第21回マラガ映画祭2018*最新フォト ③2018年04月22日 16:05

    「金の映画」ペドロ・オレアの「Un hombre llamado Flor de Otoño」上映

 

★もう映画祭も終盤、日本時間で明日朝には結果が分かるはずです。作品紹介の続きは、結果発表後に秋の映画祭あるいは公開が期待できそうな作品を選んでアップいたします。マラガ映画祭の特別賞としてご紹介したペドロ・オレアの「金の映画」、モニカ・ランダルの「ビスナガ・シウダ・デル・パライソ」、ロドリゴ・ソロゴジェンの「マラガ才能賞-ラ・オピニオン・デ・マラガ」の授賞式の模様を簡単にアップしておきます。

 

          

          (「Un hombre llamado Flor de Otoño」のポスター)

 

★公開40周年を記念して「金の映画」に選ばれた、ペドロ・オレア8作目Un hombre llamado Flor de Otoñoが、マラガのピカソ美術館で上映、オレア監督、主役のホセ・サクリスタン、作家・ジャーナリストのルイス・アレグレ、歴史家・映画評論家フェルナンド・メンデス・レイテ、ジャーナリスト・TV司会者エレナ・サンチェス、「シネマニア」誌編集長アンドレア・G・メルメホを交えてシンポジウムが開催されました。

 

     

     (中央の二人がオレア監督とサクリスタン、416日のシンポジウム)

      

★フランコ体制後の民主主義移行期に製作されたホモセクシュアルをテーマにした最初の映画だった。ホセ・サクリスタン扮するルイス・デ・セラカントの物語、彼はバルセロナ上流階級に属しており、昼間は弁護士、夜はキャバレーの歌手として女装をして舞台に立つという二つの顔をもっていた。元は舞台用に書かれたホセ・マリア・ロドリゲス・メンデスの戯曲を映画化したもの。オレア監督によると自分以外にリカルド・フランコ、ハイメ・カミノ、ガルシア・ベルランガなどが候補に挙がっていたが、結局自分になったこと、戯曲家のロドリゲス・メンデスが脚本には自分が参画しないこと、執筆がラファエル・アスコナだったことに激怒したという。それは「舞台と映画のセリフは別のものと考えていたからだ」と。しかし、最後までアスコナに介入してきたそうです。また、マドリードやバルセロナのゲイからも話を聞き、そのときに未来の大監督となるペドロ・アルモドバルとも知り合ったと語っていた。

 

        

             (オレア監督とホセ・サクリスタン)

      

     

                (今は亡きラファエル・アスコナ)

 

★ホセ・サクリスタンは、本作のルイス役でサンセバスチャン映画祭で最優秀男優賞を受したのですが、「本当は男優賞ではなくて最優秀女優賞を与えるべきだったんですよ」と冗談を飛ばしていたようです。またオレア監督と名脚本家ラファエル・アスコナについての「Pedro Orea, Azcona Y un lobo」という著書の紹介がありました。ベルナルド・サンチェス&チェチュ・レオンの共同執筆です。監督にとって思い出深い映画祭になったことでしょう。

 

      

        (監督を挟んで二人の著者、各自著書を携えている、417日)

  

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