バヨナ監督の『雪山の絆』*ネットフリックス配信 ― 2023年11月04日 17:42
12月15日劇場公開、ネットフリックス配信1月4日に決定
★J. A. バヨナの最新作『雪山の絆』(原題「La sociedad de la nieve」)のネットフリックス配信の日程がやっと決定しました。年末12月15日に劇場公開、3週間後の2024年1月4日配信開始です。第96回オスカー賞(2024年3月10日)のスペイン代表作品に選ばれた折にアップする予定でしたが、サンセバスチャン映画祭の作品紹介で後回しになっていました。12月21日のプレセレクション15作に残れるかどうか微妙ですが、正式ノミネート5作品発表はネットフリックス配信後の1月23日です。
(J. A. バヨナ監督、サンセバスチャンFF 2023観客賞受賞、9月30日)
★1972年10月13日に実際に起きたウルグアイ空軍機571便のアンデス山脈での遭難事故を題材にしています。機長を含む乗務員5名、チリで開催されるラグビー試合に参加するステラマリス大学のラグビーチーム「オールド・クリスチャンズ」の選手団、その家族と友人40名が搭乗していた。うち生存者16名が厳寒の標高4200mのアンデス山中で72日間生き延びた記録が語られる。当時、世界を駆け巡ったニュースだけに認知度は高いが、そのカニバリズムというショッキングな内容が先走り、多くの人が言葉を失った。2009年、生存者と犠牲者の声を地道に聞き取った、パブロ・ヴィエルチの ”La sociedad de la nieve” が刊行されたことで、私たちは別の視点で遭難事故を模索する機会を得ることができた。
(標高3600mの場所に立てられた墓碑、後に〈涙の谷〉と命名された)
★1993年、この遭難事故をテーマにしたフランク・マーシャルのアメリカ映画『生きてこそ』が製作され、当時売り出し中のイーサン・ホークが主演したこともあり、日本でも公開、吹き替えでも放映されるなどした。イギリスのノンフィクション作家ピアズ・ポール・リードのドキュメンタリー『生存者―アンデス山中の70日』(原作”Alive: The Story of the Andes Survivors”1974年刊)を映画化したもので、こちらの映画は一部フィクションが含まれている。ハリウッド映画ですが、雪山のシーンはセットではなく実際に雪山で撮影された。
★一方、バヨナ監督が採用した原作は、上記のパブロ・ヴィエルチ(モンテビデオ1950)の ”La sociedad de la nieve” です。ウルグアイの作家、脚本家、ジャーナリスト、1973年に書き起こしてから初版が出版されるまでに30数年もかかった。生存者16名全員の証言を記録したそうで、証言者と作家は同じモンテビデオのステラマリス大学に通っていた友人同士、なかには子供のときからの知り合いもいたということですから、それなりの時間が必要だったのでしょう。監督が映画化を決意した大きな理由が、作家が生存者の声だけでなく亡くなった人々、つまり話すことができなかった人々にも、敬意をはらって声を与えたことでした。本作で2009年ゴールデンブック賞を受賞している他に、1987年と2004年にウルグアイの文学国民賞の第2席に二度選ばれている。
(生存者16名を配した ”La sociedad de la nieve” の表紙)
★他に生存者の一人で当時19歳だった医学生ロベルト・カネッサとの共著 ”Tenía que sobrevivir” を上梓している。カネッサは現在ではウルグアイの小児心臓外科医の重鎮、犠牲者の肉を食べてでも生き残ることを主張した人、またはアンデスの短い夏を利用して遭難61日目にナンド・パラッドと救助を求めてアンデスのチリ側に下山した人でもある。『生きてこそ』ではナンドにイーサン・ホークが扮した。ナンドは当時22歳、機械工学の大学生、カネッサと同じラグビーチームに所属していた。現在はプロモーター、プロデューサー、テレビ司会者、作家と多方面で活躍している。写真下のセルヒオ・カタランはチリのウアッソ(ガウチョのような人)で普段ソンブレロを被って、ポンチョを纏っている。
(ロベルト・カネッサ&パブロ・ヴィエルチの共著)
(救助を求めて下山したナンド・パラッド左とロベルト・カネッサ右を発見救助した
チリのセルヒオ・カタランと一緒の有名な写真、1972年12月)
★バヨナ監督は、2012年の『インポッシブル』の調査をしているときにヴィエルチの本に出会った。撮影終了時にすぐさま映画化の版権を買い取った。それからがイバラの道であったようです。今回は『インポッシブル』のように英語でなくスペイン語で撮りたかった監督は、そのことがネックになって資金が集まらなかったと語っている。スペイン語の壁は厚く、さらにCGを使用しないという前提を崩したくなかったため困難を余儀なくされた。それを可能にしてくれたのがネットフリックスのお陰だと語っている。彼はメキシコのアルフォンソ・キュアロンの『ROMA/ローマ』やギレルモ・デル・トロの『ピノッキオ』を前例として上げている。
★生存者16名全員の100時間に及ぶインタビュー、一部を除いて国際的には殆どが無名に近いアルゼンチンとウルグアイの出演者たちにも生存者や犠牲者の遺族と接触させた。結局製作発表に9年の歳月を要してしまった。撮影地はスペインのシエラネバダ山脈、モンテビデオ市、遭難事故のあったアンデス山脈のチリとアルゼンチン側と何ヵ所にもなり、撮影隊も3編成で臨んだ。雪不足とサハラ砂漠から吹き込む黄塵に苦しめられたシエラネバダでの撮影は2022年1月10日から4月29日まで、原作者も現地入りして見守ったそうです。飛行機の胴体の残骸のレプリカも3体、レプリカの移動にはクレーン、高さ30mの格納庫など、スタッフはトータルで約300人に及んだという大掛かりなものでした。ウルグアイでの撮影は7月末に終了しても、マドリードでは制作が続いていた。
