーナリストのホセ・デ・ゼル)
セルヒオ・プリナ(カメラマン、カルロス・〈チャンゴ〉・トーレス)
オスマル・ヌニェス(チャンネル6ニュース部長サポリッチ/サポ)
レナータ・レルマン(ホセの娘マルティナ)
マリア・メルリノ(ホセの元妻ロキシ)
アグスティン・リッタノ(超常現象研究家シクスト・スキアフィノ)
パウラ・グリュンシュパン(TV局職員アリシア)
エバ・ビアンコ(宇宙人報道の依頼人イサドラ・ロペス・コルテセ)
エレナ・ゲレロ・ブリ(ラ・カンデラリア・ホテルの受付エレナ)
フリオ・セサル・オルメド(チーフ製作者グティエレス/グティ)
ノルマン・ブリスキ(チャンネル6のCEOチェチョ)
モニカ・アジョス(踊り子モニカ/モニ)
エドゥアルド・リベット(セロ採鉱組合理事長ペドロ・エチェバリアサ)
ダニエル・アラオス(消防署長レカバレン)
ギジェルモ・アレンゴ(精神科医ドメネク)
ほか多数
ストーリー:1986年、ジャーナリストのホセ・デ・ゼルとカメラマンのチャンゴは、うさん臭い2人の人物から奇妙な提案を受け取り、コルドバ県のラ・カンデラリアに向かうことにした。村に到着したが、丘の中腹に円形の焼け焦げた牧草地があるだけだった。しかし、その後に起きたことはアルゼンチンのテレビ史上最高の視聴率を誇ることになる。類まれな才能の持ち主にして虚言癖の天才デ・ゼルがやったことは、未確認飛行物体UFOの存在を演出することだった。実際に起きた1980年代の宇宙人訪問詐欺を題材にしたコメディ仕立てのドラマ。現実と伝説化されたエピソードの衝突。
「視聴率50パーセントでも家では一人でした」と娘
A: 監督は冒頭で主人公ホセ・デ・ゼルの人物像を明らかにする。ヘビースモーカー、一人暮らし、女性にはサービス精神旺盛のお豆ちゃん、根っからの迷信家で常に不安定、1967年に起きた第三次中東戦争、いわゆる「六日間戦争」に予備役少尉として従軍、シナイ砂漠を彷徨ったこと、どうやら宇宙人の存在を信じていることなどが、当時の予備知識ゼロの観客に知らされる。
B: シナイ砂漠の件は想像の産物だった可能性があり眉唾ものらしいです。要するにニュースを報道するジャーナリストというより、広く浅くエンターテイメントの報道をする芸能記者のアイコンだった。

(モニカ役のモニカ・アジョスとホセ・デ・ゼル)
A: 1982年4月、イギリスを向こうに回して戦ったマルビナス戦争、いわゆるフォークランド戦争の敗北は、1976年からの軍事独裁政権の崩壊、民政移管の引き金になりました。1985年には独裁政権歴代の指導者の裁判があり、国民は明るいニュースを欲していた。
B: 99パーセント捏造でも、宇宙人訪問は格好の話題だったに違いありません。あの白髪頭だがハンサムなホセ・デ・ゼルがホントだと言っているんだから。

(チャンネル6のマイクを手にフェイクニュースを届けるホセ・デ・ゼル)
A: 映画からは「UFO を愛した男」というより「視聴率を愛した男」という印象でしたが、実際のホセ・デ・ゼルは、家族のインタビュー記事などから「マイクをこよなく愛した男」のようでした。
B: 監督の娘レナータ・レルマンが演じたマルティナの本名は、パウラ・デ・ゼル(1971)、父親と同じチャンネル9のプロデューサーだったそうですが。

(父と一緒の写真をかざす娘パウラさん)
A: パウラさんによると、実は2歳のとき父親の女性問題が原因で両親は離婚していたので、劇中でのマルティナ登場はフィクション部分、パウラはコルドバには行ったことがない。マリア・メルリノ扮する元妻ロキシも同じだそうです。父親は時々パウラに会いにやって来たそうですが、母親はホセとの関係を断っていた。「パパは人生の90パーセントを仕事に費やし、視聴率50パーセントでも、家に帰れば一人、淋しい人生だった」、自分は一人娘というわけではなく、異母妹がいるとも語っている。撮影前にスバラリアが訪ねてきたので情報をいろいろ提供したようです。

(クリニックの受診を渋るホセ・デ・ゼル、娘マルティナ、元妻ロキシ)
見世物は真実より優位にある――チャンネル6はフィクション
B: まず映画では「チャンネル6」でしたが、本当は〈Nuevediario〉「チャンネル9」ですね。
A: やはりまだ実在している人が多いから差し障りを避けるためにも変更は必要です。監督は「9を180度回転させると6になる」と。
B: 最初、ホセが持ち込んだUFO ネタをガセネタとして即座に却下したオスマル・ヌニェス扮するニュース部長サポリッチ、「視聴者は政治問題の報道に飽きあきしている。視聴者が思い描くシナリオを物語るべき」と、ホセを援護する部下のアリシアも、モデルはいるとしてもフィクション部分。

(オスマル・ヌニェス演じるサポリッチ部長)

(サポ部長をけしかけるパウラ・グリュンシュパン扮するアリシア)
A: 視聴率低迷に悩んでいるサポ部長もアリシアの「他局に取られたら」に怖気づいて前言を翻す。真実より優位にあるのがショー、お茶の間も半信半疑で楽しんだのです。パウラさんの話では、父親も経済的に苦境にあり、どうしてもネタを手放したくなかったと語っています。
B: ノルマン・ブリスキが軽妙に演じていた「チェチョ」の愛称で呼ばれていたTV局オーナーもフィクションですか。
A: チェチョのモデルは、メディア界の大物アレハンドロ・ロマイで「チャンネル9の皇帝」と呼ばれていた人物。彼との出遭いが大きい、パウラさんによると父親の「長所と短所を認めて、ずっと目をかけてくれた」ということでした。

(チャンネル6のオーナー「チェチョ」役のノルマン・ブリスキ)
B: あるときは「バカ」、あるときは「天才」と言っていた。出番はここだけでしたが存在感があった。
A: 横道になりますが、つい最近マルティン・フィエロ賞2024のガラがあり、ブリスキは栄誉賞を受賞したばかり、文化軽視の現政権を皮肉たっぷりに批判したスピーチが話題になっている。芸術は政治とは無関係などくそくらえです。ついでですがレオナルド・スバラリアも2022年に製作された「Puan」で助演男優賞を受賞した。
フィクションと現実の境界をぼかした現代のエル・キホーテ
B: 実名が一致するのは、ホセ・デ・ゼルと、セルヒオ・プリナが演じたカメラマンのカルロス・〈チャンゴ〉・トーレスの二人だけのようですが。パウラさんは「叔父さんとして家族同然だった」と語っています。
A: ホセが現代のエル・キホーテなら、チャンゴはさしずめサンチョ・パンサです。二人は正反対のようにみえますが、実は深いところで似ているのです。チャンゴはホセを上から目線の男、しつこくてうざったく思っているのに離れない、彼もUFO の存在を信じているようだ。

