第12回ガウディ賞2020*結果発表2020年01月23日 14:31

    作品賞はカルロス・マルケス=マルセの辛口コメディ「Els dies que vindran

      

     

★ガウディ賞の正式名称は「カタルーニャ映画アカデミー<ガウディ賞>」、2002年から始まったバルセロナ映画賞がその前進、第1回は2009年でした。カタルーニャ語映画に特化した映画賞ですが、別枠にカタルーニャ語以外の映画賞もあって、こちらにゴヤ賞やフォルケ賞にノミネートされた作品が並ぶことになります。しかし当然傾向は異なり、どちらかというとバルセロナ派の作品が選ばれています。アカデミー会員は年々増える傾向にあり、現在では400名を超えていると思いますが、メンバーの投票で決定します。授賞式の規模も大きく派手になってきております。マドリード派への対抗意識が強く、それがゴヤ賞とは異なる受賞結果になっています。

 

★作品賞(カタルーニャ語)は、カルロス・マルケス=マルセEls dies que vindran(スペイン語題「Los días que vendrán)、カタルーニャ語以外の作品賞は、ベレン・フネスLa hija de un ladrónが受賞しました。フネス監督は監督賞、共同執筆者マルサル・セブリアンと脚本賞も受賞しました。両作ともゴヤ賞作品賞にはノミネートされておりません。またゴヤ作品賞ノミネートの5作は、ガウディ賞ではノミネーションはゼロでした。21カテゴリーのうちメイン・カテゴリーの受賞作品は以下の通りです。

 

作品賞(カタルーニャ語)

Els dies que vindran 監督カルロス・マルケス=マルセ、脚本カルロス・マルケス=マルセ、クララ・ロケル、コラル・クルス

製作:Lastor Medias / Avalon Productora Cinematográfica 協賛TV3カタルーニャTV

作品紹介は、コチラ⇒2019年04月11日

 


                      (カルロス・マルケス=マルセ監督)

(主演のマリア・ロドリゲスとダビ・ベルダゲル)

 

 

作品賞(カタルーニャ語以外)

La hija de un ladrón 監督ベレン・フネス、脚本ベレン・フネス&マルシャル・セブリアン

製作:Obelon Cinematográfica / Bteam Pictures  協賛TV3カタルーニャTV

 

    

       (実のエドゥアルドとグレタのフェルナンデス父娘が主役を演じた)

 

監督賞 

ベレン・フネス  映画「La hija de un ladrón

 

   

              (ベレン・フネス監督)

 

 

脚本賞

ベレン・フネスマルサル・セブリアン 映画「La hija de un ladrón」 

 

   

           (ベレン・フネス、マルサル・セブリアン

 

主演女優賞

マリア・ロドリゲス 映画「Els dies que vindran

    

      

      (撮影中は大きなお腹を抱えて奮闘したマリア・ロドリゲス)

 

〇サンセバスチャン映画祭2019女優賞受賞のグレタ・フェルナンデス(「La hija de un ladrón」)と予想しましたが外れました。

 

主演男優賞

カラ・エレハルデ 映画『戦争のさなかで』(監督アレハンドロ・アメナバル)

 

     

          (ノミネーションの山でしたが、やっと1賞しました)

 

〇他の候補者は、エドゥアルド・フェルナンデス(「La hija de un ladrón」)、ダビ・ベルダゲル(「Els dies que vindran」)などでした。

 

 

助演女優賞

ライア・マルル 映画「La inocencia」(監督ルシア・アレマニー)

 

 

                          (大喜びのライア・マルル)

   

   

    (主演女優賞ノミネートのカルメン・アルファと母娘を演じたライア・マルル)

 

〇意外だったか意外でなかったかは人によるでしょう。他の候補者はアルモドバルの「Dolor y gloria」出演のフリエタ・セラノとノラ・ナバスなどでした。

La inocencia」の作品紹介は、コチラ2019年07月24日

 

助演男優賞

エンリク・アウケル 映画「Quíen a hierro mata」(監督パコ・プラサ)

 

    

    (受賞のアナウンスに白のロングコートで走り回って喜んだエンリク・アウケル)

   

〇フェロス賞の映画部門&TV シリーズ部門で2冠だったエンリク・アウケル、これで3冠となりました。ゴヤ新人賞が楽しみになってきました。対抗馬は『戦争のさなかで』のエドゥアルド・フェルナンデス、ロドリゴ・ソロゴジェンの「Madre」出演のアレックス・ブレンデミュール、「La hija de un ladrón」のアレックス・モネールでした。  

 

プロダクション賞

オリオル・マイモ 映画「Quíen a hierro mata 

  

       

         (パコ・プラサ監督のスリラー「Quíen a hierro mata」のポスター

 

編集賞

アナ・プファフカルロス・マルケス=マルセオスカル・デ・ジスペルト 

映画「Els dies que vindran

 

   

         (アナ・プファフ、カルロス・マルケス=マルセ)

 

撮影賞

マウロ・エルセ 映画『ファイアー・ウィル・カム』(監督オリベル・ラシェ)

〇本作では オリベル・ラシェヨーロッパ映画賞の栄誉賞も受賞しました。

  

  

           (やっと1賞したオリベル・ラシェ監督)

 

美術賞

マルタ・バサコ 映画「La hija de un ladrón」 

 

★簡単でしたが以上です。去る119日(現地)に結果発表になっておりましたが、大分遅れてしまいました。いよいよ25日のゴヤ賞が目前となりましたが、どんな結果になるでしょうか。監督賞ノミネーションの4人の監督が出席して行われる恒例座談会(エル・パイス紙主催)で、それぞれ思いを語っていますが、今回はアルモドバルが取るのではないでしょうか。


第7回フェロス賞2020*結果発表2020年01月22日 13:57

          アルモドバルの「Dolor y gloria」が6カテゴリーを独占したフェロス賞

 

  

   

★去る116日、第7回フェロス賞2020の結果発表が、マドリードのアルコベンダスで開催されました。総合司会は女優のマリア・エルバス。ドラマ部門は ペドロ・アルモドバルの「Dolor y gloriaがメインの作品・監督・脚本・主演男優・助演女優・オリジナル作曲賞の6を制しました。主演男優のアントニオ・バンデラスは欠席でしたが、ホセ・マリア・フォルケ賞に続いての受賞、第92回米アカデミー賞の男優賞にもノミネートされましたから、2020年は大変な年になりそうです。「Dolor y gloria」も国際映画賞部門の最終候補5作に選ばれ、師弟揃ってハリウッド入りになります。本作でアルモドバルの分身サルバドールを演じたバンデラスについて「彼は時には私の内面に入り込んできた」とガラで語っていた。

 

             

          (赤絨毯に登場した総合司会者のマリア・エルバス)

 

★助演女優賞にはペネロペ・クルスフリエタ・セラノ2人が同じ枠にノミネートされていましたが、予想通り先輩に軍配が上がりました。自分を起用してくれた監督に対して「贈り物だった」と感謝のスピーチをした。オリジナル作曲賞は最近のアルモドバル映画の殆ど全作を手掛けているアルベルト・イグレシアスでした。下の写真は6冠の「Dolor y gloria」、それぞれトロフィーを手にした4人、ペドロ・アルモドバルが3個手にしているのはバンデラスの分が含まれているのか。本当の勝負は間もなく開催されるマラガ対決です。

  

    

      (左から、アルベルト・イグレシアス、監督・脚本賞のP・アルモドバル、

       フリエタ・セラノ、A・アルモドバル)

 

   

             (3個のトロフィーを手にしてご満足のアルモドバル監督)

 

6部門ノミネートだったLa trinchera infinitaは、ベレン・クエスタ主演女優賞のみ、3部門ノミネートのアメナバルの『戦争のさなかで』は無冠でした。11部門しかないなかで、今年のように1作に集中した結果に白けた方もいたはずです。両作の監督たちの姿も見当たりませんでした。ベレン・クエスタの受賞は意外と受け止められたようです。下馬評ではロドリゴ・ソロゴジェンのMadre出演のマルタ・ニエトを推す人が多かったということでしたが、どちらも未見ですから何とも言えません。

 

★フェロス賞はドラマ部門とコメディ部門に分かれ、後者アリッツ・モレノ『列車旅行のすすめ』でした。ダニエル・サンチェス・アレバロのSEVENTEENセブンティーン』は残念でした。以下が受賞結果です(ゴチック体が受賞)。

 

 

  映画11カテゴリー)

作品賞(ドラマ部門6作)

Dolor y gloria  El Primer Deseo AIE / El Deseo DASLU  10個)

El hoyoThe Platform  Basque Films 6個)

La trinchera infinita  Irusoin / La Claqueta / Manny Films / Moriarti Produkzioak6個

Lo que arde   Miramemira, SL / Kowalski Filma / 4 a 4 Productions / Tarantura Luxemburgo

