フェルナンド・メンデス=レイテがスペイン映画アカデミー会長に再選 ― 2026年07月02日 18:49
スペイン映画アカデミー会長に現職フェルナンド・メンデス=レイテが再選

(新執行部、トゥセル・サンチェス、メンデス=レイテ、アンヘラ・セルバンテス)
★6月20日、スペイン映画アカデミー会長改選があり、第18代会長に現職のフェルナンド・メンデス=レイテが再選されました。2人の副会長に製作者のフェリックス・トゥセル・サンチェスと、女優のアンヘラ・セルバンテスが選出されました。2022年の時点で最高齢78歳の会長でしたから、今回自身で記録を塗り替えたことになります。高齢でなくても任期4年はなかなか大変です。労多くして功少なしでなり手がなく苦労した時代もありましたが、前任者のマリアノ・バロッソが大胆な立て直しをして風通しがよくなり、それを映画愛では人後に落ちない老練のメンデス=レイテが引き継ぎました。それには16代、17代の副会長を2期務めた製作者ラファエル・ポルテラの功績あってのことでしょう。会員数は約3000人と急激に増加しており舵取りの困難さが予想されています。副会長職に若い2人が選ばれた新執行部が信頼と期待に応えられるか、既にゴヤ賞2027の準備が始まっています。

(2006年に監督した、スペインを代表する製作者エリアス・ケレヘタについての
ドキュメンタリー「El productor」から)
★フェルナンド・メンデス=レイテ(マドリード1944、監督、脚本家)のキャリア&フィルモグラフィー紹介は、前回2022年の改選記事でアップしています。第37回ゴヤ賞2023(セビーリャ開催)から授賞式を指揮していますが、この年のゴヤ栄誉賞の受賞者は、急逝したばかりのカルロス・サウラ、登壇したのは夫人のエウラリア・ラモンと家族、プレゼンターは、久しくガラから遠ざかっていたカルメン・マウラを引っ張り出し、会場を感動の渦に巻き込みました。第38回は103歳でも現役のフィルム修復家のフアン・マリネ・ブルゲラ、第39回は最年少の30歳で会長職(1998~2000)に就任した女優のアイタナ・サンチェス=ヒホン、プレゼンターはレオノール・ワトリングとガラのホストを務めたマリベル・ベルドゥ、そして今年の第40回は、製作者、脚本家でもあるゴンサロ・スアレス監督、プレゼンターにポルトガルの女優マリア・デ・メデイロスを招くなどの采配を揮った。

(ゴヤ賞2025年ガラの立役者に囲まれたフェルナンド・メンデス=レイテ、
レオノール・ワトリング、アイタナ・サンチェス=ヒホン、マリベル・ベルドゥ)
★また前触れもなく旅立った〈スペイン映画界のレジェンダ〉マリサ・パレデス追悼(39回)、第36回から新設された国際ゴヤ賞に、ジュリエット・ビノシュ、シガニー・ウィーバー、リチャード・ギア、スーザン・サランドンを選んでいる。彼が手がけたTVシリーズ「La Regenta」(95、3話)で主役の裁判官夫人を演じたアイタナ・サンチェス=ヒホンは、当時を思い出して、彼は「いかなる時も、どんな問題に直面しても、冷静さを失わない」と語っている。また第36回の栄誉賞受賞者ホセ・サクリスタンは「フェルナンドと友達になりたくない人なんていない」、「メンデス⋍レイテの悪口を言う人は愚か者」とも。
*フェルナンド・メンデス=レイテのキャリア紹介と前回2022年選挙についての記事は、
★副会長フェリックス・トゥセル・サンチェスは、1990年マドリード生れ、製作者。マドリードのカルロス3世大学でオーディオビジュアル情報学を専攻、同大学で映画産業管理の修士号取得、2011年からスペイン最古の制作会社「Estela Films エステラ・フィルム」(祖父ジョルディ・トゥセル・コルが1948年創業)の代表者。2017年からスペイン映画アカデミーの会員。カルロス3世大学の映画産業管理マスターコースで教鞭をとっている。またバルセロナのカタルーニャ映画視聴覚上級学校 ESCAC で映画製作における企画、資金調達、マーケティングなど一連の映画ビジネスについて後進の指導にあたっている。
★代表作はゴヤ賞2022短編映画賞を受賞した「Tótem Loba」(故ベロニカ・エチェギの監督デビュー作)、ゴヤ賞2025短編映画賞にノミネートされた「El Trono」(ルシア・ヒメネス)はマラガ映画祭2024短編映画賞受賞作品です。他に「Los del Túnel」(16、ぺポン・モンテロ)、「Tiempo después」(18、ホセ・ルイス・クエルダ)、「Video blues」(19、エンマ・トゥセル)、TVシリーズでは、「Dos años y un día」(22、エルネスト・セビージャ、ラウル・ナバロ)、「Rafaela y su loco mundo」(25~26、8話、エルネスト・セビージャ、アニバル・ゴメス)などがある。

(フェリックス・トゥセル・サンチェス)
★副会長アンヘラ・セルバンテスは、1993年バルセロナ生れ、女優。ゴヤ賞2026で「Sorda」で助演男優賞を受賞したアルバロ・セルバンテスは実兄、アンヘラもジェマ・ブラスコの「La furia」で主演女優賞にノミネートされたが叶わなかった。本作でマラガ映画祭2025銀のビスナガとガウディ賞を受賞した。長編デビューは遅く、2021年のカロル・ロドリゲス・コラスの「Chavalas / Girlfrends」ですから新人枠かもしれません。前任者スシ・サンチェスの芸歴およそ半世紀とは比較になりません。しかし確かな演技力、バランスの取れたブレない判断力に、メンデス=レイテ会長が白羽の矢を立てたのでしょう(選挙は原則3人一組で立候補する)。詳しいキャリア&フィルモグラフィーは既にアップしています。
*キャリア&フィルモグラフィー紹介記事は、コチラ⇒2026年02月25日

(銀のビスナガ受賞のアンヘラ・セルバンテス)

(「La furia」主演でゴヤ賞2026にノミネート)
最近のコメント