テディー賞&テディー・リーダー賞はアルゼンチン*ベルリン映画祭20192019年02月19日 17:34

    サンティアゴ・ロサの「Breve historia del Planeta Verde」はパノラマ部門

 

       

テディー賞テディー・リーダー賞のダブル受賞作品Breve historia del Planeta Verdeは、パノラマ部門出品のアルゼンチン、独、ブラジル、西の合作映画。サンティアゴ・ロサSantiago Loza は、昨年のマランボという踊り手が男性だけというアルゼンチン伝統のフォルクローレをテーマにしたMalambo, el hombre buenoに続いてパノラマに選出された。前作は賞に絡むことができませんでしたが、監督紹介を駆け足でいたしました。今年はテディー賞とテディー・リーダー賞の2冠を手にし、出演者やスタッフ総出で現地入りしており、揃って祝杯をあげることができました。

Malambo, El Hombre Bueno」の監督&作品紹介は、コチラ20180225

 

           

              (両手に花のサンティアゴ・ロサ)

 

           

        (赤絨毯のスタッフとキャストたち、ベルリン映画祭2019

 

 Breve historia del Planeta Verde(「Brief Story from the Green Planet」)

製作:Constanza Sanz Palacios Films(アルゼンチン)/ Anavilhana Filma(ブラジル)

    / Autentika Films(独)/ Zentropa Internacional Spain(西)

監督・脚本:サンティアゴ・ロサ

撮影:エドゥアルド・クレスポ

音楽:ディエゴ・バイネル Bainer

編集:ロレナ・モリコーニ、Iair Michel Attias

製作者:コンスタンツァ・サンツ・パラシオス、ダビ・マタモロス、アンヘレス・エルナンデス、ラウアナ・メルガソ、パウロ・ロベルト・ディ・カルバーニョ、Gudula Meinzolt

 

データ:製作国アルゼンチン=独=ブラジル=西、スペイン語、2019年、ドラマ、90

映画祭・受賞歴:ベルリン映画祭2019パノラマ部門、第33回テディー賞、テディー・リーダー賞受賞。ランコントル・デ・トゥールーズ2019出品(322日~31日)

 

キャスト:ロミナ・エスコバル(タニア)、ルイス・ソダー(ペドロ)、パウラ・グリンスパン(ダニエラ)、エルビラ・オネット、アナベラ・バシガルポ、他

 

物語:タニアはブエノスアイレスでディージェーDJをしているトランス女性、ペドロはレギュラー・ダンサー、ダニエラはバーでウエイトレスをしている。三人は子供のときから土地の学校に通い、共にいじめられっ子だった。タニアは祖母が亡くなったという知らせを受け取る。タニアは祖母とある約束をしていた。そこで二人の友人を誘って祖母の過去を遡ろうと決心する。祖母はある授かり物を残しており、彼女の晩年の数年間を一緒に暮らしていたその風変わりな生物体を隠していたのだ。その生物体に永遠の平和がもたらされるような惑星に戻すというミッションが三人に与えられる。それは異星人にとってもタニアにとっても手遅れになる前に成し遂げねばなず、三人は旅に出発する。友情と誠実、そして受諾の試練が語られるロードムービー。 (文責:管理人)

 

      

                   (旅に出発するダニエラ、タニア、ペドロ、映画から)

 

        ジャンルの垣根を取り壊す、人間的な温もりに満ちている

 

★一応ドラマにジャンル分けしましたが、SF的な要素、寓話的な要素、ファンタジーでもあり、ミックスされてメタファー探しでもあるようです。サンティアゴ・ロサ(アルゼンチンのコルドバ1971年)は、ベルリナーレでの受賞は初めてですが、既に実績のある監督です。受賞スピーチでは「この映画は私のアイデンティティについて語っており、そういう作品での受賞は私のキャリアにとっても重要です。ロミナ・エスコバル―主人公ですが―は、彼女の人生で経験したことのないような限りない愛をベルリンで受け取りました。アルゼンチンやブラジルではトランスの人々にとって非常に厳しい時代です・・・これは違いを受け入れる人々の友情についての映画であり、友人たちに助けられ、彼らと一緒に映画を完成させました。私はその惑星出身です。彼らを大切に思っています」と語りました。

 

      

(スピーチするロサ監督、隣はプロデューサーのコンスタンツァ・サンツ・パラシオス) 

 

     

       (アニタ役のロミナ・エスコバルの目にご注目、映画から) 

 

★ビジュアルな側面から見ると、1980年代のエンターテインメント映画、例えば成長物語の古典と称されるロブ・ライナーの『スタンド・バイ・ミー』(86)やスピルバーグが製作総指揮をとった『グーニーズ』との関連があり、映像的にはアンドレイ・タルコフスキーのSF 『ストーカー』(79)やアントニオーニ映画を連想させるという。140秒程度の予告編からも感じ取れるが、赤ちゃんのような紫色の異星人は、眠れる森の美女のように横たわっている。三人も地球では異星人のようなものですが、ここがこんなにややこしい惑星だと知っていたら来なかったでしょう。冒頭はブエノスアイレスのゲイ・ショーで始まるようですが、フラッシュバッグで『E.T.』を見るところではモノクロとか、いろんなものがミックスされているようです。

 

   

(初めて異星人に対面したアニタ、ダニエラ、ルイス)

 

   

                       (眠れる森の美女のような異星人)