(撮影中の監督と原作者、シエラネバダ山脈)
★ネットフリックス配信まで時間がありますので、次回は製作スタッフとキャスト紹介を予定しています。
フアン・アントニオ・バヨナの『雪山の絆』*キャスト紹介 ― 2023年11月14日 15:20
死者にも声をあたえた ”La sociedad de la nieve” がバヨナを動かした
(ウルグアイ空軍機571便フェアチャイルドFH-227D、『生きてこそ』で使用された)
★『雪山の絆』は、ベネチア映画祭2023のクロージングでワールドプレミアされ、その後サンセバスチャン映画祭にやってきた。ベネチアにはJ. A. バヨナ監督やプロデューサー、出演者の他、遭難事故の生存者16名のうち、愛称カルリートスのカルロス・パエス・ロドリゲス、愛称ナンドのフェルナンド・パラッド、19歳だった医学生ロベルト・カネッサなど大勢で参加した。サンセバスチャン映画祭の上映はオープニングの9月22日、現地入りした数は減ったが、エンツォ・ヴォグリンチッチ(マヌ・トゥルカッティ役)、シモン・ヘンぺ(ホセ・ルイス〈コチェ〉・インシアルテ役)、エステバン・ビリャルディ(ハビエル・メトル役)、生存者のグスタボ・セルビノ、製作者ベレン・アティエンサ、サンドラ・エルミダなどが参加した。以下に製作スタッフとキャストのトレビアをアップしておきます。
(サンセバスチャン映画祭の参加者、ビクトリア・エウヘニア劇場、9月22日)
(エンツォ・ヴォグリンチッチと監督、同上)
『雪山の絆』(原題「La sociedad de la nieve / Society of the Snow」)
製作:Misión de Audaces Films / Apaches Entertainment / Benegas Brothers Productions
/ Cimarrón Cine / Telecinco / Netflix 他
監督:フアン・アントニオ・バヨナ
脚本:ベルナト・ビラプラナ、ハイメ・マルケス、ニコラス・カサリエゴ、J. A. バヨナ
原作:パブロ・ヴィエルチ(原作「La sociedad de la nieve」2009年刊)
撮影:ペドロ・ルケ
編集:ジャウメ・マルティ
音楽:マイケル・ジアッキーノ
録音:オリオル・タラゴ
キャスティング:マリア・ラウラ・ベルチ、イアイル・サイド、ハビエル・ブライアー
セット・デコレーション:アンヘラ・ナウム
製作者:ベレン・アティエンサ、サンドラ・エルミダ、J. A. バヨナ、(エグゼクティブ)サンティアゴ・ロペス・ロドリゲス、ハスミナ・トルバティ(Netflix)、他
データ:製作国スペイン=ウルグアイ=チリ=米国、2023年、スペイン語、ドラマ(実話)、144分、撮影地はスペインのシエラネバダ山脈、ウルグアイのモンテビデオ市、実際の墜落現場を含むアンデス山脈のアルゼンチンとチリ、撮影日数は138日間、製作費は6500万ユーロ以上。 配給Netflix(スペイン、米国)、Pimienta Films(メキシコ)、公開2023年12月15日、Netflix 配信2024年1月4日
映画祭・受賞歴:ベネチア映画祭2023アウト・オブ・コンペティション閉幕作品、サンセバスチャン映画祭(ペルラス部門)観客賞受賞、ミルバレー映画祭観客賞受賞、ミドルバーグ映画祭観客賞受賞、Camerimage カメリマージュ映画祭(ポーランドのトルン)監督賞・撮影賞(ペドロ・ルケ)ノミネート、ハリウッド・ミュージック・イン・メディア賞2023オリジナル・スコア(マイケル・ジアッキーノ)、ホセ・マリア・フォルケ賞2023ノミネート、他
★主なキャスト紹介(順不同、ゴチック体は生存者、年齢は遭難時):
エンツォ・ヴォグリンチッチ(ヌマ・トゥルカッティ、法学部24歳、12月11日没)
アグスティン・パルデッラ(フェルナンド〈ナンド〉・パラッド、機械工学部学生23歳)
マティアス・レカルト(ロベルト・カネッサ、医学部学生19歳)
トマス・ウルフ(グスタボ・セルビノ、医学部学生19歳)
ディエゴ・ベゲッツィ(マルセロ・ペレス・デル・カスティリョ、ラグビーチーム主将、
25歳、10月29日雪崩で没)
エステバン・ククリチカ(アドルフォ〈フィト〉・ストラウチ、農業技術者24歳)
フランシスコ・ロメロ(ダニエル・フェルナンデス・ストラウチ、農業技師26歳)
ラファエル・フェダーマン(エドゥアルド・ストラウチ、農業技術者23歳)
フェリペ・ゴンサレス・オターニョ(カルロス〈カルリートス〉・パエス、
畜産技術学部学生18歳)
アグスティン・デッラ・コルテ(アントニオ〈ティンティン〉・ビシンティン、
法学部19歳)
バレンティノ・アロンソ(アルフレッド・パンチョ・デルガド、法学部卒業生25歳)
シモン・ヘンペ(ホセ・ルイス〈コチェ〉・インシアルテ、農業技術学部学生24歳)
フェルナンド・コンティジャーニ・ガルシア(アルトゥロ・ノゲイラ、経済学部学生
25歳、11月15日没)
ベンハミン・セグラ(ラファエル・エチャバレン、畜産学部学生26歳、11月18日没)
ルチアノ・チャットン(ホセ・ペドロ・アルゴルタ、経済学部21歳)
アグスティン・ベルティ(ボビー・フランソワ、農業技術学部学生20歳)
フアン・カルーソ(アルバロ・マンジノ、畜産技術学部学生19歳)
