東京国際映画祭+ラテンビート IN TIFF2026*ワールド・フォーカス部門 ― 2026年11月04日 18:41

   ロス・ハビスの「La bola negra」など4作がワールド・フォーカス部門上映

 

   

 

★11月4日、第39回東京国際映画祭TIFF 2026は、作品賞に当たる東京グランプリ/東京都知事賞が間もなく発表になります。⇒追加情報

 

★2020年のコロナ以降、TIFFとの共催上映で生き残りを図っているラテンビート映画祭、今回は以下の4作が選ばれました。ロス・ハビスの「La bola negra」(西仏合作)、フェルナンド・エインビッケの「Moscas」(『ハエ』メキシコ西合作)、アルベルト・セラのドキュメンタリー「Seize moments de ma vie」(『私の人生の16の瞬間』仏西合作)、フアン・カブラル&サンティアゴ・フランコのドキュメンタリー「El Partido」(『あの試合』アルゼンチン西合作)、最後の作品以外は当ブログで紹介しています。4作とも今年のカンヌ映画祭やサンセバスチャン映画祭 SSIFFで上映された作品です。

 

1)「La bola negra / The Black Ball」(原題)

データ:製作国スペイン・フランス、2026年、スペイン語、156分、カンヌ映画祭監督賞、トロント映画祭観客賞、サンセバスチャン映画祭ドノスティア市観客賞各受賞、米アカデミー2027国際長編映画賞スペイン代表作品

監督・共同脚本:ハビエル・カルボ、ハビエル・アンブロッシ

原作:アルベルト・コネヘロ

主なキャスト:ギタリカデラフエンテ、ミゲル・ベルナルデアウ、カルロス・ゴンサレス、ミロ・キフェス、ペネロペ・クルス、ロラ・ドゥエニャス、グレン・クローズ

*作品紹介記事は、コチラ⇒2025年07月04日

*カンヌ映画祭2026関連記事は、コチラ⇒2026年05月26日

 

    

   

 (監督賞を受賞したロス・ハビス、カンヌFF2026、授賞式)

 

2)「Moscas / Flies」(『ハエ』)

データ:製作国メキシコ、2026年、スペイン語、ドラマ、102分、モノクロ、ベルリン映画祭エキュメニカル審査員賞とモルゲンポスト紙読者審査員賞を受賞、カンヌ映画祭ユース賞ノミネート、サンセバスチャン映画祭オリソンテス・ラティノス部門ノミネート、ほか

監督・製作・共同脚本・編集:フェルナンド・エインビッケ

主なキャスト:テレシタ・サンチェス、ウーゴ・ラミレス、バスティアン・エスコバル

*作品紹介記事は、コチラ⇒2026年07月23日

      

       

       (テレシタ・サンチェス、バスティアン・エスコバル)

  

 

 

3)「Seize moments de ma vie / Sixteen Moments of May Life」

  (『私の人生の16の瞬間』)

データ:製作国フランス、スペイン、2026年、ドキュメンタリー、86分、フランス語・ドイツ語、ロカルノ映画祭アウト・オブ・コンペティション、サンセバスチャン映画祭メイド・イン・スペイン部門上映

監督・製作・編集:アルベルト・セラ

出演:イングリット・カーフェン、モルフォルツ(バンド伴奏)

*作品紹介記事は、コチラ⇒2026年09月12日

 

 

 

 

4)「El partido / The Match」(『あの試合』)

データ:製作国アルゼンチン、スペイン、2026年、ドキュメンタリー、91分、一部モノクロ、スペイン語・英語、カンヌ映画祭カンヌ・プレミア部門上映、チューリッヒ映画祭ドキュメンタリー賞ノミネート

監督・脚本:フアン・カブラル、サンティアゴ・フランコ

原作アンドレス・ブルゴ、撮影パブロ・ガジェゴ、編集ルーカス・コッポレッキア、他

製作者フリエタ・フェルナンデス・カスタニーノ、他

 

出演:ゲーリー・リネカー、ホルヘ・バルダノ、オスカル・ルジェリ、ホルヘ・ブルチャガ、フリオ・オラルティコエチェア、ジョン・バーンズ、ピーター・シルトン、他

解説:マラドーナの「神の手」ゴールで知られる、1986年のメキシコW杯準々決勝アルゼンチン対イングランド戦を追うドキュメンタリー。この試合が、1982年に勃発したフォークランド(マルビナス)戦争後の両国間の対立、緊張が如何にして集大成したかを探る。アーカイブ映像を多用して、当時のイングランドのストライカーだったゲーリー・リネカー、マラドーナの同僚だったホルヘ・バルダノなどが登場する。

 

  

            (マラドーナの「神の手」ゴール)

 

 

★追加情報:東京グランプリ/東京都知事賞には、北マケドニアのミルチョ・マンチェフスキ(北マケドニアの首都スコピエ1959)の『妹兄とマンホールの蓋』(北マケドニア、ブルガリア、セルビア、アルバニア、イタリア、イギリス合作)が受賞した。マンホールの蓋を盗んで生計を立てている兄妹の話だが人間の尊厳が語られる。デビュー作『ビフォア・ザ・レイン』がベネチア映画祭1994金獅子賞に輝いたベテラン監督です。監督賞にリサンドロ・アロンソの『二つの自由』が受賞した。次回紹介記事を予定しています。


ブラックコメディ『グッド・セラピスト』鑑賞記*Netflix ― 2026年10月30日 14:25

          19年ぶりに競演したビッグスターのガチンコを楽しむコメディ

 

       

 

★前回エルナン・ゴルドフリード監督とリカルド・ダリン(ブエノスアイレス1957)のキャリア紹介をいたしましたので、今回はもう一人の主役ディエゴ・ペレッティ(ブエノスアイレス1963)から始めたい。前者は5歳でテレビ出演、後者は30代前半とデビュー年齢、経歴に差があります。同じなのはその確かな演技力と衰えない人気でしょうか。ペレッティの遅咲きの理由は、ブエノスアイレス大学医学部で精神医学を専攻、1996年まで病院勤務の元精神科医、ダリンが座っていた椅子で診療していたからです。本作「Lo dejamos acá / Therapy Done Right」ではスランプ気味の流行作家、出版社から前借しているので切羽詰まっている。ヘミングウェイが「ほろ酔いで書き、シラフで推敲する」と言ったとかで、お説に従っていたらアルコール依存症になってしまったという設定です。

 

     

    (左から、脚本家エマヌエル・ディエス、製作者フェデリコ・ポステルナク、

      ダリン、ゴルドフリード監督、SSIFF2026のフォトコール、9月22日)

 

★ペレッティのキャリア紹介は以前、マリベル・ベルドゥとタッグを組んだアリエル・ウィノグラードのコメディ「Sin hijos / No Kids」(15)で紹介していますが2015年までです。ダリンとペレッティのキャリアは、以下で紹介しています。ここからはネタバレありです。

*リカルド・ダリンのキャリア&フィルモグラフィー紹介は、コチラ⇒2026年06月27日

*ディエゴ・ペレッティのキャリア&フィルモグラフィー紹介は、コチラ⇒2015年08月24日

 

      

     (心理士ダリンにセラピー終結宣言を伝えに来た流行作家のペレッティ)

 

A: 季節外れの真夏日にぐったりですが、『グッド・セラピスト』のNetflix 配信から大分経ってしまいました。作品紹介でも書いたことですが、コメディとしては後半がいささか失速気味でした。脚本家を責めるわけではありませんが、もう少し捻りのある笑える展開、結末が欲しかった。伏線があるにはあるんですが・・・

