第9回フェロス賞2022*受賞結果発表 ― 2022年02月05日 16:49
作品賞はコメディ部門「El buen patrón」とドラマ部門「Maixabel」が受賞

★去る1月30日、第9回フェロス賞2022の授賞式がマドリードからサラゴサ・オーディトリアムに舞台を移して開催されました。ゴヤ賞前哨戦という立ち位置ですが、結果は以下の通りになりました。作品賞は下馬評通り「Maixabel」(2賞)と「El buen patrón」(3賞)になりましたが、監督賞が当ブログではノーマークだったロドリゴ・コルテスの「El amor en su lugar」となりました。第二次世界大戦中の劇場への個人的なオマージュということです。コルテス監督といえばその斬新な切り口でファンを驚かせた「Buried」(10、英語・アラビア語)の監督、国際的に大ヒットして、我が国でも『リミット』のタイトルで公開されました。
★アルモドバル監督も主演のペネロペ・クルスも赤絨毯を踏みませんでしたが、「Madres paralelas」は、アイタナ・サンチェス=ヒホンが助演女優賞、アルベルト・イグレシアスがオリジナル音楽賞、ハビエル・ハエンのポスター賞の3賞をゲットしました。TVシリーズ(ドラマ部門)のアナ・ルハスとクラウディア・コスタフレダの「Cardo」受賞は番狂わせとか。主役を演じたアナ・ルハスは主演女優賞も受賞しました。カテゴリーの数も種類もゴヤ賞とは異なり、こちらのほうが視聴者の目線に近いかもしれない。コメディ部門は2作しか紹介できませんでしたが、スペイン人のコメディ好きは相変わらずです。

(PCR 検査をする、総合司会者のナチョ・ビガロンド監督とコメディアンのパウラ・プア)
★昨年新設された二つの特別賞(フィクション&ノンフィクション)がFeroz Arrebato 賞となり、「激しい感動」という意味なので、一応「フェロス感動賞」と訳しておきます。今回はドラマ部門の作品賞にもノミネートされたチェマ・ガルシア・イバラのロカルノ映画祭特別賞受賞作SFコメディと、アドリアン・シルベストレのトランスジェンダーの心の傷を描いたドキュメンタリーが受賞しました。国内ネットワークでは放映されませんでしたが、YuoTubeで楽しめたようです。降格されてもフェロス賞は生き残る必要があるということです。以下が受賞結果、脚本賞以下は受賞者のみをアップ、ゴチック体が受賞者、*印は当ブログで作品紹介をしたものです。
*第9回フェロス賞2022受賞結果*
◎作品賞(ドラマ部門)
Espíritu sagrado 監督チェマ・ガルシア・イバラ
Libertad クララ・ロケ 邦題『リベルタード』 *
Madres paralelas ペドロ・アルモドバル *
Tres フアンホ・ヒメネス・ペーニャ&ペレ・アルタミラ
Maixabel イシアル・ボリャイン *
*製作者はコルド・スアスア、フアン・モレノ、ギジェルモ・セムペレ。ウルコ・オラサバルの助演男優賞の2冠に終わりました。オリジナル音楽賞ダブル・ノミネートのアルベルト・イグレシアスはアルモドバル映画で受賞、フェロス賞女優賞受賞者のブランカ・ポルティーリョなどは残念でした。

(イシアル・ボリャイン)

(左側が製作者コルド・スアスア)
◎作品賞(コメディ部門)
El cover 監督セクン・デ・ラ・ロサ *
Chavalas カロル・ロドリゲス・コラス
Seis días corrientes ネウス・バリュス
Un efecto óptico フアン・カベスタニー
El buen patrón フェルナンド・レオン・デ・アラノア *
*製作はレオン・デ・アラノア、ジャウマ・ロウレス、ハビエル・メンデス・ソリとの共同製作、フェロス賞受賞は初めて。

(左から2人め、ハビエル・バルデム、レオン・デ・アラノア監督、セルソ・ブガージョ、
アルムデナ・アモール)
◎監督賞
ペドロ・アルモドバル Madres paralelas
イシアル・ボリャイン Maixabel
フェルナンド・レオン・デ・アラノア El buen patrón
クララ・ロケ Libertad
ロドリゴ・コルテス El amor en su lugar

(第5作目で受賞者となったロドリゴ・コルテス)
◎主演男優賞
ロベルト・アラモ Josefina *
リカルド・ゴメス El sustituto
エドゥアルド・フェルナンデス Mediterráneo *
ルイス・トサール Maixabel
ハビエル・バルデム El buen patrón
*フォルケ賞は受賞がほぼ決定していましたが欠席、今度はさすがに出席しました。フェロス賞は『誰もがそれを知っている』(18)でノミネートされただけで今回が初受賞です。

