ニューディレクターズ全14作が発表*サンセバスチャン映画祭2019 ⑩ ― 2019年08月13日 14:49
全容が明らかになったニューディレクターズ部門―チリとアルゼンチンから
★7月30日、ホセ・ルイス・レボルディノス総ディレクターとニューディレクターズ部門の代表者イドイア・エルルベによって全14作品が発表になりました。スペイン語映画は、既に発表になっていたスペイン映画2作(「La inocencia」、「Las letras de Jordi」)は紹介済み、加えてアルゼンチン映画、チリ映画各1作ずつ、合計4作がノミネートされたことになりました。アジアからは関係がぎくしゃくしている日本と韓国から仲良く1作ずつ選ばれました。他、アルファベット順にブルガリア、米国、イスラエル、リトアニア、ノルウェー、イギリス、スイス、チュニスが選ばれましたが大方が合作、各国から満遍なく選ばれている印象です。
* ルシア・アレマニーの「La inocencia」の紹介は、コチラ⇒2019年07月24日
* マイデル・フェルナンデス・エリアルテ「Las letras de Jordi」は、

(全14作を発表する、ホセ・ルイス・レボルディノスとイドイア・エルルベ、7月30日)
◎『よあけの焚き火』(「Bonfire at Dawn」)日本、土井康一
キャスト:大蔵基誠、大倉康誠、鎌田らい樹、坂田明
*650年の伝統を守る大蔵流狂言方の父と子の物語。大蔵流狂言方の実の親子が初出演している。ドキュメンタリーとフィクションを織り交ぜている。8月9日よりフォーラム山形で上映開始、全国各地で展開中。監督(横浜1978)、スタッフ、キャスト紹介の詳細は公式サイトで。


◎「Algunas bestias / Some Beasts」チリ、ホルヘ・リケルメ・セラーノ
Cine en Construccion 35 Toulouse 受賞作品、2019年、監督第2作目、スリラー、97分
キャスト:パウリナ・ガルシア(ドロレス)、アルフレッド・カストロ(アントニオ)、コンスエロ・カレーニョ(コンスエロ)、ガストン・サルガド(アレハンドロ)、アンドリュウ・バルグステッド(マキシモ)、ミジャレイ・ロボス(アナ)、他
ストーリー:ある家族がチリ南部の海岸沿いにある無人島に、観光ホテル建設の夢を抱いて喜び勇んでやってくる。本土から彼らを船に乗せてきた男が姿を消すと、家族は島の囚われ人となってしまう。水もなく寒さと不安で気力も失せ、家族の各々が隠しもっている悪霊が露わになるなかで、共同生活は次第に困難になっていく。
*4日間で撮ったデビュー作「Camaleón」(16)がロンドン映画祭などで高評価だったことが、比較的早い第2作に繋がった。「チリ社会に根源的に存在する悪霊がテーマ」と監督。

(アルフレッド・カストロ、パウリナ・ガルシア)

◎「Las buenas intenciones / The Good Intentions」アルゼンチン、
アナ・ガルシア・ブラヤ
キャスト:ハビエル・ドロラス(グスタボ)、アマンダ・ミヌヒン(アマンダ)、エセキエル・フォンタネラ、カルメラ・ミヌヒン、セバスティアン・アルセノ、ハスミン・スタート、フアン・ミヌヒン
ストーリー:1990年代のブエノスアイレス、アマンダは10歳、弟と妹がいる。子供たちは離婚した両親の家を行ったり来たりして暮らしている。父親と一緒のときは、アマンダはできる限り家事をこなして大人のように振るまわざるを得ない。それは父親が子供たちを自身よりほんの少しだけ愛しているようなとても風変わりなタイプの人間だったからだ。ある日のこと、母親が父親のきちんとできない生活からは程遠い外国を申し出る。その提案はアマンダを不安に陥れることになる。
*監督デビュー作、1974年ブエノスアイレス生れ。実際の3人姉弟が演じる。

(父親と子供たちをバックにしたポスター)

(きちんとした性格の母親)
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