セクション・オフィシアルの発表始まる*マラガ映画祭2021 ⑤2021年05月09日 17:32

          スペイン映画3作、ラテンアメリカ映画2作がアナウンスされました

 

        

63日に開幕する第24回マラガ映画祭のセクション・オフィシアルの5作品が発表になりました。スペイン映画3作、ラテンアメリカ映画2作(ペルー=コロンビア合作、メキシコ)、合計5作品と僅かで全体像は見えませんが、とにかくアナウンスされました。いずれ詳細は個別に紹介するとしてタイトル名、監督名ほかを紹介しておきます。今回はスペイン映画2作の紹介。

 

     セクション・オフィシアル

①「El vientre del mar」スペイン 

製作:Testamento / La Periferica Produccions / Filmin / Turkana Films /

   Link-up Barcelona / Bastera Films

協賛:TV3 / IB3 / ICAA / ICEC / Fundació Mallorca Turisme / Mallorca Film Commission /

   Ramón Llull

監督・脚本:アグスティ・ビリャロンガ(パルマ・デ・マジョルカ1953)、代表作『ブラック・ブレッド』10)、『ザ・キング・オブ・ハバナ』15)など。

キャスト:ロジェール・カザマジョール、オスカル・カポジャ、ムミヌ・ディアリョ(ディアヨ)

 

解説:ビリャロンガの新作は、イタリアの作家アレッサンドロ・バリッコ(トリノ1958)が実話に基づいて書いた小説 Oceano Mare1993刊)に着想を得ており、タイトルはその1章から採られている。181675日フランス海軍のフリゲート艦メデューズ号がモーリタニア沖で座礁、生き残りを賭けた乗組員147名が急ごしらえの筏で漂流したが、13日後に救出されたのは僅か15名、一大スキャンダルとなった事件。当時の画家テオドール・ジェリコーが描いた、あの有名な「メデューズ号の筏」(181819)の油彩画は、ルーブル美術館が所蔵している。

『ザ・キング・オブ・ハバナ』の監督&作品紹介は、コチラ201509171024

        

   

 (ビリャロンガ監督とテオドール・ジェリコーの油彩画「メデューズ号の筏」から)

 

    

              (主演のロジェール・カザマジョールとオスカル・カポジャ)

 

    

    (主演の二人と監督)

 

 

②「La casa del caracol」スペイン、ペルー=メキシコ=米国合作

製作:Esto También Pasará / Casita Colora Producciones / Bowfinger Internacional

   Pictures / Basque Filmms / Producciones Tondero S.A.C.(ペルー)/

   Hippo Entertainment(メキシコ=米国)

協賛:ICAA / アンダルシア同盟 / アマゾンプライムビデオ

監督:マカレナ・アストルガ(マラガ生れ)

製作者:マリア・ルイサ・グティエレス(エグゼクティブ)、アルバロ・アリサ、カルロス・フアレス、ミゲル・バリャダルセ(ペルー)、他

キャストハビエル・レイ(アントニオ)、パス・ベガ(ベルタ)、カルロス・アルコンタラ、ノルマ・マルティネス、ルナ・フルヘンシオ(子役)、アバ・サラサール(子役)、フェルナンド・テヘロ、ビセンテ・ベルガラ、ペドロ・カサブランク、エルビラ・ミンゲス、ヘスス・カロサ、アンパロ・アルカラス、他

   


 

   

            (アントニオ役のハビエル・レイ)

 

解説:マカレナ・アストルガの長編映画デビュー作、サンドラ・ガルシア・ニエトの同名小説の映画化、脚本は作家自身が執筆した。小説家のアントニオ・プリエトは、マラガの山岳地方の村でこの夏を過ごそうと決めていた。次の小説の構想を練るために静けさが必要だったからだ。そこで一目で惹きつけられたベルタという女性と知り合った。アントニオは、この一風変わった雰囲気の女性を登場人物にしようと取材を始めると、この地方には多くの秘密が隠され、神秘的な伝説にとり囲まれていることに気付き始める。村で過ごしていると、時には現実が神話を乗り越えていく感覚を覚えていく。過去と現実の亡霊が浮遊しているサイコスリラー。配給Filmax、スペイン公開2021611日が決定している。

 

 

トレビア2人の子役のうちルナ・フルヘンシオはサンティアゴ・セグラの最新作コメディがヒットして今や有名子役、もう一人アバ・サラサールパス・ベガの実の娘、母親似だが演技はどうか。本作でデビューした。

   

   

                        (ベルタ役のパス・ベガ)

 

   

        (左から、ルナ・フルヘンシオ、アバ・サラサール)

   


  (撮影中のパス・ベガ母娘)

 

監督紹介:マラガ生れ、監督、脚本家、プロデューサー。マラガ大学で視聴覚コミュニケーションと教育科学を専攻。2004年よりマルベリャのグアダルピン教育センターで映像と音響学の教授。2019年、アンダルシアの優秀な監督に授与されるASFAAN賞を受賞している。フアン・ルイス・モレノの「Last memory」(15)、マチュ・ラトレの「La pérdida」(18)の助監督も務めている。今回の「La casa del caracol」が長編デビュー作となる。

     


              (本作クランクイン当時のマカレナ・アストルガ監督)

       


  (撮影中のハビエル・レイとアストルガ監督)

  

1990年代のスペイン女性監督についてのドキュメンタリー「Mujeres que dicen acción」「La memoria dormida」「Voces contra el silencio」などを発表する。2011年の短編ビデオ・ドキュメンタリーLos ojos de Brahim29分)が第15回マラガ映画祭短編ドキュメンタリー部門の銀のビスナガ賞RTVA賞を受賞した。旧スペイン領サハラ出身の先天性全盲のブラヒム・モハマドの人生を追ったドキュメンタリー。2013年、初となる短編ドラマTránsito13分)もマラガFF銀のビスナガ賞RTVA賞、アンダルシア最優秀短編賞を受賞、ゴヤ賞2014の短編映画部門にノミネートされた。短編Marta no viene a senarはナタリア・デ・モリーナとセリア・デ・モリーナを起用、同じくマラガFF2017に出品された。

   

       

             (短編ドラマTránsito」のポスター

 

★当ブログ初登場のシネアスト、長編第1作とはいえかなりのキャリアがある。マラガ映画祭の常連ということもあって若干長い監督紹介になりました。何かの賞に絡むと予想します。