ロッコ・ポスカ(モンチョ・サベリャ、農業技術学部学生21歳)
アンディ・プルス(ロイ・ハーレイ、工学部学生20歳)
エステバン・ビリャルディ(ハビエル・メトル、事業者37歳)
パウラ・バルディニ(リリアナ・メトル、ハビエル・メトルの妻34歳、10月29日雪崩で没)
サンティアゴ・バカ・ナルバハ(ダニエル・マスポンス、20歳、10月29日雪崩で没)
アルフォンシナ・カロシオ(スサナ・パラッド、ナンドの妹20歳、10月21日没)
イアイル・サイド(フリオ・セサル・フェラダス大佐、機長39歳、10月13日没)
マキシミリアノ・デ・ラ・クルス
カルロス〈カルリートス〉・パエス(カルリートスの父親カルロス・パエス・ビラロ)
★原作と映画は同じ必要はないが、本作はエンツォ・ヴォグリンチッチ扮するヌマ・トゥルカッティが重要な役を担っている。ベネチアでもサンセバスチャンでも脚光を浴びていた。彼は遭難後60日目に足の怪我が原因で敗血症により生還できなかった人物で最後の死者になった。カニバリズムの嫌悪感から体力が急激に衰え、体重も25キロに落ちていた。トゥルカッティのように証言が叶わなかった犠牲者を軸にしていることが『生きてこそ』との大きな違いかもしれない。彼の死去は、ただ救助を待つのではなく危険を冒してでもアクションを起こすべきという結論を導き出す切っ掛けになった。
*ヴォグリンチッチは1993年ウルグアイのモンテビデオ生れ、ヴォグリンチッチはイタリアの隣国スロベニアに多い苗字。当ブログ紹介のウルグアイ大統領ホセ・ムヒカのビオピック『12年の長い夜』(18)の警官役で映画デビュー、代表作は名プロサッカー選手の孤独を描いた「9」でグラマド映画祭2022とバリ映画祭で主演男優賞を受賞している。TVシリーズにも出演して目下売り出し中。
(ヌマ・トゥルカッティを演じたエンツォ・ヴォグリンチッチ)
★アグスティン・パルデッラは、フェルナンド〈ナンド〉・パラッドに扮した。1994年アルゼンチン生れ、「Pinamar」でグラマド映画祭2017男優賞受賞、アルゼンチン映画批評家協会賞にノミネートされた。ホラー『ブラッド・インフェルノ』(17、「Los olvidados」)が公開されている。遭難後61日目にロベルト・カネッサとティンティンと共に救援隊を組織してチリに向かった立役者の一人、『生きてこそ』ではイーサン・ホークが扮した。遭難時に22歳だったナンド・パラッドはプロデューサー、テレビ司会者、作家と活躍しており、ベネチア映画祭にも出席している。
★マティアス・レカルト(医学生ロベルト・カネッサ役)は、アルゼンチンの俳優、2019年TVシリーズ「Apache: La vida de Carios Tevez」(8話)でデビュー、「Ciegos」(19)が長編デビュー作、本作が2作目。人肉を食しても生きるべきと説得したロベルト・カネッサは、「命を救うのが私の使命だったし、遭難で得た教訓が医者になるというモチベーションを高めた」と語っている。現在ウルグアイの小児心臓外科医で、ナンドとともにベネチアFFに姿を見せている。
★アルゼンチンのラファエル・フェダーマン(エドゥアルド・ストラウチ役)は俳優のほか、短編「Luis」(16、18分)をパウラ・ブニと共同で監督している。2014年「Dos disparos」でデビュー、アルゼンチン映画批評家協会賞2015シルバーコンドル新人賞にノミネート、2016年フランシスコ・マルケス&アンドレア・テスタのデビュー作「La larga noche de Francisco Sanctis」に出演、本作はカンヌ映画祭「ある視点」に正式出品され、SSIFF オリソンテス・ラティノス部門にもノミネートされた。軍事独裁政権時代をバックにしたスリラー、「Los sonámbulos」でアルゼンチン映画アカデミー賞2019新人俳優賞にノミネート、本作はパウラ・エルナンデス監督の4作目、各国の映画祭で受賞歴を重ねた映画で、こちらもSSIFFにノミネートされた。話題作の出演本数は多いがフェダーマン(フェデルマンで紹介)は賞に恵まれていない。
*「La larga noche de Francisco Sanctis」の作品紹介は、コチラ⇒2016年05月11日
(「Dos disparos」から)
★シモン・ヘンぺ(ホセ・ルイス〈コチェ〉・インシアルテ役)は、1998年ブエノスアイレス生れ、TVシリーズ「Go! Vive a Tu Manera」(19、30話)でスタート、『2人のローマ教皇』(19)にドラッグ・ディーラー役で長編デビュー、本作が2作目。〈コチェ〉インシアルテは完成前に鬼籍入りしてしまい、生前に「最初のバージョンを見せた」とバヨナ監督。シモン・ヘンぺはSSIFF に参加している。
(左から、エンツォ・ヴォグリンチッチ、グスタボ・セルビノ、
エステバン・ビリャルディ、シモン・ヘンぺ、SSIFF 2023、9月22日フォトコール)
★フェルナンド・コンティジャーニ・ガルシア(アルトゥロ・ノゲイラ役)は、ラファエル・フェダーマンと同じ「Dos disparos」で長編デビューしている。サンティアゴ・ミトレの『アルゼンチン1985~歴史を変えた裁判』(22)で証言者パブロ・ディアスを演じた他、『サミット』(17)にも出演、他に実話を映画化したルイス・オルテガの『永遠に僕のもの』(18)にも出演している。アルトゥロ・ノゲイラは34日目の11月15日、足の怪我の炎症が原因で壊疽になり生還できなかった。当ブログではミトレやオルテガの作品紹介をしているが、彼については触れていない。
*『アルゼンチン1985』の主な作品紹介は、コチラ⇒2022年11月23日
