コンペティション他ノミネーション発表*サンセバチャンFF26 ③ ― 2026年07月23日 14:50
サンセバスチャン映画祭コンペティション部門にスペイン映画が3作ノミネート

★第74回サンセバスチャン映画祭2026(9月18日~26日)のセクション・オフィシアル以下、特別上映、ニューディレクターズ、オリソンテス・ラティノス、サバルテギ-タバカレア、ペルラス(ペルラク)、ベロドロモ各部門のスペイン製作の25作(長編23作、TVシリーズ2作)が発表になりました。スペインはワールドカップ2026で二度目のチャンピオンになり、目下のところ興奮の坩堝です。フィリップ6世国王もサルスエラ宮殿でお出迎え、サンチェス首相は「二度あることは三度ある」と次回の優勝を示唆、200万人が出迎えるなど大騒動です。メディアもラミネ・ヤマルはメッシでなくブラジルのペレを手本にしていると皮肉り、ゴールを決めたフェラン・トーレスは「スペイン国民4700万のゴール」と饒舌、しかし一番褒められていいのは、わずか1失点におさえた19歳のDFクバルシではないか? 取りあえずしばらくは失業も金欠も忘れて過ごせそうです。

★セクション・オフィシアル(金貝賞を競うコンペ部門)には、ハビエル・ルイス・カルデラ(ビラデカンス1976)の「5 minutos más / 5 more minutes」(ハビエル・カマラ主演)、ロベルト・ブエソ(バレンシア1986)の3作め「El mal padre」(エドゥアルド・フェルナンデス主演)、ミケル・グレア(サンセバスティアン1985)の「Sants / Saints」(ビクトリア・ルエンゴ主演)の長編3作がノミネートされました。順次紹介記事をアップしていきます。
1)「5 minutos más / 5 more minutes」
データ:製作国スペイン、2026年、スペイン語、ドラマ、87分
監督:ハビエル・ルイス・カルデラ(バルセロナ県ビラデカンス1976)
キャスト:ハビエル・カマラ、ベルト・ロメロ、ベレン・クエスタ、カルロス・ベルナルディノ、マルク・ソレル、クラウディア・メロ
ストーリー:危機にある夫婦が、人里離れた田舎で週末を過ごすことにする。到着すると仲介業者が家を案内し鍵を手渡すと、奇妙なことに時間が5分巻き戻り・・・

2)「El mal padre」
データ:製作国スペイン、2026年、スペイン語、コメディドラマ、120分
監督:ロベルト・カルロス・サンチェス・ブエソ(バレンシア1986)
キャスト:エドゥアルド・フェルナンデス(サンティアゴ・バルメス)、アダム・Jezierski、フランセスコ・カリル、メリチェル・カルボ、クリスティナ・プラサス
ストーリー:子供たちと長年疎遠だった著名な作家で学者のサンティアゴ・バルメスは、最後に三人の子供たちを呼び戻します。かつて子供たちと夏の休暇をとった別荘でクリスマスを過ごそうとします。

3)「Sants / Saints」
データ:製作国スペイン=イタリア、2026年、ドラマ、103分
監督:ミケル・グレア(サンセバスティアン1985)
キャスト:ビクトリア・ルエンゴ(ラリ)、アリアドナ・ヒル、エウラリア・ラモン、コジモ・フスコ
ストーリー:さし迫る母親の死を逃れるように、ラリは宗教的な遺物を盗む或る窃盗団に加わります。


★オリソンテス・ラティノス(ラテンアメリカ諸国の作品)には、カンヌ映画祭から2作、ベルリン映画祭から3作と、既にワールドプレミアされた5作品が選ばれています。メキシコのフェルナンド・エインビッケの「Moscas / Flies」、ディエゴ・ルナの6作め「Ceniza en la boca / Ashes」、チリのマヌエラ・マルテッリの「El deshielo / The Meltdown」(カンヌ「ある視点」)など当ブログで一番関係ある部門です。
1)「Ceniza en la boca / Ashes」
データ:製作国メキシコ=スペイン、2026年、ドラマ、
監督:ディエゴ・ルナ(メキシコシティ1979)
キャスト:アンナ・ディアス、アドリアナ・パス、ルイサ・ウエルタス、ギジェルモ・リオス、セルヒオ・バウティスタ、ベニー・エマニュエル、テレサ・ロサノ、アドリアナ・ハコメ(ジャコメ)
ストーリー:より良い生活を求めて、ルシラは兄ディエゴとともにメキシコを離れ、8年間不法滞在している母親の住むマドリードを目指します。遂に到着するが、母親にに支えられながらも、想像以上に厳しい現実が待ち受けていた。

