ゴンサロ・ベンダラの”Asesinos inocentes”*マラガ映画祭2015 ⑤ ― 2015年04月16日 14:02
第3弾は大学を舞台に繰り広げられるサスペンス
★既に第43回マイアミ映画祭で英題“Innocente Killers”としてプレミアされた犯罪サスペンス、映画祭ではオベーションを受けたようです。ベンダラ監督、プロデューサーのマルタ・ベラスコ、主演のマキシ・イグレシアスとアウラ・ガリードとが駆けつけた(写真下)。7月3日スペイン公開が決定しています(配給元Filmax)。

(左から、監督、M.ベラスコ、A.ガリード、M.イグレシアス マイアミ映画祭にて)
“Asesinos inocentes” ゴンサロ・ベンダラ 2014 スペイン サスペンス 95分

製作:Aralan Films S.L. 資金参加:TVE
/ Canal Sur(RTVA) / ICAA / アンダルシア評議会文化省
監督:ゴンサロ・ベンダラ
脚本(共同):J. M. Asensio / ゴンサロ・ベンダラ
キャスト:マキシ・イグレシアス(フランシスコ・ガラルダ)、ミゲル・アンヘル・ソラ(エスピノサ教授)、アウラ・ガリード(ヌリア・アブレウ)、ルイス・フェルナンデス(アンドレス・ノガレス)、ハビエル・エルナンデス(マヌエル・バジェステロス)、アルバル・ゴルデフエラ(ラファエル・サンチェス)、カルロス・アルバレス≂ノボア(ガラルダの父)、ほか

(左から、ハビエル・エルナンデス、アルバル・ゴルデフエラ、ミゲル・アンヘル・ソラ、
ルイス・フェルナンデス、マキシ・イグレシアス、映画から)
解説:やる気のない大学生フランシスコ・ガラルダの物語。フランシスコはこの界隈の曰くありげな工場主に多額の借金をしており、脅迫まがいの返済を迫られている。手元は不如意なうえ学位試験も不合格で窮地に追い込まれている。そんな折りもおり、謎めいた心理学教授エスピノサから学位授与と借金返済の肩代わりと引き換えに「ある仕事」を提案される。ある仕事とは何と教授自身の殺害要請、サンフランシスコは即座に拒絶する。がしかし借金取りに追い詰められ出口なしのサンフランシスコは、クラスの三人の仲間を巻き添えにして危うい方向へ転がっていく。
*監督紹介&フィルモグラフィー*
ゴンサロ・ベンダラ Gonzalo Bendala は、1978年セビーリャ生れ、監督、脚本家、製作者。2004年プロデューサーのマルタ・ベラスコと製作会社 Aralan Films を設立する。短編“Días rojos”(04)、短編シリーズ・ドキュメンタリー“La Guerra Civil en Andalucía”(06)、同“Colón al descubierto”(07)、短編“Penunbra 3D”(11)、今回初の長編映画となる“Asesinos
inocentes”を撮る。製作者としては、短編“Espagueti Western”(2007)、同“La leyenda del ladrón del Arbol de los Colgados”(09)、長編“Los niños salvajes”(12)などをAralan Filmsで製作した。現在は長編第2作目となるスリラー“Cuando los ángeles duermen”を準備中。

(本作撮影中のゴンサロ・ベンダラ監督)
★トレビア
*心理学教授エスピノサ役のミゲル・アンヘル・ソラ(1950ブエノスアイレス)はアルゼンチンの俳優、スペインとの合作映画にも多く出演している。劇場公開された出演作品には、フェルナンド・E・ソラナスの『タンゴ―ガルデルの亡命』(85)と『スール その先は・・愛』(88)、カルロス・サウラの『タンゴ』(1998、西≂アルゼンチン)など。他に『オフィシャル・ストーリー』(85)で初めてアルゼンチンにオスカー賞をもたらしたルイス・プエンソの『娼婦と鯨』(05、西≂アルゼンチン、未公開、DVD発売)にも出演している。最近はTVのシリーズドラマの出演が多く、“Atreverse”(1990~92、Telefé)で念願のマルティン・フィエロ賞を1990年と1991年連続受賞している。海外を含めて映画祭での受賞歴は数えきれないが、評価が高かった“Casa de fuego”(94 アルゼンチン)や“Fausto 5.0”(01 西)は未公開です。舞台俳優でもある。

(若い恋人ミア・マエストロとミゲル・アンヘル・ソラ 『タンゴ』より)
*フランシスコ・ガラルダ役のマキシ・イグレシアス Maxi Iglesias(Maximiliano Teodoro Iglesias
Acevedo)は、1991年マドリード生れの24歳、俳優、モデル、テレビ共同制作者。2005年テレシンコの人気テレドラ・シリーズ“Hospital Central”でデビュー、同年TVEの長寿テレドラ“Cuéntame cómo pasó”にも出演したが、彼をお茶の間の人気者にしたのは“Física o químico”(2008~11、アンテナ3)の主役セサル・カバノ役、57話に出ている。2014年から同じアンテナ3の新シリーズ“Volver”にも主役で出演している。映画ではお茶の間のアイドル総出演となったアルフォンソ・アルバセテ他の“Mentiras y gordas”(09)に出演(邦題『セックスとパーティーと嘘』としてラテンビート2009上映)、本作は「映画はDVDかテレビ放映と決めていた若者たちを映画館に呼び戻した」と話題になった作品。若者をターゲットにした雑誌“¡ QMD !”(¡ Qué Me Dices !)のモデルをしている。マリオ・カサスやウーゴ・シルバの次世代のヒーローとなれるか。

(TVドラ“Física
o químico”でのマキシ・イグレシアス)
*アウラ・ガリードAura Garrido は、1989年マドリード生れ。オリオル・パウロのスリラー『ロスト・ボディ』(12、翌年公開)やロドリーゴ・ソロゴイェンの“Stockholm”(13)に出演している。以下の記事は“Stockholm”紹介の折りに経歴をアップしたものコチラ⇒2014年6月17日
★父親は作曲家で指揮者、母親は画家、母方の祖母と叔母はオペラ歌手だったという芸術一家の出身。4歳からピアノ、5歳でバレエ、女優の道をまっしぐらに歩んできた。テレドラ・シリーズ“De repente, los Gómez”(09)でデビュー、映画初出演のフアナ・マシアスの“Planes para mañana”(10)でゴヤ賞2011の新人女優賞にノミネート、他マラガ映画祭助演女優賞とスパニッシュ・シネマ・ムルシア・ウイークでパコ・ラバル賞を受賞している。ハビエル・ルイス・カルデラの“Promoción fantasma”(12)は『ゴースト・スクール』の邦題で、「スクリーム・フェスト・スペイン2013」ミニ映画祭で上映された。オリオル・パウロの“El cuerpo”(2012、邦題『ロスト・ボディ』)にも出演、本作での演技が認められ「ビルバオ・ファンタスティック映画祭2013」で新人に与えられるFantrobia賞を受賞。“Stockholm”では、マラガ映画祭2013で最優秀女優賞を受賞しており、マラガは縁起の良い映画祭。

(Stockholm”でのアウラ・ガリード)
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