   『ファイアー・ウィル・カム』(5個)

Los días que vendrán   Avalon PC / Lastor Media SL

Quien a hierro mata   Vaca Films / Atresmedia Cine, SLU

    

 

〇作品賞のプレゼンターはドレスが不評だった『アタメ!』主演のビクトリア・アブリル、「El Deseo」のアグスティン・アルモドバルが代表で受け取りスピーチ、続いて兄が弟より長いスピーチをしました。壇上にはペネロペ・クルス、フリエタ・セラノ、アルベルト・イグレシアス、助演ノミネートのアシエル・エチェアンディアなどが登壇しました。

 

 

作品賞(コメディ部門5作)

Diecisiete  Atípica Films  監督:ダニエル・サンチェス・アレバロ『SEVENTEEN セブンティーン』

El incríble finde menguante  Montreux Entertainment / Trepamuros Producciones

Litus  A Contracorriente Films / SL AlamoPASL / Neón Producciones  SL

     監督:ダニエル・デ・ラ・オルデン

Lo dejo cuando quiera  Telecinco Cinemas, SAU / Mod Pictures, Mod Producciones, SL

Ventajas de viajar en tren Morena Films / Señor y Señora, SL  『列車旅行のすすめ』7個)

 

ダニエル・サンチェス・アレバロ『SEVENTEEN セブンティーン』は残念でした。

   

 

監督賞

ペドロ・アルモドバル Dolor y gloria

ジョン・ガラーニョ、ホセ・マリ・ゴエナガ、アイトル・アレギ La trinchera infinita

ガルデル・ガステル⋍ウルティア 「El hoyoThe Platform

オリベル・ラシェ 『ファイアー・ウィル・カム』

アリッツ・モレノ 『列車旅行のすすめ』

 

          

   (監督・脚本どちらか区別できませんが、受賞スピーチをするアルモドバル)

  

主演女優賞

ピラール・カストロ 『列車旅行のすすめ』

ベレン・クエスタ La trinchera infinita

グレタ・フェルナンデス La hija de un ladrón 監督:ベレン・フネス

マルタ・ニエト  Madre 監督:ロドリゴ・ソロゴジェン

マリア・ロドリゲス・ソト Los días que vendrán 監督:カルロス・マルケス=マルセ

 

       

La trinchera infinitaからは、ベレン・クエスタの1賞だけでした。今年のドレスは白と黒が流行でしたが、彼女のドレスはレトロ過ぎたということで若干不評でした。襟元がⅤ字にあいているのも今年の流行のようです。

 

主演男優賞

アントニオ・バンデラス Dolor y gloria(欠席)

アントニオ・デ・ラ・トーレ La trinchera infinita

カラ・エレハルデ 『戦争のさなかで』(4個)

ルイス・トサール Quien a hierro mata 監督:パコ・プラサ

ダビ・ベルダゲル Los días que vendrán

 

助演女優賞

ペネロペ・クルス Dolor y gloria

モナ・マルティネス Adiós

ライア・マルル La inocencia

アントニア・サン・フアン El hoyoThe Platform

フリエタ・セラノ Dolor y gloria

 

     

〇大喜びの受賞者、自分を起用してくれたアルモドバル監督に感謝の辞を述べました。

 

助演男優賞

エンリク・アウケル Enric Auquer Quien a hierro mata

アシエル・エチェアンディア Dolor y gloria

エドゥアルド・フェルナンデス 『戦争のさなかで』

キム・グティエレス 『列車旅行のすすめ』

レオナルド・スバラグリア Dolor y gloria

 

     

〇飛び上がって喜ぶ受賞者は、TVシリーズ部門でもレティシア・ドレラVida perfecta出演で助演男優賞を受賞しました。今宵のダブル受賞はこれからの人生でも忘れられない一日となるでしょう。

 

脚本賞

ペドロ・アルモドバル Dolor y gloria

ダビ・デソラ&ペドロ・リベロ El hoyoThe Platform

ホセ・マリ・ゴエナガ&ルイソ・ベルデホ La trinchera infinita

オリベル・ラシェ&サンティアゴ・フィリョル 『ファイアー・ウィル・カム』

ハビエル・グジョン 『列車旅行のすすめ』

 

オリジナル音楽賞

セルティア・モンテス Adiós

アルトゥーロ・カルデルス Buñuel en el laberinto de las tortugas

アルベルト・イグレシアス Dolor y gloria

パスカル・ゲーニュ La trinchera infinita

アレハンドロ・アメナバル 『戦争のさなかで』

クリストバル・タピア・デ・ベエル 『列車旅行のすすめ』

 

    

〇トロフィーのコレクター、いつも穏やかで謙虚なアルベルト・イグレシアス。久しぶりに音楽を担当したアレハンドロ・アメナバルは残念でした。

 

予告編賞

ミゲル・アンヘル・トゥルドゥ Adiós

ホルヘ・ルエンゴ Dolor y gloria

ラウル・ロペス El hoyoThe Platform

マルコス・フロレス 『ファイアー・ウィル・カム』

ラファ・マルティネス 『戦争のさなかで』

 

     

 

ポスター賞

ミゲル・ナビア El crack cero

エドゥアルド・ガルシア El hoyoThe Platform

ラウラ・レナウ 8月のエバ』 監督:ホナス・トゥルエバ

アイトル・エラスキン&カルロス・イダルゴ 『ファイアー・ウィル・カム』

ホセ・アンヘル・ペーニャ 『列車旅行のすすめ』

  

     

このポスターは文句なしの受賞でしょうか。実に素晴らしい。El crack ceroは引退したとばかり思っていたホセ・ルイス・ガルシが監督しました。私立探偵ヘルマン・アレタを主人公にした、1981年の「El crack」と1983年の「El crack」と合わせて三部作になる。今回はモノクロでガルシ監督が撮るということで、ルイス・アンヘル・ぺレス、カエタナ・ギジェン・クエルボ、カルロス・サントス、マカレナ・ゴメスなど演技派が参集しました。ガルシは『黄昏の恋』(82)でスペインに初のオスカーをもたらした監督です。

 

 

TVシリーズ部門は、主要作品を満遍なく選び、4作品にばらけました。コメディ部門で選ばれた、レティシア・ドレラが監督主演した「Vida perfecta」は、第2回カンヌ国際シリーズ映画祭2019で作品賞に当たるシリーズ賞主演賞(演技賞)をレティシア・ドレラ、アイシャ・ビリャグランセリア・フレイジェイロ3人が揃って受賞した作品。サンセバスチャン映画祭の大型スクリーンで上映されるベロドロモ部門でも上映されているから受賞は想定内でした。レティシアは主演、アイシャとセリアは助演女優賞にノミネートされていましたが、カンデラ・ペーニャ(主演)とヨランダ・ラモス(助演)の手に渡りました。代わりにエンリク・アウケルが今宵2個目となる助演男優賞を手にしました。

Vida perfecta」の作品紹介は、コチラ20190804

 

 

 TVシリーズ6カテゴリー)

作品賞(ドラマ部門)

Hierro Movistar+

 

    

           (Movistar+ の製作者のようですが・・・)

 

 

〇「Hierro」(シーズン18話)のキャスト陣は、主演女優賞のカンデラ・ペーニャの他、ダリオ・グランディネッティが主演男優賞ノミネートされていた。他にKimberley Tell、フアン・カルロス・ベジィド、マルガ・アルナウ、アントニア・サン・フアンも出演している。カナリア諸島を舞台にしたスリラー。

 

 

作品賞(コメディ部門)

Vida perfecta (Movistar+

 

  

    (喜びのスピーチをする監督主演のレティシア・ドレラ、右端)

 

        

                      (全員登壇して喜び合ったスタッフと俳優陣)

 

 

主演女優賞

カンデラ・ペーニャ 作品「Hierro

   

     

〇ミニスカート姿のカンデラ・ペーニャ、以前と雰囲気が変わった印象、レティシア・ドレラやヨランダ・ラモスもミニスカートでしたが、これも今年の流行でしょうか。

 

 

主演男優賞

ハビエル・カマラ 作品Vota Juan(コメディ)

   

    

      

 

助演女優賞

ヨランダ・ラモス 作品Paquita Salas(コメディ『パキータ・サラス』Netflix配信)

 

      

 

助演男優賞

エンリク・アウケル 作品「Vida perfecta

 

      

 

 特別賞

栄誉フェロス賞(Premio Feroz de Honor

 

      

    (受賞者フリア・グティエレス・カバとエミリオ・グティエレス・カバの姉弟)

 

       

          (左側にプレゼンターのベレン・ルエダの姿が見える)

 