2)「Chicas tristes / Sad Girlz」
データ:WIP Latam 2025、Proyecta 2022
製作国メキシコ=スペイン=フランス、2026年、ドラマ、90分
監督:フェルナンダ・トバル(メキシコシティ1991、メキシコ系スペイン人)、デビュー作
キャスト:ロシオ・グスマン(ラ・マエストラ)、ダラナ・アルバレス(パウラ)
ストーリー:16歳のラ・マエストラとパウラは、メキシコ・チームのなかで最高の泳ぎ手であり親友でもあった。しかしあるパーティでの出来事がすべてを変えてしまった。激しい気性のラ・マエストラは、親友の変化に気づき悲しんでいる。真実が明らかになると、二人は不可能な決断を迫られる。パウラは沈黙を守りたい、ラ・マエストラは正義を求めたい。かつての友情は試練にさらされる。

3)「El deshielo / The Meltdown」
データ:Proyecta 2022、製作国チリ=USA=スペイン=メキシコ、2026年、スリラー、110分
監督:マヌエラ・マルテッリ(サンティアゴ・デ・チリ1983)
キャスト:マヤ・オロウルケ、サスキア・ローゼンダール、マイア・ラエ・ドマガラ、ヤクブ・ギエルザル、パウリナ・ウルティア
ストーリー:チリ、1992年。祖父母の山のホテルに滞在しているあいだ、イネスはドイツ人スキーヤーのハンナと友達になります。ハンナが跡形もなく姿を消したことで、彼女の隠された真実が明らかになっていく。

4)「Moscas / Flies」
データ:WIP Latam 2025、製作国メキシコ=スペイン、2026年、ドラマ、99分
監督:フェルナンド・エインビッケ(メキシコシティ1970)
キャスト:テレシタ・サンチェス(オルガ)、バスティアン・エスコバル
ストーリー:オルガは大きな喪失以来、自分の世界に閉じこもっている。しかし足の親指の手術代を払うお金がなく、オルガが住んでいる大型アパートの部屋を妻が近くの医療センターに入院したという男トゥリオに部屋を貸すことにする。彼が数日間留守にすることになったとき、秘かに9歳になる息子クリスチャンを住まわせていたことが分かる。オルガと少年が交わることになり、オルガの人生が変化していく。

5)「Narciso」
データ:ヨーロッパ・ラテンアメリカ共同製作フォーラム2020
パラグアイ=西=ウルグアイ=ブラジル=ポルトガル=独=仏、2026、ドラマ、101分
監督:マルセロ・マルティネッシ(パラグアイのアスンシオン1973)
キャスト:ディロ・ロメロ(ナルシソ)、モナ・マルティネス(ネヌチャ)、ナウエル・ペレス・ビスカヤルト(ミスター・ウエッソン)
ストーリー:パラグアイ、1959年。息苦しい軍事政権のもと、ナルシソはブエノスアイレスからロックンロールの熱を帯びて帰国する。神秘的でカリスマ性のある彼は、男女双方の欲望の対象になる。やがてラジオのスターとなり、自由のシンボルとなる。しかし最後のショーの後、遺体となって発見される。沈黙が支配し恐怖が真実を覆い隠す国で、誰がナルシソを殺害したのか。


(左から、フェルナンド・エインビッケ、ディエゴ・ルナ、マヌエラ・マルテッリ、
マルセロ・マルティネッシ、フェルナンダ・トバル、各監督)
★監督を含めてスタッフ、キャストなど、賞に絡みそうな作品を紹介していく予定です。次回はサバルテギ-タバカレア部門を予定しています。
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