(カメラマン〈チャンゴ〉役のセルヒオ・プリナ)
B: ホセの「ついて来い、チャンゴ、ついて来い!」の名セリフは、その年の流行語になった。
A: チャンゴを演じたプリナの淡々とした演技を褒めたいですね。どこかで見たことのある顔だなぁと思いながら観ていましたが思い出せないでいた。検索してみたら、アグスティン・トスカノの「El motoarrebatador」でバイク引ったくり犯を生業にしている男を演じていた俳優でした。当ブログでも紹介しているのでした。
*「El motoarrebatador」の作品紹介記事は、コチラ⇒2018年09月07日
★サンセバスチャン映画祭2018オリソンテス・ラティノス部門にノミネートされ、オリソンテス賞スペシャルメンションを受賞、主役のミゲルを演じたセルヒオ・プリナがリマ・ラテンアメリカ映画祭、ハバナ映画祭で男優賞を受賞している。なら国際映画祭2018で『ザ・スナッチ・シィーフ』の邦題で上映された。ほかにマラガ映画祭2021フアン・パブロ・フェリックスの「Karnawal」(20)にも出演している。
B: UFOが着陸したと思われる牧草地、円形の黒こげのある丘も、同じコルドバ県ですが実際とは違うということですが。
A: 劇中のホセが登っていくコメルナ山ではなく、実際は海抜1979mの Cerro Uritorco ウリトルコ山ということです。当時とは景観が変わってしまっていて撮影地には適さなかった。それに消防署長以下、一般住民も大勢インチキに関わっていましたから。
「メシア主義」の存在とフェイクニュースの関係
B: セロ採鉱組合の目的が、かつては金の採掘で活気があった土地を買い占めた不動産会社の観光事業のやらせだったことが分かってからも、ホセはUFOの存在を裏付ける証拠改竄にムキになる。
A: 監督は「メシア主義」」の存在とフェイクニュースが関係していると指摘しています。救世主の到来を信ずることは、ユダヤ教の信仰のなかでも重要です。シナリオには幾つも穴があるけれども、宇宙から到来する存在の根拠に乏しい信念が、ホセの合理主義的思考を蝕んでいると語っています。

(UFO報道の仕掛け人、セロ採鉱組合役人を名乗るイサドラ役のエバ・ビアンコ)
B: 最後のシーンには唖然としました。本作は言うまでもなく、ホセ・デ・ゼルの人生を掘り下げるのがテーマではありません。
A: 深入りしたくありませんが、ホセは母親フローラがマイトレ劇場を経営していたので、後にアメリカに渡った女優の叔母さんに育てられたということです。その劇場のチケット売りをしていたが仕事が適当だったので辞めさせられた。その後、イスラエルのキブツにいた父親サミュエルに呼び寄せられてイスラエルに渡っている。謎が多くてどこまでが本当か分かりませんが、20代半ばで第三次中東戦争(1967)に従軍したのもそういう関係でしょうか。
B: その時まで父親がキブツにいたなんて知らなかったと言っている。ウイキペディア情報では、職業は「ジャーナリスト、軍人」です。帰国後、時期は不明ですが友人の紹介で「Gente」誌に就職している。ジャーナリスト誕生です。
A: 劇中でも息切れするほどの1日3箱のヘビースモーカー、そのうえコーヒー中毒者でもあり、1日12杯ぐらい飲んでいた。緊張からくるストレスで心も病んでいた。一番華やかだった時代は、チャンネル9に報道記者として在籍していた、1984年から1994年の10年間、1997年、罹患していたパーキンソン病と肺癌ではなく食道癌で56年の人生を駆け抜けた。旅立つときは「ママ、パパ、もう直ぐそっちに行くよ・・・行くから待ってて」と言ったとか。イスラエル人墓地に眠っている。

(妻殺害でサンタフェ刑務所に収監されていたミドル級チャンピオンのボクサー
カルロス・モンソンにインタビューするホセ・デ・ゼル、手にチャンネル9のマイク)
A: ホセになりきったレオナルド・スバラリア(ブエノスアイレス1970)は度々紹介しておりますが、マラガ映画祭2017の大賞マラガ-スール賞を受賞した折にキャリアをアップしております。『10億分の1の男』で鮮烈デビューして以来、リカルド・ダリンに継ぐ知名度を保っています。
B: 監督は以前からタッグを組みたかったらしく、レオもオファーを待っていた。
A: ホセ役に「体型は拘らないが白髪頭は譲れないと考えていた」と監督。脚本は未完成だったが、即座にOK の返事がきた。
B: 前述したように「Puan」でマルティン・フィエロ助演男優賞を受賞したばかり、2025年の主演を期待したい。
A: ほかに超常現象や心霊現象を調べているシクスト・スキアフィノに扮したアグスティン・リッタノはサンティアゴ・ミトレの『アルゼンチン1985』、レルマンの『代行教師』、フェリペ・ガルベスの『開拓者たち』、管理人は未見ですが、デミアン・ラグナのホラー『テリファイド』に出演している。消防署長のダニエル・アラオスはマリアーノ・コーン&ガストン・ドゥプラットの『ル・コルビュジエの家』の怪演でアルゼンチン・アカデミー賞2010の主演&新人男優賞のダブル受賞を果たし、レルマンの『家族のように』にも出演している。
B: いつの時代でも「信じたいものを信じ、見たいものを見る」のが人間のようです。

(本作撮影中のディエゴ・レルマン監督)
*主な監督キャリア&フィルモグラフィー紹介は、コチラ⇒2017年09月03日/10月23日
*主なレオナルド・スバラリアの紹介記事は、コチラ⇒2017年03月13日
スペイン勢のフォト集*サンセバスチャン映画祭2024 ㉞ ― 2024年10月09日 18:41
映画祭を盛り上げた地元スペインのスターたち
★映画以外のTVシリーズ、HBOなど日本では視聴が難しい作品も含めて、映画祭を盛り上げた面々を特集しました。クラシック映画(Klasikoak)部門でモンチョ・アルメンダリスの「Tasio」(84)が、バスク・フィルム・ライブラリーで修復され40年ぶりに上映されました。監督も姿を現し歓迎を受けました。TVシリーズはアウト・オブ・コンペティション作品なので作品紹介はしておりませんが、当ブログに登場願った知名度の高いスターのフォトを中心に落穂ひろいをしました。手短に内容紹介をしました。
★モンチョ・アルメンダリスの名作「Tasio」(Klasikoak部門)には、「Silencio roto」(01)や「Obaba」(05)など監督の代表作を手掛けている製作者プイ・オリアが同伴しておりました。

(上映会で挨拶するモンチョ・アルメンダリス監督、9月21日)