(下馬評通りの受賞者ハビエル・バルデム)
◎主演女優賞
タマラ・カセリャス Ama *
ペネロペ・クルス Madres paralelas
マルタ・ニエト Tres
ブランカ・ポルティーリョ Maixabel
ペトラ・マルティネス La vida era eso『マリアの旅』
(ダビ・マルティン・デ・ロス・サントス) *
*60年のキャリアを持つペトラに今宵もっとも大きな拍手喝采が送られました。「私の同僚の女優たちはみんな素晴らしいのです。しかし最高の女優は私です」と、お茶目なスピーチをして満場を沸かせたそうです。

(77歳とは思えない受賞者ペトラ・マルティネス)
◎助演男優賞
セルソ・ブガージョ El buen patrón
ペレ・ポンセ El sustituto
チェチュ・サルガド Las leyes de la frontera *
マノロ・ソロ El buen patrón
ウルコ・オラサバル Maixabel

(ウルコ・オラサバル)
◎助演女優賞
アルムデナ・アモール El buen patrón
アンナ・カスティーリョ La vida era eso
ミレナ・スミット Madres paralelas
カロリナ・ジュステ Chavalas (カロル・ロドリゲス・コラス)
アイタナ・サンチェス=ヒホン Madres paralelas

(大人の気品あふれる受賞者アイタナ)
◎脚本賞
フェルナンド・レオン・デ・アラノア El buen patrón

(2冠達成のフェルナンド・レオン・デ・アラノア)
◎オリジナル音楽賞
アルベルト・イグレシアス Madres paralelas

(トロフィーを手にしたアルベルト・イグレシアス)
◎ポスター賞
ハビエル・ハエン Madres paralelas

(ハビエル・ハエン)
◎予告編賞
ミゲル・アンヘル・トゥルドゥ La abuela パコ・プラサ監督 *
*2015年の 『マジカル・ガール』 ノミネート以来7回目、2019年の 『シークレット・ボイス』、2020年のパコ・カベサスの 「Adiós」 と2回受賞しているベテラン、今回の受賞で3勝目となった。

(ミゲル・アンヘル・トゥルドゥ)
◎TVシリーズ作品賞(ドラマ部門)
Cardo 創作者アナ・ルハス&クラウディア・コスタフレダ
製作Suma Latina(ハビエル・カルボ&ハビエル・アンブロッシ)/ Atresmedia Television
*プロデューサーのハビエル・アンブロッシはステージで「若い才能に声をかけたら、彼らに任せてください。彼ら自身に物語を語らせてください」と懇願しました。ロス・ハビスは『ホーリー・キャンプ!』を共同で監督しました。1話25分のミニシリーズ(全6話)

(アナ・ルハス、クラウディア・コスタフレダ)


(80年代ファッションを着たハビエル・カルボとハビエル・アンブロッシ)
◎TVシリーズ作品賞(コメディ部門)
Venga Juan 創作者ディエゴ・サン・ホセ 製作TNT España / 100 Bala
*昨年の第2シーズン「Vamos Juan」に続いて受賞した、政治家フアン・カラスコを主役にした政治コメディ。長寿TVシリーズの第3シーズン。脚本家ディエゴ・サン・ホセは、「オーチョ・アペジードス」シリーズを手掛けたベテランです。

(中央がディエゴ・サン・ホセ)
◎TVシリーズ主演男優賞
ハビエル・カマラ Venga Juan
*主役の政治家フアン・カラスコに扮して、昨年逃したトロフィーを手にした。今回は相棒のマリア・プハルテも助演女優賞を受賞した。


(昨年トロフィーを逃したハビエル・カマラ、マリア・プハルテ)
◎TVシリーズ主演女優賞
アナ・ルハス Cardo

(デュオールのドレスで登壇したアナ・ルハス)
◎TVシリーズ助演男優賞
エンリク・アウケル Vida perfecta (監督レティシア・ドレラ)
*ゴヤ賞2020新人男優賞受賞から注目されている若手俳優、フェロス賞2020に続く2度目の受賞。目が離せなくなった個性派です。

(1970年代に流行した幅広のパンタロン姿で登壇した)
◎TVシリーズ助演女優賞
マリア・プハルテ Venga Juan

(マリア・プハルテ)
◎フェロス感動賞(フィクション部門)
Espíritu sagrado 監督チェマ・ガルシア・イバラ

(チェマ・ガルシア・イバラ)
◎フェロス感動賞(ノンフィクション部門)
Sedimentos (ドキュメンタリー) 監督アドリアン・シルベストレ
*6人のトランスジェンダーの女性の人生について欄外から描いたドキュメンタリー。タイトルは心の傷、わだかまりの意。

(左側、アドリアン・シルベストレ)
◎フェロス栄誉賞
セシリア・バルトロメCecilia Bartolomé(1940年アリカンテ生れ)
*監督、脚本家、プロデューサーとして、スペインの女性たちに課せられたタブーに挑戦した映画業界のパイオニア的存在。鬼籍入りしているピラール・ミロや未だ現役の先輩ジョセフィナ・モリーナ監督などと協力して、女性シネアストの地位向上に尽くしている。別途キャリア紹介を予定しています。コチラ⇒2022年02月09日