B: せっかく19年ぶりに競演させたわけですからね。2007年、リカルド・ダリンが監督デビューを果たしたネオノワール「La señal」で、ダリンとペレッティはコンビの私立探偵を演じた。

      

    

          (19年前の二人、「La señal」のフレームから)

    

A: もともとエドゥアルド・ミニョーニャが自作の同名小説をダリンを主演に撮るはずだった。ところが企画最中に急逝してしまった。そこで律儀なダリンがマルティン・オダラと共同で監督することになった。ブルーカラーに人気のあったエバ・ペロンが死去する1952年7月のブエノスアイレスが舞台、二人がマフィアの汚職事件に巻き込まれていくストーリー。ペレッティのコミカルな演技が評価され、銀のコンドル助演男優賞を初めて受賞した。ペレッティは脚色賞にもノミネートされていた。

 

B: 以上のような経緯から、全体的に評価は甘めだったとか。

A: 銀のコンドル賞15ノミネートで4賞(撮影・衣装・美術)、アルゼンチン・アカデミー賞も7ノミネートで無冠でした。今見ると当時の暗くて物騒なブエノスアイレスの雰囲気が窺えて興味がそそられます。もうもうの紫煙、固定電話など小道具が懐かしい。

 

B: 日本で認知度を高めたのは、ウィノグラードのクライム・アクション「El robo del siglo」(19)でしょうか。

A: 『ミリオンダラー・スティーラー 史上最大の作戦』の邦題でTV放映され、DVDも発売された。2006年1月にブエノスアイレス近郊のリオ銀行アカシソ支店で実際に起きた強盗事件の顛末が語られる。彼は主犯のフェルナンド・アラウホに扮した。おかしいのはアラウホ自身が本作の脚本を執筆したという曰く付きのコメディ。

 

B: ルシア・プエンソの心理サスペンス「Wakolda」(13、『ワコルダ』)にナタリア・オレイロと夫婦役で出演している。共演はエルナン・ゴルドフリードの「Música en espera」(09)以来です。

A: 他にネット配信中のセバスティアン・シンデルのサスペンス「La ira de Dios」(22、『天の怒り』)が鑑賞できます。現在アルゼンチンでは、フエゴ島のウシュアイアを舞台にした、フアン・カブラルのファンタジー「Risa y la cabina del viento」(25、「リサと風の電話ボックス」)が公開されています。マル・デ・プラタ映画祭の監督賞受賞作品、歌手で作曲家のカズーCazzu出演も話題になっています。ペレッティはここでもアルコール依存症の男を演じている。

  

          世界のセラピー大国アルゼンチンの通貨は米ドル

 

B: ダリンが演じたウリセス・ベロンは、精神分析医 Psicoanalisutaではなく心理学者 Psicólogoで、字幕は心理士でした。遺体で見つかった心理士はベロンの患者、心理士もセラピーが必要で

A: 冒頭のバウマン財団が授与する心理学優秀賞の経歴では、心理学の学士号を取得しているとあるだけで、精神分析医ではなさそうです。心理士も国家資格が必要です。オーストリアの精神科医フロイトが創始した精神分析理論に基づいて治療する専門家をさし、現在ではフロイト派、その後継者フランスのラカン派の養成機関で学ぶ必要があるようです。ベロンの治療法とは違う。

 

      

              (こんなシーン、あったけぇ・・・)

 

B: ジャック・ラカンの名前は、娘パウラ(アントニア・ベンゴエチェア)が恋人ティアゴ(トマス・リマンスキイ)を父親に紹介するシーンで出てくる。心理学を学んでいる学生の設定でした。

A: アルゼンチンの大学では、心理学のカリキュラムの中心がラカン派なのを皮肉っているのでしょうか。フロイト派の精神分析は、現代の学術研究ではもはや主流から外れているそうです。聡明な娘は、自信過剰な父親が〈救世主妄想〉に陥って、倫理的な一線を踏み外すのではないかと心配している。彼女はダリリンの姪で、サンティアゴ・ミトレの『アルゼンチン 1985』(22)に若手司法チームのメンバーとして出演しています。

    

B: 心配は的中します。アルゼンチンは世界一のセラピー大国だと言ってましたが。

A: 精神分析医が世界最多、ラカン派が多く、首都に集中している。国民はずーっとジェットコースターに乗せられていますから頷けます。先住民は少数、多くが大航海時代からひっきりなしにやって来る移民の集合体、ほとんどが故国を逃れてきた○○系、××系、▽▽系の子孫が今のアルゼンチン国民です。そして、かつての日本のようにおフランス信奉者が多い。

 


      (「ご職業は?」と尋ねられて、自尊心を傷つけられる流行作家)

 

B: ブエノスアイレスは〈南米のパリ〉のように、フランスをありがたがる。2001年12月、国家デフォルトを宣言して世界をキリキリ舞いさせても、返せる能力のない人にお金を貸す人が悪いので、「ワタシたち悪くない」のです。

A: 自分が銀行に預けたお金が引きだせない預金封鎖〈コラリート〉で物々交換までして危機を凌いだのに、喉元過ぎれば熱さを忘れてしまう国民性ゆえ近隣諸国から嫌われている。現在の通貨はアルゼンチン・ペソだが、「アルゼンチンのトランプ」と言われる現大統領ハビエル・ミレイは米ドルを主張して当選しているから、将来的には法定通貨になることが予想されている。劇中でもベロンが作家に1診療100ドルを要求していた。裕福層はアルゼンチン・ペソなど信用していない。平均年収は日本の3分の1くらいだからかなり高額、さすがの作家も「高い」と文句を言っていた。

 

           孤独な登場人物――誰が患者で誰がセラピスト?

 

B: 突然家族を残して失踪し遺体で見つかった心理士は、ベロンの患者だった。アルゼンチンは心理士もカウンセラーが必要なセラピー大国なんですね。

A: これは後半の伏線になっている。アルゼンチンというよりブエノスアイレス、この二つはイコールではない。私たちの知識は、ブエノスアイレス、「神の手」マラドーナ、ピッチで走らずにゴールを決める「アイコン」メッシ、エビータ、タンゴ、焼肉などでしょうか。セラピー大国だなんて知りませんよ。ましてや軍事独裁政権時代の行方不明者3万人、マルビナス(フォークランド)戦争、国家破産など、ほんの一部の人しか知りません。そういう過去を背負って生きてるから政治家や隣人、自国通貨も信用しない。自立できない悩める孤独者が多い。

 

B: 日本でも増加しつつあるユニークな患者が診察室を訪れる。母親とのコンタクトに悩むフロレンシアに久々のイネス・エフロン(メキシコシティ1984)が扮していた。

A: ルシア・プエンソの『XXY』(07)、『フィッシュチャイルド』(09)、ルクレシア・マルテルの『頭のない女』(08)と立て続けに出演映画がラテンビートで上映された。メキシコ生れのアルゼンチン育ちです。『XXY』でダリンと親子を演じた。当時、既に20代でしたがインターセックスに悩む15歳の少女を演じた。テーマは「人生の選択権は誰にあるのか」でした。

  

     

            (ベロンの患者フロレンシア役のイネス・エフロン、フレームから)

 

B: 母親ノルマ役のミリアム・オドリコ(1961)もはまり役、アルゼンチンでは多くの俳優が舞台との二足の草鞋だから、こういう演技はお手の物です。

A: お茶の接待をしていたパウラ・ルビンシュタイン扮する家政婦は、チリやアルゼンチン特有の〈ナナ nana〉という家事労働にとどまらず乳母のように育児も任された住み込みの家政婦ではないか。特にチリでは中流以上の家庭では奥様である母親は子育てはしない。多分フロレンシアは、このナナに育てられたという設定ではないか。