(監督とプロデューサーのプイ・オリア)
★エンリケ・ウルビスのスペイン=米国合作スリラー「Cuando nadie nos ve」(8話、HBO)には、監督以下主演者3人、マリベル・ベルドゥ、マリエラ・ガリガ、アメリカの俳優オースティン・アメリオが参加しました。来年の放映ですからプロモーションのようです。日本でも2021年6月からHBO Maxは、U-NEXTで配信されるようになっているので英語版なら見られるかもしれません。

(エンリケ・ウルビス監督、9月23日)

(マリベル・ベルドゥ)

(左から、監督、マリベル・ベルドゥ、マリエラ・ガリガ、オースティン・アメリオ)
★監督賞を受賞したペドロ・マルティン・カレロの「El llanto」(コンペティション)のグループは、脚本を監督と共同で執筆したイサベラ・ペーニャも含めて大挙して参加していました。本作は東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門で『叫び』の邦題でやってきます。ラテンビート映画祭共催作品です。Q&Aに参加してくれることを願っています。

(ペドロ・マルティン・カレロ監督、9月25日)

(監督と脚本家イサベラ・ペーニャ)

(左から、エステル・エクスポシト、マレナ・ビリャ、マティルダ・オリヴィエ)

(3女優に挟まれた監督)
★ハビエル・ギネルとエレナ・トラぺの共同監督のコメディ「Yo, adicto」(6話、TVシリーズ)には総勢14人、監督以下、主役ハビエルを演じるオリオル・プラ、アルモドバルの『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』にも出演したビクトリア・ルエンゴなどが参加しました。ハビエル・ギネル(ビスカヤ県バラカルド1977)は監督、脚本家、製作者だが、10年以上前はセックス、アルコール、ドラッグの中毒者だった。その依存症との関係、その脱出についての同名著書 ”Yo, adicto” の映画化です。自分の体験を語っており、クローゼットから出てきたことも明らかにしています。当時自分が中毒者である自覚はなかったそうで「それに気づいていない人の数に驚くだろう」とも語っている。コメディ仕立てですが奥は深そうです。

(ハビエル・ギネル、エレナ・トラぺ、9月25日)

(主人公ハビエル役のオリオル・プラ)


(共演者ビクトリア・ルエンゴとオマール・アユソ)
★アレクシス・モランテのコメディ「¿ Es el enemigo? La película de Gila」(RTVE製作)の舞台はスペイン内戦時代の1936年マドリード、祖父母と平和に暮らしていたミゲル・ヒラと呼ばれた若い男性の物語。実在したコメディアンの物語。初めて主役ミゲルに抜擢されたオスカル・ラサルテの演技が絶賛されています。その他の共演者ナタリア・デ・モリーナ、カルロス・クエバス、ミゲル・ヒラの娘の一人マレナ・ヒラ、他が参加しています。「内戦という悲劇的シチュエーションを超えるためのユーモアがふんだんに描かれている」とオスカル・ラサルテがインタビューに応えている。

(アレクシス・モランテ監督とマレナ・ヒラ、9月26日)

(主人公ミゲルを演じたオスカル・ラサルテ)

(共演者のナタリア・デ・モリーナ)

(同上カルロス・クエバス)


(左から、クエバス、ヒラ、ラサルテ、監督、デ・モリーナ、レッドカーペット)
★ロドリゴ・コルテスの「Escape」(RTVE)には、監督以下マリオ・カサス、アンナ・カステーリョ、製作者のアドリアン・ゲーラが参加していました。マーティン・スコセッシがエグゼクティブプロデューサーを務めたことが話題になっています。共演者にホセ・サクリスタン、ブランカ・ポルテーリョなどがクレジットされていますが不参加でした。刑務所生活を望む青年Nの物語。世界から消え去りたい、そのため刑務所に入ろうと深刻な犯罪を犯そうとする。家族も精神科医も裁判官もNの願いを止めることができるかどうかの疑問が提起される。相変わらずコルテスらしい捻りのスリラー。刑務所から逃げるのではなく、世界から逃げたい青年の話、テーマは自由は何かということでしょうか。

(ロドリゴ・コルテス監督、9月27日)

(N役のマリオ・カサス、妹役のアンナ・カステーリョ)


(左から、アドリアン・ゲーラ、カサス、監督、ホセ・パストール、
アンナ・カステーリョ、エレナ・サンチェス、プレス会見)
★アラウダ・ルイス・デ・アスアの「Querer」(TVミニシリーズ、4話、アウト・オブ・コンペティション作品)は、監督以下主役のナゴレ・アランブル、ロレト・マウレオン、二人の息子役にミゲル・ベルナルドーとイバン・ペリセルなどが参加しました。完璧な結婚生活の30年間にレイプを受け続け、家を出てからもレイプされ続けていると妻が夫を告発したとき、家族は引き裂かれる。二人の息子は母親を信じるか、無実を主張する父親を支持するかの選択を迫られる。映画は真実を見つけようとする同じ目的をもつ法的手続きと並行して進行する家族の旅が語られる。夫役のペドロ・カサブランクは不参加でした。

(アラウダ・ルイス・デ・アスア監督、9月27日プレス会見)

(妻ミレン役のナゴレ・アランブル、フォトコール)

(ロレト・マウレオン)

(左から、ミゲル・ベルナルドー、ロレト・マウレオン、ナゴレ・アランブル、
イバン・ペリセル、アラウダ・ルイス・デ・アスア監督)

★最後はペルラス部門のクロージング作品、アイトル・アレギ&ジョン・ガラーニョの「Marco」のグループ、マルコ役のエドゥアルド・フェルナンデス、妻役のナタリエ・ポサがフォトコールに出席しました。本作は作品紹介をアップしています。

(アイトル・アレギ、最終日の9月28日)

(ジョン・ガラーニョ)

(エドゥアルド・フェルナンデス)

(ナタリエ・ポサ)
★第72回サンセバスチャン映画祭も積み残しが多くてすっきりしませんが、これでおしまいにします。10月11日にマイテ・アルベルディの『イン・ハー・プレイス』のNetflixストリーミングの配信が始まります。
欧米からの参加シネアストたち*サンセバスチャン映画祭2024 ㉝ ― 2024年10月07日 12:11
ティム・バートン、ジャック・オーディーアール、コスタ・ガブラス・・・
★コンペティション作品でなかったことから作品紹介はしませんでしたが、レッドカーペットを彩った監督やキャストのスナップをご覧ください。コスタ・ガブラスの「Le dernier souffle」はコンペティション作品でしたが、主役2人の参加はなく、共演者のアンヘラ・モリーナ、シャーロット・ランプリングのようなベテラン女優が監督と連れ立ってフォトコールに応じていました。サンセバスティアン市の9月下旬は寒暖の差が激しく、用意してきた衣装にもよるのでしょうが夏服秋服混在での登場でした。
★ティム・バートンの「Maria Callas: Letters and Memoirs」(ペルラス部門)のグループ。


(ティム・バートンとマリア・カラスを演じたモニカ・ベルッチ、9月26日)

(左から2人目、モニカ・ベルッチ)
★ジャック・オーディーアールの「Emilia Pérez」(ペルラス部門)、カンヌ映画祭でカルラ・ソフィア・ガスコンが女優賞を受賞している。