(多くの女性シネアストたちが登壇して祝福しました)
★以下は話題を呼んだレッドカーペット上のファッション・ショー、若手の男性たちのルックスは、黒のジャケットを脱ぎ捨てて以前とは大分変わりました。女性の人気ファッションは相変わらずモノクロが多かった印象です。

(毎回ベストドレッサーに選ばれるクララ・ラゴ)

(TVシリーズ「La fortuna」で主演女優賞ノミネートのアナ・マリア・ポルボロサ)

(「Madres paralelas」で助演女優賞ノミネートのミレナ・スミット)

(TVシリーズの助演男優賞プレゼンターのインマ・クエスタ)

(カルメン・アルファト)

(「Chavalas」で助演女優賞ノミネートのカロリナ・ジュステ)

(「Tres」で主演女優賞ノミネートのマルタ・ニエト)

(『マリアの旅』で助演女優賞ノミネートのアンナ・カスティーリョ)

(TVシリーズ『ペーパー・ハウス』で助演女優賞ノミネートのナイワ・ニムリ)

(TVシリーズ「Hierro」で主演女優賞ノミネートのカンデラ・ペーニャ)

(「El buen patrón」で助演女優賞ノミネートのアルムデナ・アモール)

(「Vida perfecta」の監督レティシア・ドレラ)

(エレガントなAICA会長マリア・ゲーラ、ポデモス統一のヨランダ・ディアス)
★アルモドバルは国内では振るいませんでしたが、イギリスのアカデミー賞と言われるバフタ賞 BAFTA(英語以外の映画部門)にノミネートされ、濱口竜介、セリーヌ・シアマ、パオロ・ソレンティーノなどと競います。
セシリア・バルトロメ*第9回フェロス栄誉賞受賞 ― 2022年02月09日 16:17
反フランコを貫く勇敢な映像作家セシリア・バルトロメ

(フェロス栄誉賞のポスターを背にしたセシリア・バルトロメ)
★第9回フェロス栄誉賞を受賞したセシリア・マルガリタ・バルトロメ・ピナは、1940年9月10日バレンシア州のアリカンテ生れ、映画監督、脚本家、製作者。7歳のとき父親が当時のスペイン植民地で映画検閲の責任者に任命されて以来、家族と赤道ギニアのフェルナンド・ブー島に移住した。当地の演劇学校で演技と演出を学び、10代後半には先住民高等学校の生徒たちを指導した。20歳のときマドリードに引っ越すまで暮らしている。数年後のインタビューで「私は適応するのに時間がかかった途方もない不道徳と、間違いを認めようとしないマチスモに出会った」と語っている。後にここの体験をテーマにした長編「Lejos de África」(96)を撮ることになる。

(自らの少女時代の体験を織り込んだ長編「Lejos de África」のポスター)

(受賞を前にしたセシリア・バルトロメ、マドリードの8 2/1書店にて)
★スペインに戻ると、大学で工学と経済科学を専攻したが断念、1947年に開校したマドリードの国立映画研究所*に入学して、本格的に映画を学ぶことにした。1969年、今は亡きピラール・ミロ、現役で活躍するホセフィーナ・モリーナと共に卒業、本校最初の女性シネアストの一人になった。既に「La noche del doctor Valdés」など数編の短編を送り出しており、1970年の離婚をテーマにしたミュージカル「Margarita y el lobo」(モノクロ、45分)が卒業制作作品。本作はフランコ政権を挑発しているということで検閲に引っかかり、民主主義の到来まで国外で秘密裏に上映されていた。バルトロメの名前はブラックリスト入りしてしまい、卒業後は宣伝や産業ドキュメンタリーしか撮ることが出来なくなった。他の監督のプロジェクトでも背後に彼女の影を見つけると検閲が通らず、長いブランクを余儀なくされた。セクシュアリティや離婚、中絶問題、女性の自由などは検閲を通らない時代であった。
*国立映画研究所は、イタリア映画のネオレアリズモの流れをくむ新しい考え方をもとに設立され、内容の乏しい映画を拒否した。スペイン映画史に名を残したフアン・アントニオ・バルデム、ガルシア・ベルランガなどが第1期生卒業生、後マドリードのコンプルテンセ大学に発展解消された映画研究所。

(35ミリで「La noche del doctor Valdés」を撮影するバルトロメ、1964年)

(中編ミュージカル「Margarita y el lobo」のポスター)
★フランコ没後の民主主義移行期に最初に撮った、1977年の「Vámos, Bárbara」は、マーティン・スコセッシの『アリスの恋』(74)に触発された作品、スペイン最初のフェミニスト映画といわれる。エンディングを変更して、スペインのアリスは白馬に乗った王子様を夢見ない、自立した自身を見つける女性として描いている。主役アナをアンパロ・ソレル・レアルが扮し、バルバラは12歳になる一人娘の名前。撮影監督はパートナーだったホセ・ルイス・アルカイネが手掛けている。

