シガニー・ウィーバーがドノスティア賞を受賞*サンセバスチャン映画祭2016 ② ― 2016年07月22日 11:52
J・A・バヨナのファンタジー「怪物はささやく」はコンペ外上映
★第63回サンセバスチャン映画祭の栄誉賞ドノスティア賞は英国女優エミリー・ワトソン一人でしたが、今年は米国女優のシガニー・ウィーバーがアナウンスされました。今のところ受賞者は一人、時期的にはかなり早い発表ですから、増える可能性があります。フアン・アントニオ・バヨナの新作“A Monster Calls”(西題“Un monstruo viene a verme”仮題「怪物はささやく」)に出演しているので、周囲は予想していたかも知れません。授賞式は本作上映の9月21日当日に、メイン会場クルサール・オーディトリアムの予定です。イチイの大木の怪物(リーアム・ニーソン)と13歳のコナー少年(ルイス・マクドゥーガル)のファンタジー・ドラマ。シガニーはコナー少年の祖母役です。
(シガニー・ウィーバー、右手にあるのがドノスティア賞のトロフィー)
★“A Monster Calls”の製作発表は2014年3月でしたから大分待たされました。オリジナル言語は英語です。第64回サンセバスチャン映画祭2016のコンペティション外でワールド・プレミアされます。癌で夭折したシヴォーン・ダウドの原案をパトリック・ネスとイラストレーターのジム・ケイが完成させたもの。若い読者のためのベストセラー小説の映画化、本作ではパトリック・ネスが脚本を手掛けました。日本では、児童図書出版社から『怪物はささやく』の邦題で既に翻訳書が出ています(2011年、あすなろ書房)。
(イチイの大木とコナー少年、映画“A Monster Calls”)
★シガニー・ウィーバー(ウィーヴァー)Siigourney Weaver、1949年ニューヨーク生れの66歳、40年のキャリアがあります。リドリー・スコット、ピーター・ウィアー、ジュームス・キャメロンなどに起用されている。一応代表作はシリーズ『エイリアン』のリプリー役、ゴールデン・グローブ賞助演女優賞の『ワーキング・ガール』(88、マイク・ニコルズ)、同主演女優賞(ドラマ部門)の『愛は霧のかなたに』(88)、ロマン・ポランスキーの『死と乙女』(94)、英国アカデミー助演女優賞『アイス・ストーム』(97、アン・リー)、J・キャメロンの『アバター』(09)など多数。
(リーアム・ニーソン、ルイス・マクドゥーガル、パトリック・ネスと一緒に)
★フアン・アントニオ・バヨナの「母子三部作」の最終編、「母子三部作」というのは、第1作『永遠のこどもたち』(07)と第2作『インポッシブル』(12)、本作が第3作になります。「これで母子三部作は終りにするつもりだ」と監督は語っています。公開は来年でしょうか。
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