(ジャック・オーディーアール)


(カルラ・ソフィア・ガスコンとオーディーアール監督、9月20日)
★コスタ・ガブラスの「Le dernier souffle / Last Breath」(コンペティション)、監督と女優3人が参加しました。

(コスタ・ガブラス監督、9月25日)

(アンヘラ・モリーナ)

(シャーロット・ランプリング)

(左から、マリリン・カント、監督、ランプリング、モリーナ)
★パヤル・カパディアの「All We Imagie As Light / La luz que imaginamos」(インド、ペルラス部門)、インドからの参加ですが、RTVE「ある視点」賞を受賞しましたのでアップしました。大勢で参加しましたが、最後のガラまで待たずに帰国してしまった。

(パヤル・カパディア監督)

(参加したキャストたち)
★マイク・リーの「Hard Truths / Mi única familia」(コンペティション、イギリス)、監督以下主演のマリアンヌ・ジャン=バティスト、エグゼクティブプロデューサーのハビエル・メンデス、プロデューサーのジョージナ・ロウなどが参加した。

(81歳になったマイク・リー監督、マリアンヌ・ジャン=バティスト、9月26日)

(ハビエル・メンデス)

(右から2人目がジョージナ・ロウ)
★ラウラ・カレイアの「On Falling」(コンペティション、英=ポルトガル)、監督賞受賞作品。

(ラウラ・カレイラ監督、9月24日)

(主演ジョアナ・サントス)

(ジェイク・マクガリー)

★ジョシュア・オッペンハイマーの「The End」(コンペティション)、主演のティルダ・スウィントンはフォトコールには参加しなかったようです。デンマークの製作者シーネ・ビュレ・ソーレンセンが参加しました。

(ジョシュア・オッペンハイマー、9月23日)

(俳優ジョージ・マッケイ)

(監督とシーネ・ビュレ・ソーレンセン)
★ジョニー・デップの「Modi, Three Days on the Wing of Madness」(イギリス=ハンガリー=イタリア)はアウト・オブ・コンペティションでしたので作品紹介はしませんでした。1916年パリの街路が舞台、友人たちからモディの愛称で呼ばれていたイタリアの画家アメデオ・モディリアーニ(1884~1920)の3日間の旋風を描いている。フランスの画家ユトリロをブルーノ・グーリーが演じる。

(ホセ・ルイス・レボルディノスの歓迎をうけるジョニー・デップ、9月24日)

(モディの恋人ベアトリス役のアントニア・デスプラ、監督、リッカルド・スカマルシオ)

(モディを演じたリッカルド・スカマルシオ)

(モーリス・ユトリロを演じたブルーノ・グーリー)

(ルイザ・ラニエリ)

ラテンアメリカから現地入りしたスター*サンセバスチャン映画祭2024 ㉜ ― 2024年10月05日 16:36
マイテ・アルベルディ、マリアナ・ロンドン、ディエゴ・レルマン・・・

★オリソンテス・ラティノス部門にノミネートされたグループには、チリのマイテ・アルベルディ、ベネズエラのマリアナ・ロンドン&マリテ・ウガス、アルゼンチンのディエゴ・レルマンなど受賞歴のあるシネアストが現地入りしました。既にオリソンテス賞を受賞したルイス・オルテガの「El jockey」のグループはアップしております。以下は入手できたセクション・オフィシアルとオリソンテス・ラティノス部門ノミネートのグループです。作品紹介は長短ありますが、すべてアップしております。
*「El jockey」のフォトは、コチラ⇒2024年09月26日
★ドキュメンタリー作家としてアカデミー賞にノミネートされた、マイテ・アルベルディの初となる長編ドラマ「El lugar de la otra」のグループ。監督は開幕前から現地入りしておりましたが、今回は無冠に終わりましたが、『イン・ハー・プレイス』の邦題で間もなくNetflix配信が始まります。

(マイテ・アルベルディ監督、9月23日)

(フランシスカ・ルーウィン)

(エリサ・スルエタ)

(プレス会見、9月23日)
★チリのホセ・ルイス・トーレス・レイバの「Cuando las nubes esconden las sombras」のグループ、マリア・アルチェが主演した。

(監督、マリア・アルチェ、9月19日)

(参加者レッドカーペットに、9月21日)
★パナマのアナ・エンダラ・ミスロフ監督の「Querido trópico」は孤独がテーマ、チリのベテラン女優パウリナ・ガルシアが認知症を患う女性を演じています。

(アナ・エンダラ・ミスロフ、9月20日)

(中央が監督とパウリナ・ガルシア、レッドカーペット、9月20日)

(右がエンダラ監督)

(パウエル・ガルシア、プレス会見、9月21日)
★ベネズエラのマリアナ・ロンドン&マリテ・ウガス共同監督の「Zafari」のグループ。ロンドンはSSIFF2013で「Pelo malo」が金貝賞を受賞しています。

(左から、マリテ・ウガス、マリアナ・ロンドン、9月20日)

(両監督以下参加者レッドカーペットに、9月21日)

(マリアナ・ロンドン、プレス会見、9月23日)

(主役を演じたダニエラ・ラミネス)
★アルゼンチンのフェデリコ・ルイス監督の「Simón de la montaña」のグループ。

(フェデリコ・ルイス、9月21日)

(左から2番目がルイス監督)4人水色ズボン
★ディエゴ・レルマンの「El hombre que amaba los platos voladores」は、セクション・オフィシアルです。20世紀に実在したテレビ・レポーターが主人公でレオナルド・スバラリア(スバラグリア)が演じます。ディエゴ・レルマン、レナータ・レルマンの父娘など大勢で参加していましたが、前作『代行教師』のように今回は賞に絡むことはできませんでした。10月18日からNetflix配信が始まります。

(ディエゴ・レルマン監督、9月24日)

(主役のレオナルド・スバラリア)

(ニコラス・アブル)

(前回助演俳優賞を受賞したレナータ・レルマン)

(モニカ・アジョス)

★LGTBIAQをテーマにした作品に贈られるセバスティアン賞を受賞したロラ・アリアスのドキュメンタリー「Reas」のグループ、監督以下出演者ノエリア・ラディオサなどが現地入りしました。

(右から3人目が監督、2人目がラディオサ)

(左から、ラディオサ、ロラ・アリアス監督)

(第25回ガラには市長やドラッグクイーン、審査員アンナ・カステーリョ、
同エネコ・サガルドイなどが賑やかに出席した)
★アルゼンチンのセリナ・ムルガ監督の「El aroma del paso recién cortado」、主演のホアキン・フリエルが現地入りしました。

(セリナ・ムルガ)

(ホアキン・フリエル、9月18日)

(ムルガ監督とホアキン・フリエル)
オリソンテス賞にルイス・オルテガの「El jockey」*サンセバスチャン映画祭2024 ㉛ ― 2024年10月03日 14:24
オリソンテス賞はアルゼンチンのルイス・オルテガの「El jockey」

