アントニオ・バンデラス、故郷マラガに新居購入2014年06月21日 15:08

      

         アントニオ・バンデラス、故郷マラガに新居購入 

★離婚成立後アントニオ・バンデラスがしたことは、故郷マラガに新居を購入でした。アンジェリーナ・ジョリーやブリトニー・スピアーズなど大物セレブの離婚に実績をもつローラ・ワッサー弁護士のお蔭で、5000万ドルは下らないという資産も何とか決着がつくようです。メラニーがアルコールや薬物中毒の治療の入退院の度に危機説が流れましたが、これでとうとう終止符が打たれた格好です。演技がショウバイといわれる俳優といえどもオシドリ夫婦を長らく演ってるわけにはいかない、何事にも限界があるということです。メラニー曰く、「刑務所から出所したような自由を味わっている」と。2009年夏からユタ州のクリニックに入院して治療したお蔭で、アル中からも薬漬けからも解放されたとか、よかったですね。バンデラスは女好きに違いありませんが、メラニーほどあけすけなコメントはしませんでした。さぞかし天にも昇る気分を味わっているのではないかしらん。因みにオシドリは1年ごとに相手をかえる水鳥で、1年間は仲がいいそうです、聞きかじりですけど。

 

    

 (アルモドバルの『私が、生きる肌』(ゴヤ賞主演男優賞ノミネート)2012年授賞式での二人。       「私たちの間は上手くいっている、なにも問題はない」と離婚を否定していた)

 

★二人の縁結びの神様はフェルンド・トゥルエバの『あなたに逢いたくて』(Two Much1996)でした。だからかれこれ20年になるわけです。人気俳優同士の結婚で20年近くもったのは、二人とも見た目ほどバカじゃなかったということです。バンデラスは財テクにも長けていて不動産投資事業を展開、レストラン経営もしている。それで51億円も溜めたようです。離婚を決心したのは愛娘エステラ(ステラ)・デル・カルメンが来る9月に18歳になり大学に進学することを挙げています。これからは心おきなくマラガに帰郷できるし、長期滞在して母親孝行もできるというわけです(父親は数年前に亡くなっている。アンダルシア男は、マリア信仰とも関係あるのか概して母親孝行です)。

 

★今回購入した新居はマラガの中心地アルカサビーリャ通り沿いにあり、アルカサバ(イスラム時代の要塞)やローマ劇場に近く、ピカソ美術館(16世紀のブエナ・ビスタ宮殿を改修した美術館)も望める6階建て(日本風にいうと7階)の最上階のようです(写真下:バルコニーにアテネ風の柱が見える。目下改修工事中)。将来はマラガ美術館もできる中心地区、それより重要なのがマラガのセマナ・サンタの行列が通過する通りに面していること、この建て物の真下を通る。それで以前からこの地区に家を欲しがっており、離婚後いの一番にしたことがこの新居購入でした。

 


★バンデラスは毎年どんなに忙しい時でもセマナ・サンタには馳せつける。「出席すると約束したら必ず帰郷した」と友人たちは口を揃える。彼は大兄弟会連合Cofradias Fusionadasの会員、「悲しみと愛のマリアVirgen de Lágrimas y Favores」の聖櫃財産管理委員のことで、その一員としてセマナ・サンタには参加する。2011年、大兄弟会団体よりセマナ・サンタの開会の辞を述べる「プレゴネロpregonero」に任命された。この時はメラニーや娘も一緒に来マラガしている(写真下)。今年のセマナ・サンタには姿を見せなかったのでマラガの友人たちは「離婚は時間の問題」と感じたそうです。2013年にはメナMenaの信徒団よりマラガ名誉市民に指名されています。善き人、勤勉な働き者、国際的に活躍するマラガ人として尊敬に値する人に贈られる。スペインでの成功後ハリウッドに渡ってブレイク、一時期「ええっ、バンデラスってスペイン人だったの?」と揶揄されていましたが、ここマラガでは名士だったのです。

 

         

           (セマナ・サンタのプレゴネロに任命されたときの正装したバンデラス、
             メラニー、愛娘。201139日)

 

      
         (「十字架に架けられたキリスト像」を担ぐバンデラス、2011411日)

 

1990年代にマルベーリャにも住宅を購入している。しかし仕事の本拠地はアメリカ、現在住んでいるロスは暮らすには相応しい都市ではないので、いずれニューヨークに移住する由です。

 

         バンデラスの新作はLos 33の「スーパー・マリオ」

     

★スペイン語映画ではありませんが、メキシコのパトリシア・リヘンの新作Los 332014、米国≂チリ)に出演しています。アメリカ映画だから公開されるかもしれない。201085日にチリのサン・ホセ鉱山で起きた落盤事故を題材にして製作された。数字は地下700メートルのシェルターに69日間閉じ込められ無事生還した鉱夫の数。バンデラスは坑内の状況をビデオにおさめ地上に発信、ゲーム「スーパー・マリオ」の渾名をもらったマリオ・セプルベダに扮しています(当然ですが、似ていない)。

 

   

(「私たち33名は避難所で無事である」というメッセージを発信、
 これが本格的な救出活動の始まりだった)

 

★他にフランスの名花ジュリエット・ビノシュが鉱夫の姉(まったく似ていない)、スペインのガラン俳優マリオ・カサス、ソダーバーグの『チェ』で全然似ていないラウル・カストロになったブラジルのロドリゴ・サントロ、バンデラスの父親にマーティン・シーンと国際色豊かなキャスト陣です。撮影はチリとコロンビアの鉱山で行われたようですが、出演者には全員英語ができることが条件だったとか。リヘン監督は、『おなじ月の下で』(2007)がラテンビート2008で上映されたとき来日しました。 

      

            (チリの首都サンチャゴのモネダ宮殿での製作発表会見、左から監督かな、
       バンデラス、
セバスチャン・ピニェロ大統領、ビノシェ、201421日)

 

★同じ実話に基づいてアントニオ・レシオLos 33 de San José2010、チリ≂西)を撮っている。こちらはスペイン語でした。