★今年AICE(スペイン映画ジャーナリスト協会)が選んだ栄誉フェロス賞は、フリア・グティエレス・カバエミリオ・グティエレス・カバの姉弟シネアストでした。フリアは1932年マドリード生れの舞台・映画・TVシリーズで活躍する女優。アントニオ・バルデムNunca pasa nada631966フォトグラマス・デ・プラタ賞)やホセ・マリア・フォルケのコメディUn millón en la basura67)、代表作はマリオ・カムスのEl color de las nubesで主役を演じゴヤ賞1998にノミネート、ホセ・ルイス・ガルシYou're the Oneでゴヤ賞2001助演女優賞を受賞した。公開作品ではギリェム・モラレス『ロスト・アイズ』10)がある。本作の主役を演じたベレン・ルエダがプレゼンターでした。シネマ・ライターズ・サークル賞3回、フォトグラマス・デ・プラタ賞2回、サン・ジョルディ賞2回、マラガ映画祭2019の特別賞ビスナガ・シウダ・デル・パライソ賞を受賞している。

フリア・グティエレス・カバのキャリア紹介は、コチラ20190317

 

      

         (ゴヤ賞2001助演女優賞のトロフィーを手にしたフリア)

 

      

  (マラガ映画祭2019ビスナガ・シウダ・デル・パライソ賞の受賞スピーチをするフリア)

 

エミリオ・グティエレス・カバ1942年バジャドリード生れの俳優。両親とも俳優という俳優一家の末っ子として父親と同じ名前エミリオを貰った。長姉イレーネも女優でしたが1995年に鬼籍入りしている。周囲の環境もあって子供の頃にスタート、芸歴は長く勿論現役で200作を超える。映画は1966年にカルロス・サウラ『狩り』バシリオ・マルティン・パティノNueve cartas a Bertaに出演した。ピラール・ミロのWether86)、マラガ映画祭1998に出品されたミゲル・アルバラデホLa primera noche de mi vidaで男優賞を受賞した。しかし忘れていけないのがアレックス・デ・ラ・イグレシアのヒット作13みんなのしあわせ』で第15ゴヤ賞2001助演男優賞、スペイン俳優ユニオンやシネマ・ライターズ・サークルの助演男優賞などを受賞した。翌年アルバラデホのロマンティック・コメディEl cielo abierto2個目のゴヤ賞助演を受賞した。

      

           13みんなのしあわせ』でゴヤ賞助演男優賞受賞)

 

★他にパブロ・ラライン『ネルーダ』16でのピカソ役、アルベルト・ロドリゲス『スモーク・アンド・ミラーズ』17Netflixで配信されたフェルナンド・ゴンサレス・モリナ『ヤシの木に降る雪』15)やフリオ・メデム『ファミリー・ツリー~血族の秘密~』18)がある。マラガ映画祭2016で姉より一足先に特別賞ビスナガ・シウダ・デル・パライソ賞に輝いた。

エミリオ・グティエレス・カバのキャリア紹介は、コチラ20160414

 

      

    (マラガ映画祭2016ビスナガ・シウダ・デル・パライソ賞を姉から受け取った)

 

 

ドキュメンタリー賞に、ビクトル・モレノLa ciudad ocultaが受賞しました。ノミネートがあったのかどうか気づきませんでしたが、今までなかったカテゴリーです。ゴヤ賞にはノミネートされておりません。

 

    

          (ビクトル・モレノ監督と撮影監督のホセ・アラヨン)

 

★ノミネートされたり、プレゼンターとして招かれた出席者のうち、ベスト・ドレッサー、ワースト・ドレッサーは、こんなシネアストたちでした。

 

     

 (スパンコールのシャネル・スーツのペネロペ・クルス、エレガントではあるが平凡の採点)

 

       

          (『列車旅行のすすめ』で主演女優賞ノミネートのピラール・カストロ)

 

    

 (昨年12月にはなかったというタトゥーを披露した、ベレン・ルエダ、栄誉賞プレゼンター)

 

      

 (ベストに選ばれたグレタ・フェルナンデスの左右対称の黒のドレス)

 

   

 (「El hoyo」で助演女優賞ノミネートのアントニア・サン・フアン、ワースト採点)

   

  

        (ドラマ部門作品賞プレゼンターのビクトリア・アブリル、ワースト採点)

   

       

(今年の流行、黒のミニスカートのレティシア・ドレラ)

 

   

  (セリア・フレイジェイロ、「Vida perfecta」で助演助演女優賞ノミネート)

 

      

 (常に品よくはみ出さない、ロドリゴ・ソロゴジェンとマルタ・ニエトのカップル)

 

   

(グレーのスリー・ピースのアントニオ・デ・ラ・トーレ)

 

     

             (相変わらず目立つスーツのアシエル・エチェアンディア)



第25回ホセ・マリア・フォルケ賞2020*結果発表2020年01月13日 14:37

         最優秀作品賞はバスクの監督トリオの「La trinchera infinita」に!

  

     

  (グレタ・フェルナンデス、アントニオ・レシネス、イツィアル・カストロ、第25回ガラ)

 

111日、マドリード市庁舎IFEMAのイベント会場(1800人収容)で第25回ホセ・マリア・フォルケ賞の授賞式がありました。総合司会は今回3回目となるエレナ・サンチェスサンティアゴ・セグラ。ホセ・マリア・フォルケの生れ故郷サラゴサ市で、2年連続開催されていたガラもマドリードに戻ってきました。ノミネーションを受けた人々、トロフィーのプレゼンターたちは勿論ですが、マドリードとあって多くのシネアストたちが赤絨毯を踏みました。ゴヤ賞の前哨戦といわれていた本賞も、フォルケ賞が始まってからはその役目は終わったと判断したのか、独自の視点で授賞者を選んでいるようです。監督のようには光の射さない縁の下の力持ち、製作者集団を讃える賞がその始り、従って監督賞はなく、現在ある俳優賞も後に追加されたものでした。

 

      

      (息の合った総合司会者、エレナ・サンチェスとサンティアゴ・セグラ)

 

★フォルケ賞の選考母体はEGEDA(オーディオビジュアル著作権管理協会)で、会長はエンリケ・セレソです。会長がEGEDA金のメダルという栄誉賞のプレゼンターを務めます。今年は比類ないシネアストであるゴンサロ・スアレス(オビエド193485歳)が受賞しました。

フォルケ賞2020のノミネーション記事は、コチラ20191127 

 

        

        (EGEDA金のメダルを手にしたゴンサロ・スアレス)

 

 

  第25回ホセ・マリア・フォルケ賞結果発表(ゴチック体が受賞)

 

作品賞(長編ドラマ&アニメーション)

Dolor y gloria 監督ペドロ・アルモドバル

La trinchera infinita 監督ジョン・ガラーニョ、アイトル・アレギ、ホセ・マリ・ゴエナガ

Mientras dure la guerra (『戦争のさなかで』)監督アレハンドロ・アメナバル

O que arde (『ファイアー・ウィル・カム』)監督オリベル・ラシェ

 

     

        (プレゼンターのグラシア・ケレヘタ監督と女優のパス・ベガ)

 

     

      (ジョン・ガラーニョ、アイトル・アレギ、ホセ・マリ・ゴエナガ

 

 

女優賞

ベレン・クエスタLa trinchera infinita

マルタ・ニエトMadre)監督ロドリゴ・ソロゴイェン

グレタ・フェルナンデスLa hija de un ladlón)監督ベレン・フネス

ピラール・カストロVentajas de viajar en tren)『列車旅行のすすめ』 アリッツ・モレノ

 

  

 

     

      (赤絨毯に現れたマルタ・ニエトとロドリゴ・ソロゴジェンのカップル)

 

 

男優賞

アントニオ・バンデラスDolor y gloria

アントニオ・デ・ラ・トーレLa trinchera infinita

カラ・エレハルデMientras dure la guerra)『戦争のさなかで』

Enric AuquerQuien a hierro mata 監督パコ・プラサ

 

〇アントニオ・バンデラスは欠席。代理として製作者のアグスティン・アルモドバルが受け取りました。プレゼンターはナタリア・デ・モリーナとマルタ・アサス。

  

ラテンアメリカ映画賞

La odisea de los giles(アルゼンチン) 監督セバスティアン・ボレンステインBorensztein

Monos(コロンビア)『猿』 監督アレハンドロ・ランデス

Araña(チリ)『蜘蛛』 監督アンドレス・ウッド

La camarista(メキシコ) 監督リラ・アビレス

 

〇受賞作は、ゴヤ賞イベロアメリカ映画賞にもノミネートされています。 リカルド・ダリンとチノ・ダリンが共演している。監督は長年リカルドを主役にした映画を撮っていることで有名)

 

      

  (右側が製作者のフェルナンド・ボバイラ、『戦争のさなかで』もプロデュースしている)

 