(アンパロ・ソレル・レアルと娘バルバラ役のクリスティナ・アルバレス)
★1979年から翌年にかけて、兄ホセ・フアン・バルトロメと移行期のスペインを描いたドキュメンタリー2編「Después de.....」(No se os puede dejar solos / Atado y bien atado)の撮影に取りかかり完成させる。しかし独裁政権の終りのスペインの変化を批判的に描いているため公開が遅れ、1981年のクーデタ未遂事件を経て、3年後の1983年、ピラール・ミロが映画総局長に就任したことで紆余曲折があったにしろ陽の目を見ることができた。検閲は1976年4月全廃されたが表現の自由は直ぐには手に入らなかった。ミロ監督は1984年の「第1回スペイン映画祭」の企画者で、団長としてフアン・アントニオ・バルデムやカルロス・サウラ以下と一緒に来日している。心臓にトラブルを抱えており、撮影中に心臓発作で急死している。

(ドキュメンタリー「Después de.....」のポスター)

(ホセ・アントニオ・バルトロメとセシリア・バルトロメ)
★1996年、脚本を兄ホセ・フアン・バルトロメと共同執筆した長編「Lejos de África」を撮る。キューバとの合作で、キューバで撮影した。アフリカにおけるスペイン植民地主義に関する最初の映画といわれ、二十歳まで暮らしていた赤道ギニアの体験を織り込んでいる。白人と黒人という2人の少女の友情と冒険という単純なストーリーのなかに、少女たちの無垢な目を通して、異文化間の対立、人種差別、政治情勢の推移を描いている。

(2人の少女を演じたニーニャ、フレームから)
★2005年、放映時間には通りに人影が途絶えたと言われた長寿TVシリーズ「Cuéntame cómo pasó」(01~)のドキュメンタリー編「Especial Carrero Blanco: el comienzo del fin」を撮る。フランコ総統の右腕であった軍人ブランコ首相の生涯と暗殺事件を精査、分析したドキュメンタリーである。これが最後の作品となっている。女性映画製作者協会 CIMA の名誉会員。
*映画祭の受賞歴、映画賞は以下の通り:
2009年、アリカンテ大学と女性学センターが共催した回顧展が企画された。
2012年、第50回ヒホン映画祭で ”Mujeres de cine” 賞を受賞。
2014年、美術功労賞〈金のメダル〉受賞、スペイン文化省が選考母体。
2018年、バレンシア視聴覚アカデミー賞受賞。
2019年、スペイン映画アカデミー主催の「マエストロ」プログラムが企画される。
2021年、第4回女性映画祭のキャリア賞受賞。
2022年、フェロス栄誉賞受賞

(フェリペ6世、レティシア王妃、国王夫妻列席のもと授与された〈金のメダル〉
授与式は2015年2月)

(盟友ホセフィーナ・モリーナから〈金のメダル〉を手渡される)
「El buen patron」ノミネートならず*第94回アカデミー賞2022 ― 2022年02月11日 12:01
オスカー夫妻バルデム&クルスが揃って主演俳優賞にノミネート

(ハビエル・バルデムとペネロペ・クルスがカップルでノミネート)
★フェルナンド・レオン・デ・アラノアの「El buen patrón」は残念でした。その代わりと言ってはなんですが、本作で主役を演じたハビエル・バルデムが、アーロン・ソーキンの『愛すべき夫妻の秘密』(Being the Ricardos)で主演男優賞にノミネートされた。ノミネーション発表をペネロペ・クルスとソファに座って待っていたというご両人、同時ノミネートに感無量だった由。
★バルデムのノミネーションは4回目、うち2回目のコーエン兄弟の『ノーカントリー』(07)で可笑しなオカッパ頭で登場して助演男優賞を受賞している。因みに主演男優賞はキューバの小説家レイナルド・アレナスの伝記映画『夜になるまえに』(00)、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥの『BIUTIFUL ビューティフル』(10)、今回の『愛すべき夫妻の秘密』は『アイ・ラブ・ルーシー』で主人公のリカード夫妻を演じたルシル・ボールとデジ・アーナズの関係を描いた伝記映画、実生活でも二人は結婚していた。ルシル役のニコール・キッドマンも主演女優賞にノミネートされ、彼女のそっくりさんぶりが話題になっている。本作はプライムビデオで昨年12月21日より配信されている。

(デジ・アーナズに扮したハビエル・バルデム、フレームから)

★ペネロペ・クルスは、アルモドバルの「Madres paralelas」(「パラレル・マザーズ」)のシングル・マザー役で主演女優賞にノミネートされた。スペイン語映画でのノミネートは2回目。バルデムと同じ4回目のノミネートになるが、2006年同監督の『ボルベール〈帰郷〉』で主演女優賞ノミネート、2回目はウディ・アレンの『それでも恋するバルセロナ』(08)で助演女優賞を受賞、ロブ・マーシャルの『NINE』(09)で助演女優賞ノミネート、今回が4回目である。Netflix 配信の『ロスト・ドーター』のオリビア・コールマン、『スペンサー ダイアナの決意』のクリステン・スチュワート、ニコール・キッドマンなどと競うことになりました。