★クロージング・ガラに受賞者が登壇する賞は、ニューディレクター部門のクチャバンク賞、オリソンテス・ラティノス部門のオリソンテス賞、バスク映画部門のイリサル賞、短編部門ネスト部門のメディアプロ・スタジオ・ネスト賞、サンセバスティアン市観客賞などが代表格です。今回はオリソンテス・ラティノス部門以外は作品紹介ができませんでしたが、一応受賞者をアップしておきます。オリソンテス賞を受賞したアルゼンチンのルイス・オルテガの「El jockey」は、東京国際映画祭2024ワールド・フォーカス部門に『キル・ザ・ジョッキー』の邦題で上映が決定しています。ラテンビート映画祭と共催です。
★セクション・オフィシアルの金貝賞発表後、クロージング作品「We Live in Time / Vivir el momento」のジョン・クローリー監督、主演のアンドリュー・ガーフィールドとフィオナ・ウイアーが登壇して会場を沸かせました。アウト・オブ・コンペティション作品なので賞には絡みませんが、作27日にプレス会見をしており、なかでもガーフィールドの人気は高く、レッドカーペットでのサービスを機嫌よくこなしておりました。

(ジョン・クローリー監督)

(監督、フィオナ・ウイアー、右アンドリュー・ガーフィールド、他)
◎クチャバンク賞(ニューディレクター部門、新人監督賞)
「Bagger Drama」製作国スイス
監督パイエット・バウムガルトナー(スイス)


*スペシャルメンション
「La guitarra flamenca de Yerai Cortés」ドキュメンタリー
製作国スペイン(オープニング作品)
監督アントン・アルバレス(スペインのミュージシャン、愛称 C.タンガナ、デビュー作)

(フラメンコギター奏者イェライ・コルテスとアントン・アルバレス監督)

◎オリソンテス賞(オリソンテス・ラティノス部門)
「El jockey / Kill The Jockey」
製作国アルゼンチン=メキシコ=スペイン=デンマーク=米国
監督ルイス・オルテガ(アルゼンチン)

(監督欠席で主役ナウエル・ぺレス・ビスカヤートが受け取り、パレスチナに連帯を送った)

◎サバルテギ-タバカレア賞
「Aprili / April」製作国フランス=イタリア=ジョージア
監督デア・クルムベガシヴィリ(ジョージア、長編2作目)

(製作者のアレクサンドラ・ロッシとフランチェスコ・メルツィ)

*スペシャルメンション
「Monólogo colectivo / Collective Monologue」製作国アルゼンチン
監督ジェシカ・サラ・リンランド(アルゼンチン、ロカルノ映画祭でプレミア)

◎ネスト賞 (ザ・メディアプロ・スタジオ、30分以内の短編部門)
「El reinado de Antoine / The Reign of Antoine」製作国キューバ=ドミニカ共和国
監督ホセ・ルイス・ヒメネス・ゴメス(ドミニカ共和国)

◎クリナリー映画賞(映画とガストロノミー部門)
「Mugaritz, Sin pan ni postre」製作国スペイン
監督パコ・プラサ(スペイン)

(パコ・プラサ監督)

(パコ・プラサ、アンドニ・ルイス・アドゥリス、パブロ・イスラ)
◎ Eusko Label 賞
第1席「Las guardianas」製作国スペイン
監督ボルハ・デ・アグエロ(スペイン、短編)

(ありがとう、と最短スピーチでした)

第2席「Km 0」製作国スペイン
監督ジョン・マルティハ・レウンダ(スペイン)


◎イリサル賞(バスク映画部門)
「Chaplin, espiritu gitano / Chaplin, Spirit of the Tramp」
製作国スペイン=英国=オランダ=フランス
監督カルメン・チャップリン(イギリス、監督デビュー作、女優、製作者、ドキュメンタリー)

(受賞者欠席でカルロス・フアレスが受け取った)

*スペシャルメンション
「Erreplika / Replica」製作国スペイン
監督ペリョ・グティエレス・ペニャルバ(スペイン)

◎ドノスティア(サンセバスティアン)市観客賞
「En fanfare / The Marching Band (Por todo lo alto)」製作国フランス
監督エマニュエル・クールコル(フランス、カンヌ映画祭でプレミア、ピエール・ロタン主演)

(エマニュエル・クールコル監督、イレネ・ムスカリ)

◎ヨーロッパ映画ドノスティア(サンセバスティアン)市観客賞
「Daney anjir maabed / The Seed of the Sacred Fig」製作国ドイツ=フランス=イラン
監督モハマド・ラスロフ(イラン、カンヌ映画祭審査員特別賞とFIPRESCI賞を受賞)

(アレックス・ラフエンテ、女優マフサ・ロスタミ)

◎スペイン・ラテンアメリカ協同賞
「Sujo」製作国メキシコ=米国=フランス(オリソンテス・ラティノス部門ノミネート)
監督アストリッド・ロンデロ(メキシコ)、フェルナンダ・バラデス(メキシコ)

(フェルナンダ・バラデス監督、ロンデロ監督欠席)

◎ロテリアス賞
第1席「Antón」製作国スペイン
監督ミケル・ゴンサレス・ベオルレギ(スペイン)

第2席「Cafuné」製作国スペイン
監督カルロス・フェルナンデス・デ・ビゴ(スペイン)、ロレナ・アレス(スペイン)

◎ユース賞
「Turn Me On」製作国米国
監督マイケル・ティバースキー(米国、ニューディレクター部門出品)

◎ RTVE「ある視点」賞
「All We Imagine As Light / La luz que imaginamos」
製作国仏=インド=オランダ=ルクセンブルク
監督パヤル・カパディア(インド)

(監督欠席でラミロ・レドが受け取った)

*スペシャルメンション
「On Falling」製作国イギリス=ポルトガル
監督ラウラ・カレイラ(ポルトガル、セクション・オフィシアル部門)

★女性監督に与えられるドゥニア・アヤソ賞に、セリア・リコ・クラベリノの「Los pequeños amores / Little Loves」(スペイン)、Agenda 2030 Euskadi Basque Country賞にイシアル・ボリャインの「Soy Nevenka / I ’m Nevenka」が受賞した。

(ドゥニア・アヤソ賞「Los pequeños amores / Little Loves」)

(イシアル・ボリャインの「Soy Nevenka / I ’m Nevenka」)
★パラレル賞としてフェロス・シネマルディア賞にアルベルト・セラ『孤独の午後』、FIPRESCI賞にシン・フオの「Bound In Heaven」、セバスティアン賞にアルゼンチンのロラ・アリアスの「Reas」、Cignis賞にピラール・パロメロの「Los destellos」が受賞している。

(ロラ・アリアスの「Reas」)
金貝賞はアルベルト・セラのドキュメンタリー*サンセバスチャン映画祭2024 ㉚ ― 2024年10月01日 17:55
アルベルト・セラの「Tardes de soledad」が金貝賞