(『アルゼンチン1985』から)
★アンディ・プルス(ロイ・ハーレイ役)は、イネス・マリア・バリオヌエボの「Camila saldra esta noche」(21)の小さな役でデビュー、2023年マリア・サネッティの長編デビュー作「Alemania」に出演、両作ともSSIFFオリソンテス・ラティノス部門にノミネートされた折、作品紹介をしているが、プルスについては触れていない。今後が期待される新人の一人。
★エステバン・ビリャルディ(ハビエル・メトル役)は、1973年ブエノスアイレス生れ、ベテラン俳優、ロドリゴ・モレノの「Un mundo misterioso」(11)に主演、「Reimon」(14)、最近では『犯罪者たち』(23)のロマン役で東京国際映画祭2023ワールド・フォーカス部門に登場した。モレノ監督のお気に入りです。他にサンティアゴ・ミトレの『エストゥディアンテ』(11)、リサンドロ・アロンソの『約束の地』(14)などに出演しているベテラン。SSIFF にも現地入りしている。
*『犯罪者たち』の作品紹介は、コチラ⇒2023年05月11日
(『犯罪者たち』でロマン役に扮した)
★アルフォンシナ・カロシオ(スサナ・パラッド役)は、ウルグアイの監督ギジェルモ・カサノバの「Otra historia del mundo」(17)でデビュー、ホラー・スリラー『ヴァーダラック呪われた血族』(20)、メルセデス・コスコの監督第1作「Nina & Emma」(23)で主演するなど作品に恵まれている。本作では20歳で亡くなったナンド・パラッドの妹スサナ・パラッドを演じている。兄妹の母親も乗っていたが墜落時に即死している。
★パウラ・バルディニ(リリアナ・メトル役)は、ディエゴ・カプランのロマンス・コメディ「2+2」(12)、『愛と情事のあいだ』としてDVDで発売された。TVシリーズ出演が多いが、セバスティアン・デ・カロのコメディ「Claudia」(19)でドロレス・フォンシと共演している。リリアナ・メトルは、夫ハビエルとは異なって人肉を拒否していたが、10月29日の雪崩で死去している。
★イアイル・サイド(フリオ・セサル・フェラダス大佐役)は、アルゼンチンの俳優、キャスティング・ディレクター。本作では機長役とキャスティングも手掛けている。『犯罪者たち』やアリエル・ウィノグラードの「Sin hijos」(15)に出演、「Dos disparos」のキャスティングを担当している。フェラダス機長はアンデス越え29回のベテランだったが、悪天候にもかかわらず副操縦士の操縦訓練をしていたことも事故の原因のひとつだった。
★アグスティン・デッラ・コルテ(アントニオ〈ティンティン〉・ビシンティン役)は本作がデビュー作、ティンティンは、救援隊の一人としてナンドとカネッサとチリに向かうが、足りなくなりそうな食料を二人に託して途中で引き返している。
★カルロス〈カルリートス〉・パエス(カルリートスの父親カルロス・パエス・ビラロ役)は、生存者の中で唯一人、息子の生還を待ちわびる父親役でほんの少しだけ出演している。1953年生れのカルリートスは遭難時には18歳だったが山中で誕生日を迎えている。現在ライターの仕事をしている。カルリートス役はフェリペ・ゴンサレス・オターニョが演じている。2020年に映画デビュー、TVシリーズに出演している。
★リストではっきりするのは生存者が一人を除いて体力のある若いラグビー選手たちだったことが分かる。ラグビーのクラブチームの仲間同士で絆はすでに固く結ばれていた。同じ言語を話し、少年時代からの友達だった。二人の医学生(カネッサとSSIFF に現地入りしたグスタボ・セルビノ)が治療に当たったことやカニバリズムが関係していたのは事実ですが、それだけでは生き残れなかったことは想像に難くありません。「私が死んだら、生きのびるために私の体を使ってかまわない」ということが関係していると思います。
(医学生だったグスタボ・セルビノ、SSIFF 2023、9月22日フォトコール)
★バヨナ監督は「人生を肯定する映画」と、サンセバスチャン映画祭で語っています。またパブロ・ヴィエルチの原作 ”La sociedad de la nieve” は、辛くて一気に読み通せなかったが、「とても内省的な作品」と評している。原作と映画の大きな違いは、原作では救出後モンテビデオに戻った生存者の苦しみも書かれているが、映画は救出されたところで終わっている。
★トレビア:撮影ユニットは3チーム、メインはバヨナが率いるスペインのシエラネバダ山脈(2022年1月10日から4月29日まで)、第2ユニットはアルゼンチンの監督アレハンドロ・ファデルが率いてチリの風景を撮影した(2021年8月)。第3ユニットが最も危険な山岳地帯のシーンを任された。胴体の残骸のレプリカは3個作製され、1個は駐車場に建てられた格納庫に置かれ、2個目は人工雪に埋もれた胴体を移動できるようクレーンに支えられていた。もう一つは激突したとき氷河に滑落した機体の片割れのレプリカが、海抜約3000mのタルン(tarn氷河によって作られた山中の小さな湖)の上に置かれた。3チームのスタッフは300人に及んだということですから半端なお金ではありません。果たして資金が回収できるでしょうか。来年1月4日に配信後、観賞記を予定しています。
第29回ホセ・マリア・フォルケ賞2024*ノミネーション発表 ― 2023年11月18日 10:31
第29回フォルケ賞2024の授賞式は12月16日