Cine en Educación y Valores

Abuelos  監督サンティアゴ・レケホ

Vivir dos veces  監督マリア・リポル

Elisa y Marcela 『エリサ&マルセラ』 監督イサベル・コイシェ Netflix邦題)

Diecisiete SEVENTEENセブンティーン』監督ダニエル・サンチェス=アレバロ(Netflix邦題)

 

〇アスペルガー障害のある弟(ビエル・モントロ)と、彼に振り回される兄との再生を語るロードムービーSEVENTEENセブンティーン』が受賞、前回の受賞作品であるハビエル・フェセルの『だれもが愛しいチャンピオン』(劇場公開中)に出演した視覚障害者のヘスス・ビダルがプレゼンターでした。

SEVENTEENセブンティーン』の紹介記事は、コチラ20191029

 

     

  (サンチェス=アレバロ監督、主役のビエル・モントロ、プレゼンターはヘスス・ビダル)

 

    

         (マドリード市長ホセ・ルイス・マルティネス=アルメイダ、ヘスス・ビダル、

         マドリード共同体委員長イサベル・ディアス・アジュソ)

 

長編ドキュメンタリー賞

Ara malikian: una vida entre las cuerdas 監督ナタ・モレノ

〇マドリード在住のレバノン人バイオリニストのアラ・マリキアンを主軸に国境を越えてきた移民たちの人生が語られる。

〇ゴヤ賞にもノミネートされています。

 

   

      (トロフィーを手にしたナタ・モレノ監督とアラ・マリキアン)

 

 

短編映画賞

El nadador 監督パブロ・バルセ

〇ゴヤ賞にもノミネートされています。

  

 

    

          (トロフィーを手にした中央がパブロ・バルセ監督)

 

 

 EGEDA金のメダル

ゴンサロ・スアレス(オビエド1934)は、脚本家、脚本家。スペインの監督としては特異な地位をしめているスアレス監督ですが、御年85歳になっても現役です。長編デビューは1969年のコメディ・スリラーDitiramboで決して笑わない風変わりな英雄ディティランボを演じた。代表作は、1974年のレオポルド・アラス筆名クラリンの同名小説La Regentaの映画化、1985TVシリーズ「Los pazos de Ulloa」、「Remando al viento」がサンセバスチャン映画祭1988で監督賞を受賞(撮影監督の弟カルロスも撮影賞を受賞)、第3回ゴヤ賞1989でも監督賞を受賞した。Don Juan en los infiernos91)、ハビエル・バルデム、スアレス映画の常連カルメロ・ゴメスやチャロ・ロペスが出演した話題作El detective y la muerute94)、2000年マリベル・ベルドゥ、カルメロ・ゴメス、アントニオ・レシネスなどを起用したEl porteroなどがある。

 

2007年のOviedo Expressは、クラリンの小説La Regentaを舞台化した演劇集団の巡業を描いたロマンス・コメディ。カルメロ・ゴメス、アイタナ・サンチェス=ヒホン、バルバラ・ゴエナガ、ナイワ・ニムリ、マリベル・ベルドゥ、ホルヘ・サンスなど豪華キャストだった。ゴヤ賞2008にノミネートされたが無冠だった。これを最後に引退したのかと思っていたら、昨年アニメーションEl sueño de Malincheを発表、周囲を驚かせた。アステカ帝国崩壊を舞台にしたアニメ、マリンチェにマリアン・アルバレス、コルテス総督にサンティアゴ・メレンデス、モクテスマ王には数年前引退宣言をしたはずのカルメロ・ゴメスがボイスを担当していたのでした。

 

〇撮影監督のカルロス・スアレス(オビエド1946)は実弟、二人三脚で映画を製作していた。しかし兄より一足先に昨年10月に旅立ちました。スペインで最も愛されている監督ガルシア・ベルランガの撮影監督でもありました。弟のことを思い出しながら製作者について「一番いいのは私のことなど思い出さなくてもいいと考えているが、私は製作者のことを常に思い出している」~「製作は非常に困難な仕事で、とても尊敬している」とも。製作者に光を当てる EGEDA金のメダルを受賞できたことは嬉しいに違いない。会長エンリケ・セレソがスペイン映画の保護に果たしている努力を感謝したようです。

 

   

    (エンリケ・セレソとゴンサロ・スアレス、フォルケ賞2020授賞式で)

 

★以前は地味だった授賞式も年々華やかになってきました。以下、こんな衣装のシネアストが赤絨毯を踏みました。お楽しみください。

 

    

       (アンドレス・ウッド『蜘蛛』の主役マリア・バルベルデ)

 

  

          (女優賞ノミネートのベレン・クエスタ)

 

     

         (女優賞ノミネートのグレタ・フェルナンデス)

 

    

    (ベストドレッサーのミシェル・ジェンナー、ディオールのデザイン)

 

         

   

          (白いドレスが評判だったバネッサ・ロメロ)

 

  

  (男優賞プレゼンターだったナタリア・デ・モリーナ、パンツルックは珍しい)

 

 

  

                 (いつも出席する律義なアレハンドロ・アメナバル)

 

   

           (男優賞初ノミネートのEnric Auquer



第7回フェロス賞2020*ノミネーション発表2019年12月02日 17:44

          アルモドバルの「Dolor y gloria」が最多の10部門ノミネート

 

    

★去る1129日、第7回フェロス賞2020のノミネーション発表がありました。昨年は12月に入ってからの発表でしたが若干早まりました。授賞式は2020116日マドリードのアルコベンダス、総合司会は女優のマリア・エルバスです。選考母体はAICE(スペイン映画ジャーナリスト協会)と米ゴールデン・グローブ賞に性格が似ています。ゴヤ賞とはカテゴリーの種類が異なり、映画とTVシリーズ、フィクション部門もドラマとコメディに分かれるなどの違いがあります。ノミネーションは映画のみにして、結果は Netflix などでTVシリーズを観る機会も最近増えているのでアップしたい。

 

        

       (AICE会長のマリア・ゲーラと女優のグレタ・フェルナンデス)

 

アルモドバルDolor y gloriaが最多の10個、数と受賞は必ずしも一致しませんが、今回は一致する予感がします。アントニオ・バンデラスの主演男優賞受賞ももう決りでしょうか。東京国際映画祭とラテンビートで上映されているアリッツ・モレノ『列車旅行のすすめ』7個にも驚かされました。

 

     

          (アントニオ・バンデラス、Dolor y gloria」から

 

 

  映画11カテゴリー)

作品賞(ドラマ部門6作)

Dolor y gloria  El Primer Deseo AIE / El Deseo DASLU  10個)

El hoyoThe Platform  Basque Films (6個)

La trinchera infinita  Irusoin / La Claqueta / Manny Films / Moriarti Produkzioak6個

Lo que arde   Miramemira, SL / Kowalski Filma / 4 a 4 Productions / Tarantura Luxemburgo

 『ファイアー・ウィル・カム』(5個)

Los días que vendrán   Avalon PC / Lastor Media SL

Quien a hierro mata   Vaca Films / Atresmedia Cine, SLU

 

作品賞(コメディ部門5作)

Diecisiete  Atípica Films  監督:ダニエル・サンチェス・アレバロ『SEVENTEEN セブンティーン』

El incríble finde menguante  Montreux Entertainment / Trepamuros Producciones

Litus  A Contracorriente Films / SL AlamoPASL / Neón Producciones  SL

     監督:ダニエル・デ・ラ・オルデン

Lo dejo cuando quiera  Telecinco Cinemas, SAU / Mod Pictures, Mod Producciones, SL

Ventajas de viajar en tren Morena Films / Señor y Señora, SL  『列車旅行のすすめ』(7個)

 

監督賞

ペドロ・アルモドバル 「Dolor y gloria

ジョン・ガラーニョ、ホセ・マリ・ゴエナガ、アイトル・アレギ 「La trinchera infinita

ガルデル・ガステル⋍ウルティア 「El hoyoThe Platform

オリベル・ラシェ 『ファイアー・ウィル・カム』

アリッツ・モレノ 『列車旅行のすすめ』

 

主演女優賞

ピラール・カストロ 『列車旅行のすすめ』

ベレン・クエスタ 「La trinchera infinita

グレタ・フェルナンデス 「La hija de un ladrón」 監督:ベレン・フネス 

マルタ・ニエト  Madre」 監督:ロドリゴ・ソロゴジェン

マリア・ロドリゲス・ソト 「Los días que vendrán」 監督:カルロス・マルケス=マルセ

 

主演男優賞

アントニオ・バンデラス 「Dolor y gloria

アントニオ・デ・ラ・トーレ 「La trinchera infinita

カラ・エレハルデ 『戦争のさなかで』(4個)

ルイス・トサール 「Quien a hierro mata」 監督:パコ・プラサ 

ダビ・ベルダゲル Los días que vendrán

 