  

B: 解雇されないかわり他人の家庭に一生縛り付けられる。以前から批判されている女性に特有の雇用制度、フロレンシアは、母親とは距離があるが家政婦とは上手くいっていた。

A: 玄関まで見送りに出てきた家政婦は、奥様に悟られないよう、腰のあたりで小さく手を振ってフロレンシアにサヨナラしていた。ダミアン・ルグナのホラー『邪悪なるもの』(23)に出演している。

B: 同じように小さい役だが印象に残るのが、レミセのドライバーであるレミセロを演じたゴンサロ・ウルティスベレアです。

 

A: アルゼンチンやウルグアイでは、レミセ remise という事前予約制の送迎サービスをするプライベート・タクシーがある。日本のハイヤーのイメージ、流しのタクシーとは異なって路上で止めて乗ることはできない。そのドライバーがレミセロ remisero です。

B: 馴染みのドライバーらしく、ベロンは車中でセラピーしている。身にしみる観客もいますね、今や熟年夫婦の危機は万国共通のようです。

 

A: 年上の愛人に依存しているモニカ(パトリシア・エチェゴイェン、1962)は、自分から別れを切り出せない。ベロンは前触れもなく、別の愛人とデート中のエウヘニオ(カルロス・サンタマリア、1956)に「別れてやれよ」と脅迫めいたセラピーをする。演じている二人の実年齢がそれほど変わらないのが笑える。

B: 女優の実年齢は謎です。モニカは自身の自立支援のためベロンのセラピーを受けているのだが、本当のところは、自立したくない。

A: このあたりから誰が患者なのか錯綜してくる。ストレスを溜めこんだ子供にはボクシングの相手をして発散させている。行動するセラピストは体力がいりますね。おかしい患者が多いのか、セラピストがおかしくしているのか、どっちだろ。

 

       オリジナルタイトルの意味は「今日はここまでにしましょう」

 

B: 原タイトル「Lo dejamos acá」は、「今日はここまでにしましょう」という意味。

A: 仕事やレッスンなどを終了する、または関係を終わりにするときなどの常套句、本作では状況に応じて「セラピーを終わりにする」と「関係を終わりにする」をかけ合わせているから、邦題に英語題を選んだので、原題のせっかくの工夫が生かされていない。

 

    

              (ほろ酔いの度が過ぎて・・・)

 

B: フロレンシアから「セラピーを終わりにしたい」と言われて戸惑うベロン。

A: 自分が言うべきセリフを患者から言われてしまう可笑しさ。セラピーを規定時間より早く切り上げようとするシーンなど頻度は高く、高額のセラピー代を払っている作家からは「まだ20分ある」と突っ込まれる。

 

B: やりすぎで窮地に陥った心理士は、あり得ない手段で切り抜けますが、かなり苦しい展開ですね。

A: 既視感のあるシーン、望遠鏡での覗き見、鍵穴覗きなど、ヒッチコックへのオマージュですかね。ゴルドフリード監督は、コメディよりスリラー映画向きかもしれない。

B: ダリンとペレッティというビッグスターを楽しむ映画です。最後はお互い利害が一致して円満解決?するが、捻りが平凡。

A: では我々もそろそろ「Lo dejamos acá」にしましょうか。

   

      

           (セラピーの度が過ぎて、こんなことも・・・)

 

リカルド・ダリン主演のコメディ『グッド・セラピスト』*サンセバスチャンFF26 ㉕ ― 2026年10月22日 10:15

  『グッド・セラピスト』――リカルド・ダリンとディエゴ・ペレッティの一騎打ち

 

       

 

★第74回映画祭のポスターの顔は、2017年のドノスティア栄誉賞受賞者のリカルド・ダリンでした。8月にダリン主演の「Lo dejamos acá」が、「その他の活動」部門でプレミア上映されることが発表され、同時に10月16日からNetflixでのストリーミング配信もアナウンスされました。9月22日、ダリンは監督エルナン・ゴルドフリード、製作者フェデリコ・ポステルナク、脚本家エマヌエル・ディエスと、4人連れだって現地入り、フォトコール、プレス会見に臨みました。もう一人の主役ディエゴ・ペレッティの姿はありませんでした。ダリンは「本祭はラテンアメリカやアルゼンチンの映画を支援して下さっています。そういう映画祭で自分たちの映画が上映してもらえるのは大きな誇りです」と挨拶した。まずは作品、監督紹介をしておきますが、映画は『グッド・セラピスト』の邦題で配信中です。

*リカルド・ダリンのキャリア&フィルモグラフィー紹介は、コチラ⇒2026年06月27日

 

         

         

     (左から、脚本家エマヌエル・ディエス、エルナン・ゴルドフリード監督、

    リカルド・ダリン、製作者フェデリコ・ポステルナク、SSIFF2026フォトコール)

 

「Lo dejamos acá / Therapy Done Right」(邦題『グッド・セラピスト』)

製作:Kenya Films

監督:エルナン・ゴルドフリード

脚本:エマヌエル・ディエス

撮影:ロドリゴ・プルペイロ

音楽:ロケ・バニョス

編集:アンドレス・クアランタ

衣装デザイン:ジャム・モンティ

音響:マルティン・ポルタ

プロダクションデザイン:ダニエル・ギメルベルグ Gimelberg

製作者:フェデリコ・ポステルナク、リカルド・ダリン、チノ・ダリン

 

データ:製作国アルゼンチン、2026年、スペイン語、ブラック・コメディ、97分、撮影ブエノスアイレス、2025年6月~7月、配給Netflix、公開アルゼンチン10月8日、Netflix配信10月16日開始

映画祭・受賞歴:第74回サンセバスチャン映画祭2026「その他の活動」部門9月22日プレミア上映

 

キャスト:リカルド・ダリン(精神分析医ウリセス・ベロン)、ディエゴ・ペレッティ(流行作家マルティン・ブシャール)、アントニア・ベンゴエチェア(ウリセスの娘パウラ)、イネス・エフロン(患者フロレンシア)、アンドレア・ポリッティ(TVの進行役)、パトリシア・エチェゴイェン(モニカ)、カルロス・サンタマリア(エウヘニオ・ティラボスコ)、ピラール・ビニョス(エウヘニオの愛人)、ミリアム・オドリコ(フロレンシアの母ノルマ)、パウラ・ルビンスタイン(グラディス)、アンドレス・グラニエル(患者クラウディオ)、ゴンサロ・ウルティスベレア(レミセ・ドライバー)、エウヘニア・アロンソ(授賞式プレゼンター)、トマス・リマンスキイ(ティアゴ)他

 

ストーリー:従来の心理学的手法に幻滅した著名な精神分析医ウリセス・ベロンは、倫理的な一線をこえた型破りな方法で患者の生活に介入し成果を上げています。すべてが上手くいってるように見えましたが、創作の壁にぶち当たったアルコール依存症の流行作家が突然診察室に現れたことで暗雲が・・・・

 

       

       (患者はどちら? ウリセス・ベロンとマルティン・ブシャール)

 