★ホセ・マリア・フォルケ賞は、スペイン映画賞の先陣を切って年明け1週目に開催されていました。ところが第27回から前倒しの12月開催となり、2021年は1月(26回)と12月の2回開催されました。まだ2023年なのに2024年と少し違和感がありますが、第29回は12月16日に決定しました。
★フォルケ賞は1996年に創設され、名称はEGEDA(オーディオビジュアル著作権管理協会)の初代会長だった製作者ホセ・マリア・フォルケに因んで付けられました。EGEDA、マドリード共同体、RTVEなどが主催し、Movistar+、AIE Sociedad、メルセデスベンツ、CINESA、ランコム・パリ、スペイン政府ほかがコラボしています。当初は縁の下の力持ちとして地味な存在だった製作者、技術者、アーティストを讃える賞としてスタートし、常に陽の当たる存在だった監督や演技者は対象外でした。しかし年を重ねるごとにカテゴリーが増え現在に至っています。しかし、現在でも監督賞はありません。昨今では監督が製作者を兼ねることが多く、昨年の『ザ・ビースト』のようにトロフィーを手にするのが監督という例が多くなってきています。今回から長編アニメーションが作品賞(フィクション)から独立しました。
*第28回ホセ・マリア・フォルケ賞2023ガラの記事は、コチラ⇒2022年12月26日
*第29回ホセ・マリア・フォルケ賞2024ノミネート*
◎作品賞(フィクション)副賞30,000ユーロ
「20.000 especies de abejas」(Movistar+)
「Cerrar los ojos」(公開済み)
「La sociedad de la nieve」(12月15日公開、
*Netflix 2024年1月4日配信、邦題『雪山の絆』
「Upon entry (La llegada)」(Filmin)
◎長編アニメーション賞 副賞ユーロ
「Dispararon al pianista」(公開済み)
「El sueño de la sultana」(11月17日公開)
「Momias」(Movistar+)
「Robot dreams」(12月6日公開)
*東京国際映画祭2023アニメーション部門上映、邦題『ロボット・ドリームズ』
◎長編ドキュメンタリー賞 副賞6,000ユーロ
「El caso Padilla」(プライムビデオ)
「Iberia Naturaleza Infinita」(未)
「Juan Mariné. Un siglo de cine」(未)
「Samsara」(12月20日公開)
◎男優賞 副賞3,000ユーロ
アルベルト・アンマン 「Upon entry (La llegada)」(Filmin)
ダビ・ベルダゲル 「Saben aquell」(公開済み)
ホヴィク・ケウチケリアン 「Un amor」(11月10日公開)
*東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門上映、邦題『ひとつの愛』
マノロ・ソロ 「Cerrar los ojos」(公開済み)
◎女優賞 副賞3,000ユーロ
ブランカ・ポルティリョ 「Teresa」(11月24日公開)
ライア・コスタ 「Un amor」(11月10日公開)
*東京国際映画祭2023ワールド・フォーカス部門上映、邦題『ひとつの愛』
マレナ・アルテリオ 「Que nadie duerma」(11月17日公開)
マリア・バスケス 「Matria」(Movistar+)
◎TVシリーズ賞(フィクション)副賞6,000ユーロ
「30 monedas」(シーズン2)(HOB Max)ホラー・ミステリー
脚本:アレックス・デ・ラ・イグレシア、ホルヘ・ゲリカエチェバリア
「El cuerpo en llamas」(シーズン1)(Netflix『燃えさかる炎』)犯罪ドラマ
発案脚本:ラウラ・サルミエント・パラレス、監督:ホルヘ・トレグロサ & ラウラ・マニャ
「La mesías」(シーズン1)(Movistar+)
発案:ロス・ハビス(ハビエル・アンブロッシ & ハビエル・カルボ)
*作品紹介は、コチラ⇒07月19日
「Poquita fe」(シーズン1)(Movistar+)コメディ
発案:フアン・マイダガン & ペポン・モンテロ
◎TVシリーズ男優賞 副賞3,000ユーロ
アルベルト・プラ 「La mesías」(Movistar+)
ハビエル・カマラ 「Rapa」(Movistar+)
ラウル・シマス 「Poquita fe」(Movistar+)
ロジェール・カザマジョール 「La mesías」(Movistar+)
◎TVシリーズ女優賞 副賞3,000ユーロ
アナ・ルハス 「La mesías」(Movistar+)
エスペランサ・ペドレーニョ 「Poquita fe」(Movistar+)
ロラ・ドゥエニャス 「La mesías」(Movistar+)
ウルスラ・コルベロ 「El cuerpo en llamas」(Netflix)
◎短編賞 副賞3,000ユーロ
「Actos por partes」
「Aunque es de noche」
「París 70」
◎ラテンアメリカ映画賞 副賞6,000ユーロ
「La memoria infinita」(2024年1月12日公開)
「La pecera」(12月1日Filmin)
「Los colonos」チリ(未)監督;フェリペ・ガルベス
*東京国際映画祭2023コンペティション部門上映、邦題『開拓者たち』
「Puan」アルゼンチン(公開済み)
◎Premio al Cine y a la Educación en Valores
「20.000 especies de abejas」(Movistar+)
