映画国民賞2026受賞者にカルメン・マチ*スペイン映画賞 ― 2026年06月17日 17:21
マラガ-スール賞2025に続いて映画国民賞を受賞するカルメン・マチ

(映画国民賞2026の受賞者カルメン・マチ)
★映画国民賞2026受賞者にカルメン・マチ(マドリード1963)のアナウンスがありました。毎年6月に入るとスペイン文化スポーツ教育省が授与する国民賞の発表があります。文学、スポーツ、科学、映画など各分野ごとに選ばれます。映画関係の選考母体は文化省とスペイン映画アカデミーで、授与式は秋に開催されるサンセバスチャン映画祭の会期中と決まっています。副賞は3万ユーロと多額ではありませんが、とても名誉な賞です。因みに昨年はエドゥアルド・フェルナンデスでした。受賞理由は、「スペイン映画史におけるコメディといわず全てのジャンルをカバーできる最も重要な俳優の一人。数多の製作者の企画をよく理解して、かつ大衆化が損なわれないように努めて、多くの観客を惹きつける術を知っている」でした。審査員全員の満場一致、反対する理由なんてないでしょう。

(第29回ゴヤ賞2015助演女優賞のトロフィーを手にしたカルメン)
★受賞の知らせを受けて、「びっくりしています。受賞の知らせに感動して、感謝の言葉もありません」と。テレビのコメディではアドリブもあるのではないかと思っていましたが意外や、「台本が優れていれば、それを演じればいい。セリフを捉えて、コンマ一つ変えません。シェイクスピア劇を演じるのと同じことで、脚本家に最大級の敬意をはらっています」ということでした。舞台一筋だったせいか、長編映画出演はペドロ・アルモドバルの『トーク・トゥ・ハー』の看護婦役でした。彼の映画には『抱擁のかけら』、『私が、生きる肌』、『アイム・ソー・エキサイテッド!』、最新作「Amarga Navidad」など。キャリア&フィルモグラフィーは、マラガ-スール賞を受賞した折にアップしましたが、マラガFF以降のフィルモグラフィーを追加して以下に再録しておきます。
*マラガ-スール賞、キャリア&フィルモグラフィの記事は、コチラ⇒2025年4月06日
◎主なフィルモグラフィー◎
1999「Lisa」短編、カルロス・プジェ
2002「Hable con ella」『トーク・トゥ・ハー』ペドロ・アルモドバル、看護婦役
2003「Descongélate!」『チル・アウト』ドゥニア・アヤソ&フェリックス・サブロソ
「Torremolinos 73」『トレモリーノス73』パブロ・ベルヘル、美容院の客
2004「Escuela de seducción」ハビエル・バラゲル、ウエートレス役
2005「Vida y color」『色彩の中の人生』サンティアゴ・タベルネロ
2006「Lo que sé de Lola」ハビエル・レボーリョ
2009「Las abrazos roto」『抱擁のかけら』ペドロ・アルモドバル
「La mujer sin piano」ハビエル・レボーリョ、主役ロサ、
カセレス・スペインFF女優賞受賞
2010「Pájaros de papel」『ペーパーバード 幸せは翼にのって』エミリオ・アラゴン、
ラテンビート2010女優賞受賞
「Que se mueran los feos」ナチョ・G・ベリリャ、主役ナティ
2011「La piel que habito」『私が、生きる肌』ペドロ・アルモドバル、結婚式招待客
2013「Los amantes pasajeros」『アイム・ソー・エキサイテッド!』ペドロ・アルモドバル
2014「Ocho apellidos vascos」エミリオ・マルティネス=ラサロ、メルチェ役、
ゴヤ賞2015助演女優賞受賞
2015「Perdiendo el norte」『夢と希望のベルリン生活』ナチョ・G・ベリリャ、
ベニ・マリン役
「Mi gran noche」『グラン・ノーチェ!最高の大晦日』アレックス・デ・ラ・イグレシア
2015「Ocho apellidos catalanes」『オチョ・アペリードス・カタラネス』
E・マルティネス=ラサロ、メルチェ / カルメ役
2016「Las furias」ミゲル・デル・アルコ、カサンドラ役
「La puerta abierta」マリナ・セレセスキー、娼婦ロサ、スペイン俳優組合賞受賞
2017「El bar」『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』サスペンス、
アレックス・デ・ラ・イグレシア
「Pieles」『スキン~あなたに触らせて』エドゥアルド・カサノバ
2018「Thi Mai, rumbo a Vietnam」『ティ・マイ 希望のベトナム』パトリシア・フェレイラ、
主役カルメン・ガラテ
「La tribu」『ダンシング・トライブ』フェルナンド・コロモ、母親ビルヒニア役
モンテカルロ・コメディ映画祭2018主演女優賞受賞
2019「Perdiendo el este」パコ・カバジェロ、ベニ・マリン役
「Lo nunca visto」マリナ・セレセスキー、主役テレサ
2020「Nieva en Benidorm」ネオノワール、イサベル・コイシェ、警官マルタ役
「Un efecto óptico」フアン・カベスタニー
2021「El cover」ミュージカル、セクン・デ・ラ・ロサ、マリエ・フランセ役
2022「Amor de madre」『僕とママの ”じゃない”ハネムーン』パコ・カバジェロ、母親役
「Rainbow」ミュージカル、パコ・レオン
「La voluntaria」政治ドラマ、ネリー・レゲラ
「Cerdita」『PIGGYピギー』コメディ・ホラー、カルロタ・ペレダ、母親役
2024「Tratamos demasiado bien a las mujeres」シリアスコメディ、クララ・ビルバオ、主演
「Verano en diciembre」カロリナ・アフリカ、主演母親役
2025「La viuda negra」犯罪ドラマ、カルロス・セデス、刑事役
「Día de caza」スリラー・ドラマ(サウラの『狩り』の女性版)、ペドロ・アギレラ
2026「Aída y vuelta」パコ・レオン、アイーダ・ガルシア・ガルシア役
「Los justos」コメディ、ホルヘ・ララ&フェルナンド・ぺレス、主役
「Amarga Navidad」悲喜劇、ペドロ・アルモドバル、医師ガルシア訳
「53 domingos」『53回の日曜日』コメディ、セスク・ゲイ、ナタリア役
「El director」ドラマ、ダニ・デ・ラ・オルデン(11月公開予定)

(カルメン・マチとカラ・エレハルデ、「Ocho apellidos vascos」のフレームから)
*原題ゴチック体は当ブログで紹介記事をアップしております。Netflix配信中の『53回の日曜日』は、3人の兄弟姉妹ハビエル・グティエレス、カルメン・マチ、ハビエル・カマラ、そのパートナーであるアレクサンドラ・ヒメネスが進行役のシリアスコメディ。認知症の傾向が見え始めた一人暮らしの老父の面倒は誰がみる? 今年11月公開予定の「El director」では、ダビ・ベルダゲルとアルベルト・サン・フアンと共演、両作とも鉄壁の布陣です。TVシリーズ、舞台出演については前回で紹介しています。

(『53回の日曜日』ポスター)
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