助演女優賞

ペネロペ・クルス 「Dolor y gloria」 

モナ・マルティネス 「Adiós

ライア・マルル La inocencia

アントニア・サン・フアン 「El hoyoThe Platform

フリエタ・セラノ 「Dolor y gloria

 

助演男優賞

エンリク・アウケル 「Quien a hierro mata

アシエル・エチェアンディア 「Dolor y gloria

エドゥアルド・フェルナンデス 『戦争のさなかで』

キム・グティエレス 『列車旅行のすすめ』

レオナルド・スバラグリア 「Dolor y gloria

 

脚本賞

ペドロ・アルモドバル 「Dolor y gloria

ダビ・デソラ&ペドロ・リベロ 「El hoyoThe Platform

ホセ・マリ・ゴエナガ&ルイソ・ベルデホ 「La trinchera infinita

オリベル・ラシェ&サンティアゴ・フィリョル 『ファイアー・ウィル・カム』

ハビエル・グジョン 『列車旅行のすすめ』

 

オリジナル音楽賞

セルティア・モンテス 「Adiós

アルトゥーロ・カルデルス 「Buñuel en el laberinto de las tortugas

アルベルト・イグレシアス 「Dolor y gloria

パスカル・ゲーニュ 「La trinchera infinita

アレハンドロ・アメナバル 『戦争のさなかで』

クリストバル・タピア・デ・ベエル 『列車旅行のすすめ』

 

予告編賞

ミゲル・アンヘル・トゥルドゥ 「Adiós

ホルヘ・ルエンゴ 「Dolor y gloria

ラウル・ロペス 「El hoyoThe Platform

マルコス・フロレス 『ファイアー・ウィル・カム』

ラファ・マルティネス 『戦争のさなかで』

 

ポスター賞

ミゲル・ナビア 「El crack cero

エドゥアルド・ガルシア 「El hoyoThe Platform

ラウラ・レナウ 『8月のエバ』 監督:ホナス・トゥルエバ

アイトル・エラスキン&カルロス・イダルゴ 『ファイアー・ウィル・カム』

ホセ・アンヘル・ペーニャ 『列車旅行のすすめ』

 

★以上11カテゴリーです。最多のアルモドバルの新作は同じカテゴリーに複数でノミネートされているのでそれを差し引くと8部門です。それにしても多い。いずれにしろ来年には公開されるでしょう。作品賞(ドラマ)の中で当ブログで記事にしなかったのに6個もノミネートされたガルデル・ガステル⋍ウルティアEl hoyoThe Platformは、ホラー・スリラー、SF映画のようでトロント映画祭の「ミッドナイト・マッドネス」で観客賞を受賞、続くシッチェス映画祭で作品賞を受賞しました。ノミネートされている予告編を見ただけでも興味が惹かれる。アントニア・サン・フアンの怪演に久しぶりに対面しました。これも本邦上陸するでしょう。

 

     

            (El hoyoThe Platform」のポスター

 

TVシリーズ(6カテゴリー)は、Netflix で配信されている『パキータ・サラス』や『ペーパー・ハウス』が、今年も候補に挙がっています。結果発表後、受賞作品だけアップします。

  

第25回ホセ・マリア・フォルケ賞2020*ノミネーション発表2019年11月27日 15:35

              結果発表の授賞式はマドリードで――2020111

 

   

★去る1121日(木)来春のスペイン映画賞の先陣を切って、第25回ホセ・マリア・フォルケ賞2020のノミネーション発表がありました。2020年はサラゴサからマドリードに戻ってきます。2019年に製作された映画の中から選ばれ、選考母体はEGEDAオーディオビジュアル著作権管理協会)です。マドリードのEGEDA本部でイサベル・ディアス・アジュソ、ジャーナリストのエレナ・サンチェス、俳優監督のサンチャゴ・セグラが出席しました。フォルケ賞は、監督ではなく縁の下の力持ちとして映画産業を支える製作者に光を当てるべく設けられた賞で、唯一監督賞のない映画賞です

 

★作品賞には、ラテンビートFF、東京国際映画祭で上映された2作品、ラテンアメリカ映画部門にも2作品がノミネートされています。4作とも米アカデミー賞2020の国際長編映画賞部門の各国代表作品になりました。各カテゴリーのノミネーションは以下の通りです。栄誉賞は目下のところ未発表です。

 

作品賞(長編ドラマ&アニメーション)

Dolor y gloria 監督ペドロ・アルモドバル

 

La trinchera infinita 監督ジョン・ガラーニョ、アイトル・アレギ、ホセ・マリ・ゴエナガ

 

Mientras dure la guerra (『戦争のさなかで』)監督アレハンドロ・アメナバル

 

O que arde (『ファイアー・ウィル・カム』)監督オリベル・ラシェ

 

 

女優賞

ベレン・クエスタLa trinchera infinita

 

マルタ・ニエトMadre)監督ロドリゴ・ソロゴイェン

 

グレタ・フェルナンデスLa hija de un ladlón)監督ベレン・フネス

 

ピラール・カストロVentajas de viajar en tren)『列車旅行のすすめ』アリッツ・モレノ

 

 

男優賞

アントニオ・バンデラスDolor y gloria

 

アントニオ・デ・ラ・トーレLa trinchera infinita

 

カラ・エレハルデMientras dure la guerra)『戦争のさなかで』

 

Enric AuquerQuien a hierro mata) 監督パコ・プラサ

 

  

ラテンアメリカ映画賞

La odisea de los gires(アルゼンチン) 監督セバスティアン・ボレンステインBorensztein

 

Monos(コロンビア)『猿』 監督アレハンドロ・ランデス

 

Araña(チリ)『蜘蛛』 監督アンドレス・ウッド

 

La camarista(メキシコ) 監督リラ・アビレス

 

 

Cine en Educación y Valores

Abuelos  監督サンティアゴ・レケホ

 

Vivir dos veces  監督マリア・リポル

 

Elisa y Marcela 『エリサ&マルセラ』 監督イサベル・コイシェ (Netflix邦題)

 

Diecisiete 『SEVENTEENセブンティーン』監督ダニエル・サンチェス・アレバロ(Netflix邦題)

 

 

★その他、長編ドキュメンタリー短編映画賞は受賞作品のみアップします。

 

★当ブログで作品紹介がなかった作品の中で、少し意外感のあるのがパコ・プラサのスリラー仕立ての復讐劇Quien a hierro mataで男優賞にノミネートされたEnric Auquerはただ一人主役ではなく、主役はルイス・トサールです。数多ある映画祭とは無関係に8月に公開され人気を博している。

 

    

     (左から、Enric Auque、プラサ監督、ルイス・トサール、イスマエル・マルティネス)

 

★ラテンアメリカ映画部門のセバスティアン・ボレンステインLa odisea de los gilesは、サンセバスチャン映画祭で上映されましたが、映画祭開催前の8月にアルゼンチンでは公開されていました。リカルド・ダリンとチノ・ダリンがドラマでも父子を演じ、これまた観客に受け入れられ、米アカデミー賞国際長編映画賞アルゼンチン代表作品に選ばれています。監督はリカルド・ダリンの魅力を引き出すための映画を撮っている。

 

  

 

   

             (ダリン父子、サンセバスチャン映画祭2019のフォトコール)

 

★メキシコのリラ・アビレスのデビュー作La camaristaも同じケースです。タイトルのカマリスタは、ホテルなどの部屋係メイドのことで、ベッドメーキングの他、部屋の整理整頓、掃除をこなすメイドさんです。映画はメキシコシティの高級ホテルの一つで働く若いカマリスタが遭遇する人生模様が描かれる。上記の仕事の他に宿泊客のベビーシッターまで仰せつかるようで、各映画祭で観客賞を受賞している。

 

    

   (カマリスタを演じるガブリエラ・カルメルがリンネ類に押しつぶされているポスター)

 

サンティアゴ・レケホのコメディAbuelosは、3人のお祖父さんが孫子守りでてんてこ舞いするお話、芸達者を揃えて観客を幸せにしてくれる。笑う門には福来る、何かを始めるのに遅すぎることはない精神です。マリア・リポルVivir dos vecesは、アルゼンチンのオスカル・マルティネスとインマ・クエスタを起用したファミリードラマです。

 

  

                 (3人のお祖父さんを配したAbuelos」のポスター)

 

    

(オスカル・マルティネスとインマ・クエスタを配した「Vivir dos veces」のポスター)

 

アメナバル『戦争のさなかで』がバレンシアの映画館で10月初め上映されたとき、5人の極右グループのメンバーが上映をボイコットした廉で、1人ずつ3000ユーロ、合計15,000ユーロの罰金が科されました。カラ・エレハルデが「スペインは83年間、1ミリも前進していない」と嘆息していたことが思い起こされます。

 