「Campeonex」(公開済み)
「Chinas」(公開済み)
「Te estoy amando locamente」(Movistar+)
★以上が全ノミネートです。ゴヤ賞の前哨戦という位置づけですが、現在では後発のフェロス賞のほうが近い印象です。当ブログはTVシリーズのアップはサンセバスチャン映画祭などの特別上映だけに絞っておりますので、少々補足しました。映画部門はマラガ映画祭、サンセバスチャン映画祭などで作品紹介をしておりますので割愛しました。
第68回バジャドリード映画祭2023*結果発表 ― 2023年11月25日 19:05
新星ラウラ・フェレスのデビュー作「La imatge permanent」に金の穂
★10月28日、バジャドリード映画祭がバルセロナ出身のラウラ・フェレスの長編デビュー作「La imatge permanent」を金賞(Espiga de Oro)に選んで閉幕しました。スペインが初めて受賞したのは2007年のヘラルド・オリバレス監督の「14 kilómetros」にも驚きますが、今回が68回目という長い歴史のある映画祭で「女性監督の受賞は初めて」の記事に感慨深いものがありました。作品&監督キャリア紹介は後述しますが、1989年にバルセロナのエル・プラット・デ・リョブレガット生れの34歳、監督、脚本家です。その若さにも驚きましたが、予告編を見ただけでもそのエネルギーとユニークさに引きこまれました。キャストはおおむね本作が初出演というからそれも楽しみ、演技賞はさておき少し荒削りの感もありますが、ゴヤ賞新人監督賞ノミネートは間違いないと予想します。
(金の穂賞のトロフィーを手にしたラウラ・フェレス、10月28日ガラ)
★バジャドリード映画祭は、今年で68回目というスペインでも老舗の国際映画祭です。1956年Semana del Cine Religioso de Valladolid(バジャドリード宗教映画週間)としてスタート、その後名称が何回か変わり、1973年Semana Internacional de Cineとなり現在に至っています。バジャドリード映画祭よりSEMINCIの名で親しまれていますが、SeminciでなくSem-In -Ciに拘る人々もいるわけです。本祭のディレクターは今年からセビーリャ映画祭の総ディレクターだったホセ・ルイス・シエンフエゴスに変わり、彼が初めて統率する映画祭でもありました。本祭はレッドカーペットでなくグリーンカーペットの映画祭としても知られています。
(ホセ・ルイス・シエンフエゴス新ディレクターの祝福を受けるラウラ・フェレス)
★国際映画祭ですが、スペイン映画関係の受賞者をピックアップしますと、栄誉賞にブランカ・ポルティリョ、彼女はパウラ・オルティスの「Teresa」でテレサ・デ・ヘススに扮しフォルケ賞2024女優賞にノミネートされており、本祭でもアウト・オブ・コンペティションですが上映されました。同じフォルケ賞でノミネートされているマレナ・アルテリオ主演の「Que nadie duerma」(監督アントニオ・メンデス・エスパルサ)もコンペティション部門で上映されており、フォルケ賞も作品賞以上に混戦が予想されます。
(栄誉賞のトロフィーを手にしたブランカ・ポルティリョ)
「La imatge permanent」
(西題「La imagen permanente」英題「The Permanent Picture」)
製作:Fasten Films(スペイン)/ Le Bureau(フランス)/ ICAA / ICEC / TV3
/ Volta Producción
監督:ラウラ・フェレス
脚本(共同):ラウラ・フェレス、カルロス・ベルムト、ウリセス・ポッラ
撮影:アグネス・ピケ・コルベラ
編集:アイナ・カジェハ
音響:ダニ・フォントロドナ
音楽:フェルナンド・モレシ・ハベルマン、セルヒオ・ベルトラン
製作者:アドリア・モネス・ムルランス、ガブリエル・ドゥモン、ガブリエル・カプラン、他
データ:製作国スペイン=フランス、2023年、スペイン語・カタルーニャ語、ドラマ、94分、長編デビュー作、撮影地エル・プラット・デ・リョブレガット(バルセロナ、監督の生地)、配給La Aventura(スペイン)、公開スペイン11月17日
映画祭・受賞歴:ロカルノ映画祭2023コンペティション部門でプレミア(8月6日)、ケンブリッジ映画祭(10月22日)、テッサロニキ映画祭(11月9日)、第68回バジャドリード映画祭コンペティション部門、作品賞を受賞。
ストーリー:スペイン南部の片田舎で暮らしていた10代の母親アントニアは、赤ん坊を残して真夜中に出奔する。50年後、はるか彼方の北の町では、引っ込み思案のキャスティング・ディレクターのカルメンが、次のプロジェクトのためのヒロイン探しに逡巡していたとき、偶然アントニアと出会います。新しい街に越してきて共通の繋がりを発見するという女性に出会ったとき、その衝動性がカルメンの孤独に侵入してきます。映画は20世紀のアンダルシアで始まり、現在のバルセロナで繰り広げられる。「時間がすべての傷を癒してくれると誰が言いましたか?」これはスペイン内戦後、アンダルシアからカタルーニャに移住してきた人々の歌や物語の一部です。自分の経験を共有してくれる人を探す物語。
アンダルシアからカタルーニャに移住してきた人々のルーツを探る