(ペネロペ・クルス、「Madres paralelas」から)
★アルモドバルの『パラレル・マザーズ』の音楽を手掛けた、アルベルト・イグレシアスが作曲部門にノミネートされた。彼も今回が4回目のノミネート、まだ受賞はありません。ジョン・ル・カレの同名小説をブラジルのフェルナンド・メイレレスが監督した『ナイロビの蜂』(05)、マーク・フォースターの『君のためなら千回でも』(07)、トーマス・アルフレッドソンのスパイ映画『裏切りのサーカス』(11)の3回です。国内ではゴヤ胸像のコレクターといわれるが、それに止まらず国際的に活躍していることが分かる。今年のフェロス賞で音楽賞を受賞したばかりです。

(アルベルト・イグレシアス、フェロス賞2022のガラから)
★もう一人の短編アニメーション部門に「The Windshield Wiper」(14分、スペイン=米国合作)がノミネートされたアルベルト・ミエルゴは、アートアニメの世界では知る人ぞ知る存在。もしかしたら賞に一番近いかもしれない。愛を探す男の話です。本作はカンヌ映画祭と併催される「監督週間」で7月に上映されている。スペインの監督だが言語は英語とルーマニア語ということです。


(「The Windshield Wiper」のフレームとポスター)
★ティム・ミラーとデヴィッド・フィンチャーが2019年に製作したアニメ・アンソロジー「Love, Death & Robots」(『ラブ、デス & ロボット』全18話)の第3話「The Witness」(『目撃者』12分)を監督して2019年のプライムタイム・エミー賞をグループで受賞している。本シリーズはNetflix オリジナル作品として配信されている。殺人を目撃してしまったせいで、犯人から追われる身になった女性の話。他に2012年から開始されたTVシリーズ「Tron: Uprising」(「トロン:ライジング」)のアート監督を務め、「The Stranger」(第13話、23分)で2013年に同賞を受賞している。両作とも「アニメーションのアカデミー賞」といわれるアニー賞のプロダクション・デザイン部門で受賞している。


(「トロン:ライジング」のフレームとポスター)

(アルベルト・ミエルゴ、エミー賞2013)


(『目撃者』のフレームとポスター)
「El buen patron」が6冠*ゴヤ賞2022受賞結果 ― 2022年02月13日 18:23
やはり「El buen patrón」が主要カテゴリーを独占しました

★2月12日、第36回ゴヤ賞2022のガラがバレンシアのPalau de les Artes で開催され受賞結果は以下の通りになりました。取りあえず結果のみをアップしておきます。初めて知ったのですが今回から国際ゴヤ賞が新設され、ケイト・ブランシェットが受賞しました。プレゼンターはペドロ・アルモドバルとペネロペ・クルス、監督は新作「Manual para mijeres de la limpieza」(仮題)に起用するようです。ルシア・ベルリンの同名小説の映画化。ゴチック体が受賞者、フォトは入手できたものをアップしておきます。

(ケイト・ブランシェット、アルモドバル、ペネロペ・クルス)
*第36回ゴヤ賞2022受賞結果*
◎作品賞(5作品)
「Maixabel」* 監督イシアル・ボリャイン
「Madres paralelas」* 監督ペドロ・アルモドバル
「Libertad」* 監督クララ・ロケ(邦題『リベルタード』)
「Mediterráneo」* 監督マルセル・バレナ
「El buen patorón」* 監督フェルナンド・レオン・デ・アラノア
製作者ジャウマ・ロウレス、ハビエル・メンデス、レオン・デ・アラノア

(スピーチするジャウマ・ロウレス、ハビエル・メンデス、レオン・デ・アラノア)
◎監督賞
マヌエル・マルティン・クエンカ 「La hija」*(邦題『ザ・ドーター』)
ペドロ・アルモドバル 「Madres paralelas」
イシアル・ボリャイン 「Maixabel」
フェルナンド・レオン・デ・アラノア 「El buen patorón」

◎新人監督賞
カロル・ロドリゲス・コラス 「Chavalas」
ハビエル・マルコ 「Josefina」*
ダビ・マルティン・デ・ロス・サントス 「La vida era eso」*(邦題『マリアの旅』)
クララ・ロケ「Libertad」(邦題『リベルタード』)

◎オリジナル脚本賞
クララ・ロケ 「Libertad」
イシアル・ボリャイン 「Maixabel」
フアンホ・ヒメネス・ペーニャ&ペレ・アルタミラ 「Tres」監督は脚本に同じ
フェルナンド・レオン・デ・アラノア 「El buen patorón」