★去る1126日、アルモドバルDolor y gloriaがタイム誌が選ぶ今年のベストテン第1位に輝いたニュースが飛び込んできました。第2位はマーティン・スコセッシ『アイリッシュマン』、第3位はクエンティン・タランティーノの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でした。こうなるとアルモドバル新作は米アカデミー賞国際長編映画賞スペイン代表作品ですからノミネートが期待できそう。フォルケ賞も作品賞・男優賞は決りかなぁ、これは独りごとです。


ゴヤ賞はテレビ・シリーズに門戸を閉ざす2019年04月09日 14:51

      スペイン映画アカデミーは満場一致でシリーズ・ドラマ締め出しを決定

 

★スペイン映画アカデミー会長マリアノ・バロッソは、2020年のゴヤ賞は「現在のシステムを維持」して「TVシリーズには門戸を閉ざす」との声明を発表した。「テレビ局製作を含めた作品も認めない」という厳しい枠がはめられた。少なくとも当面はシリーズ・ドラマ除外のようだが、映画アカデミー執行部の「満場一致」の決定とは驚きです。しかしこの決定は、今年のゴヤ賞ガラでの恒例の会長スピーチとは反対方向に向かった印象です。

 

★現在のようなテレビ局主導になりがちな状況から「数千数百万の小さな画面を敵と見なせば、私たちは立ち行かなくなるでしょう。観客は私たちの映画を映画館で観ていますが、また他の画面で見ている人もたくさん存在します。私たちはあらゆる種類の画面を考慮したい。・・・映画はテレビと対抗すべきではないし、テレビも映画を打ち倒すべきではありません。私たちは勝利者同盟なのです」とバロッソ会長はスピーチしたのでした。映画とテレビは一種の運命共同体、どちらも生き残ろうと語っていたはずです。

 

             

       (2019年ゴヤ賞授賞式で挨拶するマリアノ・バロッソ会長)

 

★アカデミーによると、決定までには何回も会合がもたれたようで、特にゴヤ賞の対象作品にシリーズ物も受け入れる可能性を開こうというバロッソ会長提案の核心について討議したようです。エンリケ・ウルビス監督がヨーロッパ・プレスに語ったところによると、ゴヤ賞が「テレビに頼る前」に「スペイン映画がするべきこと」はたくさんある。「私たちは角突き合いするのではなく、互いに支え合わねばならない」と。バロッソのスピーチは「良かった」が、投票には「反対票」を入れたと付け加えた。全員一致も複雑だったようです。互いに助け合わねばならないが、対象作品にシリーズ作品を入れるのは目下はNoということですかね。

 

★ゴヤ賞対象作品になるには、現在ドラマとアニメーションの場合は劇場での連続上映7日間、ドキュメンタリーは3日間が義務付けられているが、これは変更なしということです。今後アカデミーは、テレビ局、プラットフォーム、制作会社、テレビ・アカデミーとの会合を模索しており、近く開催されるようです。テレビ局の資金援助なしに製作することは至難の業でしょう。やはりNetflixのようなプラットフォームの出現が大きいのではないでしょうか。将来的には『ROMA/ローマ』のようなNetflixでもオリジナル作品の増加が避けられないから、なし崩しではなくきちんと決めておくべき事案です。

 

★今から8年前の2011年、当時映画アカデミー会長だったアレックス・デ・ラ・イグレシアが「私たちはインターネットに恐怖を覚えるべきではありません。インターネットは映画の救世主になるだろう」とゴヤ賞授賞式でスピーチした。賛成反対が交錯して事態は紛糾した。嫌気がさしてデ・ラ・イグレシアは任期半ばで辞任した。あれから8年、くすぶり続けていた火種が発火したようです。テレビで映画を見る若い層が増え、映画は映画館で見ていたオールドファンが少数派になってきている。それにつれて地方都市での映画館閉鎖にも拍車が掛かってスクリーンそのものが消滅しつつある。テレビはおろか今ではスマホで映画を見る時代になりつつある。結果、映画館はガラ空きで閑古鳥が鳴いている。という状況にアカデミーは危機感を募らせている。

    

       

  (ネットは映画の救世主とスピーチしたアカデミー会長デ・ラ・イグレシア、2011年ガラ)

  

ホセ・ルイス・クエルダ、「金の映画賞」受賞*マラガ映画祭2019 ⑫2019年04月03日 18:54

        ホセ・ルイス・クエルダの「Amanece, que no es poco」が金の映画賞

 

     

318日ピカソ美術館ホールで、ビスナガ特別賞の一つ「金の映画賞」が ホセ・ルイス・クエルダの不条理コメディAmanece, que no es poco1989)に授与されました。「こんな賞を戴けるなんて本当に厚かましく思いますが、チーム全員大喜びしています」と、カスティージャ・ラ・マンチャはアルバセテ生れ(1947)の受賞者はスピーチしました。続いて映画同様ユーモアたっぷりのスピーチで聴衆を沸かせ、シュールレアリストとしての健在ぶりを示しました。プレゼンターはジャーナリストのルイス・アレグレフェルナンド・メンデス=レイテ監督、トロフィーはクエルダ映画を熟知しているメンデス=レイテが手渡しました。本作に出演した分身術が使える酔っ払いのミゲル・レジャンや自殺願望者のギジェルモ・モンテシノスも出席、ホセ・ササトルニルカルメン・デ・リリオチュス・ランプレアベなど、重要な役を演じた出演者が既に旅立っています。それを補うかのようにクエルダの新作Tiempo después201812月公開)のプロデューサーカルメラ・マルティネス・オリアルトフェリックス・トゥセル、出演のダニエル・ペレス・プラダなどがお祝いに駆けつけました。

 

      

 (メンデス=レイテからビスナガのトロフィーを受け取るホセ・ルイス・クエルダ、318日)

 

★作家、ジャーナリスト、シネアストのルイス・アレグレ(テルエル1962)によると、「1989年の公開時にはパッとしなかった。しかし時間が経つにつれて、じわじわとカルト映画として浸透していき、毎年舞台となった町を巡り歩く観光ツアーを楽しむ<アマネシストたちAmanecistas>の出現をもたらした」。いわゆるファンクラブみたいなものができたわけです。クエルダ監督も「公開時の不評は、実際のところ落胆しなかった。それはヒットすると期待していなかったからね。公開日に映画館に偵察に出かけたら、こんな映画を見るためにお金は使いたくないと怒っているご婦人がいたんだよ」と、相変わらずジョークをとばしていた。

 

        

    (トロフィーを手に「もうときめかないし、涙も出ないんだ」という受賞者)

 

1966年以来の友人、クエルダのデビュー作Pares y nones(仮題「丁半勝負」)にも出演したフェルナンド・メンデス=レイテ(マドリード1944)監督は、文化省のオーディオビジュアル・アート協会の総ディレクター(198688)だったときのことを思い出して、彼は「この業界では最も仕事熱心な男です」と。全員に脚本が配られ読み始めるや、「そこにいた全員が、一体全体このジョークは何なんだい、と議論が始まり、それが楽しかったのを思い出します」と挨拶した。可笑しな論理のすり替えやナンセンス・ギャグあり、セリフはチグハグで繋がらない、ブラックユーモアとは違う意味不明なやり取りに役者たちは面食らったらしい。それを観に行った観客も同じだったわけですが。

 

★本作はいわゆる群像劇で誰が主役なのか、あるいは主役はいないのかどうか判然としない。酔っ払いカルメロを演じたミゲル・レジャンは、グティエレス伍長に扮したホセ・ササトルニル<ササ>が天真爛漫に動き回りながら確信していたある逸話を紹介した。彼は「本物の映画だと気づいたとき、われわれはスペインから追い出されたところにいる」と言ったそうです。舞台はスペインのどこかのはずですが、どこでもない山間の村、多分監督の生れ故郷アルバセテ周辺の村なのです。「もし自分がアルバセテで生まれていなかったら、この映画も生まれなかった」と監督も語っていました。

 

      

         (ミゲル・レジャンとホセ・ササトルニル、映画から) 

 

★こういう村に、超大国アメリカのオクラホマ大学で教鞭を執っているアントニオ・レシネス扮するテオドロが、サバティカル休暇で帰郷してくる。自慢の息子が帰ってきてルイス・シヘス扮する父親ジミーは大喜び、二人はサイドカーで旅行に出かけることにする。母親は息子が留守のあいだに父親が口うるさいと殺してしまっているが何故かお咎めなし。この変な親子が、人間が畑から生えてくるような村をぐるぐる巡るストーリーなのです。アメリカへの屈折したオブセッションも見所の一つでしょうか。映画生誕20周年記念の2009年にはアルバセテ市観光局が村おこしのため観光ツアーを企画して、クエルダ監督もサイドカーに乗って宣伝に一役買いました。30周年には「金の映画賞」が転がり込んでめでたしメデタシ、観光ツアーがあったかどうか分かりませんが、スペイン映画史に残る一作なのは間違いありません。

