アルモドバル、新作タイトル”Silencio”を”Julieta”に変更 ― 2015年11月21日 14:32
スコセッシの新作“Silence”との「将来的な混乱」を避けるため
★11月19日、製作会社「エル・デセオ」を通して正式に発表された。予てから、同年公開、同タイトルではややこしいなと思っていたので、タイトル変更は歓迎です。両作とも劇場公開は100パーセントですから。新タイトルはヒロインの名前「フリエタ」から採られた。日本メディアはヒロイン名を「ジュリエッタ」と紹介しているので、どうなるかは不明です。既にクランクアップしており、音楽担当のアルベルト・イグレシアスもすべての作曲を終了した由、2016年3月18日スペイン公開が決定しております。

(二人のフリエタ、左からエンマ・スアレス、アドリアナ・ウガルテ)
★アルモドバルによると、タイトルは「沈黙」と同じでも、‘Silencio’と‘Silence’と違うし、物語や製作国はまったく異なるから問題なしと考えていたようです。しかし将来的には混乱が起きる可能性無きにしも非ずと思い直したようです。スコセッシの方は遠藤周作の同名小説の映画化だから、改題はありえないと考えたのかもしれません。
★アルモドバルは、13日に起きたパリ同時多発テロに言及、「エル・デセオの仲間は13日以来喪に服している」と、犠牲者の家族とパリを愛する多くの人々への連帯を表明した。
マーティン・スコセッシ念願の“Silence”
★マーティン・スコセッシの「Silence沈黙」は、ご存じ遠藤周作(1923~96)の同名小説の映画化、1966年、谷崎潤一郎賞ほかを受賞したベストセラー歴史小説。監督が企画してから数年経ち、スケジュールの関係でキャストも二転三転、やっと陽の目を見るとこになった監督念願の大作。江戸時代初めのキリシタン弾圧下の日本に潜伏して布教するポルトガル青年司祭ロドリゴが主人公、懐疑と内面的な救いにもがく姿を描いた。「沈黙」とは「神の沈黙」です。1971年、篠田正浩監督が『沈黙 SILENCE』のタイトルで映画化している。今回はロドリゴにアンドリュー・ガーフィールド、師フェレイラ神父にリーアム・ニーソン、通詞に浅野忠信(前は渡辺謙だった)、塚本晋也監督もモキチ役で登場します。台湾で撮影中セットが崩れて死者一人が出るなどの不幸もあったが、撮影終了、来年公開です。

◎関連記事*管理人覚え
*“Silencio”製作発表の記事は、コチラ⇒2015年3月15日
*エンマ・スアレスとアドリアナ・ウガルテの紹介記事は、コチラ⇒2015年4月5日
*クランクアップの記事は、コチラ⇒2015年8月18日
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