★監督紹介:エルナン・ゴルドフリード、1979年ブエノスアイレス生れ、監督、脚本家。TVシリーズ、助監督やセカンドユニットの監督の経験を積み、2009年、ディエゴ・ペレッティとナタリア・オレイロ主演のラブコメディ「Música en espera」で長編デビュー、2013年、ディエゴ・パスコウスキ原作のミステリー「Tesis sobre un homicidio」(スペインとの合作)が大ヒットして、100万人以上が映画館に足を運ぶという記録を残した。日本でも劇場公開はなかったが、『ある殺人に関するテーゼ』の邦題でWOWOWが放映、翌年にはDVDも発売された。主役に『瞳の奥の秘密』でブレイクしたリカルド・ダリン、スペインからは『プリズン211』出演で人気上昇中のアルベルト・アンマンが出演した。若手ながらビッグスターを起用できたのは、ダミアン・シフロンのTVシリーズ「Hermanos y detectives」(06、10話)、「Tiempo de valientes」(05、ディエゴ・ペレッティが主演)などでの地道な努力の賜物でしょうか。

 

★2016年から始まったTVシリーズ「El jardín de bronce」(全3シーズン、~2023)の24話を手がけ、これは2020年の国際エミー賞(ドラマシリーズ部門)にノミネートされている。2025年、ハーラン・コーベンの同名小説をドラマ化した「Caught / Atrapados」(全6話)をミゲル・コーハンと3話ずつ担当した。Netflixで『CAUGHT:摘発の先に』の邦題で配信されています。ソレダード・ビジャミルとアルベルト・アンマン、フアン・ミヌーヒンなどが出演しています。今回の『グッド・セラピスト』で銀幕に戻ってきました。

 

    

       (エルナン・ゴルドフリード、SSIFF2026フォトコール、9月22日)

 

★制作会社「Kenya Films」は、2016年フェデリコ・ポステルナク、リカルド・ダリン、チノ・ダリンが設立、最近ではアルゼンチンの映画産業に大いに寄与しています。フアン・ベガの「El amor menos pensado」(18)、セバスティアン・ボレンステインの『明日に向かって笑え!』(19)や『安らかに眠れ』、サンティアゴ・ミトレの『アルゼンチン 1985』(22)などが挙げられる。4作とも作品紹介をしています。

 

★次回にNetflix鑑賞記をアップします。滑り出しはよかったが後半失速して、期待したほど笑えませんでした。ダリンVSペレッティ、二人のビッグスターの19年ぶりの対決にはそれなりの敬意を払いたい。


シネミラ栄誉賞2026にホセ・ラモン・ソロイス*サンセバスチャンFF26 ㉔ ― 2026年10月13日 19:21

      銀貝賞、ゴヤ賞、フォルケ賞、フェロス賞、そしてシネミラ栄誉賞

 

             

              (受賞者ホセ・ラモン・ソロイス)

 

★サンセバスチャン映画祭の栄誉賞には、毎回アップしているドノスティア賞の他に、2009年に新設されたシネミラ賞 Zinemiraがあり、バスク映画界に貢献した人が対象です。選考母体は本祭とバスク自治州に拠点をおく独立系映画制作者と製作会社連盟 EPE-IBAIA です。今回の受賞者ホセ・ラモン・ソロイスは、「Maspalomas」主演で昨年の主演俳優賞(銀貝賞)を受賞、今年のゴヤ賞(バスク人初の受賞者)、フォルケ賞、フェロス賞ともらえる賞の全てを制覇しました。バスク地方では尊敬され、よく知られた俳優ですが、スペイン全体でみれば少し違うのではないでしょうか。今回アップする理由の一つです。

 

      

         (銀貝主演俳優賞、サンセバスチャン映画祭2025ガラ)

 

★受賞者の多くがバスク出身者ですが、第1回のイマノル・ウリベ監督(1950)は、エルサルバドルの首都サンサルドバル生れ、7歳のときビスカヤ出身の両親とスペインに戻ってビスカヤで育った。日本では長いあいだ「バスク映画といえばイマノル・ウリベ」でした。金貝賞受賞の『時間切れの愛』(94)と『キャロルの初恋』(03)が公開されている。バスクに特化している賞なので映画祭上映はともかく一般公開は少なく日本での知名度はイマイチです。

 

★これまで当ブログで紹介したことのある受賞者は、故エリアス・ケレヘタ(2011、製作者、ギプスコア)を筆頭に、ペドロ・オレア(2014、監督、ビルバオ)、ラモン・バレア(2016、俳優、ビルバオ)、フリア・フアニス(2017、フィルム編集者、ナバラ州アレリャーノ)、ラモン・アギレ(2018、俳優、サンセバスティアン)、サラ・ビルバトウア(2020、キャスティング・ディレクター、ギプスコア)、エレナ・イルレタ(2024、女優、サンセバスティアン)などです。

 

★ホセ・ラモン・ソロイス(ギプスコア県レゴレタ1951)、映画、テレビ、舞台俳優。バスク映画界を牽引する俳優の一人。映画、演劇、オーディオビジュアル界の発展を目撃してきた主導者の一人ですが、舞台俳優として長らく活躍してきたので、スペイン全体での認知度は高いとは言えなかった。彼を一般の注目に導いたのは、やはりテレビでした。バスク公共放送局ETBのTVミニシリーズ、アイトル・ガビロンド制作、脚本の歴史ドラマ「Patria」(20、全8話、仮題「祖国」)出演でバスク以外での認知度を高めた。本作のヒロインがエレナ・イルレタで、シネミラ栄誉賞2024の受賞者、彼女の夫チャト役を演じた。近年はETBのドラマ制作を続けている。

*「Patria」の紹介記事は、コチラ⇒2020年08月12日

 

      

         (シネミラ栄誉賞、サンセバスチャン映画祭2026ガラ)

 

★90年代初めからコルド・イサギレのバスク語映画「Off-eko maitasura / Amor en off」(92)、同年フリオ・メデムの「Vacas / Cows」(『バカス』)でジャーナリストを演じた。ベルリン映画祭パノラマ部門でワールドプレミアされ、東京国際映画祭TIFFのヤングシネマ部門で東京ゴールド賞を受賞した作品。国際的に高い評価を得た本作は、新しいバスク映画の基準の一つとなった。エネコ・オラサガスティ&カルロス・サバラの「Maité」(94)に出演、本作はメイド・イン・スペイン部門で上映されている。

 

★近年脚光を浴びているバスク映画の代表作に脇役ながらその一翼を担っている。例えば、ジョン・ガラーニョ&ホセ・マリ・ゴエナガの「Loreak / Flores / Flowers」は、セクション・オフィシアルにノミネートされた史上初のバスク語映画であり、SIGNIS賞スペシャル・メンションを受賞した。ラテンビートFFとTIFFで『フラワーズ』(チェマ役)の邦題で上映された。当ブログではテーマやバスク語映画をフカボリしています。続いて翌2015年にはアシエル・アルトゥナの「Amama」(コルド役)もセクション・オフィシアルにノミネートされ、優れたバスク映画に与えられるイリサル賞を受賞した。バスク語映画が海外の映画祭、例えばナント映画祭2016(ユース審査員賞)やモンテレイ映画祭2016(観客賞)などでも受賞するようになった。しかし彼を一躍にしてスペインの大スターにするには、アイトル・アギレ&ホセ・マリ・ゴエナガの「Maspalomas」を待たねばならなかった。カナリア諸島のマスパロマスで人生の最後を謳歌していたゲイのビセンテの明暗を主演、数々のトロフィーを手にすることができた。

 

    

    

    

    

              (ゴヤ賞「Maspalomas」から)

 

*『フラワーズ』の作品紹介は、コチラ⇒2014年11月09日/2014年09月22日

*「Amama」の監督アシエル・アルトゥナ紹介は、コチラ⇒2025年08月09日

*「Maspalomas」の紹介記事は、コチラ⇒2025年07月24日


カルメン・マチの映画国民賞2026ガラ*サンセバスチャンFF26 ㉓ ― 2026年10月07日 16:46

         「演技は私の幸せの原動力」と受賞者カルメン・マチ      

 