★長編デビュー作「La imatge permanent」は、アンダルシア出身の監督の母方の祖母にインスパイアされた作品で、ディアスポラの不安を探求している。自身の家族史のなかにフィクションを滑りこませ、キャスティング・ディレクターとしての自身の過去を、スペイン内戦後にアンダルシアの田舎から北の都会に移住してきた家族の伝承として掘り下げる。農村から都市への切り替えの影響を受けている人々への頌歌、それが理解できない世間知らずの為政者への風刺、監督は「憂鬱なコメディ」と称している。内向的なカルメンには監督が投影されている。監督は「この映画の最も重要な要素の一つは時間です」と、時間がテーマの一つのようです。「批評家週間」のネクスト・ステップ・イニシアチブ、トリノ・フィルム・ラボの支援を受け、マラガ映画祭のワーク・イン・プログレスプロジェクトに選ばれていました。
★ラウラ・フェレスは、1989年生れ、監督、脚本家。バルセロナのESCAC(カタルーニャ映画視聴覚上級学校)卒、最終課程で制作した「A perro flaco」(14)がバジャドリード映画祭スペイン短編の夕べ部門にノミネート、他にモントリオール映画祭2015などで上映された。2017年、カンヌ映画祭併催の「批評家週間」短編部門にドキュメンタリー「Los desheredados」(18分、The Disinherited)がノミネート、ライカ・シネ・ディスカバリー賞を受賞、後にSeminciでも上映され、翌年のゴヤ賞2018短編ドキュメンタリー映画部門で製作者のバレリー・デルピエールと受賞した。ガウディ賞は短編賞、ポルトガルのビラ・ド・コンデ短編映画祭のヨーロピアン短編賞、アルカラ・デ・エナレス短編映画祭では脚本賞、父親のペレ・フェレスが男優賞を受賞するなどした。本短編はドキュメンタリーとフィクションを行ったり来たりするような手法で父親の会社の倒産を描いている。ゴヤ賞ガラには父親と出席した。金の穂受賞作には俳優として出演している。
(父親ペレ・フェレスと監督、ゴヤ賞2018ガラ)
★第11回フェロス賞2024のノミネーションが発表になっています。2年連続でサラゴサ開催でしたが、マドリードに戻って、1月26日開催です。
第11回フェロス賞2024*ノミネーション発表 ― 2023年11月28日 10:02
授賞式はマドリードに戻って1月26日に決定
★2年連続でサラゴサ開催だったフェロス賞がマドリードに戻ってきました。3回目の開催はないとサラゴサ市のサラ・フェルナンデス副市長がアナウンスしていた通りになりました。フェロス栄誉賞は目下のところ未発表です。フェロス賞は2013年スペイン映画ジャーナリスト協会(AICE)が創設、翌年1月に第1回がマドリードで開催されました。ゴヤ賞の前哨戦という立ち位置は、選考母体が米国のゴールデン・グローブ賞に類似していますが、フェロス賞とTV部門のないゴヤ賞とはカテゴリーが大分異なります。当ブログと偶然にも同じ年に誕生したスペイン映画賞ですが、第2回から記事をアップしています。
*第10回フェロス賞2023の記事は、コチラ⇒2023年02月01日
★11月23日、AICE現会長マリア・ゲーラ、俳優のミゲル・ベルナルドーとラウラ・ガランがDAMAのマドリード本部に集まりノミネーション・リストを発表しました。映画部門の最多ノミネーションは「Cerrar los ojos」の9個、「20.000 especies de abejas」の7個、TVシリーズ部門は「La Mesías」の11個、同一カテゴリー内の助演女優賞にアマイア・ロメロ、イレネ・バルメス、カルメン・マチの3人が選ばれています。続く「Poquita fe」の6個、「El cuerpo en llamas」の5個、ノミネーションの数と受賞とは必ずしも一致しない。以下ノミネーション・リストの初出に監督名、邦題のあるものはそれぞれ追加しました。
(マリア・ゲーラ、ラウラ・ガラン、ミゲル・ベルナルドー)
*第11回フェロス賞2024ノミネーション*(*は作品紹介をしている)
◎作品賞(ドラマ)
「20.000 especies de abejas」 監督エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン *
「Un amor」(『ひとつの愛』) 同イサベル・コイシェ *
「Cerrar los ojos」 同ビクトル・エリセ *
「La sociedad de la nieve」(『雪山の絆』) 同J. A. バヨナ *
「Upon Entry (La llegada)」
同アレハンドロ・ロハス&フアン・セバスティアン・バスケス *
◎作品賞(コメディ)
「Bajo terapia」 監督ヘラルド・エレーロ *
「Las chicas están bien」 同イチャソ・アラナ
「Mamacruz」 同パトリシア・オルテガ
「Robot Dreams」(アニメーション『ロボット・ドリームズ』)同パブロ・ベルヘル
「Te estoy amando locamente」 同アレハンドロ・マリン
◎監督賞
J. A. バヨナ 「La sociedad de la nieve」
イサベル・コイシェ 「Un amor」
ビクトル・エリセ 「Cerrar los ojos」
エレナ・マルティン・ヒメノ 「Creatura」 *
エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン 「20.000 especies de abejas」
◎主演女優賞
マレナ・アルテリオ 「Que nadie duerma」 監督アントニオ・メンデス・エスパルサ
ライア・コスタ 「Un amor」
キティ・マンベール「Mamacruz」
マリア・バスケス 「Matria」 同アルバロ・ガゴ *