   

        

(オクラホマ大学教授役のアントニオ・レシネスと父親役のルイス・シヘス、映画から)

     

        

(畑から人間が生えてくる、風変わりな村です)

 

★サンセバスチャン映画祭2018でプレミアされ、12月に公開されたクエルダの新作「Tiempo después」は、どうやら受賞作と対になっているらしく、時代は9177年という超未来のアンサンブル・ドラマ、現在活躍中の芸達者が揃って出演している。カルロス・アレセス、ブランカ・スアレス、ベルト・ロメロ、ロベルト・アラモ、セクン・デ・ラ・ロサ、アントニオ・デ・ラ・トーレ、アルトゥーロ・バルス、前作にも出演したガビノ・ディエゴ、などなど。第6回フェロス賞2019コメディ部門にノミネートされたが、強敵ハビエル・フェセルの「Campeones」に軍配が上がった。

 

   

    

(中央が監督、左側はデ・ラ・トーレ)  

 

   

  (自身も出演したアンドレウ・ブエナフエンテのトーク番組で自作を語る監督)

 

★ホセ・ルイス・クエルダは寡作な映画作家です。第2作の『にぎやかな森』87)は、ゴヤ賞作品・脚本賞を受賞、監督賞は逃した。またサンセバスチャン映画祭OCIC 賞ホナラティブ・メンションを受賞するなどした。マヌエル・リバスの短編集を映画化した『蝶の舌』99)はゴヤ賞脚色賞を受賞、どちらも本邦でも公開され好評だった。しかしクエルダ・ファンの一押しはAmanece, que no es poco」ではないかと思います。アメナバルのデビュー作『テシス、次に私が殺される』(96)や『オープン・ユア・アイズ』(97)、『アザーズ』(01)などの製作を手掛け、後進の育成にも寄与している。キャリア&フィルモグラフィーについては、第6回フェロス賞2019栄誉賞を受賞したおりアップしております。

フェロス賞2019栄誉賞の記事は、コチラ20190123

 

      

          (フェロス賞2019栄誉賞のトロフィーを手にした監督)

 

Amanece, que no es poco」については、現在休眠中のCabinaブログが日本語で読める唯一の作品紹介ではないかと思います。示唆に富んだ紹介なのでご興味のある方はどうぞワープして下さい。管理人もコメントを投稿しています。コチラ

 

   http://azafran.tea-nifty.com/blog/2009/03/amanece-que-no-.html

 

第11回ガウディ賞2019*結果発表2019年01月29日 17:04

   フェロス賞では無視されたイサキ・ラクエスタの「Entre dos aguas」が輝いた夕べ

 

          

★去る127日、第11回ガウディ賞2019のガラが現地時間2210からバルセロナの国会議事堂で開催されました。結果はフェロス賞ではノミネーション零のイサキ・ラクエスタEntre dos aguasが大賞を制し、その違いを見せつけました。もともとガウディ賞はバルセロナ映画賞(2002年設立)が前身のカタルーニャ語映画を軸にした映画賞で、他のスペインの映画賞とは方向性が異なっています。昨今のカタルーニャ独立運動という政治的要因も絡んでマドリード派とバルセロナ派は感情的に対立している印象です。というわけでフェロス賞で輝いたロドリゴ・ソロゴジェンEl reinoは、反対にノミネーション零でした。

   

        

        (主演男優賞のイスラエル・ゴメスとイサキ・ラクエスタ監督)

   

★選考母体はカタルーニャ映画アカデミー(現会長イソナ・パッソーラ)、正式名は「カタルーニャ映画アカデミー”ガウディ”賞」です。総合司会者はマグ・ラリ、教育文化スポーツ相フアン・ギラオ、カタルーニャ自治州知事キム・トッラ、バルセロナ市長アダ・コラウなどが列席した。カテゴリー22部門の結果は以下の通り、うち作品賞・主演男優女優賞以外は受賞者のみアップいたします。

    

           

        (左から、フアン・ギラオ、イソナ・パッソーラ、キム・トッラ)

 

作品賞(カタルーニャ語)

Formentera Lady 監督パウ・ドゥラ

Jean-Francois i el sentit de la vida  セルジ・ポルタベリャ

Yo la busco サラ・グティエレス・ガルベス

Les distancies エレナ・トラぺ 7個ノミネートで1個受賞

         

            

 

作品賞(カタルーニャ語以外)

Entre dos aguas 監督イサキ・ラクエスタ 9個ノミネートで7個受賞

Viaje al cuarto de una madre セリア・リコ

El fotógrafo de Mauthausen マル・タルガロナ 4個受賞と健闘

Petra ハイメ・ロサーレス

 


                  (受賞者一同)

 

監督賞

イサキ・ラクエスタEntre dos aguas

他ノミネーションは、ハイメ・ロサーレス、セリア・リコ、エレナ・トラぺ

   

     

 

脚本賞

セリア・リコViaje al cuarto de una madre

 

      

                (赤絨毯でのフォトコール)

 

主演男優賞

イスラエル・ゴメスEntre dos aguas

アレックス・ブレンデミュール(Petra

セルジ・ロペス(La vida lliure

マリオ・カサス(El fotógrafo de Mauthausen

   

    

 

主演女優賞

ロラ・ドゥエニャスViaje al cuarto de una madre

アレクサンドラ・ヒメネス(Les distancies

バルバラ・レニー(Petra

カルメ・エリアス(Quién te cantará

 

      

 

助演男優賞

オリオル・プラPetra

 

   

 

助演女優賞

アンナ・カスティーリョViaje al cuarto de una madre

 

      

       (フェロス賞に続いて受賞したのはアンナ・カスティーリョ一人?)

 

 

プロダクション賞

エドゥアルド・バリェスHanga KuruczEl fotógrafo de Mauthausen

 

     

                   (トロフィーを放って喜ぶ、エドゥアルド・バリェス)

  

  

  (監督のマル・タルガロナ、フォトコールで)

 

ドキュメンタリー賞

Petitet 監督カルレス・ボッシュ

 

   

                           (カルレス・ボッシュと主演者たち)

 

   

ノミネーションされていたグスタボ・サンチェスの『I Hate New York』(ラテンビート2018上映)は残念でした。

 

 

短編映画賞

La útima virgen 監督バルバラ・ファレ

 

テレビ映画賞

Vida Privada 監督シルビア・ムン

 

     

               (赤絨毯でのフォトコール)

 

アニメーション賞

Memories d'un home en pijama 監督カルロス・フェルナンデス・デ・ビゴ

『しわ』が公開されたパコ・ロカのコミックのアニメ化(スペイン語タイトルのポスター)

   

     

美術賞

ロサ・ロスEl fotógrafo de Mauthausen

 

編集賞

セルジ・ディエスEntre dos aguas

 

撮影賞

ディエゴ・ドゥセエルEntre dos aguas

 

オリジナル作曲賞

キコ・ベネノラウル・レフレエEntre dos aguas

 

衣装賞

メルセ・パロマEl fotógrafo de Mauthausen

 

録音賞

アレハンドロ・カスティーリョアマンダ・ビリャビエハEntre dos aguas

 

視覚効果賞

ラウラ・ペドロリュイス・リベラリカルド・バリガSuperlópez

 

メイクアップ&ヘアー賞

Caitlin Achensonヘスス・マルトスEl fotógrafo de Mauthausen

 

ヨーロッパ映画賞

Cold War(ポーランド 監督パヴェウ・パヴリコフスキ

他は、ルカ・グァダニーノの『君の名前で僕を呼んで』(伊仏米ブラジル)、ポール・トーマス・アンダーソンの『ファントム・スレッド』(米)などでした。

 

 

  ガウディ栄誉賞(正式名Premio Gaudí de Honor - Miquel Perter

ジョアン・ぺラ Joan Pera(俳優・声優)1948927日、バルセロナのマタロー生れ、主にTVシリーズ出演が多い。最新作はフェロス栄誉賞を受賞したばかりのホセ・ルイス・クエルダのコメディ「Tiempo después」に出演している。

 

         

   

         

 (昨年の受賞者メルセデス・サンピエトロの手から)

 

★昨年のガウディ賞はカルラ・シモン『悲しみに、こんにちは』がぶっちぎりの受賞でしたが、今年はフェロス賞では全く無視されたイサキ・ラクエスタの「Entre dos aguas」が、9個ノミネーション7個受賞と破格の成績で面目を施しました。初めてタイトルを目にするマル・タルガロナの「El fotógrafo de Mauthausen」が4賞、セリア・リコの「Viaje al cuarto de una madre」が3賞、観客賞も受賞している。女性の活躍が目立った年ではないでしょうか。

 