(製作者全員が登壇、それぞれ受賞スピーチをした)
★9月28日、第72回サンセバスチャン映画祭2024の金貝賞が、アルベルト・セラの「Tardes de soledad」(スペイン)に、恐らくドキュメンタリーが受賞するのは初めてではないでしょうか。二人の新人が受賞した監督賞(銀貝賞)には、ラウラ・カレイラの「On Falling」(イギリス=ポルトガル)、ペドロ・マルティン=カレロ「El llanto / The Wailing」(スペイン=アルゼンチン=フランス)が受賞しました。因みに10月28日から始まる第37回東京国際映画祭TIFFのワールド・フォーカス部門に、セラの新作は『孤独の午後』、マルティン=カレロのデビュー作は『叫び』の邦題で上映が決定しています。両作とも第21回ラテンビート映画祭LBFFとの共催作品です。
★監督賞以外の銀貝賞には、2020年からベルリン映画祭と同様男女の区別をしない、主演俳優賞にパトリシア・ロペス・アルナイス(ピラール・パロメロの「Los destellos」スペイン)、助演俳優賞にピエール・ロタン(フランソワ・オゾンの「Quand vient l'automne / When Fall Is Caming」フランス)がトロフィーを手にしました。
★審査員特別賞にジア・コッポラの「The Last Showgirl」(米国)、脚本審査員賞には共同で執筆したフランソワ・オゾンとフィリップ・ピアッツォ(「Quand vient l'automne」)が受賞しました。撮影審査員賞にピャオ・ソンリ(「Bound In Heaven」中国)が受賞しました。以上がセクション・オフィシアルの受賞者です。
★コンペティション部門以外のオリソンテス・ラティノス部門(オリソンテス賞)、ニューディレクター部門(クチャバンク賞)、バスク映画部門(イリサル賞)、観客賞(サンセバスティアン市)などは、次回アップします。
セクション・オフィシアル
◎作品賞(金貝賞)
「Tardes de soledad」(『孤独の午後』) 監督:アルベルト・セラ
製作者:モンセ・トリオラ、ルイス・フェロン、アルベルト・セラ、その他が出席した。
製作国スペイン、言語スペイン語
*プレゼンターは審査委員長ハイオネ・カンボルダ

(セラの全作を手掛けているモンセ・トリオラが最初にスピーチした)

(最後に喜びの挨拶をしたアルベルト・セラ)
◎審査員特別賞
「The Last Showgirl」 監督:ジア・コッポラ、製作国米国、言語英語
*プレゼンターは審査員レイラ・ゲリエロ

(左から、主演のパメラ・アンダーソン、コッポラ監督)

(9月27日のフォトコール)
◎監督賞(銀貝賞)今回は2人
ラウラ・カレイラ(ポルトガル)
作品「On Falling」製作国イギリス=ポルトガル、言語ポルトガル語、英語
*プレゼンターは審査員キャロル・スコッタ


(左キャロル・スコッタと受賞者)
ペドロ・マルティン=カレロ
作品「El llanto / The Wailing」(『叫び』)
製作国スペイン=アルゼンチン=フランス、言語スペイン語
*プレゼンターはキャロル・スコッタ

◎主演俳優賞(銀貝賞)
パトリシア・ロペス・アルナイス 出演映画「Los destellos」
(監督ピラール・パロメロ)
*プレゼンターはレイラ・ゲリエロ

◎助演俳優賞(銀貝賞)
ピエール・ロタン 出演映画「Quand vient l'automne / When Fall Is Caming」
(監督フランソワ・オゾン)
*プレゼンターは審査員ウルリヒ・ザイドル

(左ウルリヒ・ザイドルとピエール・ロタン)
◎撮影審査員賞(銀貝賞)
ピャオ・ソンリ(朴松里) 作品「Bound in Heaven」(監督シン・フオ、製作国中国)
*プレゼンターはキャロル・スコッタ

(受賞者欠席でシン・フオ監督が代理で受け取りました)
◎脚本審査員賞
フランソワ・オゾン、フィリップ・ピアッツォ
作品「Quand vient l'automne / When Fall Is Caming」
(受賞者二人とも欠席で俳優ピエール・ロタンが代理で受け取り、フランス語訛りのスペイン語でスピーチを代読、会場の拍手喝采を受けていました)
*プレゼンターは審査員クリストス・ニク
★審査員の一人アメリカの俳優で監督のフラン・クランツは欠席でした。次回はセクション・オフィシアル以外の受賞者をアップします。
アルモドバルのドノスティア栄誉賞ガラ*サンセバスチャン映画祭2024 ㉙ ― 2024年09月29日 17:21
アルモドバルにドノスティア栄誉賞――プレゼンターはティルダ・スウィントン

★9月26日(木)クルサール・ホール、ペドロ・アルモドバルのドノスティア栄誉賞ガラが、スペイン首相ペドロ・サンチェス夫妻も出席して賑々しく行われました。受賞者は前日25日が75歳の誕生日だった由、サンセバスチャン映画祭に初めて参加したのは44年前、デビュー作『ペピ、ルシ、ボンと他大勢の娘たち』がニュー・ディレクターズ部門にノミネートされたときでした。そして今年、第81回ベネチアFFの金獅子賞を受賞したばかりの「The Room Next Door / La habitación de al lado」がセレモニーの後上映されました。本作は東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門にラテンビート共催作品として『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』の邦題で上映されます。

(左から、首相夫人ベゴーニャ・ゴメス、ペドロ・サンチェス首相、
ペドロ・アルモドバル、ティルダ・スウィントン、SSIFF2024ガラ、9月26日)
★プレゼンターはラ・マンチャの監督が英語で長編を撮った『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』の主役の一人を演じたティルダ・スウィントン、彼女はジャン・コクトーの戯曲に基づいた短編『ヒューマン・ボイス』にも主演している。最後にスペインサイドの共演者、フアン・ディエゴ・ボット、ラウル・アレバロ、メリナ・マシューズ、ビクトリア・ルエンゴも登壇して、受賞者を祝福しました。もう一人の主演者ジュリアン・ムーアは残念ながら不参加でした。プレゼンターはアルモドバルの映画について「人間的な親しみのこもった慰めをあたえ、私たちが必要としているときに私たちを明るくし」、「私たちを虜にし、楽しませ、感動させ、ほぼ半世紀を分かち合ってきた。そして終りの兆しが感じられない」と称揚した。


(トロフィーにキスするラ・マンチャの監督)


(お祝いのスピーチをするティルダ・スウィントン)
★受賞者は開口一番、会場に夫人を同伴して出席していたサンチェス首相に「文化を支援するためにここに来ていただき本当にありがとう」とまず感謝を送った。こう挨拶されては支援しないわけにいかないです。「私の映画を際立たせるものがあるとすれば、それは登場人物たちが享受している自由であり、自由がなければ人生は生きる価値がない」と語った。便箋4~5枚手にしていたから長い受賞スピーチだった。「私のような年齢でドノスティア賞を貰うのは終着を意味するかもしれない。これまでの行程のご褒美かもしれないが、私はそう思っていない。私にとって映画は、祝福か呪詛か、休むことなく脚本を書き監督すること以外の人生は考えられないし、仮にそれが酷い作品だったとしても作り続けるつもりだ、何故ならその反対は空っぽだからだ」とスピーチし、これからも映画を作り続けることが自分の命であり、映画なしの人生はあり得ないことを強調した。