         

 

★映画祭は終了しておりますが、カルメン・マチ(マドリード1963)の映画国民賞2026授与式アップがまだでした。国民賞に映画部門が創設されたのは、まだゴヤ賞などなかった1980年で、最初の受賞者はカルロス・サウラでした。スペイン文化スポーツ教育省が授与する国民賞には映画だけでなく文学、スポーツ、科学など各分野から1名が選ばれる貢献賞です。映画部門は2名だった時期(1987~94)もありましたが、現在は1名です。選考母体は文化省とスペイン映画アカデミーが担当しています。昨年の受賞者は俳優のエドゥアルド・フェルナンデスでしたが、映画産業に携わる人全てが対象です。授与式はサンセバスチャン映画祭会期中が恒例になっています。今回は2日めの9月19日でした。プレゼンターは時の文化大臣で、2023年からエルネスト・ウルタスンが務めています。受賞理由、カルメン・マチのキャリア&フィルモグラフィー紹介は既にアップしています。マラガ―スール賞や芸術功労賞金のメダルの受賞者でもあり、受賞は若干遅かったのではないかと思います。

*受賞者キャリア&フィルモグラフィー紹介は、コチラ⇒2026年06月17日/2025年04月06日 

  

       

      

         (受賞者とエルネスト・ウルタスン文化相)

 

★授賞式に馳せ参じてくれた仲間に囲まれた受賞者は、「演技は私に素晴らしい人生を与えてくれ、幸せの原動力でもありました。私は指導を受けることが好きで、腕まくりをして目を見開き耳を傾け、そうしたら策を練ります」と語った。カルメン・マチにゴヤ賞2015助演女優賞をもたらした「オーチョ・アペジードス・バスコス」の共同脚本家ディエゴ・サン・ホセ・カスティジャーノ、TVシリーズ「Juria」(仮題「激怒」16話、25~26)のフェリックス・サブロソ監督などが祝辞を述べ、「Aida y vuelta」で再びタッグを組んだパコ・レオンからもお祝いのハグをうけました。

 

 

(左からディエゴ・サン・ホセ、フェリックス・サブロソ、受賞者、ウルタスン文化相)

 

   

                    (祝辞を述べるディエゴ・サン・ホセ)

 

  

           (パコ・レオンのハグをうける受賞者)


コンペティション授賞式のフォト集*サンセバスチャンFF26 ㉒ ― 2026年10月05日 10:35

    金貝賞受賞の「Tender Loving Care」の監督マイク・リーはビデオ出演

 

           

          (ロレト・マウレオン、フェルナンド・グアリャル)

 

★セクション・オフィシアル(コンペティション)は受賞結果だけアップしましたが、フォト選択に時間がかかって後回しになりました。最高賞の金貝賞を受賞した「Tender Loving Care」のチームは、マイク・リー(監督、脚本)が不参加、滞在先のニューヨークからビデオで感謝の辞を述べることになりました。瞳孔縮小のため撮影が困難らしく、噂通り受賞作が最後の作品になる可能性があるようです。登壇したのは出演者のアリス・ベイリーとポール・ジェッソンのお二人でした。本作は他に脚本賞も受賞、女優ケイト・オフリンが銀貝賞の主演俳優賞(彼女も不参加、ビデオ出演)、その他トランスフォーマ メイク&マーク賞も受賞、4回も登壇して大忙しでした。

*コンペティション受賞結果の記事は、コチラ⇒2026年09月27日

 

       

     (二人でないと持ちきれない、アリス・ベイリーとポール・ジェッソン)

 

★ホスト役の総合司会者は、前回述べましたようにバスク語が堪能なロレト・マウレオン(ブルゴス1988)とフェルナンド・グアリャル(コルドバ1989)、マウレオンはバスク語TVシリーズ「Patria/祖国」(SSIFF2020特別上映)、『エクスプレス誘拐特別捜査チーム』や『スノーガール』、「Querer」に出演、映画『神が描くは曲線で』、「La buena Letra」など、当ブログでもご紹介している演技派女優です。グアリャルは、ワヤール、グアラルなど表記が定まっていませんが、スペインではTVシリーズで人気の俳優です。『壁の向こうのあなた』がNetflix配信になっています。「WE ARE NAZA TOO」を手にドキュメンタリー『NAZAナザ』に連帯を表明する総合司会者。

 

  

     (ロレト・マウレオン、フェルナンド・グアリャル、レッドカーペット)

 


★ニューディレクターズ部門のクチャバンク賞で前半が終了、後半のセクション・オフィシアル発表前にアイラ・サックス委員長以下、写真下左から、審査員カトリーヌ・パイエ、パトリシア・ロペス・アルナイス、川村元気、ビル・マカルスガルド、マイク・グッドリッジ、マリア・ブラガ全員が登場して開始、各自プレゼンターを務めました。アウト・オブ・コンペティション、特別上映作品、コンペティションの全25作品の短い予告編上映後、直ぐに脚本審査員賞で後半が開始されました。

*審査員キャリア紹介は、コチラ⇒2026年09月21日

 

  

           (審査員、右端がアイラ・サックス委員長)

  

   

           (午前中のフォトコール、レッドカーペット)

 

◎最優秀作品賞(金貝賞)

「Tender Loving Care」(監督マイク・リー)製作国:イギリス

*プレゼンターは、米国の監督、脚本家で製作者のアイラ・サックス委員長。

 

     

             (ビデオ出演のマイク・リー)

        

        

   (代理で登壇した、アリス・ベイリー、ポール・ジェッソン。笑いが止まらない!)

     

    

                   (プレゼンターのアイラ・サックス審査委員長)

 

◎審査員特別賞

「Bian Jing / Border」(監督アー・ビャオ、中国)製作国:香港=米国=韓国

*プレゼンターは、フランスの脚本家カトリーヌ・パイエ。監督と今回は製作を手がけたジェニー・マン・ウー Jenny Man Wu 監督が登壇しました。

 

       

    

                (アー・ビャオ監督、製作者のジェニー・マン・ウー)

 

   

  

                       (プレゼンターのカトリーヌ・パイエ)

 

◎最優秀監督賞(銀貝賞)

アマンダ・ケンネル(スウェーデン)「Garrat du vaimmu / Brace Your Heart」

製作国:スウェーデン=ノルウェー=デンマーク=アイスランド=ブルガリア

*プレゼンターは、監督で製作者の川村元気。

 


        (プレゼンターの川村元気、アマンダ・ケンネル)

 

  

 

◎最優秀主演俳優賞(銀貝賞、今回は2人)

ケイト・オフリン(イギリス)出演作「Tender Loving Care」

*プレゼンターは、ブラジルの女優マリア・ブラガ。受賞者は不参加でビデオ出演、トロフィーはアリス・ベイリーとポール・ジェッソンが登壇して受け取った。

 

  

              (ビデオ出演のケイト・オフリン)

  

      

      (代理で受け取った銀貝賞、アリス・ベイリー、ポール・ジェッソン)

 

  

 (プレゼンターのパトリシア・ロペス・アルナイス、マリア・ブラガ)

 

アスタ・カンマ・アウグスト(スウェーデン)

出演作「Markens Grode / Growth of The Soil」(監督ハンス・ペッター・モランド)

製作国;ノルウェー=デンマーク=ドイツ

*プレゼンターは、スペインの女優パトリシア・ロペス・アルナイス。

 

   