◎脚色賞
フリア・デ・パス・ソルバス&ヌリア・ドゥンホ・ロペス 「Ama」*
アグスティ・ビリャロンガ 「El vientre del mar」*
ベニト・サンブラノ&クリスティナ・カンポス 「Pan de limon con semillas de amapola」
ダニエル・モンソン&ホルヘ・ゲリカエチェバリア 「Las leyes de la frontera」

(脚本家ホルヘ・ゲリカエチェバリアとダニエル・モンソン監督)
◎主演男優賞
ハビエル・グティエレス 「La hija」(邦題『ザ・ドーター』)
ルイス・トサール 「Maixabel」
エドゥアルド・フェルナンデス 「Mediterráneo」
ハビエル・バルデム 「El buen patorón」

◎主演女優賞
エンマ・スアレス 「Josefina」
ペトラ・マルティネス 「La vida era eso」(邦題『マリアの旅』)
ペネロペ・クルス 「Madres paralelas」
ブランカ・ポルティリョ 「Maixabel」

◎助演男優賞
セルソ・ブガージョ 「El buen patorón」
フェルナンド・アルビス 「El buen patorón」
マノロ・ソロ 「El buen patorón」
ウルコ・オラサバル 「Maixabel」

◎助演女優賞
ソニア・アルマルチャ 「El buen patorón」
アイタナ・サンチェス=ヒホン 「Madres paralelas」
ミレナ・スミス 「Madres paralelas」
ノラ・ナバス 「Libertad」(邦題『リベルタード』)

◎新人男優賞
オスカル・デ・ラ・フエンテ 「El buen patorón」
タリク・ルミリ 「El buen patorón」
ホルヘ・モトス 「Lucas」* 監督アレックス・モントーヤ
チェチュ・サルガド 「Las leyes de la frontera」

◎新人女優賞
アンヘラ・セルバンテス 「Chavalas」
アルムデナ・アモール 「El buen patorón」
ニコル・ガルシア 「Libertad」(邦題『リベルタード』)
マリア・セレスエラ 「Maixabel」

◎オリジナル作曲賞
Fatima Al Qadiri 「La abuela」* 監督パコ・プラサ
アルベルト・イグレシアス 「Maixabel」
アルナウ・バタジェール 「Mediterráneo」
Zeltia Montes 「El buen patorón」

◎オリジナル歌曲賞
“Burst Out” 作曲家アンヘル・レイロ、ジャン=ポール・Dupeyron、ハビエル・カペリャス
「Album de posguerra」 監督アイリー・マラガル&アンヘル・レイロ
“Que me busquen por dentro” アントニオ・オロスコ、ジョルディ・コレル・ピニリョス
「El cover」* 監督セクン・デ・ラ・ロサ
“Las leyes de la frontera” アレハンドロ・ガルシア・ロドリゲス、A・モリネロ・レオン他 「Las leyes de la frontera」
“Te espera el mar” マリア・ホセ・リェルゴ 「Mediterráneo」

◎長編アニメーション賞
「Gora automatikoa」 カルロス・ゲレーロ、ダビ・ガラン・ガリンド、ほか
「Mironins」 アレックス・セルバンテス、アンヘル・コロナド、ほか
「Salvar el árbol (Zutik!)」 カルメロ・ビバンコ、エゴイツ・ロドリゲス、ほか
「Valentina」 ブランダン・デ・ブラノ、チェロ・ロウレイロ、ほか

(赤のドレスがチェロ・ロウレイロ)
◎ドキュメンタリー賞
「El retorno: La vida después del ISIS」 アルバ・ソトラ、カルレス・トラス、ベスナ・クディク
「Héroes, silencio y rock and roll」 ホセ・パストル、ミゲル・アンヘル・ラマタ、ほか
「Un blues para Teherán」* アレハンドラ・モラ・ペレス、ルイス・ミニャロ
「Quién lo impide」 ハビエル・ラフエンテ、ラウラ・レナウ、ロレナ・トゥデラ

(左から4人目がホナス・トゥルエバ監督)
◎短編映画賞
「Farrucas」 イアン・デ・ラ・ロサ
「Mindanao」 ボルハ・ソレル
「Votamos」サンティアゴ・レケホ
「Yalla」 カルロ・ドゥルシ
「Totem Loba」 ベロニカ・エチェギ

(女優&監督ベロニカ・エチェギ)
◎短編ドキュメンタリー賞
「Dajla: Cine y olvido」 アルトゥーロ・ドゥエニャス
「Figurante」 ナチョ・フェルナンデス
「Ulises」 ジョアン・ボヴェル
「Mamá」 パブロ・デ・ラ・チカ

◎短編アニメーション賞
「Nacer」 ロベルト・バリェ
「Proceso de selección」 カルラ・ペレイラ
「Umbrellas」 アルバロ・ロブレス、ホセ・プラツ
「The Monkey」 ロレンソ・デグルイノセンティ、ホセ・サパタ