(左から、ラウル・アレバロ、メリナ・マシューズ、受賞者、ビクトリア・ルエンゴ、
フアン・ディエゴ・ボット、ティルダ・スウィントン)
★ティルダ・スウィントンとジュリアン・ムーアが主演する新作について「憎しみのメッセージが支配する現実において、私の映画はその反対です。共感、寄り添い、助け合うことを提案しています」と、かつてのキャバレー・アーティスト、危険を怖れずメロドラマを撮りつづけるアルモドバルは、これから上映される新作のほのめかしをした。
★1970年代に徒手空拳でマドリードにやってきた映画界の異端児の本祭登場は、先述したように1980年の『ペピ、ルシ、ボンと他大勢の娘たち』、その後セクション・オフィシアルに『セクシュリア』(82)、アウト・オブ・コンペティションに『私の秘密の花』(95)、1993年には「アルモドバルの夕べ」という特集が組まれている。またドノスティア栄誉賞のプレゼンター役で、1996年アル・パチーノ、2004年ウディ・アレン、2008年愛弟子アントニオ・バンデラスにトロフィーを手渡すためにやってきている。

★さらにメイド・イン・スペイン部門で『オール・アバウト・マイ・マザー』(99)、『トーク・トゥ・ハー』(02)、『バッド・エデュケーション』(04)、『ボルベール〈帰郷〉』(06)、『抱擁のかけら』(09)、『アイム・ソー・エキサイテッド!』(13)、『ジュリエッタ』(16)、『ペイン・アンド・グローリー』(19)が上映されている。因みに本賞は1986年から始まっており、スペインの受賞者としては8人目、受賞順に1999年フェルナンド・フェルナン=ゴメス、2001年パコ・ラバル、2008年アントニオ・バンデラス、2013年カルメン・マウラ、2019年ペネロペ・クルス、2023年ビクトル・エリセ、同ハビエル・バルデムです。
★ガラの司会者はバスク自治州ビスカヤ出身のエネコ・サガルドイ(1994)、バスク語とスペイン語で進行役を務めた。サガルドイは『アルツォの巨人』でゴヤ賞2018新人男優賞を受賞している、俳優、製作者、最近バスク語で短編「Betiko gaua / The Eternal Night」を監督、マラガ映画祭2023短編部門にノミネートされた。

(司会者エネコ・サガルドイ)
★ドノスティア栄誉賞ガラのフォト集(クルサール・ホールにて)

(右から2人目、ペドロ・サンチェス首相夫妻、会場にて)

(受賞者とティルダ・スウィントン)



(メリナ・マシューズ)


(ビクトリア・ルエンゴ)

(フアン・ディエゴ・ボット)

(ラウル・アレバロ)

(『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』のスタッフ&キャスト、
制作会社エル・デセオのアグスティン・アルモドバル、エステル・ガルシアを交えて)
*『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』の記事は、コチラ⇒2024年06月18日
*『ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ』のきじは、コチラ⇒2023年05月04日
*『ヒューマン・ヴォイス』の記事は、コチラ⇒2020年08月16日
*『ペイン・アンド・グローリー』の記事は、コチラ⇒2019年04月22日
*『ジュリエッタ』の記事は、コチラ⇒2016年02月19日
*『アイム・ソー・エキサイテッド』の記事は、コチラ⇒2013年09月21日
現地入りしたシネアストたちのフォト集*サンセバスチャン映画祭2024 ㉘ ― 2024年09月27日 16:31
★9月22日、サンセバスティアンは今日も晴れ、セクション・オフィシアル出品のピラール・パロメロの「Los destellos」、アウト・オブ・コンペティションのパウラ・オルティスの「La virgen roja」、フランソワ・オゾンの「Cuand vient l’automne」、日本から製作者の小寺剛雄が現地入りした黒沢清のセルフリメイク作品『蛇の道』チームのフォトコールです。
★セクション・オフィシアル出品作品、ピラール・パロメロの「Los destellos」のチーム、製作者フェルナンド・ボバイラ、バレリー・デルピエールも参加しました。

(ピラール・パロメロ監督、プレス会見)

(主役パトリシア・ロペス・アルナイス、フォトコール)

(アントニオ・デ・ラ・トーレ)

(マリナ・ゲロラ)

(フリアン・ロペス)

(左側ボバイラ、4人目パロメロ、右側バレリー・デルピエール)
★アウト・オブ・コンペティションのパウラ・オルティスの「La virgen roja」のチーム、賞には絡みませんがナイワ・ニムリ、アイシャ・ビリャグラン、アルバ・プラナス、パトリック・クリアドなどが参加しました。

(パウラ・オルティス監督)

(ナイワ・ニムリ)

(今年の映画国民賞を受賞した製作者マリア・サモラ、プレス会見)

(パトリック・クリアド、アイシャ・ビリャグラン、監督、アルバ・プラナス、ナイワ・ニムリ)
★セクション・オフィシアル出品作品、フランソワ・オゾンの「Cuand vient l’automne」のチーム、貫禄充分の主演女優、ジョジアーヌ・バラスコ、エレーヌ・ヴァンサン、キッコーマン醤油のシャツを着たピエール・ロティンが現地入りしました。

(フランソワ・オゾン監督、プレス会見)

(映画同様仲良く手をつないだジョジアーヌ・バラスコとエレーヌ・ヴァンサン)

(左ピエール・ロティン、中央がオゾン監督)
★セクション・オフィシアル出品作品、黒沢清の『蛇の道』のメンバー、監督以下日本人キャストは不参加なのかフォトは入手できず、フランスサイドから主役を演じたダミアン・ボナールと製作者レナン・アルトゥクマッチ、日本サイドの小寺剛雄プロデューサーが参加しました。

(恒例のサインをする小寺剛雄プロデューサー)

(レナン・アルトゥクマッチ、ダミアン・ボナール、小寺剛雄、フォトコール)
映画国民賞受賞のマリア・サモラ*サンセバスチャン映画祭2024 ㉗ ― 2024年09月26日 15:31
製作者マリア・サモラに映画国民賞2024の授与式

(受賞者マリア・サモラ)
★9月21日タバカレラで、2024年の映画国民賞の授与式がありました。受賞者マリア・サモラ(バレンシア1976)は、カルラ・シモンや今年のセクション・オフィシアル審査委員長を務めるハイオネ・カンボルダなど、インディペンデント映画中心の作品を手掛けています。6月に受賞がアナウンスされていましたが、映画部門の授与式はサンセバスチャン映画祭と決まっており、副賞は30.000ユーロです。選考母体はスペイン文化スポーツ教育省とスペイン映画アカデミーで、今回のプレゼンターはエルネスト・ウルタスン文化相でした。
*マリア・サモラのキャリア&フィルモグラフィーは、コチラ⇒2024年06月16日

