第1回フェニックス賞に『金の鳥籠』が受賞 ― 2014年11月26日 10:16
★イベロアメリカの「オスカー賞」という触れ込みで、新しい映画賞「Los
Premios Fénix」が誕生しました。去る10月31日、メキシコシティの「テアトロ・デ・ラ・シウダ」で、第1回授賞式が開催され、監督、製作者、俳優など大勢のラテンアメリカやスペインのシネアストが集いました。第1回の受賞者は『金の鳥籠』、ディエゴ・ケマダ≂ディエス監督のデビュー作でした。本作は劇場未公開作品ですが、「難民映画祭2014」で東京・札幌・西宮で上映されました。
(大賞を手中にしたディエゴ・ケマダ≂ディエスと出演者たち)
(『ブランカニエベス』の憎しみを水に流して抱擁するベルドゥとヒメネス・カチョ)
*主な受賞作品・受賞者*
◎フェニックス賞:『金の鳥籠』“La jaula de oro”ディエゴ・ケマダ≂ディエス(メキシコ)
◎最優秀監督・脚本賞:アマ・エスカランテ『エリ』“Heli”(メキシコ)ダブル受賞
(両手に花ならぬトロフィーのアマ・エスカランテ)
◎最優秀男優賞:ヴィゴ・モーテンセン“Jauja”(米国・アルゼンチン)
◎最優秀女優賞:レアンドラ・レアル“O lobo atras da porta”(ブラジル)
◎最優秀撮影賞:フリアン・アペステギア“El Ardor”(アルゼンチン)
★フェニックス栄誉賞は、メキシコのアルトゥーロ・リプステイン監督(1943生れ)。今年鬼籍入りした友人ガルシア・マルケスの思い出を語った。まだ無名だったリプステインのデビュー作『死の時』(“Tiempo de morir”1966)にガルシア・マルケスが脚本家として参加したこと、半世紀に及ぶ映画人生で「このフェニックス賞のトロフィーは、私の50年間の集大成」と壇上で述べた。
◎『金の鳥籠』はアリエル賞2014の受賞作品、コチラ⇒2014年6月5日
◎『エリ』はカンヌ映画祭2013の監督賞受賞作品、コチラ⇒2013年10月8日/11月23日
◎“Jauja”は、カンヌ映画祭2014 コチラ⇒2014年5月6日/5月27日
◎アルトゥーロ・リプステインとガルシア・マルケス コチラ⇒2014年4月27日
*俄かには信じがたい失踪殺害事件の全貌が明らかになったのは11月4日、親たちは信じられずにいたが、8日になってメキシコ検事総長の会見で追認された。犯人は麻薬組織に通じていたイグアラ市長夫妻とイグアラ市警察本部長というに及んでは開いた口がふさがらない。麻薬密売組織がらみということは最初から想定されていたようですが、全員殺害、遺体は古タイヤやゴミと一緒に焼却され、袋に入れられて川に流されたという。市長夫妻には12万ドルの報奨金が掛けられていた。何故麻薬組織の一味が選挙で市長に選出されたのか、何故師範学校の学生が標的になったのか、まったく謎だらけの事件だが、願わくば、どこか他の惑星で起こったことと思いたい。
(赤絨毯に一緒に現れたG.G.ベルナルと新恋人アリシー・ブラガ)
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