アメナバルの新作”Regression”*2015年公開予定 ①2015年01月03日 18:37

       2015年はどんな映画を見たらいい? 第1弾はスリラー“Regression

    

★アメナバルとはいえ、タイトルから分かるように英語映画です。それにしても『アレクサンドリア』が2009年ですから、普通なら忘れられてしまいますよね。彼はスタッフは別として、同じ俳優は起用しない主義、今回の主役はもう「ハリポタ映画の子」と言われたくないエマ・ワトソンと紹介不要のイーサン・ホークです。ワトソンは1990年生れだから24歳、いくらハリポタで一財産築いてもハリポタからは距離を置きたい気持ちは分かります()

 

基本データだけアップしますと:

製作国:スペイン、米国  

監督・脚本・プロデューサー:アレハンドロ・アメナバル

製作:Mod Producciones / Himenóptero / Telefonica Studios /First Generation Films

プロデューサー(共同):ガブリエル・アリアス=サルガド/フェルナンド・ボバイラ/

シモン・デ・サンティアゴ/Axel Kuschevatzky 他

撮影:ダニエル・アランジョ

撮影地:カナダのオンタリオ州(トロント、ミシサガ、オークビル、ハミルトン、他)

言語英語、スリラー、公開予定アメリカ、イギリスで2015828日、スペイン未定

 

キャスト:エマ・ワトソン(娘アンヘラ)、イーサン・ホーク(ケナー刑事)、デヴィッド・シューリス(精神科医)、デヴィッド・デンシック(父親ジョン)、デヴォン・ボスティック(息子ロイ)、ロテール・ブリュトー 他

 

プロット:1980年代、カナダと国境を接するミネソタ州の小さな町が舞台。ケナー刑事は自分の父親を性的虐待で告発した若い娘アンヘラの事件を調べている。父親ジョンは予期しないことで逮捕され、その記憶がないにもかかわらず罪を認める。やがて精神科医の助けを借りて記憶を蘇らせた父親もケナー刑事も謎の事件に巻き込まれていく。父親とは疎遠だった息子ロイや町の住民たちも、この恐ろしい虐待の記憶が突然蘇ってきて、やがて忌まわしい陰謀の正体が明るみに出てくることになる。虐待は本当だったのか、または他に何か秘密が・・・

 

                

             (アメナバル監督とイーサン・ホーク)

 

★製作会社Mod Producciones(代表フェルナンド・ボバイラ)とHimenóptero(代表アメナバル)は、前作の『アレクサンドリア』と同じです。製作費はスペインでは破格の7000万ドルに対し、売上金は世界規模でも3900万ドルしか回収できず、アメナバルにとっては屈辱的な結果に終わった。期待したアメリカが僅かの60万、当たり前と素人でも思いますが、アメリカの若者は4世紀の権力に屈しないオンナ天文学者が主人公の映画など見ません(それが証拠に『アザーズ』はトータル21000万ドルを弾き出した)。その多くを出資したテレシンコ・シネマはさすがに今回は不参加、助成金を出したICAAも懐不如意なのか出していません。

★製作者フェルナンド・ボバイラは、「私たちが感じる深遠なそして重たい不安を描くために細心の注意を払って」取り組んだと語っています。因みにボバイラは、サンセバスチャン映画祭2014の審査委員長を務めた製作者、『アザーズ』、『海を飛ぶ夢』を手掛けている。

コチラ⇒2014年0916

 

Axel KuschevatzkyTelefonica Studiosの代表者、「トレンテ・シリーズ」第5弾、アルゼンチン≂スペイン合作の“Relatos salvajes”、同『ワコルダ』、『グランド・ピアノ狙われた黒鍵』などの成功作を手掛けているプロデューサー。

 

★主役のエマ・ワトソンEmmaWatsonは、1990年パリ生れ、両親はイギリス人で離婚後イギリスに渡り、国籍はイギリス。シリーズ「ハリポタ」のハーマイオニー役で全7作に出演している。2001年からの10年間で最高額を稼いだ女優だそうです。ハリポタのサイトで詳しい情報入手できます。「とてもエモーショナルなこと、撮影が始まりワクワクしています」と、ヨーロッパ・プレスのインタビューに答えていました。精神科医役のデヴィッド・シューリス1963、イギリス生れ)も、ハリポタのリーマス・ルービン役で出ている。父親になったデヴィッド・デンシック1974、スウェーデン生れ)は、『ドラゴン・タトゥーの女』に脇役で出演している。息子ロイ役のデヴォン・ボスティックは、カナダのモントリオール生れの23歳、ベテラン勢と若い俳優たちがどう渡りあうか楽しみです。

 

          

         (エマ・ワトソンとイーサン・ホーク“Regression”より)