◎撮影賞
パウ・エステベ・ビルバ 「El buen patorón」
グリス・ジョルダナ 「Libertad」
ホセ・ルイス・アルカイネ「 Madres paralelas」
キコ・デ・ラ・リカ 「Mediterráneo」

◎録音賞
イバン・マリン、ペラヨ・グティエレス、バレリア・アルシエリ 「El buen patorón」
セルヒオ・ビュルマン、ライア・カサノバス、マルク・オルス 「Madres paralelas」
アラスネ・アメスロイ、フアン・フェロ、カンデラ・パレンシア 「Maixabel」
ダニエル・フォンロドナ、オリオル・タラゴ、マルク・ビー、マルク・オルス「Tres」

◎編集賞
アントニオ・フルロス 「Bajocero」 監督リュイス・キレス(『薄氷』Netflix)
ミゲル・ドブラド 「Josefina」
ナチョ・ルイス・カピリャス 「Maixabel」
バネッサ・マリンベル 「El buen patorón」

◎特殊効果賞
ラウル・ロマニリョス、ミリアム・ピケル 「El buen patorón」
ラウル・ロマニリョス、フェラン・ピケル 「La abuela」
アレックス・ビリャグラサ 「Mediterráneo」
パウ・コスタ、ラウラ・ペドロ 「Way Down」「The Vault」 監督ジャウマ・バラゲロ

(パウ・コスタ、ラウラ・ペドロ)
◎美術賞
セサル・マカロン 「El buen patorón」
アンチョン・ゴメス 「Madres paralelas」
ミケル・セラーノ「Maixabel」
バルテル・ガリャル 「Las leyes de la frontera」

◎衣装デザイン賞
アルベルト・バルカルセル 「El amor en su lugar」 監督ロドリゴ・コルテス
フェルナンド・ガルシア 「El buen patorón」
クララ・ビルバオ「Maixabel」
Vinyel Escobal 「Las leyes de la frontera」

◎メイクアップ&ヘアー賞
アルムデナ・フォンセカ、マノロ・ガルシア 「El buen patorón」
エリ・アダネス、セルヒオ・ぺレス・ベルベル、ナチョ・ディアス 「Libertad」
カルメレ・ソレル、セルヒオ・ぺレス・ベルベル 「Maixabel」
サライ・ロドリゲス、ベンハミン・ぺレス、ナチョ・ディアス
「Las leyes de la frontera」

(サライ・ロドリゲス、ベンハミン・ぺレス、ナチョ・ディアス)
◎プロダクション賞
オスカル・ビヒオラ 「El amor en su lugar」
ルイス・グティエレス 「El buen patorón」
グアダルーペ・バラゲル・トレリス 「Maixabel」
アルベルト・エスペル、コスラス・セアキアナキス 「Mediterráneo」

◎イベロアメリカ映画賞
「Canción sin nombre」*(邦題『名もなき歌』)(ペルー、19)監督メリナ・レオン
「Las siamesas」 監督パウラ・エルナンデス(アルゼンチン、20)
「Los lobos」 監督サムエル・キシ(メキシコ、19)
「La cordillera de los sueños」*(邦題『夢のアンデス』)ドキュメンタリー
(チリ、19) 監督パトリシア・グスマン
◎ヨーロッパ映画賞(原題、英題、西題、邦題の順)
「Adieu les cons」「Bye Bye Morons」「Adiós, idiotas」(フランス、20)
監督アルベール・デュポンテル
「Ich bin dein Mensch」「I’m Your Man」「El hombre perfecto」
『私はあなたの男です』 (ドイツ、21) 監督マリア・シュラーダー
「Promising Young Woman」「Una joven prometedora」(UK、20)
『プロミシング・ヤング・ウーマン』 監督エメラルド・フェネル
「Dunk」「Another Round」「Otra ronda」『アナザーラウンド』(デンマーク、20)
監督トマス・ヴィンターベア
◎ゴヤ栄誉賞◎
*ホセ・サクリスタン、プレゼンターはスペイン映画アカデミー副会長のノラ・ナバスでした。彼女はクララ・ロケの『リベルタード』出演で助演女優賞を受賞しました。


(今宵の受賞者、バルデムとレオン・デ・アラノアと一緒に)
ゴヤ賞ガラに参集したセレブたち*ゴヤ賞2022 ― 2022年02月21日 11:07
6冠のレオン・デ・アラノア・チーム、手ぶらだったアルモドバル・チーム

