サンセバスチャン映画祭2014*受賞結果 ― 2014年09月30日 11:54
★サンセバスチャン映画祭2014の受賞結果が発表になりましたので、一旦ラテンビートは中休みして、結果だけをご報告いたします。La isla mínima とMagical Girl の2作品は下馬評で高い位置にありましたので何かの賞に絡むと予想していましたが、まさかMagical Girl がダブル受賞をするとは誰も考えていなかったのではないでしょうか。サンセバスチャンは国際映画祭ですが、6個の大賞のうち半分以上の4個をスペインが独占する結果になり、少しローカル色が気になりました。昨年の金貝賞はベネズエラ映画、監督賞はメキシコ、女優賞はスペイン、シェル賞ではありませんが審査員特別賞もスペインなどスペイン語映画が受賞しています。
*オフィシャル・セレクション受賞作品(スペイン語のみ)*
◎最優秀作品賞(金貝賞):ペドロ・エルナンデス(プロデューサー)
Magical Girl 監督カルロス・ベルムト (スペイン=フランス)2014
*金貝賞は製作者に贈られる賞です。金賞は作品賞のみで以下は全て銀賞です。
◎最優秀監督賞(銀貝賞):カルロス・ベルムト Magical Girl
*作品賞と監督賞をダブらせないのが基本方針と聞いておりましたが、今年は重なりました。
1997年のクロード・シャブロルの『最後の賭け』以来のことだそうです。
良識派の観客の中にはこの奇妙なダダイズム映画のダブル受賞を非難するむきもあったようです。
(ダブル受賞となったMagical Girl のペドロ・エルナンデス左とカルロス・ベルムト右)
◎最優秀男優賞(銀貝賞)ハビエル・グティエレス
La isla mínima 監督アルベルト・ロドリゲス (スペイン)2014
*本人欠席のため共演者のラウル・アレバロが代理で登壇してメッセージを読み上げました。
◎最優秀撮影賞(銀貝賞)アレックス・カタラン
La isla mínima 監督アルベルト・ロドリゲス
*ロドリゲス監督の右腕アレックス・カタランの撮影賞受賞は、監督にとって殊のほか嬉しいことだったようです。
★以上の作品は「サンセバスチャン映画祭2014*オフィシャル・セレクション」にプロット他、監督紹介などもしております(⇒9月16日)。
*ホライズンズ・ラティノHorizontes Latinos*
◎ベスト・フィルム賞 グエロスGüeros アロンソ・ルイスパラシオス監督(メキシコ)2014
*ベルリン映画祭2014ベスト・ファースト・フューチャー(初監督作品)賞受賞のコメディ。
ラテンビート2014(新宿バルト9上映予定10月10日・13日の2回)
◎スペシャル・メンション
Ciencias naturales(Natural
Sciences)マティアス・ルッチェシ監督(アルゼンチン≂仏)2014
Gente de bien フランコ・ロジィ監督 (仏≂コロンビア)2014
*カンヌ映画祭「批評家週間」(⇒5月8日)にUP。
(Gente de bien のシーンから)
*ヨーロッパ映画観客賞 Premio del Público / Premio película Europa: *
◎Relatos Salvajes ダミアン・Szifrón監督(アルゼンチン)2014
*カンヌ映画祭正式出品(⇒5月1日)/トロント映画祭(⇒8月15日)にUP。
*SIGNIS 賞スペシャル・メンション*
◎Loreak(Flowers)ジョン・ガラーニョ& ホセ・マリ・ゴエナガ 監督(スペイン)2014
*ラテンビート2014(東京10月13日上映予定)(⇒9月22日)にUP。
*ユース賞 Premio de la
Juventud*
◎ グエロスGüeros アロンソ・ルイスパラシオス監督(メキシコ)
*ベスト・フィルム賞とのダブル受賞。
(喜びが重なったアロンソ・ルイスパラシオス監督)
★次回ラテンビート映画祭2014⑥に『グエロス』を予定しています。
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