(マリア・サモラとエルネスト・ウルタスン文化相)
★21日からコンペティション部門、その他の第1回目の上映が始まり、海外勢を含めた国内の監督、製作者、俳優がレッドカーペットに登場しました。これまで作品紹介をしてきましたチームを中心にフォトをアップします。まずは審査員メンバーから。
*キャリア紹介は、コチラ⇒2024年09月21日

(審査委員長スペインの監督ハイオネ・カンボルダ)

(審査員アルゼンチンの作家レイラ・ゲリエロ)

(審査員アメリカの俳優フラン・クランツ)

(審査員ギリシャの監督クリストス・ニク)

(審査員フランスの製作者キャロル・スコッタ)

(審査員オーストリアの監督ウルリヒ・ザイドル)
★セクション・オフィシアル出品作、イシアル・ボリャインの「Soy Nevenka / I’m Nevenka」のチーム

(女優ミレイア・オリオル、監督、俳優ウルコ・オラサバル、9月21日)

(ボリャイン監督、共同脚本執筆者イサ・カンポ)
★セクション・オフィシアル出品作、「Conclave」のエドワード・ベルガー監督

★セクション・オフィシアル特別上映、カンヌ映画祭総代表のティエリー・フレモーのドキュメンタリー「Lumiere!, L’aventure continue」(16、『リュミエール!』)のチーム

(ティエリー・フレモーとエグゼクティブプロデューサーのマエル・アルノー)
★オリソンテス・ラティノス部門、「El jockey / Kill The Jockey」の監督と出演者たち

(ルイス・オルテガ監督)

(左から、ウルスラ・コルベロ、ナウエル・ぺレス・ビスカヤート、オルテガ監督、
マリアナ・ディ・ジロラモ)
ケイト・ブランシェットのドノスティア栄誉賞ガラ*サンセバスチャン映画祭2024 ㉖ ― 2024年09月25日 17:59
ブランシェットにドノスティア栄誉賞―プレゼンターはアルフォンソ・キュアロン

★9月21日、ドノスティア栄誉賞2024の受賞者ケイト・ブランシェットのドノスティア栄誉賞の授与式がクルサール・ホールでありました。プレゼンターは、イギリスと米国の合作のTVミニシリーズ「Disclaimer」(24、7話)でタッグを組んだメキシコのアルフォンソ・キュアロン(クアロン)、受賞者の「厳格さと卓越した演技」を称賛しました。

(ハグしあうケイト・ブランシェットとアルフォンソ・キュアロン)
★ケイト・ブランシェット(メルボルン1969)は、紹介するまでもなくオーストラリアを代表するオスカー女優、主演女優賞(『ブルージャスミン』13)と助演女優賞(『アビエイター』04)と受賞、ノミネートは主演した『エリザベス』(98)、『エリザベス ゴールデン・エイジ』(07)、『キャロル』(15)、『TAR ター』(22)など4回、助演も含めると合計6回、IMDbによると合計218賞、288ノミネートとあり、今後も増え続けるでしょう。2022年から始まった国際ゴヤ賞の第1回受賞者でもあり、因みにプレゼンターはペドロ・アルモドバルとペネロペ・クルスでした。アルモドバルも今回のドノスティア栄誉賞二人目の受賞者、授与式は26日の予定です。
*ブランシェットの国際ゴヤ賞受賞の記事は、コチラ⇒2022年02月13日
★「海外で仕事をするオーストラリアの女性として、多くの国境を越えて世界中を旅するという光栄に浴してきました。そして文化的、映画的な国境も超えた、この素晴らしく活気に満ちたバスクの映画祭で、この賞を受け取るのは名誉なことです」と感謝した。キュアロン監督のプレゼンに感謝し、自分を多くの場所に運んでいったキャリアは、折衷的で奇妙なものだと分析した。ただ共通するのは「知りたいという願望」であり、人間であることが何を意味するのか知りたいということです。私たちのようにものを作るのが仕事である場合、疑問や不確実性は付きまといます。謙虚に認めねばなりません。「私は知りません、だから学びに来ました」と言わねばなりません。性急に答えを見つけることには反対です。知らないことが私の一部になり、少しずつ理解が始まります。「知りたいという欲求」で旅は続きます。

(受賞スピーチをするケイト・ブランシェット)
ケイトを泣かせたジョージ・クルーニー、ビデオ祝辞はサプライズ!?
★ビデオ出演でヴェネチアから祝福を送ったのは、友人で共演者でもあったジョージ・クルーニーでした。「私はあなたを監督し、共演する幸運に恵まれました。周りの人たち皆に幸せをもたらしました。私はあなたの友人であることを誇りに思います」と。さらに演技を芸術レベルに高めたパフォーマーの一人だと称賛、マーロン・ブランド、キャサリン・ヘプバーン、モンゴメリー・クリフト、ジャック・ニコルソン、かつてのドノスティア栄誉賞受賞者でもあるメリル・ストリープとロバート・デ・ニーロの名前を挙げ、「ケイト、あなたもその一員になりました」と語りました。「私もそこへ行きたかったのですが行けません。今、ヴェネチアにいて飲んでいます。おまけにズボンを履いていません。しかし、もしズボンを履いてヴェネチアで飲んでなかったら、そこで一緒に乾杯したでしょう」とユーモアたっぷりに称賛した。涙で目張りが崩れるのを気にしながら「ファッキング・ジョージ!」とやっと一言お返ししました。


(ズボンを着用していないクルーニーの祝賀ビデオに涙するブランシェット)
★授与式の司会を務めたのは女優のマルタ・エトゥラでした。「卓越性とリスクに取りくむ」演技者、「メッセージを持った、強い女性で献身的な複雑なキャラクターに命を吹き込んだ」と称賛した。またフェミニズム、移民問題、母国オーストラリアの先住民に関連したプロジェクトの演出&製作を手掛けていることを強調した。米アカデミー以下の3桁に及ぶ受賞歴の紹介、多くの監督に愛され、例えばマーティン・スコセッシ、テレンス・マリック、スティーブン・ソダーバーグ、リドリー・スコット、サリー・ポッター、ウディ・アレン他を次々に列挙して、女優の幅広い活躍を称揚した。

(受賞者を称賛するマルタ・エトゥラ)
★ガラの後、ブランシェットの最新作となるコメディ・ホラー「Rumours」(24、カナダ=独=米合作)が上映された。カナダのガイ・マディン、エヴァン・ジョンソン、ゲイレン・ジョンソンのトリオが監督している。カンヌ映画祭2024でプレミアされ、映画祭巡りをしている。

(中央がケイト・ブランシェット、ポスター)
★ケイト・ブランシェットのドノスティア栄誉賞関連のフォト集

(現地入りしたケイト・ブランシェット、出迎えた総ディレクター)

(恒例のサインをする)

(ファンサービスも怠りなく・・・)

(アルフォンソ・キュアロンとのツーショット)
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