新人監督賞候補ダニ・デ・ラ・トーレ*ゴヤ賞2016ノミネーション ⑨2016年01月22日 23:21

       『暴走車 ランナウェイ・カー』の監督ダニ・デ・ラ・トーレ

 

  

             (二人の主役を配したポスター)

 

★フォルケ賞結果発表で中断しておりましたが、ゴヤ賞ノミネーションに戻ります。既に限定とはいえ劇場公開&DVD発売になっております。サンセバスチャン映画祭2015以来、折りにふれご紹介しておりますが、新人監督賞を含むノミネーション8カテゴリーは無視できません。『プリズン211』で「やっと自分の演りたかった役に巡りあえた。役者になることを反対していた父親から認めてもらえた」と語っていたルイス・トサールが、アクション・スリラーに戻ってきました。

 

  

         (父親役のトサールと娘役のパウラ・デル・リオ、映画から)

 

ダニ・デ・ラ・トーレのキャリア&フィルモグラフィーDani de la Torre 、1975年ガリシアのルゴ県モンフォルテ・デ・レモス生れ、監督、脚本家、編集者、プロデューサー。ルゴ市はサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼の通り道です。1997年からTVシリーズ・ドラマの製作者として出発、2004年、スペイン内戦をテーマにした短編“Minas”(16分)で監督デビュー、アルメリア国際短編映画祭で脚本賞を受賞した。同年“Lobos”、2006年“Bos días”、2010年からテレドラ“Mar lible”の監督、2015年長編デビュー作El desconocidoがベネチア映画祭でワールドプレミア(92日)、引き続きサンセバスチャン映画祭の巨大スクリーン「ベロドロモ」部門で上映され(921日)、すかさずスペイン公開となった。ちなみにルイス・トサールもルゴ出身です。

 

  

              (ダニ・デ・ラ・トーレ監督)

 

  El desconocido”(『暴走車 ランナウェイ・カー』)2015

製作:Vaca Films / Atresmedia Cine / La Fermel ! Productions / TVG ガリシア・テレビ

監督:ダニ・デ・ラ・トーレ

脚本:アルベルト・マリーニ

編集:ホルヘ・コイラ

録音:ダビ・マチャードハイメ・フェルナンデスナチョ・アレナス

プロダクション:カルラ・ペレス・デ・アルベニス

特殊効果:パウ・コスタイシドロ・ヒメネス

 

キャストルイス・トサール(カルロス)、ハビエル・グティエレス(エル・デスコノシード)、エルビラ・ミンゲス(ベレン)、フェルナンド・カヨ(エスピノサ)、ゴヤ・トレド(マルタ)、パウラ・デル・リオ(カルロス娘サラ)、マルコ・サンス(カルロス息子マルコス)、ルイス・サエラ、アントニオ・モウレロス(アンヘル)、リカルド・デ・バレイロ(ビクトル)、マリア・メタ(フリア)、他

 

データ:スペイン、スペイン語、2015年、102分、アクション・スリラー、撮影地ガリシアのプラサ・デ・ビゴ、他、公開スペイン、メキシコ、ポルトガル、日本(DVDも発売)、他

 

★以上のデータはゴヤ賞でノミネーションを受けているカテゴリーを中心に作成しました。キャスト陣ではルイス・トサールが主演男優賞、サンセバスチャン映画祭で高い評価を受けたエルビラ・ミンゲスがやはり助演女優賞にノミネートされましたね。「エル・デスコノシード 見知らぬ男」になったハビエル・グティエレスは、ゴヤ賞2015の主演男優賞受賞者です(アルベルト・ロドリゲスの『マーシュランド』)。

 

  

        (エルビラ・ミンゲス、右隣りフェルナンド・カヨ、映画から)

 

 

      (スクリーン登場は僅かだが存在感を示したハビエル・グティエレス)

 

★脚本を手がけたアルベルト・マリーニは、1972年イタリアのトリノ生れ、脚本家、監督、製作者。ジャウマ・バラゲロの“Mientras duermes”の脚本と製作に参画しています。これは『スリーピング・タイト 白肌の美女の異常な夜』という何やら物欲しげな邦題で公開されており、主役はルイス・トサールでした。本作は「結末に問題あり」と取り沙汰されているにもかかわらず、何故か「脚本賞」にノミネーションされております。トータルにみれば、アドレナリンがどくどく出る水準以上の出来ということでしょうか。

 

119日結果発表になったフェロス賞は、作品賞・監督賞を含む6カテゴリーにノミネートされていましたが、いずれも無冠に終わりました。パウラ・オルティスの“La novia”が独占したことは前回記事にしたばかりです。Vaca Filmsという製作会社は、ダニエル・モンソンの『プリズン211』や『エル・ニーニョ』、ダニエル・カルパルソロの『インベーダー・ミッション』、イシアル・ボリャインの『ザ・ウォーター・ウォー』など、社会政治的ドラマ、アクション、スリラーものを得意としています。トサールはカルパルソロ以外に出演している。

 

 

 (左から、ゴヤ・トレド、パウラ・デル・リオ、監督、トサール、サンセバスチャン映画祭)

 

★フェロス賞の結果から判断すると、ゴヤ胸像に手が届きそうなのが助演女優賞のエルビラ・ミンゲスあたりかもしれない。ここは例年芸達者が顔を揃えるカテゴリー、誰が取ってもおかしくない。フェロス賞受賞者ルイサ・ガバサが立ちはだかる激戦区です。


コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://aribaba39.asablo.jp/blog/2016/01/22/7998337/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。