      

               (アスタ・カンマ・アウグスト)

 

◎最優秀助演俳優賞(銀貝賞)

ハビエル・カマラ(スペイン)

出演作「5 minutos mas / 5 More Minutes」(監督ハビエル・ルイス・カルデラ)

製作国:スペイン

*プレゼンターは、イギリスのプロデューサーのマイク・グッドリッジ。

 

   

   

  (左がプレゼンターのマイク・グッドリッジ)

   

    

                 (ハビエル・カマラ)

  

◎最優秀撮影審査員賞

オスカル・ダルスバッケン(ノルウェー)「Markens Grode / Growth of The Soil」

*プレゼンターは、スウェーデンの俳優ビル・マカルスガルド。

 

  

   (オスカル・ダルスバッケン、左プレゼンターのビル・マカルスガルド)

  

 

          

◎最優秀脚本審査員賞

マイク・リー(イギリス)「Tender Loving Care」

*プレゼンターは、スウェーデンの俳優ビル・マカルスガルド。

 

     

 

           (代理で登壇した、アリス・ベイリー、ポール・ジェッソン)

 

 

★クロージング作品、ベルギーのミヒャエル・R・ロスカムの新作「Le Faux Soir」の監督以下大勢のスタッフ、キャストが大きな拍手で迎えられ、監督がスピーチした。予告編が上映された。ガラ終了後に130分を超す大作が上映されることになる。ロレト・マウレオンが最後に今回でメイン・ディレクターを退任するホセ・ルイス・レボルディノスに感謝を捧げ、会場で最後のエディションを見守っていたレボルディノスは、万感胸に迫るものがあるのか、スタンディングオベーションに感涙でした。来年から副ディレクターを務めていたアイアレン・ベロギにバトンタッチされることになっています。

*「Le Faux Soir」の作品紹介は、コチラ⇒2026年09月01日

 


        (右端がスピーチするミヒャエル・R・ロスカム)

 

  

                 (左端が監督、午前中に行われたフォトコール)

 


       (受賞者、各セクションの審査員全員が勢揃いしたフィナーレ)

  

続サンセバスチャン映画祭2026受賞結果*サンセバスチャンFF26 ㉑ ― 2026年09月30日 17:06

      オリソンテス賞はアレッサンドラ・サンギネッティのドキュメンタリーが受賞

    


        

★続編としてコンペティション以外の主な受賞者をアップしておきます。新設されたSGAE最優秀オリジナル音楽賞は、セクション・オフィシアルにノミネートされた作品が対象です。プレゼンターは各部門の審査員が登壇しました。ホスト役の総合司会は、ブルゴス生れですがバスク語が堪能なロレト・マウレオンとコルドバ生れのフェルナンド・グアリャルが務めました。両人とも出演作がネット配信で日本でもお馴染みでしょうか。スペシャル・メンション他、DAMA ユース賞、ロテリアス賞などの受賞者の登壇はありません。

  

     

      (総合司会者のロレト・マウレオンとフェルナンド・グアリャル)

 

◎クチャバンク賞(ニューディレクターズ部門)

「Body of Glass」(仮題「ガラスのボディ」)監督ナエミ・アダ(ドイツ)

製作国:ドイツ=フランス

 

 

    

                        (ナエミ・アダ監督)

 

   

 

スペシャル・メンション

「The World Before」監督Yoon Dan-Bi(ユン・ダンビ、韓国光州1990)

製作国:韓国=日本=フランス

 

     

 

◎オリソンテス・メイク&マーク賞(オリソンテス・ラティノス部門)

「La ilusión de un verano sin fin / The Illusion of an Everlasting Summer」(「永遠の夏の幻想」)

監督アレッサンドラ・サンギネッティ

製作国:アルゼンチン=アメリカ合衆国

*本作はDAMAユース賞も受賞した。

  

    

              (フリア・ソロモノフ、監督)

    

    

                     (アレッサンドラ・サンギネッティ監督)

      

  

     

スペシャル・メンション

「Moscas / Flies」(「ハエ」)監督フェルナンド・エインビッケ

製作国:メキシコ=スペイン

 

  

 

◎サバルテギ-タバカレア賞(サバルテギ-タバカレア部門)

「Teenage Sex and Death at Camp Miasma / Adolescencia, Sexo y muerte en campamento Miasma」

(「キャンプ・ミアズマでのティーンエイジャーのセックスと死」)

監督ジェーン・シェーンブルン(アメリカ合衆国)

製作国:アメリカ合衆国=カナダ

  

  

       (ジェーン・シェーンブルン監督は不参加、ビデオ出演でした)

  


      (審査員のマリエット・リッセンベーク、キアラ・マラニョン)

         

   

 

スペシャル・メンション

「A veces me entra tristeza, otras veces rebelión / Sometims Sadness, Sometima Rebellion」

(時には悲しみ、時には抗って)

監督マリア・アパリシオ(アルゼンチン)

製作国:アルゼンチン=スペイン

 

   

 

◎SGAEオリジナル音楽賞(新設)

アミン・ブハファ(フランス、チュニス1986)

「7h40 ce matin-là / Milo」(「マイロ」)監督ニコル・ガルシア(フランス)

製作国:フランス 

 

     

  

                        (作曲家アミン・ブハファ) 

 

    

 

◎クイナリー・シネマ賞(ガストロノミー映画部門)

「Burgundy」(「ブルゴーニュ」)

監督マイケル・ドウェック&グレゴリー・カーショウ(アメリカ合衆国)

製作国:アメリカ合衆国

 

     


    (マイケル・ドウェックは今日が誕生日、会場からハッピーバースデーの大合唱)

 

    

 

◎イリサル賞(バスク映画部門)

「Txakun Txakür」(ドキュメンタリー「チャクン・チャクル」)

監督エルザ・オリアル・イネス(フランス)

製作国:フランス=スペイン

 

  

 (プレゼンターのマルタ・エトゥア、エルザ・オリアル・イネス、ルック・マルティン)

    


                      (エルザ・オリアル・イネス監督)

 

     

 

◎ドノスティア(サンセバスティアン)市観客賞(ペルラス部門)

「La bola negra」(「黒いボール」)

監督ハビエル・カルボ&ハビエル・アンブロッシ(スペイン)製作国:スペイン=フランス

  

       

   

              (右ハビエル・カルボ、ハビエル・アンブロッシ両監督)

 

     

 

◎ヨーロッパ映画ドノスティア(サンセバスティアン)市観客賞(ペルラス部門)

「NAZA」監督ユヴァル・アブラハム&ラヘル・ショール(両監督ともイスラエル1996)

製作国:イギリス

*ワールドプレミアされたベネチア映画祭史上最長となる25分間のスタンディングオベーションを受けたドキュメンタリー。イスラエルのガザ民間人虐殺の真相を描くドキュメンタリー*。監督不参加のため、スペインでの配給元エラスティカ・フィルムのエンリケ・コスタが代理で受け取った。

 

    

          (エンリケ・コスタ、プレゼンターのパス・ベガ)

 

 

     

           (「WE ARE NAZA TOO」で支持を表明した会場)  

  

◎DAMA ユース賞

「La ilusión de un verano sin fin / The Illusion of an Everlasting Summer」

監督アレッサンドラ・サンギネッティ

製作国:アルゼンチン=アメリカ合衆国

  

◎エウスコ・ラベル賞 第1席

「Esperantza / Esperanza」(「希望」、短編)監督ヨス・オサイタ(スペイン)

製作国:スペイン

 

   

 

