続・トロント映画祭2014 ノミネーション ― 2014年08月15日 18:27
★今年は「ガラ・プレゼンテーション」部門にはスペイン語映画のノミネーションないようです。「スペシャル・プレゼンテーション」部門で、イサベル・コイシェの英語映画“Learning to Drive”(米国)をご紹介したのに、肝心の Damian Szifronの“Relatos salvajes”(Wild
Tales アルゼンチン≂西 2014)が洩れていました。追加いたします。
★これは5月開催のカンヌ映画祭2014コンペティションに正式出品された映画で、その折りに2回にわたってご紹介しております。スピールバーグ製作総指揮のTVシリーズ『世にも不思議なアメージング・ストーリー』(1985~87)が下敷きになっています。一話完結のオムニバス・ドラマ、コメディ、スリラー、バイオレンスなど6話で構成され、リカルド・ダリン、レオナルド・スバラグリア、ダリオ・グランディネッティ、エリカ・リバス、オスカル・マルティネス、リタ・コルテセ、フリエタ・ジルベルベルクなどの豪華キャスト。
(リカルド・ダリン 映画のワンシーン)
★監督は、1975年ブエノスアイレス生れ、脚本家、監督、エディター、プロデューサー。長編第2作“ El fondo del mar”(2003、Bottom
Sea)、第3作アクション・コメディ“Tiempo de valientes”(2005、On Probation)が、 ビアリッツ映画祭(ラテンアメリカ部門)で観客賞を受賞、マラガ映画祭では主役2人のうちルイス・ルケがベスト男優賞(銀賞)を受賞、ペニスコラ・コメディ映画祭では、作品賞、監督賞の他、もう一人の主役ディエゴ・ペレッティが男優賞を受賞した。最近はテレビの仕事が多く、次回作が待たれていた。
(ポスターをバックにしてDamian Szifron 監督)
★本作にはアメリカで活躍中のグスタボ・サンタオラジャが故郷ブエノスアイレスに戻って音楽を担当したことでも話題になった。『ブロークバック・マウンテン』と『バベル』で2005年、2006年と連続でアカデミー作曲賞を受賞、その他『アモーレス・ペロス』、『21グラム』、『モーターサイクル・ダイアリーズ』、『ビューティフル』など数えきれない。サンタオラジャによれば、ロック、ソウル、アフリカのリズム、ラテンアメリカのポピュラー音楽をミックスさせたとのこと。
★もう一つの話題は、アルモドバル兄弟の製作会社「エル・デセオ」が共同製作に参画、二人ともカンヌには応援に馳せつけましたが、残念ながら賞には絡めませんでした。しかしカナダ・プレミアとしてトロント映画祭にノミネーションされたのは喜ばしい。
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