ウディ・アレンの新作で開幕*サンセバスチャン映画祭2020 ① ― 2020年07月06日 09:17
ウディ・アレンの新作はロマンティック・コメディ「Rifkin's Festival」

★ヴィゴ・モーテンセンのドノスティア賞栄誉賞受賞のニュースを読んでも、ウディ・アレンの新作「Rifkin's Festival」がオープニング作品に選ばれたニュースを読んでも、本当にやれるのかなぁと半信半疑でしたが、セクション・オフィシアル作品の発表に至っては、さすがに重い腰を上げざるを得なくなった。日本からも河瀨直美の『朝が来る』(10月23日公開)と秋田県出身の新人監督佐藤快磨(さとう たくま)の『泣く子はいねぇが』(11月20日公開)の2作が選ばれている。『朝が来る』は中止になったカンヌ映画祭の流れで選ばれると思っていました。『泣く子はいねぇが』は、ドノスティア栄誉賞受賞者の是枝監督が一枚噛んでいるようなのでその線かもしれない。まだ6作だけなので全容はもう少し待たねばならない。

(前列左から、ウディ・アレン、製作者ジャウマ・ロウレス、
後列セルジ・ロペス、ジーナ・ガーション、エレナ・アナヤ、ウォーレス・ショーン)
★第68回サンセバスチャン映画祭のオープニング作品「Rifkin's Festival」は、アメリカ、スペイン、イタリア合作映画。映画よりウディ・アレン自身の性的スキャンダルが先行しているようだ。サンセバスチャン映画祭に訪れたアメリカ人(ジーナ・ガーション)、映画祭に参加したフランス人監督(ルイ・ガレル)に、スペインからエレナ・アナヤやセルジ・ロペスを絡ませたロマンティックコメディのようです。昨年夏のバスク自治州ギプスコア県のサンセバスチャンでの撮影は大掛りなもので、撮影は『地獄の黙示録』や『ラストエンペラー』などでオスカー像を受賞しているヴィットリオ・ストラーロが手掛けている。サンセバスチャン映画祭上映を視野に入れているのはバレバレですね。ただしコンペティション外上映で金貝賞には絡みません。他にウディ・アレン映画でお馴染みのウォーレス・ショーン、クリストフ・ヴァルツなどが共演、メディアプロのCEOジャウマ・ロウレスがプロデュースしている。

(ジーナ・ガーションとルイ・ガレル)

(エレナ・アナヤとウォーレス・ショーン)

(撮影中のクリストフ・ヴァルツ)
★日本では、#MeToo運動の煽りかコロナのせいか、公開が危ぶまれていたロマンティックコメディ『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』(19)が公開されたばかりです。本作の撮影監督もヴィットリオ・ストラーロ、彼も80代入りしたはずです。老いてますます盛んなお二人です。

(ウディ・アレンとヴィットリオ・ストラーロ)
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