◎エウスコ・ラベル賞 第2席

「Eskuak / Hands / Manos」(「手」、短編)監督ミケル・ウレタビシカイア(スペイン)

製作国:スペイン

 

    

 

◎ロテリアス賞 第1席

「Prejuicios」(「先入観・偏見」、短編)監督ハビ・プラダ(スペイン)

製作国:スペイン

 

  

 

◎ロテリアス賞 第2席

「Headscarf」(「ヘッドスカーフ」、短編)監督ルシア・サアベドラ(スペイン)

製作国:スペイン=イギリス

 

   

 

◎RTVE「別の視点」賞

「Soudain / All of a Sudden / De repente」(『急に具合が悪くなる』)監督濱口竜介

製作国:フランス=日本=ドイツ=ベルギー

*今年の受賞対象は女性プロデューサーで、8作がノミネートされていました。プレゼンターは審査員のマリア・ソラナ RTVE 理事(中央)、プロデューサーのマリサ・フェルナンデス・アルメンテロスです。候補作の記事は、コチラ⇒2026年09月20日

 

         

        (受賞スピーチをするプロデューサーの松田広子)

   

 

 

◎スペイン協同賞

「Cinco años, cuatro meses / Five Years, Four Months」(「5年4ヵ月」)

監督フアン・ミゲル・ヘラシオ&エステバン・オヨス・ガルシア(コロンビア)

製作国:コロンビア=アメリカ合衆国

 

  

   (フアン・ミゲル・ヘラシオ、エステバン・オヨス・ガルシア両監督)

  



◎トランスフォーマ メイク&マーク賞

「Tender Loving Care」監督マイク・リー(イギリス)

製作国:イギリス

*シグニスSIGNIS賞も受賞

  

     

   

   (監督は不参加でビデオ出演、代理でアリス・ベイリー、ポール・ジェッソンが登壇、

         左側はプレゼンターのミゲル・アンヘル・ムニョス)

 



◎エウスカディ・バスク2030アヘンダ賞

「Ceniza en la boca」監督ディエゴ・ルナ(メキシコ)

製作国:メキシコ=スペイン

 


 

◎FIPRESCI グランプリ(年間最優秀映画賞)

「One Battle After Another / Una batalla tras otra」

(『ワン・バトル・アフター・アナザー』公開2025)

監督ポール・トーマス・アンダーソン(アメリカ合衆国)

製作国:アメリカ合衆国

 

   

 

◎FIPRESCI賞(パラレル賞)

「Muyou no Hito / In My Father’s Room」(『無用の人』)

監督原田マハ(日本、川崎)

製作国:日本

*アテネオ・ギプスコア賞とダブル受賞

 

     

 

◎GIDOL + SGAE賞2026バスク脚本賞

「Los domingos / Sundays」

監督アラウダ・ルイス・デ・アスア(スペイン)

製作国:スペイン=フランス

 

 

★業界が与える賞、またスペシャル・メンションなどを割愛している部門があります。

*追加情報:『NAZAナザ』の邦題でシアター・イメージフォーラム(10月24日~)を皮切りに全国展開される。


第74回サンセバスチャン映画祭2026結果発表*サンセバスチャンFF26 ⑳ ― 2026年09月27日 16:17

      マイク・リーの「Tender Loving Care」が金貝賞と脚本賞を受賞

 

      

 

★9月26日(現地)、マイク・リーの「Tender Loving Care」が最高賞の金貝賞と監督自らが手がけた脚本賞、ケイト・オフリンが主演俳優賞と、なんと3冠を射止めました。本作が最後の作品になるかもしれないという噂が消し飛んでしまいました。審査員特別賞に阿彪 アー・ビャオAh Biao の「Bian Jing / Border」、監督賞に「Garrat du váimmu / Brace Your Heart」のアマンダ・ケンネル、以下セクション・オフィシアルの受賞結果だけアップしておきます。

 

★セクション・オフィシアル審査員は、委員長アイラ・サックス以下、カトリーヌ・パイエ、マイク・リッジ、川村元気、ビル・マカルスガルド、マリア・ブラガ、パトリシア・ロペス・アルナイスの7名でした。

 

           ◎セクション・オフィシアル受賞結果◎

   

最優秀作品賞(金貝賞)

「Tender Loving Care」(仮題「優しい愛情」)監督マイク・リー(イギリス)

製作国:イギリス

 

     

 

審査員特別賞

「Bian Jing / Border」(仮題「辺境」)監督アー・ビャオ(中国)

製作国:香港=アメリカ合衆国=韓国

 

     

 

最優秀監督賞(銀貝賞)

アマンダ・ケンネル(スウェーデン)、「Garrat du váimmu / Brace Your Heart」仮題「覚悟を決めて」)製作国:スウェーデン=ノルウェー=デンマーク=アイスランド=ブルガリア

 

   

 

最優秀主演俳優賞(銀貝賞、今回は2人)

ケイト・オフリン(イギリス)、出演作「Tender Loving Care」

   

 

 

アスタ・カンマ・アウグスト(スウェーデン)

出演作「Markens Grode / Growth of the Soil」(仮題「土壌の成長」)

監督ハンス・ペッター・モランド、製作国:ノルウェー=デンマーク=ドイツ

 

  

 

最優秀助演俳優賞(銀貝賞)

ハビエル・カマラ(スペイン)

出演作「5 minutos más / 5 More Minutes」(監督ハビエル・ルイス・カルデラ)

製作国:スペイン

 

   

 

最優秀撮影審査員賞

オスカル・ダルスバッケン(ノルウェー)「Markens Grode / Growth of the Soil」

 

     

 

最優秀脚本審査員賞

マイク・リー(イギリス)「Tender Loving Care」

 

  

 

★セクション・オフィシアルは以上です。ガラの記事、オリソンテス・ラティノス、ニューディレクターズなど他部門は次回アップする予定です。濱口竜介の『急に具合が悪くなる』はRTVE「他の視点」賞、原田マハの『無用の人』は、FIPRESCI 賞をそれぞれ受賞しました。

  

ナオミ・ワッツのドノスティア栄誉賞授与式*サンセバスチャンFF26 ⑲ ― 2026年09月25日 16:15

            もう一人のドノスティア栄誉賞受賞者ナオミ・ワッツ

 

      

 

★9月19日、サンセバスティアンは連日セレブやスターのラッシュで盛り上がっています。特に19日はナオミ・ワッツのドノスティア栄誉賞の授与式、カルメン・マチの映画国民賞授与式、ペルラス部門ノミネートのハビエル・アンブロッシ&ハビエル・カルボの「La bola negra」の一行が大挙して登場、レッドカーペットはファンで大賑わいでした。セクション・オフィシアルにノミネートされているハビエル・ルイス・カルデラの「5 mitutos más」のチーム、監督、ハビエル・カマラ、ベレン・クエスタ、ベト・ロメロなども注目の的で記者会見も満席のようでした。今回はメイン会場クルサール・ホールで行われたナオミ・ワッツに絞ってフォト集をアップいたします。授与式のあと上映される出演作「The Housewife」の監督ベン・シリニアンも最後に登壇して自作を語りました。

*ナオミ・ワッツのキャリア&フィルモグラフィーと出演作「The Housewife」の紹介記事は、

 コチラ⇒2026年09月08日

 

  

      

★授与式は22時半からと相変わらず遅く、日本では考えられない時間帯におこなわれた。バスクの俳優ジョン・プラサオラが女優でプロデューサーでもある受賞者ナオミ・ワッツのキャリアをバスク語とスペイン語で、手にしたメモに目を落とすことなく紹介したのには驚いた。続いてプレゼンターの『インポッシブル』(12)の監督J. A.バヨナが登場、最高栄誉賞であるドノスティアのトロフィーを手渡しました。