(スピーチをするスペイン映画アカデミー会長マリアーノ・バロッソ)
★去る2月12日、ルイス・ガルシア・ベルランガ生誕100周年記念行事の締めくくりとして、第36回ゴヤ賞ガラは彼の生地バレンシアで開催された。新型コロナ感染が一向に収束する気配のないなかで、観客を入れての厳しい開催だった。受賞者の面々は前回アップいたしましたので、今回は思い思いにドレスアップしてゴヤの夕べに参集したシネアストたちのフォトを集めてみました。最多受賞はフェルナンド・レオン・デ・アラノアの「El buen patrón」の6冠(作品・監督・オリジナル脚本・主演男優・編集・オリジナル作曲)、28カテゴリーのうち、1作品がマックスで貰えるのは20個ですから約3分の1を制覇したことになります。二番手はダニエル・モンソンの「Las leyes de la frontera」がテクニカル部門を含む4冠(脚色・新人男優・美術・衣装デザイン賞)と奮闘した。
★続くはイシアル・ボリャインの「Maixabel」の3冠(主演女優・助演男優・新人女優)、同じくマルセル・バレナの「Mediterráneo」の3冠(撮影・プロダクション・オリジナル歌曲賞)でした。そして無冠に終わったのがなんとペドロ・アルモドバルの「Madres paralelas」なのでした。明暗を分けた原因は何だったのでしょうか。監督は主役のペネロペ・クルスと今回新設された国際ゴヤ(Goya Internacional)に選ばれたオーストラリアの女優ケイト・ブランシェットのプレゼンターとして登壇しただけで、手ぶらで帰ることになったのでした。アルモドバルがプレゼンターになったのは、次回作にルシア・ベルリンの短編「Manual para mijeres de la limpieza」をベースに映画化する新作の主役にブランシェットを起用するからでした。英語映画になります。
「映画館でお会い致しましょう!」
★以下は赤絨毯に登場したシネアストのフォト集です。受賞者、候補者、プレゼンター、カップルも結構目につきましたが、ベストドレッサーに選ばれた女優さんを選んでみました。マスク着用が原則ですが、フォトコールはマスク無し、メディアのインタビューは有る無しに分かれました。では今度は「映画館でお会い致しましょう!」

(「幸せで呆然としています。今夜はゴヤの人形を頂きに参りました」とコメント)

(タキシードで正装したホセ・サクリスタンとアンパロ・パスクアル)

(イシアル・ボリャインと映画のモデルとなったマイシャベル・ラサ)

(アルモドバル・チームのアイタナ・サンチェス・ヒホン、ペネロペ・クルス、
監督、ミレナ・スミット)

(ベストドレッサー2位のケイト・ブランシェット、ジョルジオ・アルマーニ)

(主演男優、主演女優のハビエル・バルデムとブランカ・ポルティーリョ)

(フェロス賞主演女優賞を受賞したばかりのペトラ・マルティネス)

(主演女優賞ノミネートのエンマ・スアレス)

(主演男優ノミネートのルイス・トサールとマリア・ルイサ・マジョール、
ルイサのドレスはコルドバ出身のアンドリュー・ポクリッド)

(エドゥアルド・フェルナンデスと新しいパートナー?のアイノア・アルダノンド)

(ペドロ・アルモドバルとペネロペ・クルス)

(夫婦円満をアピールするバルデム、クルスのカップル)

(シャネル2021春夏コレクションのオートクチュール)

(アイタナ・サンチェス・ヒホン、ロベルト・ディスのデザイン、宝石はカルティエ)

(ミレナ・スミット、フランスの若手オリヴィエ・ルスタンのデザイン)

(短編映画賞受賞のベロニカ・エチェギとアレックス・ガルシア、ディオールの
2022春夏コレクション、Maria Grazia Chiuri)

(いつも奇抜な衣装でファンを楽しませるマカレナ・ゴメスとアルド・コマス、
バルセロナのデザイナー、テレサ・エルビグHelbig)

(歌手ルス・カサル、テレサ・エルビグ、次回のコンサートに着用する)

(ベストドレッサー1位のフアナ・アコスタ、オスカル・デ・ラ・レンタのデザイン)

(同3位のニエベス・アルバレス、リズ・テイラーが所有していた宝飾品、
ステファン・ロランドの春の最新パリ・オートクチュール)

(昨年のゴヤ栄誉賞受賞者アンヘラ・モリーナ、ディオール)

(ナイワ・ニムリ、スパンコールのドレス、ジバンシーのデザイン)

(金色のスカートが印象的なバルバラ・レニー、グッチ、宝石はカルティエ)

(インマ・クエスタ、ペドロ・デル・イエロのデザイン)

(カルメン・マチ)

(パンツルックに透明な広がったスカートのベレン・ルエダ、
デザインはバレンスエラ・アテリエル)

(パープルの袖なしに金のサンダル、パウラ・パラシオス監督)

(話題を呼んだパウラ・エチェバリアのドレスは、コルドバ出身
の若いデザイナー、アンドリュー・ポクリッドのデザイン)

(新人女優賞候補者アルムデナ・アモール、ヴァレンティノ)

(挑戦的なデザインのエドゥアルド・カサノバ、デザインはハイメ・アルバレス)

(マルタ・ニエト、ローマ出身のデザイナー、ジャンバティスタ・ヴァリ)

(流行の透け透けルック、クリスティナ・カスターニョ、ロベルト・ディス)

(新人男優賞ノミネートのホルヘ・モトス、デザインはパロモ・スペイン)
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