★マル・タルガロナは1953年バルセロナ生れ、バヨナの『永遠のこどもたち』やギリェム・モラレスの『ロスト・アイズ』の製作を手掛けているベテラン。セリア・リコはセビーリャ出身だが、ここ約10年間はバルセロナに腰を落ち着けて撮っているうえ、カタルーニャ映画視聴覚上級学校ESCACで教鞭もとっているから、今じゃカタルーニャ人でしょうか。主演女優賞受賞のロラ・ドゥエニャスはガリシア出身で、アルモドバル映画にも出ているが、どちらかというとバルセロナ寄りの女優さんです。いよいよ来週22日は締めくくりのゴヤ賞がセビーリャで開催され結果が発表になります。マドリードを離れての授賞式には異論続出らしく、経済的効果も含めて雑音入りのガラとなるようです。

 

ガウディ賞関連記事(管理人覚え)

*「Entre dos aguas」の紹介記事は、コチラ20180725

*「Viaje al cuarto de una madre」の紹介記事は、コチラ20190106

*「Formentera Lady」の紹介記事は、コチラ20180417

Les distancies」の紹介記事は、コチラ20180427

*「Memories d'un home en pijama」の紹介記事は、コチラ20180415

*「Superlópez」の紹介記事は、コチラ20181214

*「Petra」の紹介記事は、コチラ20180808

*「Quién te cantará」の紹介記事は、コチラ20180725


第6回フェロス賞2019*結果発表2019年01月23日 12:49

 

     

★去る119日、第6回フェロス賞の授賞式がビルバオで開催され、受賞者が発表になりました。あいにくの雨で、赤絨毯を踏む出席者に傘をさしかけるスタッフはご苦労さまでした。それでもスマホに一緒に写りたいファンはお目当てが登場するまで待って、気軽に応じるセレブたちと一緒におさまってご満悦でした。予定通り2200に開幕、会場の席は作品ごとにテーブルを囲みワインを楽しみながらの授賞式でした。ガラはたいてい助演女優賞か助演男優賞から始まるのが定番、今回も最初の受賞者はアンナ・カスティーリョの涙のスピーチで始まりました。彼女はTVシリーズでも受賞、トロフィーを両手に幸せをかみしめておりました。

 

★都市の文化的多様性をモットーに、初めてマドリードを離れてスペインで最も豊かなバスク州の首都ビルバオのビルバオ・アレナ(ビルバオ・バスケットボールの試合が行われるパビリオン)で開催されましたが、ロドリゴ・ソロゴジェンEl reinoがメインの5冠、カルロス・ベルムトQuién te cantará(『シークレット・ヴォイス』)が4冠と2作品に集中、文化の多様性とはなりませんでした。総合司会者はスウェーデン出身の女優イングリッド・ガルシア・ヨンソン、衣装替え5回と、八面六臂の大活躍でした。

      

           

            (一人で大奮闘の総合司会者イングリッド・ガルシア・ヨンソン)

 

★マドリードならいざ知らず、北のビルバオとなると候補者でさえ一堂に集めるのは厳しい。今回もフォルケ賞には出席したペネロペ・クルスが欠席、バルバラ・レニーはどちらも欠席でした。下馬評で受賞なしだと参加しないようで、そこがゴヤ賞とは違うようです。受賞が確実視されていたアントニオ・デ・ラ・トーレの姿もありませんでした。フォルケ賞を受賞したばかりのハビエル・フェセルCampeonesはコメディ部門の作品賞だけ、主演男優賞候補のハビエル・グティエレスの姿も確認できなかった。彼は前回の受賞者、ハビエル・バルデムも可能性は低かったから納得の欠席だった。

 

★受賞結果は以下の通りです。

 

映画部門ノミネーション(初出に監督名、印は当ブログ紹介作品)

 

◎作品賞(ドラマ)
Carmen y Lola『カルメン&ロラ』 監督アランチャ・エチェバリア 4
Petra 監督ハイメ・ロサーレス 5  
Quién te cantará『シークレット・ヴォイス』 監督カルロス・ベルムト 8受賞4  

El reino 監督ロドリゴ・ソロゴジェン 10受賞5 
Todos lo saben『エブリバディ・ノウズ』 監督アスガー・ファルハディ 6
Viaje al cuarto de una madre 監督セリア・リコ・クラベリーノ 4(個) 

    

    

◎作品賞(コメディ)
Campeones 監督ハビエル・フェセル 4個(受賞1
Casi 40 監督ダビ・トゥルエバ
Mi querida cofradía 監督マリア・ディアス・デ・ロペ
Superlópez 監督ハビエル・ルイス・カルデラ 
Tiempo después 監督ホセ・ルイス・クエルダ

     

     

◎監督賞
アランチャ・エチェバリアCarmen y Lola  
ハビエル・フェセルCampeones
ラモン・サラサールLa enfermedad del domingo」『日曜日の憂鬱』 
ロドリゴ・ソロゴジェンEl reino 
ルロス・ベルムトQuién te cantará 

    

   

 主演女優賞
ペネロペ・クルス Todos lo saben
ロラ・ドゥエニャス Viaje al cuarto de una madre 
アレクサンドラ・ヒメネス Las distancias
バルバラ・レニー Petra
エバ・リョラチ Quién te cantará

   

  

主演男優賞
ハビエル・バルデム Todos lo saben
ホセ・コロナドTu hijo 監督ミゲル・アンヘル・ビバス
ハビエル・グティエレスCampeones

ハビエル・レイSin fin 監督セサル=ホセ・エステバン・アレンダ
アントニオ・デ・ラ・トーレEl reino

  

   

           (アントニオ・デ・ラ・トーレ「El reino」から)

アントニオ・デ・ラ・トーレは欠席、ロドリゴ・ソロゴジェンが代理でトロフィーを受取りました。スピーチは最近流行のスマホで代読、時代も変わりました。

  

助演女優賞
アンナ・カスティーリョViaje al cuarto de una madre
バルバラ・レニーTodos lo saben 
ナタリア・デ・モリーナQuién te cantará 
マリサ・パレデスPetra 
アナ・ワヘネルEl reino 

      

  

 

 助演男優賞
ジョアン・ボテイPetra
エドゥアルド・フェルナンデスTodos lo saben
イグナシオ・マテオスAnimales sin collar 監督ホタ・リナレス
ホセ・マリア・ポウEl reino
ルイス・サエラEl reino

    

   

 ◎脚本賞
アランチャ・エチェバリア Carmen y Lola 
ハイメ・ロサーレスミシェル・ガスタンビデクララ・ロケPetra 
カルロス・ベルムトQuién te cantará  
ロドリゴ・ソロゴジェンイサベル・ペニャEl reino
セリア・リコ・クラベリーノViaje al cuarto de una madre

    

     

◎オリジナル音楽賞
ルカス・ビダルEl árbol de la sangre 監督フリオ・メデム
ニコ・カサルLa enfermedad del domingo 
アルベルト・イグレシアスQuién te cantará 
オリビエル・アルソンOlivier ArsonEl reino 
アルベルト・イグレシアスYuli 監督イシアル・ボリャイン  

   

        

  2作品でノミネートされていたトロフィーのコレクター、アルベルト・イグレシアス)

    

 ◎予告編賞
ミゲル・アンヘル・トゥルドゥラファ・マルティネスCampeones ペドロ・ヒメネスCarmen y Lola 
ミゲル・アンヘル・トゥルドゥQuién te cantará 
ラファ・マルティンEl reino 
アスガー・ファルハディTodos lo saben 

ミゲル・アンヘル・トゥルドゥが登壇しましたが、フォトが未入手です。

   

 ◎ポスター賞
バルバラ・マグダレナAna de día 監督アンドレア・ハウリエタJaurrieta
エレナ・カスティーリョLas distancias
ジョルディ・リンLa enfermedad del domingo 
カルロス・ベルムトQuién te cantará 
ゴンサロ・ルテEl reino 

    

      

  TVシリーズ部門ノミネーション

◎ドラマ部門
El día de mañana」(シーズン1 5
Élite(シーズン1)『エリート』の邦題でNetflix配信中
Fariña(シーズン1 3個(受賞3Netflix邦題『ホワイトパウダー』で配信
Gigantes」(シーズン1)監督エンリケ・ウルビスホルヘ・ドラド 
La pesteシーズン1

  

 

    

◎コメディ部門
Arde Madrid(シーズン1)監督パコ・レオンアンナ・R・アコスタ  7個(3 
Paquita Salas」(シーズン2 4個 
Vergüenza (シーズン2 4

  

        

 (アンナ・R・アコスタにキスをするパコ・レオン)

   

  

主演女優賞
マレナ・アルテリオVergüenza
インマ・クエスタArde Madrid
アウラ・ガリードEl día de mañana
ナイワ・ニムリVis a vis
エバ・ウガルテMira lo que has hecho