       

             

        (受賞者ナオミ・ワッツとプレゼンターのJ.A.バヨナ監督)

 

        

  (総合司会を務めたジョン・プラサオラ)

 

★受賞者は「女優であることの喜びは、他人の人生に入り込んで生きながら、その過程で自分自身をより深く発見すること」とスピーチした。また「私の人生を変えてくれた」今は亡き『マルホランド・ドライブ』(01)の監督デヴィッド・リンチに感謝を述べた。さらに彼女を信じて起用してくれたミヒャエル・ハネケ、デヴィッド・クローネンバーグ、ピーター・ジャクソン、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、自身のデビュー作「The Housewife」にオファーしてくれたベン・シリニアンにも感謝した。ハリウッドでは「女優は40歳で全てが終わる」といわれたが、「こんな年まで女優でいられることに感動している」ともスピーチした。

   

   

 (「私の人生を変えてくれたリンチ監督にこの賞を捧げたい」とスピーチした受賞者)

 

★ナオミ・ワッツが『インポッシブル』で冒険を体験させてくれたJ.A.バヨナに感謝を述べると、涙もろい監督はさっそく目を潤ませていた。スペイン映画の興行成績ナンバーワンの記録は、今後も破られることはないでしょう。彼女の出演作でスペインの観客が最も多く映画館に足を運んだ映画でした。バヨナ監督は、「ナオミが津波に引きずられていくシーンの撮影では、誰も台本に従っていなかった。そこにいたのは女優のナオミではなく、見知らぬ人に救けを求める泣き叫ぶ女性がいるだけでした」と、監督を信頼してくれた女優を賞賛した。

         

                        

           (肩を組んで退場した受賞者とプレゼンター)

 

 

★午前10時半ごろ会場に現れた受賞者と「The Housewife」のベン・シリニアン監督以下スタッフや共演者たちと、恒例のフォトコールに応じ、その後行われた記者会見に臨んだときのフォト集です。ガラ直前のレッドカーペットでもファンの求めに気軽に応じていました。

  

  

         (映画祭出席のサインをするナオミ・ワッツ)

 

  

                    (同じくベン・シリニアン監督)

  

 

  

        (「The Housewife」のチーム全員のフォトコール)

 

   

(監督、共演のレナ・オリンなどと一緒に)

 

    

          (ドノスティア栄誉賞受賞の記者会見)

 

★J.A.バヨナは、アウト・オブ・コンペティションで特別上映されるカルロス・トーレスのドキュメンタリー「Más allá de la sociedad」(TVシリーズ、3話、150分)のクリエイターです。

 

第74回サンセバスチャン映画祭2026開幕*サンセバスチャンFF26 ⑱ ― 2026年09月21日 17:27

       ヴェルナー・ヘルツォーク――ドノスティア栄誉賞の授与式

 

    

 

★9月18日(現地20:30)、サンセバスチャン映画祭がクルサール・ホールで開幕、9日間にわたる映画上映、各種イベントが始まりました。オープニングの進行役は女優のマリオナ・テレスとファリバ・シェイカン、映画祭お馴染みのカエタナ・ギジェン・クエルボも参加して、第74回の顔であるリカルド・ダリンを賞賛しました。47ヵ国から寄せられた263本が上映されます。

 

         


        (スペイン舞台芸術アカデミー会長カエタナ・ギジェン・クエルボ)

 

  

     (左から、総合司会者マリオナ・テレス、ファリバ・シェイカン)

 

★早速ドイツの監督にして脚本家、プロデューサーでもあるヴェルナー・ヘルツォークに本祭最高栄誉賞であるドノスティア賞のトロフィーがオーランド・ブルームから手渡されました。ブルームはヘルツォークの最新作「Bucking Fastard」(仮題「バッキング・ファスタード」米国=アイルランド合作)に主演しており、受賞者を「非凡な映画監督、冒険心に富んだ監督」と賞賛しました。ベネチア、トロント各映画祭で上映されている今秋話題の映画です。

*ヘルツォークのキャリア&フィルモグラフィー、「Bucking Fastard」の紹介記事は、

 コチラ⇒2026年09月04日

  


      

      

       (バスク文化とバスク語を賞賛したヴェルナー・ヘルツォーク)

      

  

         (ヴェルナー・ヘルツォークとオーランド・ブルーム)

    

★ローランド・ジョフィ監督の「The Mission / La missión」(『ミッション』)40周年を記念して、主演のジェレミー・アイアンズとプロデューサーのデヴィッド・パットナムが登壇しました。本作はカンヌ映画祭1986のパルムドール受賞作品、その他アカデミー撮影賞、ゴールデングローブ賞(作曲、脚本)、BAFTA作曲賞などを受賞した力作。イエズス会宣教師を演じたアイアンズは本作を思い起こし、映画は「警告と希望」を発信すべきとスピーチした。

 

      

 (歓迎に応えるジェレミー・アイアンズとデヴィッド・パットナム、レッドカーペット)

 

     

  

       (登壇したジェレミー・アイアンズとデヴィッド・パットナム)

  

★セクション・オフィシアルの審査員の紹介がありました。委員長アメリカのアイラ・サックス(監督・脚本家・製作者、メンフィス1965、『ポルトガル、夏の終わり』『人生は小説よりも奇なり』)以下、フランスのカトリーヌ・パイエ(脚本家、1980、『マリア・モンテッソーリ 愛と創造のメソッド』)、イギリスのマイク・グッドリッジ(製作者、『TOUCHタッチ』『SISUシス復讐の決闘』)、川村元気(監督・脚本家・製作者、横浜1979、『君の名は。』『百花』)、スウェーデンのビル・マカルスガルド(俳優、『バーバリアン』『it/イットそれが見えたら終わり』)、ブラジルのアリス・ブラガ(俳優、サンパウロ1983、『シティ・オブ・ゴッド』『アイ・アム・レジェンド』)、スペインのパトリシア・ロペス・アルナイス(俳優、ビトリア1981,『ミツバチと私』「Los domingos」)全員が登壇しました。

 

        

               (審査委員長アイラ・サックス)

  

  

 (左から、カトリーヌ・パイエ、マイク・グッドリッジ、川村元気、ビル・マカルスガルド、

  アリス・ブラガ、パトリシア・ロペス・アルナイス、コンペティション審査員)

 

★ガラ終了後にクルサール・ホールで上映される、セクション・オフィシアルのオープニング作品、ファティ・アキンの「Gaister / Ghost Song」の監督以下出演者、主演のマリアム・ダウード、エレン・M・ギューヴァルチン、助演のカルロッタ・フォン・ファルケンハイン、ガブリエル・ウィナー・アモリンが登壇しました。

*作品、監督キャリア&フィルモグラフィー紹介は、コチラ⇒2026年08月28日

 

  

  (左から、エレン・M・ギューヴァルチン、マリアム・ダウード、アキン監督、

   エレン・M・ギューヴァルチン、カルロッタ・フォン・ファルケンハイン)

 

★その他、国際映画批評家連盟FIPRESCIが選ぶ、Fipresciグランプリがポール・トーマス・アンダーソン監督の「One Battle After Another」(25、『ワン・バトル・アフター・アナザー』)に贈られました。評論家でFIPRESCI副会長のパオラ・カセラが、本作の代表者ワーナー・ブラザース副会長のカルロス・プラダに手渡しました。

 

    


             (カルロス・プラダ、パオラ・カセラ)

   


             (セクション・オフィシアルの審査員)