カロリナ・ジュステ 「Saben aquell」 同ダビ・トゥルエバ
◎主演男優賞
アルベルト・アンマン 「Upon Entry (La llegada)」
エンリク・アウケル 「El maestro que prometió el mar」 監督パトリシア・フォント
ホヴィク・ケウチケリアン 「Cerrar los ojos」
マノロ・ソロ 「Cerrar los ojos」
ダビ・ベルダゲル 「Saben aquell」
◎助演女優賞
アネ・ガバライン 「20.000 especies de abejas」
ルイサ・ガバサ 「El maestro que prometió el mar」
パトリシア・ロペス・アルナイス 「20.000 especies de abejas」
アイタナ・サンチェス≂ヒホン 「Que nadie duerma」
アナ・トレント 「Cerrar los ojos」
◎助演男優賞
ラ・ダニ 「Te estoy amando locamente」
ルイス・ベルメホ 「Un amor」
ホセ・コロナド 「Cerrar los ojos」
オリオル・プラ 「Creatura」
ウーゴ・シルバ 「Un amor」
◎脚本賞
エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン 「20.000 especies de abejas」
イサベル・コイシェ、ラウラ・フェレロ 「Un amor」
ビクトル・エリセ 「Cerrar los ojos」
エレナ・マルティン・ヒメノ 「Creatura」
フアン・セバスティアン・バスケス、アレハンドロ・ロハス 「Upon Entry (La llegada)」
◎オリジナル音楽賞
フェデリコ・フシド 「Cerrar los ojos」
セルティア・モンテス 「Que nadie duerma」
アルフォンソ・デ・ビラリョンガ 「Robot Dreams」
マイケル・ジアッキーノ 「La sociedad de la nieve」
ニコ・カサル 「Te estoy amando locamente」
◎ポスター賞
「20.000 especies de abejas」
「Cerrar los ojos」
「O corno」(監督ハイオネ・カンボルダ)*
「Hermana Muerte」(『ブラックサン』監督パコ・プラサ)
「Robot Dreams」
◎予告編賞
「20.000 especies de abejas」
「Cerrar los ojos」
「Saben aquell」
「La sociedad de la nieve」
「Te estoy amando locamente」
◎TVシリーズ作品賞(ドラマ)
「El cuerpo en llamamas」(Netflix)
「El hijo zurdo」(Movistar Plus+)
「La mesías」(Movistar Plus+)
「Rapa 2」(Movistar Plus+)
「Selftape」(Filmin)
◎TVシリーズ作品賞(コメディ)
「Citas Barcelona」(TV3, Amazon Prime Video)
「Esto no es Suecia」(RTVE Play y 3Cat)
「El otro lado」(Movistar Plus+)
「Poquita fe」(Movistar Plus+)
◎TVシリーズ主演女優賞
ウルスラ・コルベロ 「El cuerpo en llamamas」
ロラ・ドゥエニャス 「La mesías」
マカレナ・ガルシア 「La mesías」
エスペランサ・ペドレーニョ 「Poquita fe」
アナ・ルハス 「La mesías」
◎TVシリーズ主演男優賞
ハビエル・カマラ 「Rapa 2」
ロジェール・カザマジョール 「La mesías」
ラウル・シマス 「Poquita fe」
パトリック・クリアド 「Las noches de Tefía」(Atresplayer)
キム・グティエレス 「El cuerpo en llamamas」
◎TVシリーズ助演女優賞
アマイア・ロメロ 「La mesías」
イレネ・バルメス 「La mesías」
タマラ・カセリャス 「El hijo zurdo」
フリア・デ・カストロ 「Poquita fe」
カルメン・マチ 「La mesías」
◎TVシリーズ助演男優賞
アンドレウ・ブエナフエンテ 「El otro lado」
チャニ・マルティン 「Poquita fe」
アルベルト・プラ 「La mesías」
ビエル・ロッセル・ペルフォート 「La mesías」
ホセ・マヌエル・ポガ 「El cuerpo en llamamas」
◎TVシリーズ脚本賞
ラウラ・サルミエント、エドゥアルド・ソラ、カルロス・ロペス、
ホセ・ルイス・マルティン 「El cuerpo en llamamas」
ラファエル・コボス 「El hijo zurdo」
ハビエル・アンブロッシ、ハビエル・カルボ 「La mesías」
ベルト・ロメロ、ラファエル・バルセロ、エンリク・パルド 「El otro lado」
ペポン・モンテロ、フアン・マイダガン 「Poquita fe」
★TVシリーズ作品賞9作品のうち5作をMovistar Plus+が手掛けている。日本では多くが字幕入りで鑑賞できないシリーズ部門は、次から受賞作だけアップでいいかもしれない。
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